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プロフィール |
コメント数 |
4675 |
性別 |
男性 |
年齢 |
41歳 |
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1. フィフス・エステート/世界から狙われた男
《ネタバレ》 告発サイト、ウィキリークスの舞台裏を描くノンフィクションが原作。
突然現れた集団と謎多き創設者ジュリアン・アサンジが数々の
告発をする様を見て、この人たちは一体何者なんだろうと当時は
不思議に思っていたが、本作を見てようやく理解できた。
アサンジの行動の背景には、どうやら彼の生い立ちが関係しているらしいこと、
立ち上げ時は、ウィキリークスが大きな組織であるかのように、
「みせかけていた」こと(実際は相棒のダニエルとサーバー1台だけ)、
そして良きパートナーであったダニエルがジュリアンと対立し、
最終的には報復に至るといった驚くべき内容が描かれていく。
ウィキリークスというサイトが成り立つには、告発者の情報が
保護されて表に出ないことが絶対の条件となるがそれが崩れたり、
機密情報を告発することで関係のない人たちまで
危険にさらされるといった出来事が起こる。
はたしてアサンジは英雄なのか?それとも反逆者なのか?
権力者にとって都合の悪い、かつ民衆が知らなきゃいけない情報は
公開されるべきだが、どんな人物も、あるいはどんな行為も
真っ白でも真っ黒でもない、割り切れないのがこの世界。
そんな混沌の現実の中で、もがきながらも自分のすべきことを
やろうとする、そういう人間ドラマであった。
映画としては、まぁ佳作の出来。[DVD(字幕)] 6点(2015-03-23 23:16:12)《改行有》
2. ブラックブック
バーホーベンさんはかなり刺激的な幼少時代を過ごしたそうで、それが彼の映画監督としての作風に大きな影響を及ぼしたことは言うまでもないのですが、本作はずーっと前から構想として温めていた、まさしく彼の原点、あるいは集大成ともいうべき、そういう作品なんだろうと思います。彼が小さい頃見たその世界、醜く下劣で残酷で、人間の本性むき出しの世の中を、まざまざと体感した。そういうのがこの作品を見ていると透けてみえてくるような気がします。だけど重くならない。真に娯楽に徹してる。これがまた凄い。そのせいか感情描写はとても浅薄なんですが、こういう実に重い内容を真に軽い娯楽にするその精神に、楽観性というか、救いを見るようで私は好きなんです。それにしても、これだけ体を張ってこの役を演じきった主役の女優さんは素晴らしいです。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-17 02:24:00)(良:1票)
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