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プロフィール |
コメント数 |
3878 |
性別 |
男性 |
年齢 |
53歳 |
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1. ブラッディ・ガン
オーストラリアが舞台の西部劇、という点が異色と言えば異色ですが、内容的にはわりと正統派。トム・セレック演じる主人公のガンマンが、オーストラリアの雇い主(アラン・リックマン)の元にやってくるが、雇い主とひと悶着あり、砂漠に追放されちゃう。そこをアボリジニたちに救われて。と、ちょっとサンダードームみたいなオハナシでもあるのですが、いやなに、マッドマックスだって広い広い意味では西部劇の一種。本作はもっと明るくおおらかな作品ではあるのですが、アボリジニたちに対する迫害が描かれ、主人公がアラン・リックマンへ立ち向かっていくことに。主人公の持つ銃が、やみくもに長いライフル銃で、どんな遠くの敵でも倒しちゃう。それを飄々としたトム・セレックが何食わぬ表情でやってのけるのが、痛快なところ。射撃だけ超人的で、あとはとっても人間的なんですね。で、冒頭で知り合ったこれまた風変わりな女性との珍道中も見所なのですが、ここも、衝突と和解を繰り返すような単純な人間関係じゃなくって、突拍子もない女性の言動に手を焼きつつも飄々と受け流していくうちに、徐々に二人の関係が深まっていく様子がうまく描かれていて、そこから繋がるラストのオチも気が利いてます。途中の火災の場面で、一部、まだ火災発生前のシーンなのに部屋が燃えちゃってたりするのは、御愛嬌。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-05-05 22:44:24)
2. ブレイブ ワン
《ネタバレ》 主人公の女性と、刑事との間に、恋愛を匂わせちゃったのが、この作品のよくわからんところ―――これを作品の多層性と言えば聞こえはいいけど、路線として本当にこれでよかったのかしらん? あまりに殺伐とした作品となってしまわないように(ダーティ・ハリー4にキャラハン刑事が登場しなかったら?)、こうやって潤いを持たせたのだろうか。孤独な主人公に対し、最後の最後に至って差し伸べられた、支えの手。もちろん解決と言うには程遠いのだけど・・・。と言う訳で、この映画は、平穏な生活を破壊された主人公の、孤独の映画。何度も現れる主人公の“歩く姿”が、孤独を浮き彫りにする。そしてまたこれは、過去の平穏な生活だけではなく、現在の自分自身をも見失っていく映画。悪人退治。それはまさに、殺るか殺られるか。とりあえず主人公は、丸腰の相手に不意打ちを食らわせてまで悪人を殺す訳ではなく、一応は、撃たれそうになったりナイフを突き付けられたりハネられそうになったりした上での殺害であり、時には相手に大怪我を負わされたりもする(ただし、次第に自分から危険を呼び込み、殺すべくして殺す方向へと向って行っているのだけど)。狂気と正常のはざま。そしてついに見つけた憎き敵。クライマックスにおける“復讐”は、それまでの悪人退治とは趣きを異にする。不意打ちの、一方的な殺害。逆襲も受けるが、すぐに刑事が駆け付け、あっさりと有利な立場に舞い戻る、そしてやっぱり、無防備な相手を殺害する。復讐の完遂、すなわち不安定で自分を見失いうつある状態の終着であり、また、無防備な相手を殺害するという、これはもはや狂気の世界でもある。そして何より、正常の側に自分を繋ぎとめていた筈の刑事、彼までもが復讐へ加担する。もはや彼女には何も残っていない、ただ静かに消え去るしかない。という何とも寂しいラストでございました。ところで刑事はこの後、あんな無茶苦茶な説明(で、周りを納得させられたのだろうか。どうでもいいんだけどね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-01-24 23:34:47)
3. プリデスティネーション
時間旅行ネタの合わせ技一本。よくもまあ、こういうこと考えるねえ、と感心しつつも・・・。
一人の人物が、物語の進行に伴い男性に見えたり女性に見えたりする、まるでだまし絵のような面白さがあるのですが、それだったらいっそ、時系列が入り乱れる中で、各場面そのものが物語の進行によって様々な意味を孕むような、映画自体がだまし絵の構成になってたら、さぞかし面白くなってただろうに、などと思ってしまいます。だけどなかなかそうはいかない。物語を複雑にしてしまった分、構成までも複雑にするわけにいかず、なるべくわかりやすく物語を提示しようとしてしまう制約。だもんで、段取りよく背景が解き明かされてゆき、多分そうなるだろう、ああやっぱりそうなるね、といった感じの繰り返し。意外な物語であるハズなのに、意外なほど、意外性が無いのです。
一本の映画に仕上げるにあたって、物語を「膨らませた」というより「引き延ばした」印象を受けてしまう、というのも、いただけません。冒頭、バーで二人が会話を交わす場面なども、物語の単なる助走部分に過ぎないような空疎な感じがしてしまって。
劇中何度も、タバコとその煙が登場するのが、危ういバランスの上に成立しているこの物語の不安を象徴しているようでもありますが・・・。[DVD(字幕)] 6点(2017-11-26 08:49:44)《改行有》
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