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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. マッキントッシュの男 《ネタバレ》 高校生くらいの時に初めて観た際には、ドミニク・サンダって美人だな、という印象しかない作品でしたが(今観てもやっぱり美人だと思う)、いやいや、これ、こんな面白い作品だったのか、と。ストーリーを完璧に忘れてたもんで、とても楽しめました。 ポール・ニューマンがダイヤの強奪を依頼され、とりあえず成功するも、逮捕されて刑務所へ。という、どこに行きつくのかよくわからんオハナシで、はてさてどうなるのだろう(もちろん、絶対何か裏があるよね、と思いつつ観てるのだけど、なるべくそのことは気にしないようにする)、とワクワクしてきます。 もっとも、最後まで観ても、イマイチ要領を得ないオハナシのような気もするんですけどね・・・もしポール・ニューマンが脱獄に誘われなかったらどうするんだろう? 結局彼は消耗品に過ぎない、にしたって、成功の確率低すぎないかい? まあ、最終的にどの程度ツジツマがあうかよりも、中盤の、物語がどこに行きつくかわからないサスペンスが面白いワケで、充分に楽しめますし、どこか、ポール・ニューマンというヒトの、いかにも軽薄そうな感じの存在自体が、「裏の世界」に対する表の皮相的な世界を象徴しているようで、役にピッタリはまっているような気がしてきます。 モーリス・ジャールのやや滑稽な音楽も、作品にシニカルなテイストを加えています。[CS・衛星(字幕)] 9点(2019-02-12 21:38:52)《改行有》 2. マラヴィータ フランスはノルマンジーに越して来たアメリカ人一家、実は、自分達を狙うマフィアから逃れて身を潜めるためにここにやってきたのだけれど、一家全員、やることなすことハチャメチャで、目立つまいという気がまったく無い。勿論、後半、マフィアが彼らの居場所を突き止めてやってくる展開となるのだけれど、居場所がバレる原因が、彼らの目立つ所業ゆえではなく、実に実にクダラナイ経路を通じて、というのが人を喰ってます。 この一家のどうしようもない親父が、ロバート・デ・ニーロ。例によって悪乗り演技に走るのだろう、と例によってこちらも身構えるのだけど、そしてまあ実際そういう面はあるのだけど、一家の美人長女のクールな無表情ぶりが、ちょっとした好対照で、面白いんですね。この娘が一番、ヘンです。ヘンタイです。 見どころはいよいよマフィアが襲ってくる場面だろう、という期待を持たせたまま、延々と悪乗りで引っ張り続ける、この厚かましさは大したもの。いささかエピソードを散らかし過ぎた感はあるのですが、それなりに伏線らしきものも散りばめて物語を引っ張っていこうとしていて、こういうオモシロさってのもあるんだな、と。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-20 15:51:05)(良:1票) 《改行有》 3. マダムと泥棒 5人組の強盗一味が、超マイペースお婆ちゃんに翻弄される、というコメディで、後半はかなりブラックな展開になりますが、そもそもこのお婆ちゃんのマイペースぶりが、5人にとって結構、残酷だったりする。冒頭、お婆ちゃんが通りすがりの乳母車の赤ちゃんをあやそうとすると、乳母車が激しく揺れて赤ちゃんが大泣きする、というナンセンスなギャグが、後半の毒を予告してたりもします。お婆ちゃんの家が奇妙に歪んでいるのも、バカバカしくも何だか妖怪屋敷のようでもあり。アレック・ギネスもここでは不気味な相貌で登場してますが、このお婆ちゃんには勝てません。 お婆ちゃんが増殖しちゃったりした日にゃあ、もう・・・。 悪党一味、「教授」(!)とか「少佐」とか、もっともらしく呼び合ってるけど、お婆ちゃんチのオウムが「将軍」だから、もともと勝てる訳が無いんです。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-10-25 17:28:24)(良:1票) 《改行有》 4. マレフィセント 「昔々あるところにお爺さんとお婆さんがいました」でいいのに、それは一体いつなんだどこなんだ誰なんだ、と無粋に詮索するような、そういった類の作品ではあります。爺さん婆さんの若き日の恋愛を描いておこうとか、鬼ヶ島の鬼との因縁を描いておこうとか、そうだいっそ、彼らにはかつて3人の息子がいたが鬼の魔力によって犬・サル・キジに姿を変えられたことにしちゃおうとか(たかがキビダンゴで命がけの鬼退治に行く訳がない、という原作の矛盾点はこれで解消され納得がいく、とか)。んなこと、どうでもいいんです、というか、むしろ余計なことばかり。いや、本作を『眠れる森の美女』のパロディとして観るのなら、それはそれでアリかも知れませんけどね。3人の妖精があまりに不甲斐ないので、マレフィセントが実はオーロラ姫の面倒を見てました、だなんて、いかにも落語のネタに向いてそうじゃないですか。ただ、パロディ路線として楽しむには、いささかハジケ方が足りません。アンジェリーナ・ジョリーの、いかにも「マレフィセントの複雑な心理を演じてます」的な重たい演技が、いい方向には働いてない感じも。あと、比べちゃいけないのかも知れないけどやっぱりアニメ映画『眠れる森の美女』と比べちゃいます。見事なアニメの動き、雰囲気、スピード感。やっぱりあのアニメは凄かった。例えばオーロラ姫が糸車の針に指を刺してしまうあの場面の不気味さ。オーロラ姫のイッちゃった表情はアニメに軍配を上げざるを得ないし、ここで流れる音楽「長靴をはいた猫と白い猫」、どうしてこうも完璧にこのシーンにマッチしちゃうのか。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2015-01-27 22:48:15) 5. マチェーテ 刃物見本市、というか、凶器見本市、というか。いかにもアブナそうな物がたくさん出てきます。『用心棒』が「刀が勝つかピストルが勝つか」という興味であったならば、コチラは「刃物は銃の何倍スゴイか(いや銃もスゴイのだけど)」というノリで、残酷描写大安売り。もっとも、アノ“予告編”は“予告編”だけだから面白かったのであって、実際に映画にしてしまうと、“予告編”が持っていたカルト色は薄まってしまったのだけど(まあそもそも、本編より予告編の方が面白いってのはよくある話だよね)、逆に、意外に(予想に違わぬ“意外さ”をもって)、しっかりと構成されていて、ずいぶん練り込まれたバカであるわい、と感心しちゃう。ただ、デニーロがタクシー運転しちゃうサービスは、ちょっとストレート過ぎて、これは感心できなかったのだけど・・・[ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-08-30 21:12:28) 6. マダム・グルニエのパリ解放大作戦 ストレンジラブ博士も真っ青、ピーター・セラーズ大量発生中。こりゃまさに、「マルコヴィッチの穴」ならぬ「クルーゾーの穴」、ですぜ。で、映画の中身は、と言いますと、シマリの無い話が掴み所の無いギャグとともにショボショボと続いて行くという、これがまあ考えようによってはなかなか油断のならない映画でして、この淡々とした進行を観ていると、気付かぬうちにセラーズ中毒になってしまっており、しばらく彼が登場しないと「か、彼を早く出せ、もっと登場させろ~」と禁断症状を発症すること請け合い。いや別に請け負わないけどさ。まあそういう訳で、これも彼無しではありえない映画、彼の魅力があふれた映画、彼が嫌いな人にとってはなーんにも面白くない映画、でありましょう。[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-08-30 23:50:06) 7. マイケル・コリンズ どうにも情けない程、実話の映画化には弱いもんで・・・。と言っても、この映画の魅力は、史実を追うばかりでなく、マイケル・コリンズという人の人間性や、周囲との愛憎劇を描いてるところでしょう。ダイナミックなシーンも交えて、見ごたえある映画になっています。8点(2003-09-27 22:30:11) 8. マイ・レフトフット 当時、アカデミー賞に何がノミネートされてるか知らず、いきなり、ダニエル・デイ・ルイスが主演男優賞、と聞いて、へ?マイ・レフトフット?何それ?と思ってしまったんですけど、実際観てみたら納得。こりゃまあ、トム・クルーズも相手が悪かったね、しょうがないね。こういう役、生半可な演技では嫌味になってしまうところですが、もう何の違和感も感じさせない完璧さで観る者を釘付けにします。主人公の半生が静かに綴られていて、波乱万丈の物語でも何でもない素朴な語り口なんですけど、確かに映画でなければ伝わらないものが、ここにはあります。8点(2003-09-15 20:08:37)
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