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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ラビリンス/魔王の迷宮 初めてゴールデン洋画劇場で放送されたときに吹替えを喜多嶋舞がやってて、周りでは「あれはヒドかった」と悪評の嵐だったんですが、私はそんなに違和感なかったので、え、そんなヒドかったっけ、と。そんな私でも金曜ロードショーの北尾光司吹替え『サンダー/怒りの復讐』とか徳光さん吹替え『激突!』とかには完全にのけ反りましたけど。 それよりも、デヴィッド・ボウイの魔王コスチュームが、何だか『魔界転生』のジュリーみたいだなー、なんてことを思ってしまうと、ついつい笑いがこみ上げてきちゃいます。しかも下半身はモモヒキだしなあ。違うってか。 内容はというと、ジェニファー・コネリー演じる主人公の少女(映画で見ると、グラビアで見るより太い眉毛が気にならず美少女っぽくなっている、まさに映像マジック)が、魔王に誘拐された弟を取り戻しに、ファンタジー世界を冒険するオハナシ。主人公が次々に不思議なものに出喰わしていく双六形式で、一貫したストーリーらしいものがない反面、空想力が縦横無尽に広がっていく楽しさがあります。まあ、時に安っぽく見えてしまうシーンもあったりするのですが。 白いフクロウが共通して登場するのはたまたまかも知れないけれど、結構、ハリー・ポッターなんかにも影響してたりするんじゃないのーと思わせるものもあります。 ところでホグルの顔って、ロボット操作なんですよね。表情がよく出てて、お見事です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-05-27 11:09:49)《改行有》 2. ラストエンペラー 昔と今、時間軸を行き来する映画、ってのはしばしばあるけれど、そしてまたしばしば、「ああ昔はよかったなあ」ってなことになるんでしょうけれど、それにしたってこの映画の主人公・愛新覚羅溥儀の、あまりと言えばあんまりな、この立場。 幼少期から大勢に囲まれ皇帝として育った男が、劣悪な環境の収容所に入れられ「思想教育」を受けている。自分の靴紐すら結べない、この男。 しかも、そもそも「昔はよかった」わけでも何でもない。周りを他人に囲まれ、さらにその外側には、自分の知らない、自分とは無関係の世界が広がっている。生まれながらの皇帝であると同時に、生まれながらの「過去の遺物」とでもいうべき存在。 無論、そんな彼にも、心を通わせる人物というものは居て、またそこには別れもある。この映画には、乳母との別れ、そして2人の妃との別れ、都合3つの別れがあるのだけど、最初の乳母との別れが印象的であったのに比べ、2人の妃との別れはどちらも、ドラマチックにすらなれない虚しさが漂っていて。 史実とことなる部分もそりゃあるだろうけれど、特異な人生を送った男の孤独を、実に見事に浮き彫りにしてみせてくれます。で、それを否定も肯定もせず、「確かにそんな人がいたんだよ」という風に終わるラストが、たまらないんだなあ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-07 21:26:21)《改行有》 3. ラッシュ/プライドと友情 静と動、硬と軟、まるで正反対の二人のレーサーが、しのぎを削り合う。物語の構成は一見、エピソードの寄せ集めみたいでありながら、そういう雑多な印象は無く、我々を捉えて離さないのはやはり、二人のライバル関係からくる緊張感が映画を貫いているからでしょう。二人は正反対のようでいて、無鉄砲で破天荒なハントもレース前には緊張から嘔吐を繰り返すし、一方のラウダについても、自分の運転に、同乗する女性やファンが喜んでくれると満更でもない顔をする。二人とも、自分の生き様に自信を持っていながらなお、相手の生き様に対する共感を心のどこかに持っている、そういうライバル関係であるように感じられます。 迫真のレースシーンは、実際のレースと見紛うばかりだし、主演の二人も役になりきっていて、モデルになった実際の二人の写真らしきものが登場しても、違和感がありません、いや、違和感無さすぎ。 と、実話に多くを取材しつつも、最後まで二人のライバル関係を、馴れ合い抜きで描き切ったこと、この映画の勝利と言えるでしょう。[CS・衛星(吹替)] 8点(2016-10-29 10:33:59)《改行有》 4. ライラの冒険/黄金の羅針盤 よく特撮を売りにした映画でCG画面が暗いと「よく見えない!」とか文句を言われるのですが、いやいや、暗いからこそ出る雰囲気ってのもある訳で。例えば本作の、明るく見通しよくそれ故にどうにもオマヌケなシロクマ対決などを見ていると、やっぱりそう思っちゃうのです。それにしても本作のこの中途半端さ、どうしたものか。ライラはアタリマエのように「冒険」とやらに乗り出し、いかに怪しそうなオバちゃんはやっぱり怪しく、なんだか段取り良く「冒険」とやらが進んでいく。黄金の羅針盤にも神秘性が感じられず、ちっともワクワクしない。いったいどう楽しめばよいんだろう、と思ってしまい、とりあえず続編が作られないらしい、というニュースに少しほっとしてしまう。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-05-03 20:30:49) 5. ラスト・ホラー・ムービー 「あなた」がこの『ラスト・ホラー・ムービー』なるホラービデオをレンタルビデオ屋で借り、観賞していると、開始早々、映画が中断し、変な男が登場する。こやつ、このホラービデオに、自分が撮影したビデオを上書きしちゃったらしい。とんでも無いヤツだ。上書きした自作ビデオってのは、自分が実際に行った殺人の記録、すなわちスナッフ・フィルムなんだけど、そんなことはどうでもよろしい、みんなが楽しむビデオなんだからもっと大事にしてもらわないとねっ。弁償しろっ。ってな趣向の作品。ネタ的には、「今さら、なあ」と言いたくなります(例えば竹本健治の『~偽書』なり『~基礎論』なりを思い起こすと、まさに周回遅れ、という印象)。ま、そもそも、コレをビデオではなくDVDで観賞してる時点で、ハズしちゃってる訳ですけど、それは些細なことであって、最大の難点は、ドキュメンタリを装えば装うほど、墓穴を掘っちゃうってところ。全編にわたり、手持ちビデオカメラで適当に撮ってるような感じを出しており、ところどころで、この“スナッフ・フィルム”が撮られる背景を垣間見させるような「舞台裏」的なシーンも入るんですけど(例えば、実際にカメラを持っている“助手”の存在)。しかし別にノーカットで撮っている訳でもなし、“作品”として適度に編集を入れてるのだから、そもそも、そういうシーンはちゃんと切っとけよ、と言いたくなっちゃう。敢えてそういう不要なシーンを残すことが、すなわち、何とかホンモノっぽく見せてやろうという作為の明らかな表れなのであって、「ホンモノっぽく見せようとする努力の形跡こそ、最もウソっぽく見える点」というヤツなんですな。せっかく“助手”の存在を仄めかしているのだから、この存在をもっとうまく利用して欲しかった(“助手”=観察者。最も映画的な存在ではないか!)。助手は助手で、「殺人鬼」氏に内緒でシーンを勝手につけたして、映画がますます混乱する、とかねー(コレも古い手法かな?)。残念ながら本作は、最後のオチを言いたいだけのために、ダラダラとどうでもいいことを垂れ流してしまった作品となってしまいました。一応、最後にこれだけは叫んでおこう「でもこういうの嫌いじゃないぞー」[DVD(字幕)] 4点(2009-11-24 22:02:06) 6. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 (←ネタバレ無しのつもりですが、未見の方には何がヒントになるかわからないので、一応。) 社会派サスペンスと思わせて実は、いわゆる「新本格派」風ミステリの要素が濃い作品。そもそも、「監督=アラン・パーカー」ってのがすでにミスディレクションになってますね、ますますこりゃ社会派映画だろう、と思って観ちゃいますから。冤罪を訴える元大学教授の死刑囚と、真相を追い求めるレポーター、残された日数はあと4日。まあ確かにこの設定自体、現実社会では考えにくいけど、映画の題材としては、結構盛り上がる。一日一日が刻まれていくこの映画の構成、うむ、こりゃまるで『インデペンデンス・デイ』のように実に安っぽい、じゃなかった、実に盛り上がるぜ~。正直、最後の最後のオチは、すでにその前のシーンでほぼ示唆されているので、余分な説明かとも思いましたが、これも最近のミステリのお約束、しっかり納得して見終わってスッキリいたしましょう・・・。で、結局、この映画はどういう映画かと言うと、「社会問題を土台にしつつ、また人生の悲哀なども絡めつつ、謎解きの魅力と驚きに満ちたミステリ映画です。死刑問題への賛成・反対の立場を声高に主張したイデオロギー映画ではなく、あくまで娯楽性を貫いていますが、その中において、死刑問題の実態の一端を垣間見せてくれる映画でもあり、観終わった後で、これをきっかけに一度、死刑というこの難しい問題について、話し合ってみるのもよいのではないでしょうか」 ←うひょ~ 血迷ったか、>ワタシ[DVD(字幕)] 8点(2006-05-14 23:02:18)(良:1票)
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