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プロフィール
コメント数 3885
性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  バニー・レークは行方不明 地球上でボーマン船長の姿が拝める、貴重な映画。ってのはどうでもいいんですけどね。 映画の4分の3くらい、大して何も起こらない、というより、そもそも何かが起こったのかどうか自体がよくわからないんですけれども、にも拘らず、スリリングでぐいぐいと引きこまれます。 何しろ、どのシーンを見ても登場人物が画面内を動き回り、カメラも登場人物たちを追いかけて、とにかく動きのある映像が展開されまくります。その計算された構図に息をのみ、あれよあれよという内に物語が進んでいく。 終盤、物語の展開に動きがあり、ほとんど物語が破綻するかしないかの瀬戸際になって、そうなるとカメラも一層、不安を煽って見せる。もうハラハラもの。 という訳で、まさに出色のサスペンスです。[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-01-04 17:07:01)(良:2票) 《改行有》

2.  バルカン超特急(1938) 《ネタバレ》 おバカなやり取りあり、ミステリあり、マジックあり、恋あり、アクションあり、という実に贅沢な(個人的に)、いくらホメてもホメ足りない映画。前半のホテルでの、出来そこないの喜劇みたいなグダグダ~ッとした感じが、もータマリマセン、完全にツボ。邦題が『バルカン超特急』っつうんだから、どうせこの後舞台は列車に移るんだろうけど、もうこのまま列車なんかのらずにグダグダ続けてくれればいいのに、と思う。しかしそんなワガママは通用するはずもなく、グダグダな人たちを乗せて列車は発進。しかし当然ながら、ここがらがさらに面白い(それまで一体ワシャ何に喜んでいたのやら)。列車という密閉空間で、忽然と消失したフロイとい女性。主人公はフロイを探し求めるが、ナゼか他の乗客たちはフロイの存在自体を認めない。このあたりの謎の提出の仕方が、ミステリとして第一級のワクワク感。窓ガラスに現れる「フロイ」の文字にゾクゾク。しかも主人公が気付く直前のシーンで、ちゃんとこの文字を何気なく(本当に何気なく、気付かないように)我々に見せてくれるのが心憎い。ところで、この文字、もっと前のシーンでフロイ夫人自身が指で書いたものだけど(この伏線の張り方がグー!)、オヤオヤ、さっきのシーンとちょっと筆跡が違うんでないかい?と細かいツッコミも入れておこう。そして謎は突然、全貌を現し、ストーリーは一気にテンポアップ、後半の銃撃戦へ! またこの銃撃戦が、どうしてなかなか、いやワタシ、こういうの好きだなア。と言うわけで、大方予想通りのオチまで含めて、大満足のオモシロ映画でした(・・・個人的に)。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-08-29 22:31:46)(良:1票)

3.  ハンガー(1983) 《ネタバレ》 アート系の雰囲気を漂わせつつも、ちゃんとホラーになっているところが、エライと思います。アバウトな感想ですみません。 風に布が揺れ、光が揺らめいて、まるで海の底でひっそりと繰り広げられるような、吸血鬼の世界。 この吸血鬼は、日の光があたっても平気らしいし、十字架やニンニクで苦しんだりもしない、らしい(ニンニクに耐性があるのかどうかは映画には出てこないので、あくまで想像)。だけど、都会の片隅で、絶滅危惧種のごとくひっそりと生きている。 最初はデヴィッド・ボウイが物語の中心かと思いきや、彼は、年老いる哀しみを我々に見せつけながら、ひっそりと姿を消す。 そして彼の代わりとなるのがスーザン・サランドンで、カトリーヌ・ドヌーヴとの同性愛描写となるのだけど、ショートカットの顔立ちはそのままデヴィッド・ボウイを想い起こさせる瞬間もあり、性差を超えたイメージとなっています。 ネックレスも物語の中で上手く使われて、ラストで重要な役割を果たし、物語に説得力を持たせています。ホラーらしい見せ場もちゃんと準備されていて。 吸血鬼映画には、こんな映画もあれば、『極道大戦争』みたいな映画もある。いやはや、奥が深いです?[インターネット(字幕)] 8点(2021-03-30 07:21:11)《改行有》

4.  ハンナ 《ネタバレ》 戦うことを運命づけられた少女ハンナ。彼女が父のもとを離れる時、それは宿命の敵との戦いの火ぶたが切られた瞬間でもある。その敵とは、彼女の「母」ともいうべき存在、ケイト・ブランシェット。という、「母」と「娘」の対決、みたいなオハナシで(もう少し複雑な裏事情はありますが)、そう思って観ると、何だかエリック・バナが、絵に描いたようなダメパパにも見えてきてしまうのですが、そうは言わせじと、見事な長回しの(疑似かも知れないけど)格闘シーンを見せてもくれますが。 いずれにせよ、ハンナ役のシアーシャ・ローナンの、何とも言えぬ透明感、そしてカッコよい走り。彼女が旅する中で出会う、アメリカ人の少女、まあこちらは何という俗世まみれ感(笑)。2人の人生がそこでクロスする訳ですが、この対比は、いやはや、なかなか・・・。 それでもハンナは走り続ける。映画の冒頭がいきなりなら、ラストだっていきなり。対決の決着がついた瞬間に映画は終わります。このスピード感。 ところで、トム・ホランダーの悪役はなかなかユニークでしたが、少し「時計じかけのオレンジ」魂が注入されてましたかね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-09-30 12:44:44)《改行有》

5.  ハミングバード 《ネタバレ》 そりゃあジェイソン・ステイサム主演で多少のアクションは見せてくれるけれど、これはもうアクション映画というよりはラブロマンスでしょう、それもトコトン不器用な男とトコトン不器用な女の、不器用極まるが故になんとも愛おしい恋愛。男には居場所がない、彼のアフガンにおける過去ゆえ、法律的にも、精神的にも、居場所が無い。そんな彼が見つけた唯一の居場所。それは他人の留守中のアパートであり、裏社会であり、報われることのない「修道女への恋」だったりする。そして修道女の方も、彼女の過去ゆえ、望む望まぬに関わらず、今のこの立場に身を置くしかない。男の愛情表現が、少しタイガーマスクの伊達直人なんかも思い起こさせたりして。 男はある少女のため、復讐に立ち上がろうとする。しかしその復讐という行為は、彼の過去の傷そのものでもあるんですな。 女には修道女としての毎日しかない。彼女にとっての唯一の非日常は、憧れのバレリーナ。そのバレリーナもついに引退を迎えている。 そんな女と、そんな男の、地味~な恋愛。だけど、こんな恋愛にこそ、ハラハラさせられるもんです。 男にとっての「復讐」、女にとっての「バレリーナの引退公演」は、それぞれにとっての過去の総決算でもあるんでしょう。その大事な夜を、二人はそれぞれに過ごし、そして出会う。その出会いは一見、なんということもないんだけど、彼らの前を公演を終えたバレリーナが去っていったとき(女がバレリーナではなく男と並んでいることを選んだとき)、ああ、きっとこれでよかったんだろう、と。 ハッピーエンドというのではないけれど(むしろ一見、真逆だけど)、なんだか少し安堵感を感じさせる、ラストでした。 いい映画でした。[DVD(字幕)] 8点(2016-04-02 18:20:30)(良:1票) 《改行有》

6.  パニック・トレイン この映画、褒めたくないんです。と言ってもつまらない訳ではなくって、その逆、私は大いに楽しんだのです。しかしこの作品、決して派手な作品ではなく、どっちかというと低予算、いわゆる掘り出し物の類です。登場人物も少ないし、舞台も限られているし。なので、あまり期待を持たせるようなことは書きたくなくって。まちがっても何やら娯楽超大作であるかのような期待をもって観てしまうと、それはそれは失望するんじゃないかと思うのです(でも、DVDのパッケージを見ると、何だか派手そうに見えるわなあ)。えーと、まず断わっておくと、登場人物がとても少ないので「パニック」は起こりません、ハイ。とある父親と息子が乗った列車、夜がふけるに従って乗客も減ってゆき、ま、減り過ぎるくらい減っちゃうのですが(笑)、そのわずかな乗客を乗せた(しかもちょっとクセのあるヤツも交じってる)列車に異変が起こる。停車駅に止まらない。車掌も行方不明。何が起こったのか、この先どうなるのか。という訳で、事態がつかめないまま引っ張っていくサスペンスのうまさが、本作の見所。いいえ、この先意外な展開が待ってるなんていう変な期待をもってはいけません。「先」を期待するのではなく、「今」のサスペンスを楽しむ。何が起きているのかわからない不安、その気持ちをひたすら、開かないドアにぶつけ続ける焦燥感。映画終盤が近づくにつれ、何だか過去のアノ映画やらコノ映画を彷彿とさせたりして、その辺りからも色々ケチがつきそうな気もしますが、そういう失望するかしないかの危ういバランスも含め(笑)、この不安定感こそ、サスペンス。さあ、どうです、面白くなさそうでしょ。では、作品の方をぜひご覧くださいませ。[DVD(字幕)] 8点(2014-09-30 23:19:29)(良:1票)

7.  バンク・ジョブ 銀行強盗、とは言っても銃突き付けての押し込み強盗じゃなくって、トンネル掘って狙うは貸金庫。普通なら、この強奪計画の華麗な手捌きを映画にするところ、しかし本作では、この計画に加わった連中というのが、どうも手際が悪く、素人丸出し。だもんで、果たしてこの作戦、うまくいくのかどうか、とまずハラハラさせられますが、さらにこの計画には、主人公の知らないウラがある。というにとどまらず、そもそも貸金庫なんてところにしまわれているモノといったら、それなりに訳アリのモノが多い訳で、ヤバいブツに手をつけてしまった主人公、ややこしい事態に。この事態をどう収拾させるか、にさらにハラハラ、だけどここで主人公がとる行動ってのが、事態の収束というより、さらに事態をかき回し、なるようになれ式のヤケクソな行動でして。で盛り上がったところに、舞台は駅。人々が集まりまた離れていく“駅”というところをクライマックスに持ってきたのがまた上手くって、ワクワクさせられます。[CS・衛星(字幕)] 8点(2014-02-26 21:53:40)(良:1票)

8.  ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 これは面白かったあ。前2作、特に第1作が。何となく映画としてまとめるのに四苦八苦してる感じが拭えなかったのですが、この第3作、何だか吹っ切れたかのよう。まず映画の構成、第1作でのギクシャクした感じは姿を消し、映画らしい緊張感に貫かれています。原作読んだ人からは、だいぶ端折り過ぎだという話を聞かされたんですが、まあワタシは原作読んでませんし、特に気になる点はなかったですね。っつうか、前2作みたいに詰め込みすぎてギクシャクしてない分、好感が持てました(もし今後原作読んだら180度意見が変わったりして。笑)。さて一方、目が離せないのが、全編にみなぎるイマジネーション。最近の特撮映画ではどんなシーンでも撮影できてしまう「その故に」逆に何だかどれもこれも同じように見えてしまったりするのですが、本作の映像へのコダワリは、そういった「最近みんながやってるコダワリ」にとどまらず、さらに一味も二味も味付けを加え、ワクワクするような映像を見せてくれます。イマジネーションの勝利。しかしふと考えると、「姿を消すマント」とか「ヒッポグリフ」とか・・・おお、これって『シンドバッド黄金の航海』ではないか(こちらはヒッポグリフではなくグリフィンでしたが)、な~んてことをふと思ってしまい、ニヤニヤしてしまいます。さらにはハリーが眼鏡を落として手探りで探すシーン、あれはまさに横山やっさんの名ギャグ「メガネ、メガネ」へのオマージュでありましょう(?)。まあ、そんな感じで、背景になにか、懐かしいものを含みつつも、あくまで映像は新鮮さがあふれています。見ごたえ十分。面白かったです。8点(2004-07-24 23:29:00)

9.  針の眼 第2次大戦下、ノルマンディ上陸作戦を前にした連合軍は、ドイツに対し、カレーからの上陸を仄めかす偽装工作を行っていた、しかし、それを察知した一人のスパイが存在した・・・ってな趣向のケン・フォレットの代表作を映画化。原作は、前半は上述の通りのエスピオナージュ、後半は一転、恋愛サスペンスっぽい内容で盛り沢山。原作を考えると映画前半がやはり食い足りない印象ですが、元々原作があまりにサービス過剰なんで、映画化するならこんなトコですかねえ(とは言え、ゴドリマンの影が薄いのが不満と言えば不満)。少々慌ただしい前半から、後半は孤島を舞台にまったりとした感じ、しかし次第にテンションを上げて息詰まる展開へ。ミクロス・ローザの大仰な音楽が、うまく盛り上げてる部分もあれば、しつこく思える部分も・・・。クライマックスは比較的原作に忠実、一軒家での攻防戦はタマラン魅力があるので、つい興奮。本作、ラストを含め、原作より大分甘い部分がありますが(フェイバーのキャラが人間的)、マ、この辺は、原作執筆時まだ二十代だったフォレットの勢いある原作に対し、映画の方はチョイとオトナの味わいを加えたわけでしょうか。8点(2004-02-08 15:50:27)(良:1票)

10.  バイオハザード(2001) いやあ、ゾンビっていいよね! 予想以上にゾンビらしいゾンビでよかった! ポール・アンダーソンにはどうもついてけない印象を持ってたのですが、本作でぐっと見直しましたよ。こんなので見直されても不本意かもしれんが。ゲームの方はクリアどころか、ヘタクソ過ぎていつも最初の場面で頓死しちゃった。映画の方が楽でいいなあ。ところで、マーシャルアーツでゾンビを蹴散らすミラ。カッコよく見えるが、やってることはまるで『ブレインデッド』と同じではないか!8点(2003-10-12 08:59:26)

11.  ハイランダー2/甦る戦士 先日はハイランダー2を見てるつもりで実はハイランダー3を見ていたことに、見終わるまで気付かなかった、という大失態を犯してしまったので、気を取り直して、今日は「これはハイランダー3なのだ」と思いながらハイランダー2を見ることにします(?)。 と思って見ると、ああ、3本目に至って、第一作から本当に遠い世界に来ちゃったなあ、と。いや実際はまだ第2作なんですが。 冒頭こそ「神々の黄昏」が鳴り響いて、いかにもソレっぽい雰囲気だけど、何程もしないうちに、スネークことカート・ラッセルがここにいないことが不思議なくらいの三流感が溢れてきて。 その割には、列車を用いたなかなか派手なアクションをやってみせたりして、手が込んでます。 ショーン・コネリーも、こんなところで一体、何やってるんでしょうね。ボンド役さえオサラバしたらもう、何でもアリ、自由を謳歌しているようです。 という訳で、滅茶苦茶で意味不明なんですが、妙に手が込んでる。カルト作になる条件は、一応、備えているかな、と。[インターネット(字幕)] 7点(2021-07-02 23:01:01)《改行有》

12.  ハンターキラー 潜航せよ ロシア領海内で、ロシア潜水艦と米潜水艦が沈没。何が起きたのか、あるいは今、何が進行しているのかを探るため、4人の特殊部隊と原子力潜水艦アーカンソーが現地に派遣される。という訳で、陸上部隊の活躍と原潜内が並行して描かれて次々に事件が発生し、とにかく飽きさせません。片や海中での魚雷戦があり、片やパラシュート降下や陸上での銃撃戦があり、盛り沢山のエンターテインメントになってます。 潜水艦が潜航する際に艦内が傾く描写なども楽しいし、スクリューの重たい機械音、不安を誘うソナー音が続く一方で、艦内で息をひそめる定番の静寂シーンもあって、音の演出も効果的。だけど。 スピード感があって、サラサラと楽しめる分、もうひとつ心にひっかからない、ってのはありますね。 海中で魚雷が走り回る不気味さ、ってのは大いに結構ですが、図体のデカい潜水艦までこうも自由に動き回ると、何だかテレビゲーム的になっちゃう。水の重さ、水中での動きの不自由さ、みたいなものがもう少しあってもよかったかと。 チビ潜航艇が母艦とドッキングする場面なんかも、いとも簡単に繋がっちゃうんですけど、たぶん本当は結構、手数がかかるんじゃないんですかね。作業が手間取る一方でせまってくるミサイル、みたいなシーンを、例えばスピルバーグみたいなイジワルな人なら、「これはもう絶対間に合わない」というショットでもって演出するところだと思うんですが。本作はスピード重視なんでしょうか、何だかアッサリしてて。ハラハラさせるシーンは確かにあるんですけどね、でももっとハラハラさせてくれたらいいのに。 本作は、ロシア艦長役のミカエル・ニクヴィストの死後に公開、つまり彼の遺作にあたり、実際、彼の思い出に捧げるとのクレジットが出るのですが、それにしちゃあ(って、遺作のつもりで作った訳でもないでしょうが)、彼とジェラルド・バトラー艦長との関係も描き方が物足りない。ジェラルド・バトラーの『300』を彷彿とさせるコワイ顔ばかりが印象に残って。ふたりの関係をどう描くか、物語の上でも重要な部分のハズなんですけれども。それに比べると特殊部隊のトビー・スティーブンスの方が、ナンボかいい味出してます。 うーむ。何だかこれじゃ、不満タラタラみたいですね。そんなことないですよ、面白いですよ!(何じゃそりゃ)[映画館(字幕)] 7点(2019-04-21 09:44:44)《改行有》

13.  バロン 《ネタバレ》 ホラ男爵のお話を上演している舞台に、ホラ男爵ご本人がやってくる、というお話。つまりこの映画自体がまたホラ話になっている、というメタ構成。しかもそのホラ男爵のホラ話は、現実世界に飛び出してきて、この映画の視点ともいうべき少女を引き連れ、あり得ない冒険の世界へと旅立っていく。 だけどその冒険の物語もまた、気がついたら男爵のホラ話にすり替わっていて、ついには現実とホラ話の境界も曖昧になっちゃう。だいたい、いくら大真面目に自分の体験談を語ってみせたところで、「私はその時、死んだんです」だなんていう自己言及には、それはそれはもう危険なパラドックスのニオイがプンプン漂ってます。 ま、こんなデタラメな映画がこんな大規模なセットで大金かけて作られ、存在している、ってコト自体が、一種のパラドックスなんでしょう、なあ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-02-05 09:00:51)《改行有》

14.  バンデットQ 邦題の最後に意味もなくつけられた「Q」の文字、ウルトラQあたりにあやかったのかも知れませんけど、いずれにしてもヤケクソなんですね、きっと。まー何ともムチャクチャな映画。主人公の少年の退屈な日常から始まったと思いきや、寝ている少年の元に突然、タンスの中から変な連中が現れ、歴史上あるいは空想上の様々な(しかもデタラメ極まりない)場面を渡り歩く、実に実に脈絡も何もないハチャメチャ冒険譚。どんなムチャクチャな状況に対しても主人公の少年はまったくツッコミをいれることなくアタリマエのようにすべてを受け入れており、5W1Hのうち「Why」が完全に欠落しております。だからこの先何が起こるかわからない、この先どんなことでも起こり得る、という自由さがトコトン満喫できます。ただし、「この先」に待ち受けるのは、予想を上回る世界、ではなく、予想のしようもないデタラメな世界、なので、何か面白いモノを期待しちゃうと、その期待もしっかり裏切ってくれますが・・・。 ナポレオンのくだり等で流れる行進曲風の音楽、これはおそらくマーラーの第6交響曲を意識したものなんでしょうが、これもまあ何だかヘンテコな音楽で、さしずめ「喜劇的」とでも呼べそうな。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-01-07 21:07:00)《改行有》

15.  ハムレット(1990) メル・ギブソン主演、というと、ちょっとワイルドなハムレット像を想像してしまいますが、実際はそうでもなく、綺麗にまとめられた端正な映画です。そもそも、セリフのほとんどが元の戯曲に沿ったもので、少しは脱線してもよかったのに、何だか遠慮気味。先王の亡霊の描写もオドロオドロしいものではないし、精神を病んだオフィーリアの表情も、あまり痛々しいものではない。彼女の最期も、ミレイの「溺死するオフィーリア」みたいなゾッとする美しさをもって描かれるでもなく。基本的に、まったく悪ノリしようとしてない作品です。そりゃま、何かと悪ノリを期待してしまうのも問題ですけどね。ただ、物語の後半に、もう少し暗い影がきざすような演出があってもよかったかも。 もちろん、元の戯曲をそのまんまトレースしてるんじゃなくって、例えば、夜な夜な現れるという亡霊に、ハムレットが邂逅するまでの過程がコンパクトにまとめられていたり。ハムレットがオフィーリアの前で狂乱して見せるシーンが、「生か死か」や「尼寺へ行け」というセリフと切り離されて、比較的早い段階で我々の前に提示されたり。シェイクスピアより構成上手なんじゃないの?とか言うと怒られそうですが。 この分で行くと、世界一有名な雑魚キャラであるローゼンクランツとギルデンスターン、出番無かったりして、と心配になるのですが、いや、ちゃんと登場します。やや雑魚度がアップしてますが。残念なのはホレイショーの存在感があまりに薄いこと。シェイクスピア悲劇における「どんなに大勢の登場人物が死んでも最後にちゃんと生き残ってくれる、二大いいヤツ」の一人であるホレイショー(もう一人はもちろんエドガーです。間違ってもマクダフとかではありません)、彼の出番をここまで削ったのは、やはりハムレット本人によりスポットを当てるためでしょうか。高いところから、ポローニアス一家の会話をうかがうハムレット。同じく高いところから、宴会で浮かれるクローディアス王の様子を苦々しい表情で眺めるハムレット。逆に地下室みたいなところでひとりウジウジと悩むハムレット。さらには、実母である王妃との関係に、オイディプス譚のようなニオイも漂わせたりして。 というハムレット像を、あまり強く主張することなく、あくまでシェイクスピア劇の雰囲気を十分に保ちながら描いた作品です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-10-20 12:50:10)《改行有》

16.  バグダッドの盗賊(1940) ディズニーアニメ『アラジン』の原点。というか、そのまんまですやんか。アブーにジャファーにジニー。いやそれより、ジャファーにたぶらかされる王様のおまぬけな表情が、あんまりソックリなもんで。それにしても特撮満載、アイデア満載の、実に楽しい作品。そりゃ多少はチャチなシーンもあるけれど、巨大クモの動きとか、人間を乗せてスーッと向うに飛んでいく空飛ぶ絨毯とか、目を奪われるシーンも多々。ヒーロー役がヘナチョコで何とも頼りなく魅力に乏しい点、これには目をつぶる必要がありますが。あとはツボから現れた巨人の赤フンがいろんな意味で目にまぶしい、1940年カラー作品。[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-05-04 11:40:22)(良:1票)

17.  バイオハザードII アポカリプス 背中に銃を背負ったミラジョヴォの雄姿は、クノイチそのもの。まさにハリウッド版“由美かおる”である。だからこそ、最後のつけ足しみたいな入浴シーン(?)にも意味があるのだ。映画前半で急ぐようにゾンビとの戦いを描いて、ああこりゃ映画後半は物語がアサッテの方向にむかいそうだなあ、と思ってたら案の定、シアサッテの方向に向かい、コマンドーゾンビなどで盛り上げようとするも、まあ、普通にテレビゲーム的だよなあ、との印象(これでいいんだったら、何作でも作れそう)。ただ、ヘリからの攻撃を受けながら駆け抜けていくヒロインの姿がめっちゃカッチョよかったので、満足。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2009-11-03 08:59:59)

18.  蝿の王 W・ゴールディングの『蝿の王』。学生の頃読んでメチャメチャ興奮して、夜、寝付かれなくなっちゃって、翌日周りの連中に「こりゃすげー小説だ!」と薦めて回って顰蹙買いまくった、私にとって最も大事な外国小説。物語に配置された数々のメタファーが、クライマックスに向かってギリギリグリグリゴリゴリと胸を締め付けてくる恐怖、まさに飛びっきりの衝撃でしたよ。だもんで、やはりメタファーを駆使しつつもサッパリ恐怖を掘り下げられなかったキングの『シャイニング』なんて、ちょっと今まで悪口言い過ぎたかも(笑)。さて、有名な小説を映画化した作品について、ここまで小説の方を持ち上げちゃった後には、当然、映画の悪口が続くというのが世の常ですが・・・本作、いや、なかなか悪くないんじゃないスか。原作の悪夢のごとき詩情、とでもいいますか、あの息苦しさをコトサラ無理して演出しようとせず、むしろ直線的にコンパクトにまとめており、人間が野生の中でフォースの暗黒面に墜ちていく姿をスターウォーズよりも端的に描いています・・・うーむ。しかし何か物足りないのう。原作と映画は切り離して鑑賞すべき(ってか、その方が映画を「映画らしく」鑑賞できる)のかも知れんけど、いったん原作を頭から忘れ去るなんていう器用な芸当は出来んよ。「映画はストーリー(のみ)ではない」のと同じく、「小説はストーリー(のみ)ではない」。そして出版され広く知られた小説は我々共有の財産(!)、それを映画化する際には、物語の上っ面だけ借りてくるんじゃなく、小説の持つ“本質”を映画にしっかり投影して欲しーなーなんて思っちゃうのよ。比較されたくなきゃ、オリジナル脚本の映画を作ればよいよ。でも、小説をネタに日々、映画は作られ、そしてナゼか、止せばよいのに僕らもそれをついつい観ちゃう。原作と違うからと文句を言ってみたりもするが、原作にとらわれ過ぎるのなら映画化する意味が無いかもしれない。ムムム、映画って何だろう、ナゼ、人は映画を作り、またそれを観るのだろう。などと頭を悩ますことになるわけで・・・それが判らないからまた映画を観るという悪循環(笑)。ま、それはさておき、最後に、“ついつい小説と映画を比較しちゃう”視点からの素朴な感想。「小説ではクライマックスにおける主人公ラーフの“混乱”が、何よりもコワかったよ。映画ではあんまし混乱しないから、あんましコワくなかったね」[DVD(字幕)] 7点(2006-05-30 22:56:42)

19.  ハリー・ポッターと秘密の部屋 やったあ、巨大グモ! こりゃ『ジャイアント・スパイダー 大襲来』より良く出来てるね(←当たり前です)。しかもお次は大蛇、何と、怪鳥が襲ってきて目潰しを!これは東映の迷作『怪竜大決戦』のパクリでしょう(←違いますっ)。そういや大グモが出るのも『怪竜~』のパクリだよね(←しつこい)。まあそれはさておき、前作よりは見どころも増え(上記参照?)、テンポもよくなり、なかなか楽しめました(前作は正直言って「少なくともは退屈しない」とすら、言うのがためらわれましたが)。でも、危機また危機、というのはよいのですが、さすがに性急すぎて、ハラハラドキドキする暇もない、というのはいかがですかね。子供にも楽しんでもらおうということでスリラー色が強まるのを避けたのでしょうか。その点、やや物足りないです。せめて謎解きのスリルくらいは、もうちょい落ち着いて深めて行って欲しいもんです。7点(2004-07-19 00:53:48)

20.  ハンニバル(2001) こりゃまあ、原作読んだ時点で「なんじゃこりゃ?」と思ってたもんで、何ともかんとも。主人公~レクター~犯人の多層構造が生み出すサスペンスはもはや見られず、構成力を犠牲にしてまでも好き勝手書きまくる暴走ぶりにはちょいとついていけませんでした。で、これを映画化ということで、う~ん、例のシーン、どうやって映像で表現するのか、と思いきや。「ホンマに映像化するなっ!」。ちょっと唖然としてしまいました。さすがにラストばかりは、原作通りっちゅう訳に行かず、映画らしいオチに変更されてて、ホッといたしました。まあ、そういう訳でですね、原作が好きになれなかった以上、あまり大きな期待は持たずに観た訳ですが、さすがにリドリー・スコット、悪趣味な描写とは別に、ちゃんと「光と陰」へのこだわりの映像を展開してくれて、これはこれで楽しめたわけです。でもやっぱり趣味悪いぞ。7点(2004-01-24 01:31:44)(良:1票)

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