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【製作国 : 香港 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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2. ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 ちょっと甘いかなぁと思いつつ、9点評価で! なるほど、この作品を好きか嫌いになるかの大きな分かれ目は、「夢を追いかける人」に共感できるかどうかなのだと、他の方々のレビューを見て感じた。私は、「夢を追いかける」主人公2人にかなり共感ができたから、この作品を好意的に見ている。アカデミーでウケがよかった本作だが、それはアカデミー(つまりは映画産業)に関わる人々全員がなにかしら「夢を追いかける人」だからであるのは間違いないだろう。 はっきりと指摘しておきたいのは、「夢を追いかける人」=「真面目で誠実、常識のある人」ではない、ということだ。主人公たちの価値観や考え方に共感ができないという人は、もしかすると彼らにもっと真面目で誠実なキャラであってほしいと勝手に願ってはいないか?それこそ古い映画の中にしか出てこない、夢に向かってひたむきに頑張る真面目な若者。夢を追う人をそのように定義づけていないだろうか? だが世間を見渡せば、実に浅い考えで夢を追う人はたくさんいるし、浅い考えのまま、大して芸もないのに成功してしまう人だってそこそこ存在するのが現実だ。それはハリウッドを見なくても、日本の芸能界を見ればよくわかることだ。 セブとミア。2人が完璧な人間でないのは確かだ。類い稀な才能を持っているのかも、はっきりとはわからない。2人は考えが浅はかなのかもしれない。欠点も多かろう。ただ、そうした人物たちが繰り広げる物語には、どこか厭らしいリアルさ、現実の泥臭さが綴じ込まれていて、むしろ私はそういう物語の方がリアリティを感じることができて好きだ。完璧な主人公たちがいてもいいし、完璧でない問題だらけの主人公がいてもいいのである。 なににせよはっきりしていることは、主人公2人は成功すること、夢を追うことに対して猛烈に執着し、飢えていることだ。たとえ欠点だらけの人格でも、彼らは夢にしがみつき、チャンスに食らいつく。この点だけについては、主人公2人とも極めて真摯なのである。本作の素晴らしいところは、そうした2人の執着や飢えを、賞賛はしないまでも、明確に肯定しているところにある。ラストシーンにおける二人の視線と表情の交錯に、それははっきりと表現されている。2人は夢にしがみついた。2人が結ばれることはなかったが、それぞれの夢は叶えた。彼らは再び出会い、互いに見つめあった。そして互いを認めあった。それぞれの道を突き進め、というように。やはり映画の最後でも、2人は、夢にしがみつくことに真摯であるのがわかる。2人の無言のやり取り、万感の思いが籠った視線と表情、それを映し出す映像に、夢にしがみつくことへの肯定を見出すことができる。そこには余計な説明も台詞もないけれど、欠点だらけであっても、夢にしがみつき、追いかけ、執着しろ!と映画が熱く訴えかけている。 「セッション」では観客を突き放すかのようなエンディングだったが、本作は、主役2人が自分たちだけの世界に没入するという点では共通しているが、主役2人と映画そのものが観客に主題を訴えかけるエンディングになっている。だから切なくなるのだが、どこか暖かい気持ちで映画を見終えることができた。そして映画の訴えかけに大いに共感できた。こうなったからには、高評価をつけなくてはならない。というわけで、9点評価で。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2020-04-06 22:23:33)《改行有》 3. インファナル・アフェア 多くの方が指摘する「警察・マフィアの双方がスパイを潜伏させている」この斬新なプロットで映画としての成功はほぼ八割方約束されたようなものだ。 そして忘れずに付け加えておきたいのが、原題でもある「無間道」が示す仏教概念。 仏教の無間地獄の概念を映画に取り込む事で、本作は単なる娯楽映画に留まらない、文学性も獲得する事になった。 一度悪に堕ちてしまえば、もはや善人になることは許されず、無間地獄の道を往く。 これはまさに善人を志しながら、自分自身を欺き続けなければならない地獄に囚われた主人公を指している。 余談だが、日本も含めたリメイク作ではこの仏教概念がオミットされていて、あくまで個人的な印象にはなるが、この概念をオミットしてしまうと、(リメイクを含む)本作はただの娯楽サスペンスに堕するような気がする。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-01-03 14:46:19)(良:1票) 《改行有》 4. ボーダーライン(2015) いい意味でエミリーブラントの青臭さにイライラする2時間だった。 重低音を効かせたBGMとメキシコの灼けた大地が作品に漂う不穏さをさらに強調させている。 ただ残念だったのは、映像や音楽の演出は素晴らしいのだが、脚本が思っていた以上に地味だったことだ。 麻薬戦争を題材にした小説や中南米を舞台にした小説を読み過ぎたせいか、意外に本作は残虐な描写が少なく感じられた。これは余談だが、ラテンアメリカの小説は本当に死の場面が派手。麻薬、独裁、粛清、クーデタなど、桎梏の歴史がその背景にあるからか、登場人物が実に多彩で惨たらしい殺され方をする。翻って本作をみてみると、子供を殺すシーンもあるが、その映像は視点をずらして写していない。凄惨な処刑や拷問の場面もオミットされている。不穏な映画ではあるが、決定的なシーンはさすがにぼやかしてあるのだ。 ガツンと胃にくる、しかしそれでもものすごい傑作!というにはもう少しパンチが足りていなかったかな、というのが本作の率直な感想である[ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-08-25 13:41:04)《改行有》 5. 男たちの挽歌II 双子の弟だの、最後の銃撃戦だの、んなアホなという展開が続く本作。 Ⅰには10点あげたが、今回はさすがに無茶苦茶な展開や演出が多過ぎて2点減点。 しかしそれでも8点献上。 理由はあの無口な殺し屋! ユンファとの一騎打ちは超カッコ良かったぞ!(カウボーイビパップの最終話はこの一騎打ちをそのままオマージュしていた) あの侠気MAXの決闘シーンで8点やろうじゃないか。 ちなみに本作で印象に残るシーンが、ラストの銃撃戦の最中、空中をぶっ飛ぶやられ役。 別に手榴弾を使ってるわけでも、ショットガンでぶち抜かれたわけでもないのに、なんであんなにぶっ飛んだんだろう? いまだにあのシーンが不可解で、毎回見るたびに首をひねってしまう。 そういうヤケクソな演出をするから減点なんだぞ、ジョン・ウー監督![ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-08-13 10:26:05)《改行有》 6. 男たちの挽歌 …いやもうツッコミどころを挙げればキリがないのだけれど(笑)、チョウ・ユンファのコート姿に二丁拳銃、野郎どもの暑苦しさに押し切られて10点! 香港の夜景をバックにしたホーとマークの会話シーンはたまらなく好きですね。 「100万ドルの夜景…こんなものは仮初さ! 失ったものを取り返すんだ!」 いやー、もはや様式美の域ですね。[DVD(字幕)] 10点(2018-06-17 12:43:25)《改行有》 7. プロジェクトA 年始のBS放送でついつい最後まで観てしまった。 カンフー映画、というか今となってはアクション・娯楽映画の教科書のような存在。 とにかく明るい、笑える展開の数々と、スター性溢れる3人の主要キャラクターの存在感、華麗なアクションシーンの数々。 映画って本当に楽しいものなんだ!といつになっても教えてくれる素晴らしい映画です。[CS・衛星(字幕)] 10点(2018-01-08 09:46:20)(良:1票) 《改行有》
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