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81. ウォレスとグルミット/ベーカリー街の悪夢<TVM> 《ネタバレ》 相変わらずの高いクレイアニメーション技術を惜しげも無くみせてくれるのですが、やや「ウォレスとグルミット 危機一髪」と被るストーリーだったので、またこの展開か…と思ってしまったのが残念なところ。次に演出ですが、オープニングからニック・パークお馴染みの古典サスペンスホラーへのオマージュが炸裂していて十分に面白いのですが、過去の様なスピーディーなアクションシーンが少なくなってしまったのも勿体無いかな。いや、このクオリティでも30分の短編として十分素晴らしいんですけど。「犬でも分かる電子監視」や「パピー・ラブ」など文字ネタは相変わらず面白い。[地上波(吹替)] 7点(2010-12-28 14:48:20) 82. キック・アス 何というか……、この映画を作った人達の趣味が丸分かりの映画でしたね。それはつまり、アメコミ!バイオレンス!ロリコン!ギャング!マカロニ・ウエスタン!ですね。これらを一本の映画の中に「これでもかッ!」と詰め込んでいるんですから、いやはや大したものです。それでもこの映画が作り手の自己満足映画になっていない理由は、その基礎から綿密に積み上げられた高い映画作りの技術があるからでしょう。これだけエンターテイメント性の高い作品に仕上げながら、ギャグも沢山入れつつ、かつ間延びせず、最後には正義とは何かという重いテーマを持つ作品なんて中々観る機会は無いでしょう。 またアメコミ映画(特にスパイダーマンとバットマン)のパロディを入れつつも、パロディ元をバカにされた気がしないのは、作り手がパロディ元が持つテーマを十分に理解しているからと思いました。スパイダーマンは「大いなる力には、大いなる責任が宿る」という正義のヒーローが持つ宿命を描きましたが、キック・アスのテーマは「じゃあ大いなる力を持たない一般人には責任は宿らないのか?」という事。こういう事をキチンと描ける映画ってのは稀な気がします。勿論、コメディ映画としても非常に面白く、私が観た劇場では観客全員がゲラゲラ笑いながら観ていました。劇場でこれだけ笑わせてくれる映画も余り無いと思いますので、鑑賞する際は映画館をお勧めします。あとヒットガールとビッグダディ最高 笑。[映画館(字幕)] 9点(2010-12-22 19:47:14)(良:2票) 《改行有》 83. スパイ・ゲーム(2001) 出来は悪くない。決して悪くないのですが、ややストーリーの展開の遅さにやきもきしてしまった感はあります。トニー・スコット監督にしては、落ち着いた印象の作品でしたが、個人的にはいつもの雰囲気よりもこちらの方が好みです。ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピットという二大スターを共演させておきつつ、落ち着いた作品にしあがっている事にも好感が持てます。[DVD(字幕)] 5点(2010-12-12 17:29:55) 84. ウォレスとグルミット/チーズ・ホリデー シリーズの他の作品と比べると、ニック・パークの真骨頂(と私は思っている)である古典サスペンスの演出が余り感じられず、やや退屈してしまいます。強引なストーリー展開やコミカルな登場人物たちは相変わらず素晴らしい。[DVD(吹替)] 5点(2010-12-12 17:25:48) 85. グリーン・ゾーン 主人公だけが何故か独断専行を繰り返しても除隊されないとか、突っ込み所は多くありましたね。しかし「ハート・ロッカー」や「リダクテッド」など非常に重い気分で観なければいけないイラク戦争映画が多い中で、エンターテイメントを前面に出した本作のノリは嫌いではありませんでした。 問題は余りにも手振れカメラの場面が多いことでしょうか。ポール・グリーングラス監督の作風と言えばそうなんですが、普通の日常のシーンくらいは普通に撮って欲しいです。映画が終わった後、目が相当疲れていました。[映画館(字幕)] 6点(2010-12-05 20:14:29)《改行有》 86. ターミネーター3 《ネタバレ》 前作と比較してはいけないとは思うのですが、どうしても悪役の質が悪すぎます。 1はいつもは主役級のヒーローであるシュワちゃんが冷酷なマシーンを演じたのは見事成功しました。2のロバート・パトリックはその役作りを徹底していて、無表情で人体模型走りをしてくる様などは本当に怖いものでした。それに比べて3は言い方は悪いですがしょぼ過ぎます。そもそも女の姿にする必要なんてないでしょう。しかもT-Xをうたっていながら性能は明らかにT-1000に劣ると思うのですが……。更に、墓地で婚約者の姿のまま、ケイトをさっさと殺せばいいものの、態々姿をばらす。それにターミネーターが首を傾げるシーンがあるとかおかしいだろ! ぜ~んぜん、ロボット出来てないんですよ。[映画館(字幕)] 5点(2010-11-07 23:28:32)《改行有》 87. バイオハザードIV アフターライフ 《ネタバレ》 2時間ずっと苦笑し続けた映画を観たのは久々でした。もう突っ込み所がありすぎるので、細かい事は態々書きませんが、一番キツイのは最早「ゾンビ映画」では無いと思った事です。全世界がT-ウイルスに感染している(って設定でしたよね?確か)のに、この映画の中では主人公一行は感染するのでは無く、単にゾンビに食われるだけの存在に。ゾンビ映画ならではの、仲間が人間ならざる"モノ"に変わってしまう、そして殺さなければならないという極限状態を、この映画は自ら放棄しています。これじゃ普通のモンスターパニック映画だ。演出も今更にマトリックスのウォシャウスキー兄弟や300のザック・スナイダーを半端に真似ているだけで、オリジナリティはゼロに等しいかと。あと見せ場で繰り返されるスローモーションがクドい。とにかくクドい。ポール・W・S・アンダーソン監督ってこんな演出でしたっけ?良く分からん。彼が1作目から一貫している演出としては、カメラを素早く横切るゾンビ位なもんです。あと個人的に音で執拗に驚かそうとするのは凄く嫌い。そんな演出は誰にだって出来る気が。そりゃオバケ屋敷で「ワッ!」って叫ばれたら誰だって驚くでしょ。[映画館(字幕)] 2点(2010-10-01 23:51:18)(良:1票) 88. エイリアンVS. プレデター 《ネタバレ》 これだけアホな作りに徹してくれたら逆に許せます。ポール・W・S・アンダーソンは本当に碌な映画作りませんね、良い意味で。プレデターとヒロインが最後に共闘するシーンなんてバカらし過ぎて最高です。特に二人で南極の地下から脱出する時のマヌケな画!素晴らしい![地上波(吹替)] 6点(2010-09-12 12:52:49) 89. 17歳の肖像 《ネタバレ》 まず美少女高校生を演じ、アカデミー主演女優賞まで取ったキャリー・マリガンについてですが、映画が始まった直後は「ちょっと高校生役は無理なんじゃ……」と思っていたのですが、場面場面で彼女が見せる表情がとても魅力的だったので、最後にはジェニーがめちゃ可愛いと思える程に。ストーリーは、普通に考えると、中年オヤジに遊ばれる女子高生という陳腐な物なのですが、主人公のジェニーが「インテリの世界に憧れている」「家が保守的な考えのオヤジに支配されている」「少女から大人の女に変化していく状態」である事により、単純な恋愛映画では無くなっているのが面白いと思います。あと素晴らしいと思ったのが撮影と編集です。ジェニーの理想であるデイヴィットの世界に不安を覚える程、不安定になる画面は視覚的に面白い。 最後の父親が差し出す紅茶とビスケットが、今までの放蕩生活で味わった豪華な食事より美味しそうに見える所に、この映画の言いたい事が詰まっている気がします。[映画館(字幕)] 7点(2010-08-31 22:15:25) 90. スラムドッグ$ミリオネア 《ネタバレ》 只のベタな恋愛映画なのに面白い。こういうとても単純な恋愛話も一級のエンターテイメント性のある映画に仕上げて仕舞うのは本当に凄いと思います。 話のテンポ、親しみやすく肉付けされたキャラクター、躍動感溢れる音楽、ラストの怒涛の演出、ロケ地の美しさ(と同等の汚さ)、全てが完璧。ジャマールがクイズを勝ち抜いていく答えが「D:運命」である事に苦言を呈されている人が多いみたいですが、そんなにいけないことですか?ジャマールはインドのどん底から這い上がる運命を持っていたのです。これはカースト制度が南部の方ではまだまだ残っているインドであるからこそ、スラム育ちのジャマールがそのどん底から這い上がった時、観客は真に感動できる。日本に住んでいる私も「自分はこれ以上這い上がれないのだろうか」とフト思う事があります。そんな時、この映画を観ると運命もあるかもしれないって気持ちと元気が湧いてきます。人をそういう気持ちにさせてくれる映画が良い映画だと私は思います。 一つ不満があるとすれば、ラティカと再会する時、わざわざ彼女がまだ処女な事を言ったことでしょうか。「別に体を売っていても俺の運命の女だったら関係ねえ!」位言ってほしかったですね。[映画館(字幕)] 9点(2010-08-25 00:33:44)《改行有》 91. 沈黙の聖戦 《ネタバレ》 先の読めるストーリーとお色気シーンが次々と展開するのは、いつもの「沈黙シリーズ」といった所でしょうか。今回は"タイ呪術VSタイ仏教"や"飛んでくる矢を刀で叩き切るセガール"を楽しめます。いつもより少し多めのお色気シーンの連発も個人的にGOOD。人質の娘は最後までビキニとホットパンツだったな 笑。[地上波(吹替)] 4点(2010-07-28 22:57:29) 92. 28日後... ロメロの様なお堅いゾンビ映画ではないエンターテイメントに寄りまくったゾンビ映画。これが結構面白かったです。後半の展開はゾンビモノとして失格!と言われそうですが、個人的には従来のゾンビモノのお決まりを崩した展開は楽しめました。[地上波(字幕)] 6点(2010-07-06 23:24:04) 93. トゥームレイダー2 少し流行った映画の続編を作って碌な事にならなかった典型。ラストのカオスっ振りは一周して凄いとも思える。[地上波(吹替)] 3点(2010-07-06 23:19:09) 94. キング・アーサー(2004) 《ネタバレ》 LOTR以降に作られたパクリ映画の様な物でした。ランスロットの二刀流や合戦の迫力は中々魅せますが、そこら辺に転がっている戦話の映画を超えるような驚きは無いと思います。[映画館(字幕)] 5点(2010-06-28 00:57:09) 95. ハンニバル(2001) 《ネタバレ》 普通のモンスターキャラクターと化してしまったハンニバル・レクターにがっかり。クラリスもジョディ・フォスターでは無くなり、天才であるが未熟でもあった彼女の魅力が無くなってしまった。また話がただのレクターとクラリスのラブストーリーになってしまった事も残念。[地上波(吹替)] 5点(2010-06-28 00:52:54)(良:1票) 96. マンマ・ミーア! 《ネタバレ》 ABBAの楽曲だけで出来ているような映画でした。ミュージカルとして評価すると、残念な出来かと……。男性陣の歌(とくにピアース・ブロスナンが酷い!)はお世辞にも上手いとは言えないし、ダンスや振り付けもロクに出来ていないし、何より歌の最中で意味不明な役者のアップが多いです。愛を語り合っていたり、モノローグ的な場面だったら分かりますが、ノリノリハイテンションで踊っている場面で何故顔を映すのかサッパリ分かりません。そんなモノよりダンスを見せろ! キャラクターのテンションが異常に高いので、これは観る人によって楽しいか、鬱陶しく感じるのか、違いがありそうです。要するに観る人を選ぶ映画だと思いましたね。あんまり騒がしいノリが好きじゃ無い人には苦痛に感じるレベルかもしれません。 あと私は舞台版を観ていないのですが、あんなにサムだけが持ち上げられる話なんですかね?ピアース・ブロスナンだから見せ場を増やしたとしか思えないシーンが一杯あったのもなんだかな~。 以上の様に、ミュージカルとしてはお粗末な映画でしたが、ABBAの底抜けに明るく楽しい数々のナンバーを聴けたのでおまけで5点。[映画館(字幕)] 5点(2010-04-28 23:10:33)《改行有》 97. タイタンの戦い(2010) 3Dで無く2Dで鑑賞しました。一言で感想を述べますと……つまらない。兎に角キャラクター達がこちらの予想の上に行ってくれない。ストーリーの下敷きとしてギリシャ神話があるので、大胆な脚色は不可能なのかも知れませんが、それにしてもツイストが全く無い。モンスター達の連戦はある程度楽しめるものの、VFXのレベルが高いとはお世辞にも言えない点も辛いですね。 他のレビュワーさんも仰ってますが、作り手がこの映画を通して何がしたかったのか良く分からないのが、最も駄目だと思います。単なる英雄伝説を映画化したかったのでしょうか?[映画館(字幕)] 3点(2010-04-25 20:22:04)《改行有》 98. ティム・バートンのコープスブライド 《ネタバレ》 高い技術のパペット・アニメーションが魅力ではあるけれど、如何せんストーリーの展開がベタ過ぎ。次の展開が容易に想像出来てしまうのは問題だと思います。しかしそれを意識したのか、ストーリーの展開が早く、上映時間も短くなっていたのは良いですね。 ここからは私のティム・バートンへの愚痴になるのですが、彼を投影させた様なヘナヘナな主人公が、殆ど無条件に二人の美女から愛される展開は個人的に好きになれませんでした。こいつ序盤なんてピアノ弾けるだけじゃん。[CS・衛星(吹替)] 6点(2010-04-18 22:08:53)《改行有》 99. シャーロック・ホームズ(2009) 《ネタバレ》 コナン・ドイル好きの私ですが、ホームズとワトソン君を武道派にしてアクションシーンを盛り込んだのは、良いアレンジだったと思います。お話の方ですが、コナン・ドイルと言うよりはカーター・ディクスンの様な、オカルトと宗教が科学によって成り立っている展開は個人的に好きなので、映画としては結構満足しました。 その他にも、ホームズの初対面の人に対しての分析、ベイカー街221B、モリアーティ教授などシャーロキアンが観るとクスリと出来る要素が入っていたのも面白い。[映画館(字幕)] 6点(2010-03-28 20:49:37)《改行有》 100. ブーリン家の姉妹 久々に度を越したドロドロな話の映画を観たと思います。裏切りと欲望と虚栄に満ちたお話でした。こんな話が実際の史実とは思えません。正に事実は小説よりも奇なり。 姉役のナタリー・ポートマンは前半はやや在り来たりな演技だとやきもきしましたが、後半に悪女としての資質を現して来てからの演技は素晴らしかった。しかし悪女にはイマイチ印象が当てはまらないという気持ちではありましたが。 妹役のスカーレット・ヨハンソンは所々で繰り返す、目が泳ぐ演技が少し気になりました。若干わざとらしい印象を受けてしまいました。 [映画館(字幕)] 6点(2010-03-21 10:33:07)《改行有》
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