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1. サスペリア(1977)
《ネタバレ》 脚本の良し悪しだけで評価するなら、本作は“どうということはない映画”になってしまいます。しかし、鮮烈な印象を与える建築・内装デザインや色彩演出、そして場の空気を創るBGMのセンスの良さが、本作をA級ホラーの域にまで高めていると考えます。バランスの良い平均的な良作より、飛び抜けた個性が際立つ奇作の方が、観客の心を掴むもの。忘れることのない映画だと思います。刺激を追及するあまり、醜悪でグロテスクな描写で埋め尽くされている昨今のホラーと比べると、その品格の高さが窺い知れる“美しい”映画でありました。白状しますと、あまり面白いとは思わないのですが、良い映画です。(以下余談)ラストは完全にドリフだなと思ったのは、内緒にしておいてください。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-12-18 18:57:55)(良:2票)
2. 殺人捜査
このタイトルならば、普通はサスペンスかミステリーを想像すると思います。しかし全然違いました。確かに殺人事件は起きます。それも物語開始早々に。でもタイトルである殺人事件の捜査そのものは、あまり重要ではありません。メインとなるのは、殺人犯である主人公の心理描写です。それも、「捕まることを恐れる」や「罪の意識に苛まれる」といった、よくある類のものではありません。もっとアイデンティティの根幹に関わるような悩み。ちょっと哲学的ですらある。さらにこの犯人、変態なんですよ。上手くまとめられなくて申し訳ないのですが、そんなお話なんです。切り口は目新しく、興味をそそります。はまる人は、はまるのではないかと。ただ娯楽作品という感じではないので、面白いかというと微妙です。[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-12-13 18:08:49)
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