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プロフィール |
コメント数 |
317 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
直接的に「内容」に向かうのではなく、「スクリーンへの現れ方」を語る言葉(技法論的な言葉)をなんとかめざしたい。 |
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1. 暗い日曜日
《ネタバレ》 途中まではルビッチ『生活の設計』のオドロキの肯定的な成り行きを彷彿とさせるような三角関係映画だが、ナチの話題となったところで『シンドラーのリスト』をネガティブに捉え直したものでもあろうことが判明する。収容所行きの見殺しシーンの理由が説明されないのをなんとなくナチの気まぐれな残酷さということで了解してしまいそうだが、あれは嫉妬なのである。憧れの女性の寵愛を受けている果報者に対する、愛されざる者(卑劣にも交換条件で同衾を手に入れるだけの)の嫉妬。この嫉妬という理解の点でもナチという「巨悪」の「凡庸さ」が説明されうる(ハンナ・アーレントふうに)、つまりナチだけのことではなく、誰のものでもある普遍的な問題であるというように。そんな嫉妬を生むくらいの魅力である、エリカ・マロジャーンというこの女優さん。たくさんの名画に出ていそうだが検索した範囲では意外にそうではないようだ。[DVD(字幕)] 8点(2025-06-03 21:42:05)《更新》
2. アメリカン・ラプソディ
《ネタバレ》 産みの親と育ての親の間で悩む娘という構成では足りないからと冷戦による不幸(「自由の国アメリカ」はやはり強調される)を絡ませるが、凄く退屈である。映画の前提部にすぎない設定から映画が結局ほとんど動いていない。スジ不足。[DVD(字幕)] 4点(2012-11-19 10:40:09)
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