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1. アメリ
若い女性を主人公にしないと成立しない作品。若い女性の空想癖は夢見がちという言葉で許されるけど、若い男性の空想癖はパラノイアでほとんど犯罪的。男女ともに若くないと、社会不適合症。4点(2003-12-23 17:00:05)
2. ピアニスト
確かに評価のむずかしい映画。父親不在の母娘の親密すぎる関係に起因するゆがんだ欲望。ストイックで厳格なピアノ解釈が導く性格破綻。男への嫉妬と殺意が自分にむかって逆流するような終わり方などと分析して、この作品を理解しようとしたり、刺激的な映像をとりあげポルノとして断罪するのも、この監督のわなにはまっちゃうような気がする。
だれだって人にはいえないような欲望をもっている。それを実践しえたのは芸術家としてのエリカの正直さだろう。もっとも、実際にエリカが隣にいたら困ってしまうけど・・・
5点(2003-12-17 07:59:10)《改行有》
3. 息子の部屋
悲しみからたちなおるふとした契機を描いた作品。
身内の不幸を周囲にさとらせず、ミッションを達成する・・・プロジェクトXがうける日本的感性からは、患者に無関心になったり同一視したりして距離がとれず仕事が手に着かない精神分析医はプロとして甘すぎると感じちゃう。
精神科医に視点をおいているので、家族の中でも、主人公が妻や娘よりショックをひきずっているようにしか描かれていない。本来ならば、他の家族のダメージをおもいやるべき立場で、なんとわがままな奴だと思うのも、ぼくが日本人だからかな。5点(2003-12-07 22:29:26)《改行有》
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