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1. WATARIDORI
神々しいまでに美しい鳥たちの姿。息をのむ大自然。
ああ、こんな映画がずっと観たかった。
ただただ鳥と一緒に空を飛び続ける。
砂漠や、船や、険しい山にひととき羽を休め、
誰に教えられることも無く正確に目的地へと
飛んでいくという奇跡。
時々暴漢のように現れる人間や車。
それでも鳥はたくましくまた飛び立っていく。
エンドロールで黒いバックに白いシルエットの鳥も
鮮やかでフランス映画の真骨頂。10点(2003-11-13 20:36:02)《改行有》
2. 自転車泥棒
素朴な疑問。イタリアでは自転車に鍵をかける習慣はなかったの?部屋の中で保管するほど貴重品だったのに・・・(などと言っててはこの映画は成り立たない) やるせない気持ちというのは万国共通。特に敗戦後の混乱を知っている日本人にはたまらない感覚だと思う。しかししかし全く不謹慎ながら、この救いようの無い悲惨さというのは、ふっきれた絶望にもつながって、ある種笑いだしたくなるようなつきぬけた気持ちになる。あの親子は家に帰ってシーツの無いベッドで一晩眠れぬ夜を過すかもしれない。でも翌日には母親も一緒になって「チーズパイでも食べに行こうか。とにかく生きているのだから」と言ってほしい。[映画館(字幕)] 7点(2003-09-21 08:44:30)
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