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性別 男性
年齢 53歳

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221.  ラ・ブーム こういう何の変哲もない映画が、なぜか国内外で大ヒットしてしまう。世の中何が起こるかわからないもの。主演にソフィー・マルソーが起用されてなかったら、知られざる無数の映画の一本となっていたのでしょうが。 私などはソフィー・マルソーと石野真子の区別もつかないので(ウソ)、あの当時のラ・ブーム・ブームというのは(そういう言い方あるのかどうか)ピンとこなかったんですが、そういえば、親父役のヒトと芦屋小雁の区別もつかないんです(ウソ?)。 物語も何だか有るような無いような、印象としてはソフィー・マルソーの恋愛モドキが映画の2~3割、両親の浮気騒動が4~5割といった感じ。足しても10割になってませんね、ははは。 ところどころ場面が省略される面白さがあって、例えば、ソフィー・マルソーが親父と車に乗った筈の場面、次のシーンで彼女の横で車を運転しているのがバアサンだったりする。 だけど全体的にはテンポがいい訳でもなく、むしろやや長いかなあ、と。このダラダラ感が、「青春」というものなのかも知れませんが。[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-11-26 09:23:52)《改行有》

222.  スリーデイズ 手堅い印象の前半から、後半は一転し、追いつ追われつの展開、一本の映画で二度美味しいと言うのか、それとも木に竹を接いだみたいというのか。 いきなり本題に入る冒頭、まさにツカミはOK。その後も派手さはなくとも物語はどんどん進んでいく、その過程に、もう少し引っかかりがあっても良さそうな気もするのですが。獄中にいる妻を脱獄させたい。そのための情報や人脈をネットから手に入れる、というのは、今の時代、いかにもゴモットモで、こういうのもリアリティのひとつかも知れないけれど、そういう辻褄合わせの説明を、映画として見せられても、必ずしも面白い訳じゃなし。いっそ、もっと偶然の要素を絡めてもよいのでは。あと、イマイチ、主人公が追い込まれていく感じが乏しいのも、推進力の弱さ。そりゃ妻が無実の罪で服役してるとなりゃ、誰だって気が気でなく追い込まれもするだろうけれど、それだけじゃ単なる背景の説明に過ぎない。主人公の焦りの気持ちが進行する様子を、映画の進行と絡めて見せて欲しいところ。 と、モヤモヤしてきたところで、後半、妙に盛り上がる。ヤッタネ。でもこれはこれで、違和感が。 結局のところ、主演がラッセル・クロウ、ってのがよろしくないような気がいたします。普通のオジサンを演じているのか、ヒーローを演じているのか。前半は普通のオジサンっぽくって、後半もそのノリで行ってくれればいいのだけど、後半はヒーローっぽさが出てしまうのが、スターのかなしさ。せめて銃の扱いに慣れてないような感じくらいは出してくれればよかったんだけど。映画の前半と後半でテンポを変えるのは大いに結構ですが、主人公の印象まで変わってしまうと、何だか別の映画をひとつにまとめたような。 あと、物語の発端となった殺人事件に舞い戻るラストも、大した感慨につながらず、蛇足のように感じられました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-06-09 22:10:49)(良:1票) 《改行有》

223.  96時間 リベンジ まず物語の発端が、前作の敵サイドからの復讐。ってのがまあ、何ともお手軽な設定。わかりやすいけど、その分、物語がどう展開していくんだろう、という期待感が乏しくなります。そして、「復讐なんだから、簡単には殺すまい」という敵の思惑が、結果的に主人公に何かとチャンスを与えてしまうのも、お約束過ぎるお約束。だいたい、さんざん手を焼いた末に宿敵たる主人公をせっかく拉致したにも関わらず、誰もちゃんと見張ってないから逃げられる、ってのが実にヌルい。いや、主人公はどうやったって助からなきゃいけないんだから、そのコト自体は構わないけれど、それにしたって、復讐譚としてぶち上げておきながら、まるで粘着質なところもないし、なんぞサスペンスを盛り上げる工夫って無いもんかねえ。 監督変われど見づらいアクションは前作通り、というか、これはアクション俳優リーアム・ニーソンの限界でもあるのか。[地上波(吹替)] 6点(2016-02-11 11:00:16)(良:1票) 《改行有》

224.  エクスペンダブルズ3 ワールドミッション そりゃまあハードなアクションはたっぷり盛り込まれておりますけれども、映画自体はもうハードでもなんでもなく、ほのぼのとすらしています(レーティングにもかかってないし)。その理由としては、ひたすらマッチョな登場人物の中で、狂言回し的な役割を果たしているバンデラスの存在によるところが少なからずあるとは思うのですが、それよりも、80年代以降のアクション映画のヒーローをかき集めてきたこのシリーズの方向性が、実は「そこ」にあったのか、という発見によるものが大きくて。80年代は80年代でも、このクライマックスの戦車との戦いなんて、まさに『メガフォース』やんか、と苦笑してしまう。とすると、スターさんを大量投入してたのも、実は『キャノンボール』の流れだったのか、と。ってなワケで、実はとってもゴールデンハーベストなシリーズだったのかも知れません。と思えばですね、こういうお祭り映画、もしハル・ニーダムが撮ってたら。観るのが楽しみなような怖いような。 あ、あと、前作までと違う点としては、「世代交代」ってのがあるんですけれども、正直、消化不良で盛り上げきれてないかな、と。だって、結局はみんな均等に活躍しました、みたいな感じになっちゃうもんね。その分、リーリンチェイの出番が少なくなっちゃったんじゃないの、という不満がむしろ残っちゃう。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2015-09-23 22:35:12)《改行有》

225.  グランド・イリュージョン マジックのタネを知りたいという我々の下世話な欲求に乗っかった作品(しかし出てくるトリックは、乱歩の怪人二十面相モノ並み、という気もするけど)。さてこれが面白いのかというと、うーん、「トリック解説」という説明的な表現を超えられていないのが、ちょっとツライかな、と。ホントは(小説でも映画でも)まさかその場面にトリックがあると思っていなかったところにトリックがあった時にこそ、驚きがあるんですけどね。いや本作でも少しそういう趣向はあったりもするけれど、最初から作品の中で“ミスディレクション”という概念を強調しまくってるもんだから、そりゃそう簡単にはこちらも驚きません、驚けません。というわけで、本作の楽しみはトリックよりもむしろ、後半に展開するアクション(前半は少しダレる)。マジックを駆使して追手と戦う、ってのは、まあそれなりに楽しい。だけど、「マジシャンだから、とにかく色々できるんです」的な単発のツマラナさもあって、これを思うと、特殊効果マンの活躍を描いた『F/X 引き裂かれたトリック』って、あれは面白い作品だったな、とも思い出してみたり。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2015-01-11 09:58:56)

226.  怒りのガンマン/銀山の大虐殺 ちょっとダサめのテーマ曲、どっかで聴いたと思ったら、『キル・ビル』で引用されておりましたと。という点以外にはこれといって特筆すべきこともない作品なのですが、リー・ヴァン・クリーフがいかにもリー・ヴァン・クリーフらしいアクの強い貫禄を見せてくれるので、彼のファンならば(いるとしてだが)、悪くないんじゃないでしょうか。例のややダサいテーマ曲に乗って始まる冒頭、馬車の行く手を阻む武装集団。脱獄犯を追いつめようとしているらしい。で、やおら馬車から降り立ち、彼らの中を闊歩するのが、我らがリー・ヴァン・クリーフ。一見シブいのだけど……物影に隠れ脱獄犯を待ち構える彼らに対し、横を通り過ぎるごとにいちいちしょーもないチョッカイをかけていくのが、シブいというよりまるでコメディ。と思ったら、逃亡犯の方が胸のすく小粋なアクションでその場を逃げ切り、ついにはBGMまで陽気な音楽と化し、本当にコメディ調になっちゃいます。でまあ、くだんの逃亡犯氏は、かつて町を牛耳る一家の親分を殺害したということで、その息子たちに狙われているのだけれど、本人いわく、それは濡れ衣だと。元保安官のリー・ヴァン・クリーフも、彼は無実だ、オレは真犯人を知っていると。一体真犯人は誰なのか。って、観てれば丸判りなんですけれど、勿論それでいいんです。むしろ、実は予想外の人間が犯人でした、なんていうオチだったら、みんな怒りまっせ。予想通りの展開に、予想通りの決闘シーンへ。黒ずくめの主人公に、白ずくめの敵役。ダサいテーマ曲が流れ、それなりに盛り上がるのに、ラストでコメディ調の音楽に戻ってしまうのは、本当にこれでいいんでしょうかね~~。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-18 22:54:16)

227.  太陽が知っている これは確かに、まさしくひと夏の「プール」を舞台にした映画。肌も露わな、官能と隣り合わせの開放的な世界(普段着で露出があまりに多いとドキリとするもんだけど、水着さえ着ていれば、誰しも肌の露出を厭わない)。そのプール付きの別荘において、男女4人が織りなすサスペンス、ってのが本作な訳でして、愛し合う男女と、そこに闖入し二人の関係を微妙に狂わせるオッサンとその娘の存在。プールで展開される、アヤシゲな男女関係の駆け引き、ライバル同士の火花、そして事件……。ただ、もうひとつツカミどころが無いと言いますか、焦燥感や緊張感みたいなものが感じられなくて。そもそも中心軸たるアラン・ドロンとロミー・シュナイダーの関係が、結婚前の男女というより、不倫関係にしか見えない(この異常な仲の良さは、不倫でしかあり得ないよね、ははは…)。という、もともと危うい印象のある二人のところに、いまいちインパクトの薄いオッサンが闖入してきても、だからどうなのよ、という感じ。娘の方もさほど挑発的な印象もなく。なんだか、アラン・ドロン演じる主人公の一人相撲ですなあ。後半、刑事がもうひと押し頑張ってくれると、また別の方向で盛り上がったのだけど。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-10-21 08:18:24)

228.  チェ 28歳の革命 どうしてこういう演出に走ってしまうのかねえ。『トラフィック』の呪縛なんですかねえ。本作に関してはさすがに、バラバラのボケボケという印象を受けてしまうのですが・・・。アレイダの存在だけ、好感が持てました。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-06-19 14:16:11)

229.  ハプニング 《ネタバレ》 素朴な映画というか無邪気な映画というか。別に、この映画が「やっていること」自体は、素朴でも無邪気でもなくて、むしろ映画的な策略に満ちているのだけど・・・しかし、今どきコレで通用すると思っているのが、素朴で無邪気だなあ、と。いや、素朴で無邪気なフリをして、「今さらながら、あえてこういう映画に挑戦する」というコトに意義を求めているのだろうか? 突然発生する集団自殺。原因は植物の出す毒素らしい?ってな訳で、人々に襲いかかるモンスター、人々が逃げ惑う敵は、単なる“風”として描写されるという、古臭さがかえって新鮮な映画。あるいは、「古臭さがかえって新鮮でしょ、ね、ね」と馴れ馴れしくも訴えてくる映画。うーん。しかしやっぱり。今どき、これじゃあ、ねえ。ってか、ココロザシ確かに良し、かもしれないんだけど、テーマ自体がイマイチな気がしてしょうがない。人間、それなりに長い人生を生きてきたら、思わぬ死に接したり、なんやかんやと経験してきて、「よく自分なんかがこうやって生きていられるよなあ」みたいな、生存の不安というか生存のブキミさというか、そういったことを、時々感じるわけですよ。まさにこの映画における、原因不明の大量自殺、これこそが現代を生きること自体の不安。なぜ死ぬのか。いつかそれは自分にも降りかかるのか。そこから逃げる術はあるのか、ってね。で、この不安を描写する映像が、「突然、立ち止まり、後ろ向きに歩き始める」ってんでは、やっぱり、弱いんだよなあ。現実の生における“不安”や“恐怖”の方が、よっぽど強いんだよなあ。そこにどうしても、違和感を感じてしまう。「ビルから人が次々に降ってくる」というシーンは確かにインパクトあったけど、それだけにますます後半が弱い印象。ラストは、いわば、諦念と希望が綯い交ぜとなったある種の平和、あるいは“前向きな不安”で映画は幕を閉じ、上記の感覚を持ちつつこのラストを観てると、いささか「楽天的」という気も。でも一方では「でも、うん、そうなんだよな」と、先日、子供が生まれた私にとってはどこか共感する部分もあったり。自分の子供が生まれる、ということには、実は、自分自身への諦めが含まれているのです、ハイ。[DVD(字幕)] 6点(2009-09-10 00:10:44)

230.  ダニー・ザ・ドッグ 凶暴なる戦闘マシーンとして育てられたダニ-・・・という設定がさっぱりピンと来ない。はっきり言って、映画冒頭からすでに、登場人物の中でリンチェイがいちばん理性的に見えちゃうんだな。何かもう少し演出に工夫があってもバチは当たらんと思うが。それに、モーガン・フリーまんとの出会いが、これまた「出来すぎた話」。そもそも、調律師がそんなにペラペラ喋りながら仕事できるんかい(ってか、調律お手軽過ぎ)、と思ってしまう時点で、ほぼ映画全体がミエミエになってしまうんですけれども、まあ、そのミエミエ感の範囲の中で、リンチェイのカワイラシサみたいなものが、よく出ていたかなあ、と。一方で、ボブ・ホスキンスの怪人ぶりが、これはなかなかのオリジナリティを感じさせますが、途中、深いキャラのように思わせて、実は浅かったというのが、「結局、日和ってるよなあ」という印象をこの映画にもってしまう点でもあります。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-04-13 08:20:25)(良:1票)

231.  息子の部屋 《ネタバレ》 息子の死という重いテーマを、煽り立てることなく、やや控えめの、抑えた表現で描いていることに、好感が持てる。この事件をきっかけに、家族全体が、閉ざされた雰囲気につつまれていくのが、息子の元ガールフレンドの訪問により、社会へのつながりが新たに芽生え、開放感へ向かうラストの素晴らしさも忘れがたいもの。ではあるのだけれども・・・・・・なんだろう、この釈然としない感覚は。いくら抑えたタッチとは言え、「息子の死」というものの重さに対し、何か醒めた感じがしてしまうのは、文化の違い、価値感の違いなのか?拭えない違和感が残ってしまう。「もしあの時、こうしていれば」という空想にふけるシーンがある。そりゃそうだろう。誰だって後悔に苛まれるだろう。当り前だ。しかしその“当り前”をわざわざ、殊更に映像として描くのはどうか?本当の苦しみは、映像で示された後悔そのものではなく、“このような後悔が繰り返し繰り返し押し寄せ、自分を責め苛む苦しみ”ではないか? 後悔を具体的に描くことで、かえってその後悔の持つ重みが薄れてはいないか? 確かに映画として「表向きは」抑えた表現をとることは、それはそれでよいだろう、けれども主人公の内面に当然あるはずの、無限の哀しみ、慟哭までも、映画から姿を消してしまってはいないか・・・・・・? さらに言えば、この違和感はもしかしたら、「ホカホカと不自然に明るい屋内シーン」にも関係があるのかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-09-15 00:15:53)

232.  SAMURAI (↓さすが皆さん、ちゃんと「先生」と呼んでますね)無責任極まりないご先祖サマにご無体な事を言いつかってしまった倉田先生、しかし慌てず騒がず、とにかく渋い! さすがは元Gメン。男の哀愁、孤独、なんだかそういうイイもの一切合財が先生のお姿から立ち上っております。さてさて物語は例によって訳のワカラナイ方向に進み、舞台はフランス、謎の組織の魔の手が、先生の娘(?)の元に忍び寄る。いや全然忍び寄ってませんね、いきなり大立ち回り、ジムでの死闘! 雑魚キャラどものマーシャルアーツ全開のアクションに、ついつい期待は膨らむ、倉田先生はこの後、もっとスゴイ技を見せてくれるのではないか。いやいや先生ももうお歳を召していらっしゃるから、アクションは控えめではないか・・・・。先生は言わば神様のようなヒトなのだから、神様を試すようなコトは本来は考えてはいけないのです。でも心配・・・と思いきや、飛行場での刺客の襲撃! 先生の蹴りがトイレのドアをブチ破った瞬間、心の中で、涙が出た(笑)。素晴らしい体のキレ! まだまだ、あと50年くらいはイケそうでっせ。とか言いつつも、物語はさらに訳のワカラナイ方向に吸い込まれ、最後はほとんどギャグに走って、ハイ、オシマイ。ちょっと残念。教訓としては、「ただでも強い敵が、さらにパワーアップしたら(例、武器を手にする。二人に分裂する)、そろそろ映画はオシマイという合図」ですね。[地上波(吹替)] 6点(2007-08-17 16:44:14)

233.  花咲ける騎士道(2003) 騎士道のキの字も感じられない、軽~いノリのアクション映画。思わぬ展開が次々に繰り広げられるストーリーも、あんましコダワリっちゅうもんが無いので、サラサラとお茶漬けのように進行していきます。この手ごたえの無さ。映像にもまるでコダワリ無し、実におおらか。連続したシーンなのに、背景にうつる青空が、雲ひとつなかったり、雲だらけだったりと、別々に撮影してツギハギしたのがモロバレ。いや、こんなことは、別に私が迷惑被るような話じゃないんですけどね、ただ、監督さんは、こういうデタラメさが気にならないのかねえ(ブツブツ)。さらには演出にもコダワリ無し、まったくおおらかですなあ。ヒロインが敵にさらわれる(さらわれ過ぎ)→追跡する主人公→ヒロインは目印となるものをこっそり置いておく。なんていうシーン。「ヒロインが目印を置いたことを我々が目撃した段階」から「主人公がそれに気づく段階」までが、いわゆる“伏線”として機能する時間帯であって、サスペンスもここから産まれたりするわけだから、当然ここにはある程度のタイムラグがあってしかるべきなのだが・・・・・・気の利かない主人公は、すぐに目印に気が付いちゃう。サスペンスもへったくれもない、ワカリヤスサ第一主義。ヒロインが目印を落とす場面を見せないとか、主人公が気づく場面を見せないとか、他にも選択肢がありそうなもんだが・・・・・・というわけで、「細かい話は抜きにしてとりあえずドタバタを楽しみたい」という時(のみ)に、お勧めの映画と言えましょう。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-03-24 14:04:23)(笑:1票)

234.  イブラヒムおじさんとコーランの花たち 「フランスを舞台に」「ユダヤ人の少年が」「アラブ人のじいさんと交流する」ってトコがミソなんだろうという事。アタマで「考え」れば、そうなんだろうけど、「感じる」ところまでは至らないのが、まあ、我々との接点の乏しさ、伝わりにくいものもあるのかなあ、と。もしも、私がフランス人で、この映画を自国内の出来事として観ていたら、もっと映画との距離が近づいて、色々と「感じる」ものもあったのかもしれない・・・そんなことも、やっぱしあくまで「考える」だけであって、実際に「感じる」までには至らない。また、この映画との接し方に戸惑う点は、そういった距離感だけではなく、まるで家庭用ホームビデオで撮ったかのような、カメラがフラフラと被写体を追いかける、ポップな演出、これもそう。もしかして、「ユダヤ⇔アラブ」という微妙な問題を、ことさら深刻に印象付けない、毒消しのための演出なのか?ってなことも、やっぱり、「考えて」しまう。後半、唐突に旅に出る、この性急さ、これも同様の意図かもしれないが、やはりこの演出の軽さには、とりあえず、違和感を感じた、というのが正直なところ。ただ、それまでフラフラしていたカメラが、オジサンの故郷のシーンで急に動きを止める(固定カメラ連発)のは、雰囲気を大きく変え、これはとても印象に残りました。最後に、「もし自分がユダヤ人なら、あるいはアラブ人なら、この映画をどう観ただろうか」ってなことも、どうせわからないながらも、やっぱりこれも「考えて」みたいところ。[DVD(字幕)] 6点(2006-03-04 12:16:09)

235.  プロジェクトV(バイオント) 史上最悪のダム災害 先日こーんなタイトルの映画を夜中に放送してたので、あー、このタイトルからするときっとパロディ映画か何かだな、たまにはこんなダメそうな映画でも観てみようかなーと思って観てみたら、これが意外にもシリアスな作品、実際に起こった災害にもとづくパニック映画、いやいや、パニック映画ですらなく、なぜこのような人災が起こったかを描いた社会派サスペンス風の映画でしたなあ。どこに焦点をあてようとしてるのやら、イマイチとりとめがなく、淡々と時間が過ぎていってしまい、「おいおい、いつまでたってもなんにも起こらないよ~、そろそろハデなスペクタクルシーンでも見せてくれよ~」とか思ってたら、最後の最後にダム津波が発生。その後のテロップを見て、あ~実はこんな悲惨な事件だったのか、ずいぶん不謹慎なこと考えちゃったなあ、とちょっとヘコんでしまったじゃないですか。ヒドイざんす。[地上波(字幕)] 6点(2005-10-20 23:43:57)(良:1票)

236.  デモンズ’95 主演は何とルパート・エヴェレット! ルパ様、アンタこんなところで何やってるの!? え~と、例によって例のごとく『デモンズ』とは直接は関係ない映画ですが、それでも間接的には、デモンズと無関係とは言えないでしょう(超拡大解釈)。『デモンズ』は兎にも角にも、驚嘆すべき見事な作品でした。悪魔のイメージを重ねられたゾンビが映画館を所狭しと跳梁する、独特のスピード感。しかもその背景には、都市生活における人間存在の不安という、哲学的命題が描きこまれている・・・(と僕は思っている)。それにしてもゾンビというモンスターも罪な存在だ。死者が生者を侵食し増殖していくという無目的かつ無制限の、不気味極まるその存在。ホラー映画の題材としては魅力が尽きない。しかし『デモンズ』ほどの作品の後、どんなゾンビものを撮ればいい? といって、ゾンビの魅力に抗えない以上、ゾンビものは撮り続けられる。本作では最早、死者が蘇る理由なんてもうどうでもよい、ソアヴィ監督も、死者が蘇る「事実」をアプリオリに受け入れ、ルパ様も慌てず騒がず、「面倒臭そうに」ゾンビを退治し続ける。最早、そこから映画を始めるしかないのだ。そして生者と死者が戯れ続けた挙句、とうとう、生者側において存在感のなくなったルパ様は死者側へと足を踏み入れる。だからと言って何が起こるわけでもない(せいぜい、退治すべき対象が「死者」から「生者」へと代わった程度(!)に過ぎない)。うん、確かにこの点では本作にインパクトがやや欠けている事は否めない。だがしかし。「デモンズ映画(←邦題)」もまたこうして、ゾンビのごとく無目的に増殖していくのだ。6点(2004-10-24 01:32:14)

237.  ガンダーラ 「ガンダーラ」と聞いて普通思い浮かぶのはゴダイゴですが、もちろん関係ありません。残念。楽園ガンダーラの人々と、機械人間(?)メタルマンの闘争を描くアニメ。と言えば何だか面白そうですが、よくもここまで娯楽色の無いアニメを作ったもんです(この題材で映画を作りゃ、よほど気をつけて作らないと多かれ少なかれオモシロイ映画になってしまいそうなもんですが)。という訳で、このアニメは、「詩情」や「幻想性」に味わいがあるのでしょうが・・・何かヘンですよ、やっぱり。唐突に出てくる恐竜(?)もヘンテコだし(何のために出てきたの?)、畸形人たちの造形も何となくフツーの発想(あ、あの腹芸みたいなオジサンは、何となく好きだなあ)。敵の首領に促されて1000年の眠りにつく主人公。意味はワカランながらも、何だか壮大な話でいいゾ、などと思わんでもないのだが、いかんせん、その壮大さを映像が支えておらず、やっぱりピンと来ない。淡々とした語り口が、ここでは裏目に出てるように思えます。最後にひとこと。「なんでこんなパッとしないヤツが主人公やねん!」←これは誉め言葉です。念のため。6点(2004-10-17 00:38:26)

238.  原色パリ図鑑 運が悪いようないいような、要領がいいような悪いような主人公。それはそれで結構なんですが、どうもストーリーの方がピンボケ気味。コメディっぽさという点では、パリの風景やフランス語の響きなんかだけでも、だいぶプラスに働いているハズなんですよ。なのにそれを差し引いても「やっぱりこういう映画はアメリカ映画の方がウマイよな」って思っちゃう。ユダヤ教云々てのがそもそも、チト馴染みの無い話で、もうちょっと事情に詳しければ面白い部分もあったのかもしれないけど、正直ピンと来ませんでした。しかしそれは映画の重要な柱、ココがピンと来ないことには、どうもサクセスストーリーとしての流れが弱く、散漫な感じがして・・・。6点(2004-08-01 00:08:05)

239.  ドント・ダイ・トゥ・ハード ダイ・ハードのパロディ。ギャグがほとんど子供(またはそれ以下)の発想。レベルが低い。こんなので笑う訳にはいかない。しかし、しかし・・・鉄パイプのシーン!あっはっは。ヌンチャクのシーン!はっはっはっは。あ~あ、結局、ところどころ爆笑してしまったよ。どう考えても褒められた映画ではないハズなのに、見終わって、なんだか楽しい気分になってしまったのでした。6点(2004-07-31 23:41:48)

240.  仕立て屋の恋 シムノンの原作は、描写が特に細かいというわけではないものの、生々しさがあり、読んでいる最中、イメージが強く喚起されるので、改めて本作を観ると、なんだかリメイク作品を観ているような妙な気分になりました。が、原作そのままではなく、原作は。イール氏と尾行刑事のやりとりなどがもっと描かれていて、サスペンス色を出していますが、本作の方は、そういった部分は抑え気味。その分、幻想味が増していますが、「作られた不健康さ」みたいなのが垣間見えるのがちょっととまどうところ。ところで!イール氏の覗きのシーンでは、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番の第4楽章の一部が繰り返し、執拗に流れます。本当にシツコイです。私は上記の曲が昔から大変に好きです。私は好きな曲は頻繁には聴きません。時間の流れとともに音楽もまた流れ去ってしまう儚さ、それこそが音楽の魅力であり、あまり頻繁に聴くとその魅力が台無しになる気がするから。それに好きな曲は頭に入っているから、それで十分なのです。しかるにその曲をこれだけしつこく(無意味に)繰り返されると、なんだか嫌な気分に。この曲のこの引用部分、特筆すべき大変美しいメロディであり、おそらく「それゆえに」ブラームスはこのメロディを曲の後半で再現する際には敢えて不完全な形でしか出さなかった(惜しげもなく!)。これが「音楽」の凄みだ。「映画」というジャンルは、この刹那的凄みとは無縁なのか?このように「好きなもの」を「好きなだけ」垂れ流すものなのか?そうでは無いと信じたい。6点(2004-06-26 03:52:58)(良:1票)

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