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プロフィール
コメント数 1249
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  FUNAN フナン 《ネタバレ》 カンボジアのポル・ポト政権時代(1975-1979)をくぐり抜けた親子の話である。題名のFUNANは古代の国名とのことで、「扶南」と書けばなるほど見たことはあると思うが漢字で書くのが正式ということにはならない。何でこの題名にしたのかは不明である。 基本はフランスのアニメのようで、フランスの俳優がフランス語で台詞を言っている。人物は素朴な絵のようだが、人間性や感情はしっかり表現されている。また土地の風物が美的に描かれていて、特に水田景観はカンボジアの原風景的イメージのようで印象的だった。まばらに立つ木は「オウギヤシ」という椰子であって、実を食用にする以外にも多用途に使えるものらしい。 この時期の過激な社会改造の企てにより全土で多数の死者が出たわけだが、映画では残酷な場面を直接見せていないのが良心的に思われる。革命勢力の一員が一般民衆同様の人情を見せたりする一方、自死した人物を追い込む発言をしたのが主人公の母だったりしたのは、一般民衆の内部でも加害・被害の関係があったことの表現と思われる。ただ密告の場面がなかったようなのは、人々の間に今も残る心の傷を刺激しないようにとの配慮かも知れない。 この時代の出来事について、人類史的な悲劇とはいえ異国の昔の話だからと突き放すこともできなくはないが、こういうことが21世紀の現代に起こるはずがないともいえない。勝手な思い込みで世界を作り変えようとし、そのためには一般民衆にどれだけ被害が出ても構わないと思う連中が今はいなくなったわけではない(その辺にもいるので困る)。 また親子の物語ということとの関連で重要なのは、世界を作り変えようとする連中はまず子どもを狙うことである。20世紀にはカンボジア以外にも複数事例があったと思うが、現代でも親のいない場所で子どもらの頭の中を作り変えようとし、さらには家庭を解体して親から子を引き離そうとする連中がいないかどうか見ていた方がいい。個人的にはこの映画で、主人公の息子が見ていた水鳥とその子どもらの姿が、われわれの守るべきものを象徴していたように思われた。 その他雑記として、ヤモリが鳴いていた場面は嫌いでない。また最初にプノンペンの場面で流れた流行歌らしきものはエンドクレジットに出ていたように、当時「クメール音楽の王」と言われたSinn Sisamouthという歌手の「PROUS TEH OUN」という歌だった。その人物もこの時期の1976年に殺されたとのことで、別映画「シアター・プノンペン」(2014)の追悼場面に顔写真と名前が出ていた。[インターネット(字幕)] 7点(2024-03-16 10:00:44)《改行有》

2.  PLAN 75 《ネタバレ》 邦画のようだが製作国が多く(フランス・フィリピン・カタール)変にグローバルな印象を出している。個人的な感覚としては、この映画の公開年と同じ2022年の世界を扱った「ソイレント・グリーン」(1973年米)の現代版かと思わされる映画だった。 劇中世界はよそよそしいが平穏な普通の日本社会であって、その中に違和感なく自然に尊厳死制度がはまり込んでいる。制度は完全な自由意思によるもののようで、そのことが富裕層など死ぬ事情のない人々が平気で生きていられる保証になっていると思われる。 高齢者へのあからさまな迫害などは意外に見られず、登場する若年者は良心的で、ボウリング場の若い連中までもが友好的だった。これは制度の導入によって高齢層への反感が解消され、世代・年代間の対立のない世界が実現したとの意味かも知れない。 また関連ビジネスで1兆円の経済効果というのは現代らしい発想だった。満足できるサービスを得るには費用がかかるにしても、産廃業者でよければ無料というのはソイレント・グリーン的な雰囲気も出している。ほかに生活保護制度も利用可能のようだったが、それはそれで貧困ビジネスの商売ネタにされるようで、そうならなくて済むのもこの制度の利点ということか。 なお現代日本は外圧には弱いが自分からは何もしない国とのイメージがあったので、この映画のような思い切った政策を自ら発案して実行するなど全く考えられないと思ったが、しかし何かの理由で世界の先頭切ってやらかすこともなくはないという気はしてきている(最近は常識外れのことが普通に起きる)。世間の風潮に素直に従う日本人は人類社会のモデルケースになれるかも知れない。 ところで困ったのは、どういうメッセージをこの映画から受け取ればいいのかわからないことである。都合よく人を死なせる制度に反発するのは人として自然な反応だろうが、それにしても劇中設定がうまく出来すぎていないか。自分がすでに高齢者に近づいて来た状況では、このまま生きているよりさっさと死んだ方がいい、と思わされたというのが正直なところだった。 製作側の真意はわからないが(公式サイトは一応見たが)こんな世界にしてはならないというよりは、逆にこんな世界の現実化を前提にした下地づくりが目的のようでもある。日本政府も国際社会も各種メディア(映画を含む)も何も信用できない世の中と思えば、とても素直に見る気にならない映画だった。点数はどっちつかずの数字にしておく。 [追記] 上記で終わりにするかと思ったが気分的に収まらないのでさらに書いておく。 まず、どんな人にもそれぞれ来歴や思いがあるのは相応の年齢になれば誰にでもわかる当然のことである。少なくとも自分にとってはわざわざ映画で見せてもらうようなことではないが、そこをこの映画であえて強調していたのは、やはりそういうことにまだ意識が向いていない若年層へのアピールということになるか。近い将来、この映画のように尊厳死を選ぶ高齢者がいたときに、やっと死ぬのかさっさと死ね、といった罵詈雑言を背後から浴びせるようなことをせず、みなそれぞれに人生があったのだから敬意をもって送り出しましょう、と言いたいのだとすれば、やはり年代間で理解し合える円満な社会を志向した映画と取れなくはない。大変良心的だ。 結果的に劇中高齢者は同情すべきかわいそうな存在という扱いになっていたが、個人的には高齢になった自分の姿に悲哀など感じてもらいたくはない。憐れまれるより死ねと言われる方がまだましだ(勝手にさっさと死ぬ)。それこそ尊厳の問題だ。[インターネット(邦画)] 5点(2023-04-01 08:49:29)(良:1票) 《改行有》

3.  ファンタスティック・プラネット 《ネタバレ》 最初のうちは嫌悪感が勝るが、見ているうちにこの世界の変な描写自体が最大の見所かという気はして来た。変な生物や変な現象を変なキャラクターが自然に受け入れている変な世界ができている。明瞭な地形のない平原に変なものが散在している風景は、自分としては諸星大二郎の異世界ファンタジーを思い出した。 特に変な生物描写にはストーリー上の必然性もなく力が入っていたようで、粘液を落とすとかハサミをガチガチするとかハエ叩きのようなのとか、危険そうでいて危険なのかわからないのが多いのは笑う。普通に他の動物を食うのもいたが、食虫植物のように見せておいて実は捕えて殺すだけなど、こんな連中で生態系など成り立つのかと思った。アニメながらも可愛いものは出て来ず、また死んでいく生物を可哀想と思うまでもなく、ただ無心に生きて死んでいくのは現実世界と同じだろうから、悪趣味に見えても特に悪気はないようでもある。 青い巨人も基本的に気色悪い連中で、最初に主人公を救ったのは一応可憐な少女だったのだろうが(ナウシカ?)、そのうち可愛く見えて来るかというとそれほどでもなかった。科学技術も奇想天外だが、人間絶滅作戦のためにいろいろ考案していた新兵器は、害虫駆除を目的としたものとしては大変よくわかる。ちなみに各種動植物のサイズを見ても、この世界の人間は本当に昆虫のような存在だったらしい。 物語としては、要はかつての植民地の住民をフランス人に置き換えた話ではないかと思った。最初は昆虫のように扱われていたが、やがて教育を受けた者が中心になって植民地支配を離れたという、実際の世界史的な流れを背景にした展開に見える。わりと素朴なヒューマニズムが背景のようでもあるが、逆に植民地時代には本当に住民を昆虫のように思っていたのか、と突っ込まれそうではある。その後も巨人と一緒に住む人間もいたとのことだったが、後々トラブルを生じないよう共存してもらいたい。 なお人が戦う代わりに「闘獣」に戦わせるのは人道的かと思ったが、結局人は殺されてしまい、残った獣までも殺されていた。生命あるものを全て大切に、という文明的な状態には至っていないらしい。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 6点(2020-12-05 08:29:49)《改行有》

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