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1. ファム・ファタール(2002)
デパルマによる、エロいヒッチコック。
いやー。ゴージャスな映画でしたな。ゴルチエにベルサーチなんたらかんたら…。また主演のネーチャンがカッコイイんだわ。舞台がパリの新大久保で観光気分に拍車。
しょっぱなの宝石製ブラジャー強奪シーンからフェロフェロよ。
謎が謎を呼んで、ヒッチコック流に事件に巻き込まれるパパラッチの兄さん!
お決まりのカーチェイスが無いのもCOOL。
エンディングも余韻を残して良かったネェ。今年No2だ。
9点(2003-10-29 22:35:46)《改行有》
2. シティ・オブ・ゴッド
《ネタバレ》 CITY OF GOD 参った。完全にノックアウトされたよ。見終わった今、心地よい脱力感と絶望が支配している。
昨日までは、今年のベスト1は『戦場のピアニスト』だったが、超えたね。心のベスト1『仁義なき戦い』も軽く抜いたな。
最初はテンポも良くて、音楽もカッコイイ。ねーちゃんもエロいし、軽く笑って見てたのよ。ブラジル版『スナッチ』って感じでさ。
ところが、だんだんやばいのよ。あまりにもバイオレンスが凄くて、観ている自分の顔がこわばってくるの。終いにゃ字も書けない(国民の20%が文盲)糞ガキが、脅されて仲間のガキをぶち殺すシーンは、あまりにも残酷で涙腺ゆるんだよ。『戦場のピアニスト』は60年も昔の話だから、今は終わった話。だけどブラジルのガキの問題は現在進行形なんだよね。いまも路上浮浪児として殺し合してる現実がたまらんのよ。こんな餓鬼が700万人もブラジルにいるのよ!リオでは1日5人の子供ギャングが殺されている。警察自ら殺してるのよ。地球の反対側のブラジルは、この世の地獄だ。この国では警察官による殺人が平均1日2件行なわれているという。
冷酷なギャングの親玉、糞餓鬼リトルダイスと対照的な相棒のベニ-の女をめぐる対比も興味深い。普通、ギャングってマブい女をはべらすもんだけど、リトルダイスには女が居なかった。相棒のベニ-がお洒落して愛する女つくってるのに、もてない男だった。やつにとって女は性欲処理マシーンでありレイプの相手。いいセク-スさえあればあんな事にならなかったのか?
エンディングも2重に壮絶でビックラこきました。最後の最後まで救えないが、だれる事無く終わる2時間。
ピストルに撃たれるように。10点(2003-10-29 22:31:56)《改行有》
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