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プロフィール |
コメント数 |
2141 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、 悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、 笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。
2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。 この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。 管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。 これからもよろしくお願いいたします。 2018.11.19 |
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1. 戦略大作戦
《ネタバレ》 戦争映画としての面白さも十分兼ね備えている戦争アクションコメディ。
イーストウッドとサヴァラスが戦争映画として作品を引き締め、
とぼけた味を見せる怪優サザーランドとコメディアンのリックルズがコメディとして作品をいい具合に緩めます。
任務そっちのけで金塊強奪団と化した彼ら小隊の面々の顔ぶれが絶妙。仲間の数名が命を落とす中盤の地雷原の攻防に、
最後の金塊が眠る町での市街戦は戦争映画らしい緊張感も見せてくれます。
真面目に戦争なんかやってられるか!と思わせるような、やたらうるさい上官の存在がいいアクセントになっています。
「お互いただの兵隊じゃないか。こんなとこで死んで何になるんだ。」と、
町を守備するドイツ軍と仲良く金塊を山分けし、軽く敬礼し別れ行くラストの爽快感もいい。
その直前、イーストウッド、サヴァラス、サザーランドが一列に並び敵のタイガー戦車に向かってゆっくりと歩を進める。
ほとんど西部劇のような(この時のいかにも西部劇風の音楽も含め)演出といった遊び心も楽しい。
愚かな戦争を笑い飛ばしつつも豪華キャストのカッコよさや味を十分に堪能できる戦争アクションコメディの佳作です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-12-30 00:17:43)(良:1票) 《改行有》
2. アンダーグラウンド(1995)
《ネタバレ》 第2次大戦から冷戦の時代を経て、製作当時にはまだまだ燻っていた内戦に至るまで、
クストリッツァの祖国の、争いを抜きに語れない悲しき現代史を、登場人物の人生に重ね合わせ一気に見せる叙事詩。
いつの間にやって来たのか、クストリッツァ映画のレギュラーとも言える大勢の人物に紛れ登場する楽団が奏でる賑やかなジプシーブラスは
クストリッツァならではの力強い人間描写と共に時に陽気にコミカルに、過酷な中にも日々を懸命に生きる人々を称える人間賛歌でもありますが
時にはその人間模様が狂気じみても見え、時には何とも滑稽にも見えます。人間と戦争を彼らしい描き方で強烈に皮肉り風刺する。
賑やかな音楽と共に彼の映画に欠かせないのが動物ですが、本作ではその動物たちが空襲により傷つき血を流し死んでいく様も描かれます。
登場する人間達が放つ強烈なまでに人間臭さを感じさせる個性、
全てのシーンにみなぎる力強さとスケールの大きさに圧倒される3時間はあっという間に過ぎていく。
クストリッツァらしく賑やかな結婚式のラストですが、賑やかな宴の一団のいる陸地は分断され不安定に漂っているように見える。
祖国ユーゴスラビアもまたいくつにも分断し、今後どうなっていくのだろう?
「この物語に終わりはない」というラストもまた考えさせられる。
「映画の持つチカラ」というものをとても強く感じる作品です。
クストリッツァという人を知るにはやはりこの映画だと思うし、彼の最高傑作であると思います。[DVD(字幕)] 10点(2017-12-27 16:25:15)(良:1票) 《改行有》
3. 黒猫・白猫
冒頭からとにかくクストリッツァ・ワールドが全開。
動物がいっぱい出てきて、人々がフィドルやギターやアコーディオンを奏で陽気に歌い踊る人生賛歌。
この人の映画は2時間を越える長いものが多いのですが、
その間ほとんど隙間が無いというか、テンションが緩まずホッと一息つく間もない。
常に登場人物が楽器を奏で歌い踊り、動物も人も常に大勢がワイワイガヤガヤとやっている。
鑑賞後は彼の映画の独特の世界観にお腹一杯になる。でも、それがこの人の映画の魅力でもあると思う。
クストリッツァの映画には彼の祖国の歴史を語る時避けて通れない内戦が背景にあるものが多いですが、
政治や内戦とは対極にあるようなドナウ川と動物達と共にあるジプシーの暮らし。
賑やかな音楽とギャグも満載に陽気にワイワイガヤガヤと描かれる彼らの暮らしからは平和の尊さも感じずにいられません。
そして時代や国にかかわらず、やっぱり「カサブランカ」のボギーは男の憧れの姿の1つなんだなあ・・・。[DVD(字幕)] 8点(2016-04-16 21:47:00)(良:1票) 《改行有》
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