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プロフィール |
コメント数 |
4675 |
性別 |
男性 |
年齢 |
41歳 |
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1. ダーク・タイド
《ネタバレ》 パッケージを見ると、ハリウッド的な
鮫のパニック映画かと思うのですが、見てみたら
全然そういう映画ではありませんでした。
なので、そういうのを期待すると確実に肩すかしです。
同僚のダイバーが鮫に殺されて1年間仕事から
遠のいていたケイト。そのトラウマは想像に難くないのですが
なぜか金持ちの嫌味ったらしいおっさんに乗せられて、
笑顔でノリノリな感じになるわけですね。
そのへんの心境変化がちょっとついていけない。
金持ちのおっさんも、最初は柵から自分で
出たりするほどやんちゃだったのに、なぜか後半では
控えめキャラに変貌してるし。
終盤はいよいよ鮫のパニックショーが開催!と思いきや、
前述したようにパニック映画じゃないんですよね。
そういうシーンが、なんというか忘却の彼方みたいな
音楽と編集でゆったりと見せていくわけです。
作り手の人たちは、そういうパニックものが見せたかった
わけではなくて、人間ドラマを見せたかったのだな、
てのがわかってくるわけです。でもその人間ドラマが
実にしょうもない。
金につられて1年ぶりに復帰したら自分たちのせいで
被害者出しちゃいましたっていうまぬけな話で、
同情の余地が全くない。そんで「鮫は神秘的な生き物です」
とかいうナレーションで終わるわけです。
一体何が言いたかったんだろう、この映画は、というのが
正直な感想です。[DVD(字幕)] 4点(2013-08-30 00:17:50)《改行有》
2. 第9地区
《ネタバレ》 これはまず「設定の面白さ」というのがあるだろう。巨大な宇宙船が南アフリカに漂着し、宇宙人が難民として扱われ隔離されるというその斬新さがまず特筆に値する。そして、リアリティを出す為にドキュメンタリー・タッチで作られている点も興味深い。ともすればくだらないB級SFになりがちなテーマを、この「リアリズム」によってうまく回避している。生のスラム街で撮影することで、本当にありえそうに思えてくるから凄い。そして、主人公のヴィカスが、最初のうちは典型的な「お役人」風であるのが重要なポイントで、露骨に宇宙人達を毛嫌いするのではなく、見下した気持ちを心に秘めて表面上の笑顔で接するこの役人的キャラが凄く良い。自分が「感染」することで、外面が人間から宇宙人にどんどん変わっていくわけであるが、それとは逆に、表面上偽の皮をかぶっていたヴィカスが、どんどんと偽りの衣を捨てて真に人間らしい感性を露にしていくわけだ。たいして特別な事もせずに昇進しようとし、それでいてそう仲良くない同僚達とのぎこちないパーティーが繰り広げられる。そして全面的に身を寄せていた会社からただの金づるにされ、快く思われてなかった父に裏切られる。人種差別だメタファーだと色々な深読みは出来るのかもしれないが、とりあえず言えるのは、最初から最後まで皮肉の利いた作品だと言うことである。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2010-08-28 12:41:13)
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