みんなのシネマレビュー |
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2. 戦艦ポチョムキン 《ネタバレ》 「一人はみんなのために みんなは一人のために」この言葉、なにかにつけよく聞くなと思っていたのですが、この映画で連呼されるとは・・・。『三銃士』に出てくる言葉なんだそうですね。もともと良い言葉だろうし、素直な善人ばかりの小さなグループならば通用する誓いかもしれないけれど、価値観が多様化し過ぎて何が正しいことなのかもハッキリ分かりづらい社会においては、乗り切れない言葉だなーと思います。ただ映画の発端自体は、ウジのわいた腐った肉のスープに満足の意を強要される理不尽にあるので、こういうことにはきちんと怒ることが出来るのが正常だと思います。日本では怒りを表現すると正当な怒りでも「大人げない」なんて言われかねないですが・・・。水兵たちの当然の怒りが民衆に通じて良かったですが、現代社会でまじめに考えると「水兵たちの主張は事実なのか?」という第三者の冷静な疑問の余地や、「私なら文句言わずに働きますぜ」と仕事にあぶれた人々が混ぜくったりや、新聞やテレビの思惑忍ばせた記事に簡単に誘導されちゃう人々や、デマを流したりそれを鵜呑みにする人々などで、この映画のような単純構造には落ち着かないんだろうなーと、そんな冷めた気持ちで鑑賞していました。今や民衆そのものが「勝ち組」「負け組」「格差社会」とかに踊らされ一体化できない時代だし・・・たしか『蟹工船』の紹介でこの映画が取り上げられた記憶が・・・。けれどオデッサの階段の逃げ惑う人々に添って流れるカメラワークにかなり引き込まれました。作られた時代を考えると、あのシーンの演出はかなりスゴイと感じます。[DVD(字幕)] 6点(2012-05-03 00:49:26) 3. 機械じかけのピアノのための未完成の戯曲 《ネタバレ》 高校生の頃、たまたまNHKで放送されて観たのが最初です。上流階級が退屈な日常を延々と綴るつまらなさ。同監督の「オブローモフの生涯より」も、つまらない人間の日常を淡々と綴るけれど、「機械じかけの~」はその無駄な時間を共有した後にこそ得られるものがあります。ラストに主人公の感情が爆発する様に共感でき、夫婦ふたりの画が胸を打ちました。[地上波(字幕)] 6点(2009-11-03 02:26:11) 4. 惑星ソラリス 《ネタバレ》 面白いとは思いません。下手に他人に勧める映画でもないと思います。けれど、僕はこの映画を見たときのショックをずっと忘れることができません。映像では表現されない「ソラリスで見たもの」を語る飛行士がネクタイを緩めるシーンから引き込まれました。何か気味が悪く、そしてとても淋しい気持ちに襲われる映画です。そんな世界からやっと帰還した主人公を取り巻く地球の自然の景色に、とても心が癒されて、織田裕二と同じセリフを言いたくなるのだけれど、最後の最後にどうしようもなく鬱になりそうなほどのラストパンチをもろに受けて立ち上がれなくなる感じでした。[ビデオ(字幕)] 8点(2009-11-03 01:46:08)
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