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プロフィール |
コメント数 |
15 |
性別 |
男性 |
年齢 |
43歳 |
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1. マルホランド・ドライブ
《ネタバレ》 天才の芸術は人に媚びないというが、リンチの作品はまさにそういった類のものだと思う。彼の芸術はすでに彼のなかで完結しているというか、ひとつの宇宙を作り出してしまっているので、外から観客が何を言ってもしょうがないと言った感じ。リンチの作品からメッセージ性や映像美、音楽のすばらしさなどを個別に切り離して論じるのは意味がないように思える。彼の作品は感性で直接感じるのが一番の楽しみ方な気がする。しかし、このマルホランド・ドライブでは僕たちにひとつの鍵をくれたようだ。つまり一つ一つの描写に意味を持たせ、全体として驚くまでの論理的整合性を持った作品にすることで、「言葉」でこの作品が理解できるようにもなっている。もちろん言葉ですべてが理解できるわけでもないが、その比重が大きくなったことは今後にも適用されるのかと次回作がすごく気になる。この作品が10点の作品だとしても、まだ自分には9点分くらいしか楽しめてない気がするので9点。9点(2004-09-03 16:37:25)
2. ガーゴイル(2001)
《ネタバレ》 他の人の点数があまりに低い中、恐縮ですが自分的にはこの映画は面白かったです。
焦点が絞りきれていない、ダラダラしてるという感じは、原題が"Trouble Everyday"となっているように、主人公の「毎日」を切り取ったストーリーだからではないかと思います。最後方で主人公の奥さんが、シャワー室のカーテンにつく血を見てはっとするシーンがありますが、この終わり方がB級ホラーサスペンスのようで、物語全体すらそのように見られてしまう原因ともなってる気がします。映画のメッセージとしては、愛欲の溺れる姿を人食趣味に誇張表現することでその醜さを表現しつつも、そこから逃れられない主人公の葛藤を伝えたかったのだと思います。自分にはすごくメッセージが伝わってきたし、映像と音楽が非常に良かったので8点。首に指突っ込むシーンは今思い出してもゾクゾクする・・・・・。8点(2004-09-03 12:08:08)《改行有》
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