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性別 男性

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【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順123456789
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1.  教皇選挙 《ネタバレ》 私の様な「部外者」が観てる分には、ただただ非常に重厚・硬質でハイクオリティなるサスペンスだった…と暢気に喜んで居れば好いダケだとも思うのですが、ふと思えば、まあまあ結構ラディカルな内容だったな~とも思われますね。肝心なコンクラーヴェの悲惨な有様と来たら、当初からの有力候補者なんぞ文字通り全員(=スタンリー・トゥッチですらも)到底「適格者」とも思われない様な有象無象の集まりでしかなくて…そしてラストの驚愕の「オチ」も、またコレだって中々の…とは言え、でもその辺には実際のヴァチカンだって「心当たりが全く無い」な~んて状況では毛頭無いって感じでしょーから、逆にソコをまろやかに描かれたってそっちの方がもはや気色悪いかな…とも。。 再度、外から観てる分には年イチ(或いは数年イチ)レベルと言ってしまうべき重厚な傑作サスペンスだったと思いますし、中で、サスペンスとしての筋書きの他にも、寧ろ宗教とゆーよりは「権力」って方面に関して諸々とモノ思わされる・考えさせられる=現代的で社会的なテーマ性も感じさせられる、様な「奥行き」も在ったかな~と思われてます。そして、終始何か妙に暗い(⇒パット見はだいぶ物理的に観にくい)画面の質感+音楽の(コレまた)硬~い質感とか、またレイフ・ファインズを筆頭とした俳優陣のスリリングな熱演の数々を含めて、演技・演出面のクオリティも再び言うまでもなく上質だったとは思われてます。流石、オスカー8部門ノミネートというダケあり、ごくごくフツーに鉄板な映画だったすね。[映画館(字幕)] 8点(2025-04-01 07:14:58)(良:1票) 《改行有》

2.  NOCEBO ノセボ 《ネタバレ》 お話のエッセンスの部分は、フツーに極めて純然たるホラーだと言うか、終始ごく超常的な出来事を描いた作品ではあります。しかし、そこでその話の語り口というのはホラーよりもだいぶサスペンス側に寄っていたと言うか、冒頭から明確にひとつ「謎」が在るトコロを、最後の最後まで明かさずに引っ張ってゆく…という形式の作品だったかとも思うのですね。その「謎=理由」のそのモノ自体は、ゆーて何とな~く「想定の範囲内」のコトには留まったかな…とも(再び)思うものの、それでも尚、まず舞台がイギリスと(肝心な方としては)フィリピン、というトコロには少しエキゾチックな物珍しさも在ったとも思いますし、また根本的に、ホラーとしての真相がごくアジア的な「因果応報」のお話だ…というのも却って少し意外性にも感じられるトコロだったかな、とも思いました(⇒非常に個人的な感覚として、あのエヴァ・グリーンがこ~んなアジア的な類のアレになっちゃうんだ…みたいなのが、そもそも結構に意外なコトだったと)。 ホラーの映像表現の部分などもまた、全編通して(その辺の月並な商業ホラーに比べれば)かなり抑制的だったと思うのですよね。しかし、それもこのごく真面目で真剣なお話に対してはバランスとして非常に適切だったと思いますし、全体の尺とかその他諸々も総じて各々がハイレベルに調和していた…とも思います。中で、個人的には特にやはり、そのホラー的キーパーソン・ダイアナのキャラ造形がまた中々に絶妙だったと思いました(⇒善悪や愛憎、また人か魔か、といった部分まで、実に絶妙に分ち難く…)。オーラスもこれまた、その「分ち難い」という意味で非常に「味」の在る洒落た代物だったかな…と、それでも個人的にはごく好い方の印象を持って観終わりましたよね。結果的には小品・佳作と言った方がしっくり来る様な類のホラーだったかとは思いますが、観逃すにはちょっと惜しまれる様な作品だとも思います。[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-01 18:24:00)《改行有》

3.  ビーキーパー 《ネタバレ》 コレもまた、ジャンル=ステイサム!と言ってしまえば事足りる「いつものアレ」だってのにも間違いなんぞ在りませんです。且つ、タイトルにもなってるビーキーパー=養蜂家とかって「味変」要素については、ココに関しては分り易さ・リアリティとかってのがいつもよりは少なめで、何やらSF・ファンタジックみ(を通り越してもはや「胡散臭さ」)までもが感じられると言っても過言じゃあねーかとも思うのですよね。しかし、ふと気付けばも~彼も還暦間近だとゆーのに(驚愕)ソコで年相応にまろやかなる円熟みを醸し…な~んてコトにも全く陥らず、むしろ諸々の側面で(今更)自己ベストを軒並み更新してってるジャン!て勢いで、率直に超・面白かったのですよねコレ!!とにかく何よりも、観てるコッチですら付いてくのがやっと…(⇒映画中の登場人物に至っては唯々アタフタと右往左往するのみ…)という様な超絶的なテンポの好さ(=極め付きの無駄の無さ)が隅々まで実に心地好かったですし、アクションの物量・キレもごく素晴らしくって、再度、確実に「いつものアレ」だってのに(何らかの少しの工夫で)こんなに面白くなるんだな…とちょっと感動マデしてしまいました。多少、オマケを付けてのこの位の評価…というコトではあるのですケドも、現時点では正直本年のベストですね。ぜひ映画館でどーぞ。 追伸、とは言えまた、アクションも(ジャンル=ステイサム映画に我々が期待するモノの範疇を大きく外れてはいない…という意味で)ごくオーソドックスな方の質感だったとも思いますが、体術に加えてギミックも、且つオーラスでは西部劇の如くの見事な早撃ち!まで披露してくれてたりと彩りがまずまず好かったとも思います。他にも、敵方のごく「今風」なアウトロー加減や、そしてラスボスの属性にかかる意外性なんかにだって、「いつもの」とは言いつつ(しっかりと)適切にバリエーションは付いていた・アップデートが為されていた、というコトにも思えたので、結論としてはやはり「チャンとつくれば(幾らでも)面白くなる」んだな、という当たり前の事実にまた気づくコトが出来たのかな~とも思いましたね。重ね重ね、コレは映画館で![映画館(字幕)] 8点(2025-01-28 23:06:41)(良:1票) 《改行有》

4.  プー2 あくまのくまさんとじゃあくななかまたち 《ネタバレ》 聞けば前作は(まあ聞かなくっても大体察せるってコトではありますが)思った以上に相当な低予算映画だったようで、ソコからするとこの続編は、予算的には10倍も付いてるってコトらしいのですね。すると、やっぱお金のチカラって(また)思った以上にスゴいのか、前作の感じからすると段違いに「チャンとした」ホラーになってるとゆーか、超・在り来りなスプラッタではあるモノの全然フツーに観てゆけるってレベルの手頃にまとまったB級ホラーには化けてたと思ったのですよね。まあ、ソコで一つ「無難すぎる」とゆーのはたぶん玉に瑕…なのかと思ったりもするのですケド、それでも特にクライマックスの辺りはショック描写の乱れ打ちで結構ボリューミー+加えてスプラッタの内容的にもかなり多彩で(ソレを)テンポ好く詰め込んで居たので率直にまずまず以上の見応えが在ったとも思ってしまったのですよね。この部分ダケなら、結論的にはもう一点高くしても好いかも…みたいな感覚でも居ります。 とは言え、な~んかソレもしっくり来ないので少し厳しめに(最初から)再度吟味してみますと、まずはやはり連中の「正体=バケモノが存在するコトの理由付け」の部分が(前述どおりな中でも)ごく非ッ常に陳腐だったな…と思わざるには居られないコトとか、あと、コレは難癖にも近いですケド今作におけるワリと主役級キーパーソン?なオウルの造形が(私の大嫌いな)『ジーパーズ・クリーパーズ』のアイツにごく似通ってたコトもまた陳腐に思えたコトと、何よりもう一つ、スプラッタシーンの敵の攻撃の質感(質量感)がコレもちょっと軽すぎ・薄っぺらすぎだった(=なんかどれも、期待するトコロの「グシャッ!!」とか「ベキョッ!!」とか言うんでなくって、総じて全部が「サクッッ…」とか「ポキッッ…」みたいな感じでソレが妙に安っぽかった)のもワリとイマイチだったと思っちゃったので、最終的にはこの低めな方の評点に寄せておきます。とは言え全然そんなに悪くないホラー(そーは言ってもまだまだ足りない予算からすれば全然成功してるって方のホラー)だとは確実に思われますので、興味の沸いた方はこの機に二作合わせて是非々々。[DVD(字幕)] 5点(2025-01-13 10:08:12)《改行有》

5.  赤死病の仮面(1964) 《ネタバレ》 うーん少なくとも、最も肝心なるオーラスの「死の舞踏」の感じはかなり好きな方なのですケド、如何せん、そこまでが延々とド派手にショボくて酷く退屈なのですよね……ただ、それはたぶん「今になって観るから」だとも思えるとゆーか、結局、今作のこの悪魔城の中に在るべきモノってのは、赤死病を免れるという安寧・物質的な充足と、その代償としての「悪徳・頽廃・倒錯」だと思われるのです⇒要は、映画的にはエログロもしくはスプラッタである、と。その部分の衝撃度が「今になって観ると」どーにも物足りないので、こーんな薄味な感じにまとまっちゃってるのだろう…とは思われましたですね。でも重ね重ね、クライマックスの見応えは(⇒純粋な映像の部分のクオリティも+ヴィンセント・プライスの演技の出来も)コレは今なお十二分かとも思われますので、いったん評点はこの位に。興味がある方は、機会もあるならば是非。[DVD(字幕)] 6点(2024-12-10 00:20:02)

6.  グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 《ネタバレ》 前作も実は、完全版は劇場公開版より少し長くて約3時間…という長尺だったのですが、今作も今般の公開版でほぼ2時間半…という(史劇映画としてはむしろ適切に思えるレベルの)大作にはなってます。しかし、冒頭から決して諸々のクオリティ自体は低くないものの、残り1時間位までは正直、まずは殆ど「前作と同じ話」+且つはまたあらゆる面で何もかもが「軽い」という、ごく残念な方の印象が強くって、率直に全く面白く観れては居なかったですね。前作の時代より更に深まった筈のローマの混迷の様子も、そして何より主人公の「怒り」にも、とにかく全く体重が乗っていかないのですよ。主人公のハンノ=ルシアスに関してはまた、その怒りをぶつけて殺すべきがアカシウスではないコトだって最初っから分り切ってるじゃあないですか(という意味でも再び白けてしまって)。 ただ、残り1時間を切った頃からは、その辺はむしろ「トリック」と言うべきモノだったのではないか…と思えるホドに、前作とは全く違った話になってゆくのですよね。その部分の仕掛け+運び方自体は、実は前作の冒頭=端緒からも繋がって居たと思える様な、両作を通しての普遍的なテーマ(の描き出し)にもソレが見えてくるかの様な、非常にテクニカルな好い仕事だったとは思われるのです。しかし、私自身はまた正直、ソコにも(否、ソコにこそ)あまり共感は出来なかった⇒何故なら、今作が(否応無く)史劇である以上は、またソレこそが「幻想」であるからだ(⇒我々は確かに、この後もローマの堕落は最後まで止まらなかったと知ってしまって居るからだ)としか言い様が無いのですね。今作のラストに描かれるローマの勝利というのは、それこそ彼らが劇中で都度口にするローマの(或いは人類そのものの)「見果てぬ夢」でしかなくて、私はむしろソレがそう描かれたこのクライマックスからは、ペーソスかノスタルジィか、その類のナニかしか強く感じ取れないのです(⇒重ねて、今作が「史劇」であるからは)。そしてもし、そういったモノを描くコトもが、今作の目的の一つだったとしたら、ならばそれは(勝利ではなくて)むしろ、敗北を描く方の映画ではないかな、とさえ思ってしまったのですよね。結論的には、終盤はやや史劇の手を離れて、むしろファンタジックに・地から足を離してゆく様に終わっていっちゃったな…という感覚が(再び)強いですね⇒その辺りについては、端的なストーリーそのものも、少し雑で整合性に欠けるきらいが強かったとも感じますし。 思ったのはやはり、史劇こそ・史劇にこそ、描かれるべきはむしろ唯「人=人の在り方」だ、というコトです。そして尚、ある「理念」に依って、その「人の在り方」自体の軽重をも定められると、もし考えているのだとしたら、私はそれは、人間性に対する「傲慢」ですら在るかも知れない、と思ってしまったりもするのですね。[映画館(字幕)] 6点(2024-11-17 14:15:28)《改行有》

7.  シビル・ウォー アメリカ最後の日 《ネタバレ》 今年は大統領選挙もあるので、極めてタイムリーで(だからある意味)「ポピュラー」で、そして実際にその方面にもっと素直に、スペクタクル系のアクション・娯楽作品として仕上げるコトだって実に容易だったハズだとも思うのです。が、観てみると全く全然そーでもなくって、ワリとのっけから思ったよりも遥かに「A24」的な映画だったとゆーか(⇒間合いだの空気感だの)、でもまァ、よ~く観れば最初から尺だってそ~んな本格的な超大作ってワケじゃあなさそうな感じでもありましたしね。 しかしそれでも、ひとつの大いなる驚きとして、私には今作って途中からは(寧ろ)ホラーにしか見えなくなっていった…とすら言いましょーか、言い方を少し変えるなら、個人的に最も今作と似た印象を受けた過去作品は?と言えば、たぶん恐らく『地獄の黙示録』かな…と思ったりもしますかね。「異世界」と言うには余りに「リアル」すぎる状況設定の下、それでもその「世界」も、或いは「人間そのもの」のカタチもまた歪み爛れ、最後には崩れ落ちてゆく…みたいな。でもまた、しかし、その映画の中の悪夢の様な「虚構」とゆーのは、よく考えれば何れも=どのシーンのどの画ヅラもまた、この世界の何処かで嘗て実際に顕現したモノばかりであって、そのコトは単に、我々一般人がそれを実体験して居ないダケ=んで今作の主人公達であるジャーナリストのみがそれを知っているダケ、というコトこそ、今作が最も我々に伝えたいコトなのだ、としたら、その時点で再び、実に中々に好く出来ちゃってる映画だよな~と、私としては唸らずには居られないのですね(⇒率直に、一本取られてしまったな、と…)。 私が勝手に見做すトコロのホラー・スリラーとしての観応え・キレ味もまた十人並な~んてモンじゃあ無かったってコトも踏まえて(⇒あのジェシー・プレモンスのシーンは、その観点からもやっぱ凄かったと思うのですよね)今作もまた、優れた着眼を始点に・監督の斬新でアイデアフルな「やりたいコト」とゆーのをモノの見事に体現している優れた作品だ、とは思うのですね。ただし同時に、根本的なジャンル(とゆーか映画が描くモノの方向性)としては、ど~にもコレって私としては、非常に「嫌いな方」の映画でもあるのですよ(⇒特にホラーとしては「大嫌いな方」のヤツ)。エンドロールの醜悪さも然るコト乍ら、その直前で、もう一人の主人公たるジェシーが見せた成長・辿り着いた境地とゆーのだって、それこそコレはその「ジャーナリスト」としては正しいと言えるトコロなのかも知れませんが、じゃあ単に「人間」としては…??と、個人的にはソコにも果てしなく疑問しかなかったのでもありますし。結論、そんなこんなでかなり評点は迷いましたが、前述の「してやられた」感をよりポジティブに重視して、この評価としておきます。どうせならこのタイミングで、観て損は無いかとは思いますね。 ※追伸:もう少しチャンと、上で名前を出した『地獄の黙示録』と今作を比較しておくなら、前提となる「状況設定」としてはたぶん『地獄の~』の方が今作より幾ばくかリアルで、かつ分り易いかなと⇒一方で、辿り着く「結論」の部分は、コレもたぶんどっちも同じ様なモノだとは思うのですが、やや今作の方がシンプルだったかなと。『地獄の~』の方は、終盤がまァ~サッパリ訳分かんないですからね。でも、今作のラストとゆーのも、表面的には明解だったとは思うのですが、コレも上で書いたとおりどーにもしっくり来ないとゆーか薄気味の悪い悪趣味な終わり方だった様にも思えて居て、やっぱ全然大衆的な映画じゃあねーかな…とは思ってしまうんすよね。見た目以上に「人を選ぶ」映画…という様な気もしますかね(⇒まァ、A24って大体そーいう感じか…とも思いますケド)。[映画館(字幕)] 8点(2024-10-04 22:11:51)《改行有》

8.  コヴェナント 約束の救出 《ネタバレ》 現代戦争ものでかつ、取り分け戦時下における人間のドラマ(+αでアクション)に関心を絞って観るなら、間違い無く90点を付けられるというレベルのよく出来た作品です。諸々の構成要素の「リアリティ」がどのくらい本物なのか、というトコロは私にも定かにはならないのですが、少なくとも単なる映画としては十二分に真に迫って、かつシリアスで緊迫感も備えている優れた作品だったと思われます。特に、前述のそのドラマ=男同士の「絆」の部分には、個人的には少し前時代的なとゆーか(⇒例えば一部の西部劇的な男のドラマに見えた、と)しかし戦争のもたらす状況のそのものというのはいつの時代も変わっていないのだろう、とも思われれば、これも一つのごく「普遍的」なるドラマなのではねーかな、と思うマデには至りましたすね⇒もしかしたらソレは、いつの日かきっと失われるべきシチュエーションなのではねーか…とも思えど。 再度、深く考えずに二人の男の成行きに集中するのであれば、実によく出来たシンプルな作品だと思います。が、実際にはその背景に様々なる複雑で割り切れない事柄というのがとぐろを巻いているのであり、ソコまでを踏まえると今作のこのシンプルさというのには、そういったモノを描くのに十分なソレだったか、という疑問が生じるのも確かかと思うのですね(⇒端的に、今作のこのラストにおいて否応無く感じられる「カタルシス」というモノは、人が持ち得るソレとして果たして、根源的かつ倫理的に「妥当」だったのかと)。あくまで個人的には、私はいったんその事は脇に置いて今作を観終えた、という理解をして頂くとして、その上でこの評点と致しておこうかと思ったのです。まずはご覧あれ、と。[DVD(字幕)] 8点(2024-09-17 19:56:53)《改行有》

9.  carmen.カルメン 《ネタバレ》 ビゼーのオペラ版『カルメン』には(ソレこそ)親しみまくって居るのですケド、原作の小説の方には正直お付き合いがねーのでして、その上で(小説準拠の)今作を観てみるってーとマ~、かな~りジト~っと暗~いお話なのですよね……ただ、それ故にその深刻で深遠で不条理極まるって「人間の感情」のそのモノ自体は、より真に迫って我が心をも抉って来るとも思われたとゆーか、個人的には(オペラをあんだけ観てるってなら)コッチを観てみても全然好かったな…とは思えましたよ。中々に面白かったと思いましたのでこの評価としておきます。 で正直、中でナニが一番…とゆーなら、やっぱ主演のパス・ヴェガが筆頭な感じではあるのかとは思いますケドも、彼女のクオリティはフツーにやっぱ中々って以上だったかな、とは思いますよね。美人ですし、その上で(カルメンだ!てなら尚更に)非常に肝要なる「アバズレ」感+(間違い無く)アバズレで在りながらの魔性の魅力…とゆーのも十二分に醸せてたと思いますし、加えてナニより素晴らしい脱ぎっぷりの爆乳っぷり!てなモンで御座いまして。あと、流石著名なる名作小説…とゆーか、随所でお洒落な「地の語り」がイイ~雰囲気でしたよね。「女と猫は、呼んでも来ないが、呼んでも居ない時に限って来るものだ」とか、オーラスもまた「愛と苦しみこそが人生の支配者⇒貴方は、生れ変わってもまたこの人生を望みますか?」に対する主人公のシンプルな答え。ああ、このドロドロとした物語を、こんなシンプルな言葉とショットでこんなにアッサリと終わってゆく…な~んて、ナンとも洒落てんな~~~と思わざるには居られませんでした。もう一点加えるか悩んだ挙句、いったん変えずにおきます。[DVD(字幕)] 6点(2024-06-29 00:28:35)《改行有》

10.  マーベラス 《ネタバレ》 うーん……コレもまた、観終わって思い返す内容に則ってB級アクションスリラーだと捉えるなら別に全然悪くはない⇔ケド、当初から出て来る面子…等からフツーにもうワンランク上の作品だと見做すなら完全にイマイチ、みたいな作品ですかね。主演含め、まず役者の仕事は決して悪くなかった・手堅かったとも思いますし(⇒個人的にはマイケル・キートンの諸々と「流石」な感じは特に好みで)アクションも質・量ともに決して物足りないってレベルでもなかったかとは思うのですよね。しかし、同時に諸々と、そこら中がどーにも「チープ」とゆーか、展開運びの雑さやアイデアの陳腐さ、加えてマギー・Qやマイケル・キートン演じる殺し屋のカッコ好さの「見せ方(のアイデア)」とかも、とにかく「B級的」としか言い様が無い感じのモノで揃ってた…みたいな感覚が非常に強いのでしてですね。。再度、ごく娯楽として・暇潰しに使うんなら全然ナンとかなるって感じかとは思いますが、それ以上では(決して)ねーかなと。。 マーティン・キャンベルさんは、元々「職人」系の(アクション)監督かなァ~とも思ったりはしてましたが、今作に関してはちょっと余りにも「職人」に徹し過ぎてますかね。まあ、それ自体を求められての今回の仕事…てコトだって可能性とて、全然フツーに在り得るとは思うケド……[インターネット(字幕)] 5点(2024-06-20 15:51:01)《改行有》

11.  aftersun/アフターサン 《ネタバレ》 率直に、かなり繊細な映画でしたね。とゆーか、中盤チョイ過ぎまではマジで殆ど脈絡の無い、父と娘ふたりのバカンス風景の数珠繋ぎ…としか言い様がありません。個人的な感覚としては、もしかすると(ソコまでで)脱落しちゃった人も少なからず居るんじゃないかな~とでも言いましょーか、そーいうタイプの方のごく「繊細」なる映画であったかな~とは思ってしまいますかね。 ただし、一方で本作が語るべき内容自体の方は、コッチの方とてそれ自体は別に全然超・シンプルなコトなのですよね(⇒あらすじに書き下しても精々50文字で語り尽せるんじゃねーか、的な)。そして尚且つ、その結論的なテーマの部分だって、誰でも非常に簡単に共感できるだろうってコトであるのは間違い無かったりもするのでして、だから畢竟、難しいコトを言葉足らずに(=再び難しく)語ろうって気取った映画ではないかな~とは思えて居ますかね⇒その意味では今作は、中身よりも表現技法の方にひたすらこだわってるって方のオツな映画…というコトには(また)思えてます。全体として比較的、雰囲気映画として観た時には(重ね重ね)繊細なる文芸作品みたいな感じであるとも思われるのですが、根本的には今作って(前述の)テーマ的なトコロを「ひたすら映像で語る」&「決して語り過ぎない(or 語らな過ぎる)」て方のヤツだった、とも思えてまして、その意味では(ある点では)ワリとごく非常に映画的な映画だったのかな…という気もしてます⇒文学にするとしても、小説ではなく詩集、或いは俳句集…みたいなコトになるべきヤツだったのではねーかな、と。 結論的には、最後まで観たらまあまあ面白かったかな…とは思えたのですが(⇒内容的にも・技術的な側面からも)、他方で前述どおり前半は少し(引き込まれるコトなく)ボンヤリ観ちゃった…という感覚も強くって、なので一応差し引きしてこの評価としておきます。でも、いつかそのうち再見したくなるかも知れない…という気は少~ししてますよね。[DVD(字幕)] 6点(2024-04-14 18:26:50)(良:1票) 《改行有》

12.  トロイ(2004) 《ネタバレ》 大昔に一回は観ていたのですケド、その頃は(お恥かしながら)トロイア戦争の顛末なんてそんなに大して知らないって無教養なザマだったのですよね。今回、訳在ってその辺が頭に入ってる状態+且つ使ったのはオリジナルより33分も長いディレクターズ・カット版の方だったのですケド、結論的には全然フツーに面白く観切るコトは出来たと思います。とにかく、史劇系戦争映画としてスペクタクルな合戦シーンについては(今なお)史上最高峰と言って好いのではないでしょーか⇒物量・力感・血腥さ…正に「血沸き肉躍る」といった感じで。CGも、コレも今なお私自身としてはそんなに気にはならない程度の出来だったとは思いますし、そもそも結構な部分がアナログにカネ掛けて撮ってるな~と思っちゃったのですケド実際はどーだったのですかね? ただ、まず今作が大いに批判もされているコトの根本的な理由は「史実・伝承との差異」という部分だとは思うのですね。叙事詩『イーリアス』の成立は三千年近く前なので、今今にそのまま使っても現代の映画としてはまるで成立しない(⇒神が出て来まくるのもそーだし+人間キャラの行動原理も到底感情移入できるモノじゃなくなるとも思うし…)てコトには別に納得も出来るのです。がそれでも、今作だとラストにアガメムノンが討死しちゃう(序でにメネラオスも)のは二回目視聴の今回ですらド級に予想外でしたし(+だったらパリスもチャンと殺しとけよ!と思ったりも)で個人的には、アキレスの死ぬタイミングが変わってるのはコレはも~致し方無いかな…とは思ってしまうのですケド(⇒だってこの映画、ヘクトルもアキレスも死んじゃったら私なら正直観続ける気なくなっちゃう…)コレとて元ネタに親しみ・こだわりの在る方々にはやっぱ相当なる違和感だろーな…とは思うのですし。 でも再び、ゆーてじゃあアキレスを最後まで生き残しておけば諸々と大丈夫だったかっつーと、率直にソレも(つーかソレが一番)微妙だったかなって気もしてしまうのですよね。コイツだって、真っ当な現代人の視点からすれば(それでも)中々高度に感情移入の難しいキャラだったな~とは思わずには居られないのでして(⇒それはまず原作準拠として+今作では随所でその辺の戦争キ○ガイエピソードをマイルドにして貰ってる…上でのブラピの役づくりとして)だから結局、神話ではなく人間ドラマとして描く…という今作の最大のコンセプト自体が(終盤は確実に)イマイチ機能しなかった、という結論に近づいてゆかざるを得ないと思うのですね。それってまたそもそも、どだいが「無理筋」だったんじゃないか?とも思えてしまっては居るのでして、要は結局ヘクトル以外にマトモな人間がほぼ出て来ないって話だからしょーがないジャン!と…⇒オデュッセウスは多少マシかも知れませんが(ショーン・ビーンが演ってるワリにも)異様なマデに影が薄いですし・一国の王とも思えない「下衆の極み」アガメムノンも・もはや「暗愚」とまで言いたくなる様なプリアモスも・言わずもがなパリス&ヘレネのバカップルとて、等々… やっぱまた根本的には、激烈長いワリにどーにも「一貫性」が見当たらない…て映画には見えますかね。主人公も途中まで2人居る様な・でメインのアキレスの方はキャラも定まってない様な・それで居て「戦争の悲惨さ」だとか「歴史に名を遺す」みたいなヒューマンなテーマもさえ添加物みたいな感じで軽~く放り込まれてるコト、とか。これなら=こ~んな感じなのにこ~んなに予算を注ぎ込んで超・本格的に撮れるんだったら、も~誰しもが可能な限り納得ゆく様なカタチで「なるたけ原典どおりに」映像化しちゃえば好かったのでは…なんて思ったりもしちゃいますかね。最終結論、1点足そうとも⇔或いは引こうとも、結構に悩みつつこの位の評価としておきます。以上。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2024-04-14 10:54:48)《改行有》

13.  オーメン(1976) 《ネタバレ》 暫く前にリメイクの方を観ていたのですが、続編公開に合わせてオリジナルも再見してみました。まあ、やっぱ面白いですよね。とゆーか、今作と『エクソシスト』とかもそーだと思ってるのですが、コレら70年代の名作は根本的にはホラー映画って「ジャンルもの」と言うよりは恐怖要素の入ってる一般映画(⇒また根本的にはどっちかちゅーたらサスペンス)の超高水準作品てコトかと思うのですよね。だって、監督がリチャード・ドナーで主演がグレゴリー・ペックなんですよ?その意味では更に、描写の質とかって言うよりはまた×2、後半の「謎を追う」部分のクオリティ+凝縮度の高さが実に非常に見事だと思うのですよね(⇒何度観ても緻密な脚本だな~と)。その意味では、まま普遍性を備えた(ホラー的)作品だ…とも思うのですが、惜しむらくは結構広範に「ネタがバレて」しまってるから⇒結果として(今今に初見だよ!って方だと)心地好い驚きを持って観れない…とゆーコトもあるのかな~と思ったりはしますかね。 ただ、とは言え、私が今作に見出している「恐怖」の要素・根源とゆーのも、またある種非常に普遍的なモノではあるのですよね。色々観てきて思うコトは、やっぱ自分の子供とか親とか、そーいう絶対的な存在が(翻って)絶対的な悪であったとしたら、それって相当に怖い・恐ろしいと思うのですよ(⇒否、ある種「怖すぎる」とさえ)。また×3根本的には今作って「実は本当の子じゃない」ってヤツではあるのですが、前述どおりコレが本当に実子だったのなら(マジで)恐ろしすぎる・惨すぎる…とゆーコトなのかな~と思ったりもしますよね。その観点からは、当然私にもネタはバレてしまってるのですが、ソコをそーじゃない or もしコレが本当の我が子だったら…という別視点を持てるのならば、今今に至っても・諸々の描写にもまた別の意味&味わいが出てくるってコトもあるかとは思うのですよね(⇒言わずもがなオーラスだとか)。その辺は、やはりホラーの歴史に残る名作=人の世における「真の恐怖」を描いた映画である、と言っても好いポイントかな~と思いますかね(チョイ大袈裟ですかね)。[インターネット(字幕)] 8点(2024-04-02 23:11:53)《改行有》

14.  コットンテール 《ネタバレ》 近しい家族の一員を喪って、でもその悲しみを残された家族全員で共有することで家族の絆を再認識する、というのは、実にありふれたことだとも思いますが同時に、実に普遍的で誰しもが共感可能な経験だとも当然に思うのです。私も本当につい最近、実際にそういった経験をした・している最中でもあって、その意味では今作にはごくパーソナルに大いに共感できる部分がありました。これもよく言われることだと思いますが、人を動かす動機になるものって、どちらかと言うとポジティブなそれよりはネガティブな方の感情であることが多い、ともやはり思っています。人生においてだって、他に例え様が無い位に悲しくて辛いことが起こった時というのは、同時にその「転機」ともなるべき最も大きな変化のチャンスである、というのも、これこそが本当に私自身がつい最近に実感し、そして実行・実現し続けていることである、と思うのですよね。 ただ、今作は構造的には上記の通りの作品ではあるのですが、特にその作中現在の時間軸においてフォーカスが当たるのは圧倒的に主役のリリー・フランキーさんなのであって、私は率直に、家族の物語というよりはリリーさんの話(=リリーさんの人間としての有様⇒それを表現する演技を眺めてゆくべき映画)だと思えていました。そして、このリリーさんの役柄というのが、作中の木村多江さんの言葉も借りるなら「ずっと自分の世界に居る人」という、また率直にやや感情移入のし難い役だったとも思うのですし、基本その彼が作品の冒頭からそれこそ自暴自棄に近いってレベルで唯々悲嘆に暮れまくっている、というのも、あくまで私の中のリリーさんのイメージからはどちらかと言うと遠い方だったかな、と思ったりはするのですよね(何か、例えそんな時でも自分も他人も、ニカッと笑う・笑える様な状況をつくってくれる、という様なイメージをこちとらが勝手に持っちゃってた…てな感じですかね)。[映画館(邦画)] 6点(2024-03-16 22:04:37)《改行有》

15.  HUNGER/ハンガー(2008) 《ネタバレ》 思ったより、中々に難しい映画でしたね……よくある「正義vs正義」の戦いと言うよりは、コレはもう「非正義vs非正義」のソレだと言うか、感情移入・共感とかが容易には出来ない or 意図的に出来ない様なつくりにしてある、と言いますか。個人的には、作中のこの時代の真っ只中ならともかく、現代では尚更に「目的の為なら手段を選ばない」なんてのは全く通用しない状況になりつつある…とも(当然の様に)思ってますしね。寧ろ「正しい手順・プロセスでソレを追求できるコト」の方が、そういう「目的」を掲げる為の第一条件だ…とすら⇒その部分に正しさを持たない集団に掲げられたのならば、寧ろその目的の「正しさ」の方がすら不当に失われ得る、とさえ。 難しいというのは取り分け、実に淡々と冷徹に事象を(比較的ニュートラルに)描写してゆくに留まる、という点で、今作からはほぼほぼ如何なる「意見」をも汲み取れない…と思ったってコトなのですね。おそらく、主人公の(実在人物である)ボビー・サンズに対するシンパシーというモノは感じ取っても(+ソコに共感しても)作品の流れとしては許されるかな、とは思えるのですが、私としてはソレ以上のモノは無い、と言うしかない様に思われたのです。個人的なポリシーとして、コレはドキュメンタリであればごく「適切な」コトだとも思えるのですケド、そうではないこの作品に関して言えばコレもまた「難しい」というコトになるかも知れません。ごくシンプルに、この歴史的・政治的事件の映像的なアーカイブとしては、十分に価値の有る映画だとは思いますが。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-03-02 21:43:08)《改行有》

16.  ARGYLLE/アーガイル 《ネタバレ》 公式サイトとかの作品紹介にもある通り、主人公の小説家が書いたスパイ小説が作中現実世界の陰謀に(何故か)ソックリで…というお話なのだったら、そりャまァコメディにしか為らないだろ…とは思われるのです。が、今作はソコにチャンと「仕掛け」が在った…とゆーか、観てると更にその仕掛けってのがドンデンドンデンと最後まで二転三転してゆく…みたいな、より仕掛け=ストーリー重視って方のスパイ・アクションだったと思われるのですよね。なので同時に、アクション自体はソコまでド派手!てワケでもないよーなワリとアナログ・レトロ・肉弾戦主体、みたいなヤツだったとも思うのですが、それでもまたソコにも監督一流の端的なクオリティに加えて意外性も再び多分に含まれていて、一押しな場面でかき鳴らされる(また)レトロなディスコサウンドのノリの好さも相まって、意外にかなり楽しく長尺を観切るコトが出来て個人的には満足度高かったですね(全然ソコまでコメディに振れてるってワケでもねーのに妙に楽しかった)。例の如くの下品さ・グロさ+(無駄な)エロ、とかがごく控えめだったのも好印象です。様々な層の方々に概ねオススメできるって感じかと思いますね(キャストも地味に超・豪華ですし)。 多少、指摘とゆーか難癖とゆーか論っておくなら、まずその「仕掛け」の最も肝心な部分が、こないだ観た『ドミノ』のヤツにナンかちょっと似てる…とゆーのは言わずには居られないトコロではあります(⇒まァ『ドミノ』を観てない・観る気が無い…てなら全く気にする必要が無いコトでもあります)。もう一点、私が『ジュラシック・ワールド』を観てないのがいけないのかも知れませんが、ブライス・ダラス・ハワードって何時からこんなに顔まん丸なんでしたっけ?実にふくよかちゅーか太ましいっちゅーか、そんなんで終盤はも~プリンプリン!を通り越してブリンブリン!て感じに暴れ回ってくれるので、私もこの年になって見てると「膝に悪そう…」な~んて余計なコトを考えちゃったりもしまして、ですね。。[映画館(字幕)] 7点(2024-03-02 00:06:16)《改行有》

17.  ハウリングIV 《ネタバレ》 まずですね、このつくりをやるなら、フツーたぶん「一作目」なんですよね。聞くと、この80年代の『ハウリング』シリーズには原作小説ってのが在ったみたいで、ソレが1977年の小説『ハウリング』(=多分、狼男伝説を当時のアメリカを舞台にモダナイズした様なヤツ)で実はダンテ監督の一作目がそもそもソレの映像化という建前だったって事情らしーのですよ。でも正直、英語版Wikiでプロット読む限りでも全然違う話になっちゃってるよーでして、んで結論的にはこの四作目がナンとその原作小説の「忠実な」映像化…てコトのよーなのですよね…(⇒ある種の「原点回帰」なのですかね…) …なのですケド、どーしたってシリーズものとして観てるコッチとしては、も~当然「原因・犯人」は割れてもーてますのですから、ソレがいつ出てくるのか・どんな感じのが(今回は)出てくるのか、てコトにしか興味関心が湧かないのに、結局ソレが終盤残り30分までほぼ姿を見せないし・イザ出てきたって別にいつもと同じ感じで出てくるし…(まァ前述の事情があるからある意味当然ではあるのですケド…)そーすると、私個人の結論的な評価としても、ソレこそ本レビューのド初っ端に書いた一文のみで既に事足りちゃったって始末になってまうのですね。。コ~レは流石に…B級ホラーのごくエコノミカルな続編としては最早「ルール違反」って気もしちゃいますですかね…(そーいうの求めてんじゃないっちゅーか…) ただし一つダケ、遂に狼男出現!的なクライマックス付近では、今までとは異なるアプローチによる禍々しいその「変身」シーンがつくり込まれていたりとか、ごく悪魔的な存在として描かれる今作の彼らの「ビジュアル」的な部分のキレ味なんかは比較的良好だと思えたコトとか、加えてオーラスはまた結構シンプルにド派手だったコトとか、コンセプト通り原作に忠実に丁寧に運んで⇒でもオーラスは思い切りハッチャケた!てなコトにも見えました。ソレに関しては却って、続編B級ホラー的にごく正解に近いコトだとも思えましたので、評価としては一旦この位にしておきます。[ビデオ(字幕)] 4点(2024-02-11 09:08:51)《改行有》

18.  プー あくまのくまさん 《ネタバレ》 2点ダケ指摘するなら、まずは「原作再現度」とゆーか、プーさん(&ピグレット)が出て来るよ!とゆーて、着ぐるみは疎かそーいう「マスク」を被ってるダケじゃん!てコトっすよね。全体的な構成も然るコトながら(⇒まあコレは、全体的な構成があの有様であるコトの方が責任自体はやや重いかな~とも思いますが)結局一種の単なるマスクマンがブッ殺しまくるダケ…という意味では個人的には『ハロウィン』のバッタもんと何ら変わりは無い…としか言い様がありません。せめて言い加えるならまた最低限、着ぐるみ位は頑張ろーよ…としか。。(何故にプーさんが服着てんだよ…と。。) もう一つは前述どおり今作、結局のトコロ(ギリ)B級クオリティってコテコテ・スプラッタ作品でしかねーのです、ケド、にしても余りにも(=もはや時代錯誤にすら思えるホドにも)ひたすらに「羅列」過ぎるんですよね⇒唯々順繰りに女の子が嬲り殺しにされてゆく…ダケで抑揚や展開が無さ過ぎる。やってるスプラッタそのもののレベル自体は決してC級以下ってワケではない…とも思われるのでして、だから見せ方をもう少しダケ工夫すれば多少以上にマシになったかも知れませんよね⇒本当に本当のオーラスのみは、本当に少しダケそれが出来てた気もするから、ほんの少しはハラハラして観れた気もしなくもない…(まァその「終わらせ方自体」はまたかなり疑問符を付けざるを得ない様な代物ではありましたケド…) 結論、本当にマジで退屈すぎて心臓停まっちまうわ!てな晩に、偶々無料で観れるとかって奇跡的な状況であるのならば、ギリ使えなくはない…位に暇潰しには為るかもな、と思いますかね。該当する方は一考アレ。[DVD(字幕)] 3点(2024-02-07 00:44:09)(良:1票) 《改行有》

19.  MEN 同じ顔の男たち 《ネタバレ》 コレも一種のフェミニズム映画だとゆーか、女性の嫌悪⇒恐怖の対象となる「男性の醜悪さ」とゆーのをドロドロと煮詰めたコトによって結晶化したホラー、とでも言えば好いでしょーかね。ただ第一に、それでも思ったよりはシンプルにしっかりホラーにも成ってた…とも思うのですよね。取りも直さず、女性が男性のナニを怖いと思っているのか(或いは呆れているのか)といったトコロは、ある意味適切にやや抽象化されてはいるモノの⇒個人的には十分に(否、十分すぎるホドに)伝わる程度には明白であったとは思いますし、ゆーてコッチも全く身に覚えが無いとは到底言い兼ねる様なコトでもありましたし。だから少なくとも、今作って女性にとっては大いに共感可能な立派なホラーなんだろーな…というコトについては、私でも十分に納得は出来た…と言いますかね。 マ~とは言え、ココまでやられちゃうとちょっと(コッチとしては)評価自体は難しくなって来るな…と思うトコロもあります。そもそも重ねて、コレは女性には確実にホラーたり得ると思うのですケド、例えば私には(率直に端的に)怖い!とかでは全くなかったですからね⇒強いてゆーなら「居心地が超悪い」です。だから根本的にホラーとしては「分らなくはないケド」でしかなかったのがまず一つと、加えて余りにも(特に終盤が)シンプルに醜悪・悪趣味すぎるとゆーのと、それとも関連して最後3つめ、言いたいコトは分かるケド⇒それでもこんなに露悪的に言う必要ある?(ココまで言われんとダメなの?)とだって頭によぎらなかったかと言えば嘘にはなりますね。でもまた、そーいう世の男共の「反省せずに差別を再生産してゆくサマ」てのが、あの「男が男を産む」シーンとして凝縮されていたのかな…なんて気もしますケドも。ゆーてでも、今作だって男が脚本書いて男が監督してますケド、じゃあそれはどーなの?(それをソッチはどー捉えてんの?)と思ったりもしますケド…(それ位は許して…) ただし、更に一点ダケ、コレはシンプルに物理的にホラーとして(或いは映画の描写として)少しイマイチだったのではねーか…と思われたのが、作中最大のトリックである「男が全員同じ顔」って仕掛けだったのですよ。コレって結局、非常に単純に「男なんて皆同じ様なクソ野郎」てコトなんでしょーケド+ラストでは肝心な元夫もそれに連なる一員だった、と描かれるには描かれるのですケド、ソコに関してはこーいう「雑な繋げ方」ではダメだったのではねーかな、と思ったってコトなのですね。話の構造上、主人公の女性が抱く恐怖の最大の根源とゆーのは元夫なのですから、片や中盤以降でホラー的な恐怖を担う(皆同じ顔だけど⇔元夫とは違う顔の)「村の男」と元夫の関係…てのがオーラスでチョロっと描かれるダケ(=ソコでリンクするダケ)てのは、端的にNGだったと思うのですよ⇒要は、実在する元夫に対して何故に村の男は「あの顔」なのか?てトコロに理屈が無いのが雑だ、と。その部分にトリックとして鮮やかさが無いから⇒言いたいコトも明白「すぎる」し+言い方も「雑&直接的すぎる」し⇒だからどーにも「深みが無い」という鑑賞後感になってしまってる…という気はしてます。[DVD(字幕)] 6点(2024-02-05 23:30:38)《改行有》

20.  サイレント・ナイト(2021) 《ネタバレ》 思えば意外と、この手の「世界の終わり」系の映画って結構にぎょーさん在りはりますよね(ジャンルとしても色々在るし)。でも、個人的には今までも正直言って、ゾンビ映画を除いてはどれもあんまし面白く観れては来なかったな…て感覚もあるのでして、やっぱ基本はネガティブにしか為らない・終わらないですもんね、と………今作は、オーラスには何か少し解釈をブレさせたい様な「小細工」も仕込まれては居ましたケドも、でも根本的にはシンプルに唯バッド・エンドでしかなかったとも思いますし、私としては(重ねて)苦手なジャンルの苦手なヤツだったと言っちゃって好いだろうと思います。とは言え、この「原因」としていちばん好くあるのはゾンビ(感染症)か隕石だと思うのですケド今作は「雲(霧)」とゆーコトで、それこそ『ドント・ルック・アップ』みたいに降って来るよと言われてもイマイチピンと来ない隕石よりは「覚悟が出来る」or「覚悟をせざるを得ない」ってコトだとも思うので、結果として登場人物達も揃って結構落ち着いては居た様に見えてましたかね。でも多分、事象発生当時は(別の地域が全滅してゆくサマを目の当たりにして)もっと取り乱して+かつ絶望したんだろーなァ…と思うと、彼らは其処からチャンと立ち直ってるってコトにも見えたのは=自分なら絶望から立ち直れずにベッドから起き上がれないかもな…と思ったってコトも含め、皮肉で性悪な連中にも見えましたが・総じて結構大人な人達だよな…と思ったりもしましたかね。 それでも、最初に述べたこのジャンルの作品としても実に超・シンプルとゆーか「捻り」が全く無いって方の作品にも見えますよね。ハッキリゆーとジャンル不明にも近いですが(=実は、この題材の作品として根本的にナニが「差別化可能なコンセプト」だったのか…もイマイチよ~分からんのですわ)強いてゆーならシニカルなコメディなのかとは思います。でも、だとしても(やっぱし)イギリス人とは笑いのセンスがかけ離れてるな~という感覚にしかならねーのでして、結論はどーにも苦手で好みじゃない方の映画でしかなかったな~と。がしかし、特にそのシニカルな会話劇の部分は決して詰らないとまでは言えない程度に眺めてゆけたって感じでもあるので、迷いに迷ってこの評価としておきます。キーラ・ナイトレイって、前にもこのジャンルの映画出てませんでしたっけ?(エンド・オブ・ザ・何とか…みたいな…?)[DVD(字幕)] 5点(2024-02-03 13:43:42)《改行有》

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