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プロフィール |
コメント数 |
2112 |
性別 |
女性 |
自己紹介 |
周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。 映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。 |
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1. 奇跡の海
《ネタバレ》 わたしはキリスト教徒ではないので作品の解釈にあたって欧米の人たちとは温度差があるのかもしれない。なんたってカンヌでグランプリ獲ってるんだから。
なんとなくは分かりますよ。ベスのしたことはキリスト教の神が求める「自己犠牲」ってやつでしょ?キアヌ・リーヴスが出てた「コンスタンティン」でやってた。
ベスは神の求めに応じて殉教したのに、現世の教会幹部らはまったくその意を汲まないあたり、痛烈な教会批判にも感じるけれど。
でもこの監督の作品を観てもこちらは救われた気持ちにならないんですよ。深い愛って素晴らしいな、ヤン良かったねえ、と手放しで喜べるはずもない。
なんでこんな物語をこしらえるのですかと監督に聞きたい。なぜいつも女がいたぶられる筋書きにするのですか。神への奉仕として自己犠牲を行うのは男性神父でも良いのではないですか。デンマーク映画にありましたよマッツ・ミケルセン主演の。
身を犠牲にしたのはベスが自ら望んだこと。であるならせめて報われた思いを得るのが監督としての優しさではないですか。なぜ「全部間違ってたわ」とベスに言わせるのですか。絶望しながら死なせたのはなぜですか。彼女に鐘の音は聞こえないじゃないですか。
「奇跡の音」を聞いたのは油田の労働者たちでなく。教会のクソ爺たちであるべきだとも思う。1カットでいいからその画が欲しかった。
こんな鬼畜な監督の要求に応えたエミリー・ワトソンが凄まじい。点数は全部彼女に。[CS・衛星(字幕)] 7点(2025-05-27 23:27:07)《改行有》
2. 博士と狂人
《ネタバレ》 実話を映画化するに当たっては、脚色の塩梅がすごく大事だと思うんですよね。出来事の羅列だとつまんないし、フィクションすれすれに盛られても鼻白んでしまうし。
本作はやや後者寄りの演出に感じられてしまった。マイナー氏と被害者女性のロマンス話はわたしにはちょっと煩く、ほんまかいなとの疑問が先立ちます。またショーン・ペンが一切手抜きなしの重ったい演技で惨状感を増すし。
こんなに浪花節的に話をこしらえなくても、OEDの編纂という大事業なのですから他にもっと「へえー」となる裏話エピソードがありそうなものですが。完成まで20年も要しているのですし。[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-09-04 00:13:34)《改行有》
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