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2. アンナ・オズ 《ネタバレ》 なんて美味しい物語なんだ。3回繰り返して観てもまだまだ発見があるぞ。フランス版の『マルホランド・ドライブ』って言えばいいんですかねー。物語の真相が終わりの方になってやっと明かされる(これも「夢」のフィルタがかかってるんでそのまま受け入れるのは危険ですが)構成や、最後のパーティーの場面で隠されていた人物関係が明らかになる(ここにも現実を侵食した「夢」のフィルタが…)造り、眼球への執着のネタを明かすのも後半…本当に底意地の悪い映画です(笑)。そして、自分の存在意義を夢に明け渡していくごとに現実世界で安堵の表情を見せ始め、夢の世界では不安や恐怖を覚え始めるアンナ。現実世界では頼りにならない男たち(父・兄・恋人…)を夢の中で改変し、「敵」に対して鉄壁の防衛網を張り、迷うことなく一直線に夢へ逃避していくアンナ。この難解な役どころを、ただ表情や指先の演技だけで演れてしまうシャルロット・ゲーンズブールって、まさに『なまいきシャルロット』の頃からの、ダメダメオンナを演らせたら世界ナンバー1女優。彼女の本領発揮作品と言えるでしょう。ただし、彼女の演技の凄さがわかってきたのは、アンナの心の機微が把握できた2巡目以降の鑑賞で、ですけどもね…良くも悪しくも時間を必要とする映画。レンタルで見るなかれ~。[DVD(字幕)] 9点(2006-01-22 16:38:36) 3. 時の支配者 ルネ・ラルーの作品はどれも「フランス的」なんだけど、本作はその中で最もフレンチ・コミック的な味わいがありますねえ。テキトーでケバい操縦席とか、アングルによって太極拳マークが浮かび上がるマイクとか、各キャラクターの主義主張が(日本人から見れば)異常にハッキリしてるとか。つまりはゴッホな世界ですね。人間性から哲学・宇宙社会・異星生態系・ストーリーに至るまでケバケバな原色で組みあがってる世界。どこかくすんだ『ファンタスティック・プラネット』や、何となく透明感のある『ガンダーラ』に比べ、どこまで行ってもケバケバ、ケバケバ、ケバケバ…。ラストのオチだって最初に観た時は「ぬおぉぉぅぉぅそんなんありかぁ~っ?」と頭を抱えるコト必至ですが、冷静に考えればフランス芸術が基本的にそうなんだから。これはお国柄としか言いようがないですねー。同じフランスでも、頑固一徹なグリモーの対極にいる、天才肌の原色哲学者ルネ・ラルー(いやま、グリモーも日本人の感覚からすれば十分ケバケバですけど…)。何となく鬼才音楽家エリック・サティの生き方に似てるとも思います。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-06 21:07:14) 4. ゴースト・ウィーク けっこう前に登録依頼したんですが資料探しで放ってありました。調べた限りではビデオもDVDも出てないので記憶に頼って書くしかないんだけど、「ルール無用で生きる貧乏青年を、都会を舞台にポップな味付けで描く低予算」という近年のドイツ映画のパターン(『ラン・ローラ・ラン』『バンディッツ』etc)、これの草分けに当たる作品です。派手な展開はないし、セットはどこかの安アパート。モノクロで大変地味なスペックですが、編集と音楽にこだわり抜いて、トントンと調子よく最後まで見せてくれます。5点(2004-12-12 16:38:27) 5. デアデビル 思ったより悪くなかった(良くもなかった)。コリン『大当たり』ファレルの存在感が圧倒的だったが、ラストで炸裂するマイケル『王針』ダンカンのボスっぷりがすんばらしくて息を飲む。でもそんだけ。主人公とヒロインには点をつける気にならん…。3点(2004-03-07 21:42:13) 6. アリス(1988) 日本での封切り時に見に行きました。レイトショーオンリーの興行だったけど4回行った…とりあえず靴下芋虫が最高(笑)。この監督特有の手法だけど、冒頭の子供部屋にはその後の登場人物が全て隠れています。騙し絵のように。でも、ウサギだけがいない…。9点(2003-01-13 15:50:51)(良:1票)
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