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1. ホテル・ルワンダ
主人公のポールは英雄ではない。ホテルの支配人としては、こういう支配人のいるホテルは居心地がいいだろうな、と思うけど特別ではない。人々を救うために立ち上がったわけでもないし、正義感にかられたわけでもない。大切なのは家族と、あとは、家族が大切に思う人たち。目の前で、殺されたり痛めつけられる人を見ても、目をふさいでいたことも多い。だけど、目の前で鉈をふりかざされたとき、折り重なる死体を見たとき、襲ってくる民兵を見たとき、ポールのようにふるまえる人がどれだけいるのだろうか。自分は、逃げ出さずにいられるだろうか。[DVD(吹替)] 8点(2007-06-26 00:44:45)
2. マザー・テレサ(2003)
マザーテレサの愛というよりも、自分の信ずる道を歩む人の強さが印象に残った。強く、同時に、他の人たちを巻き込むやりかたには、茶目っ気も感じられ、きっと、実在のマザーテレサもこんな人だったのだろうと感じた。最後まで、凛ととおる、オリビアハッセーの声質も、マザーらしさを感じました。マザーの声を覚えていないのですが、きっと、こんな風に、必要ならば凛としてとおる、声だったのだろうなと。なお、観終わった帰り、コーヒーでも飲もうと店に入りましたが、思わず罪悪感を感じて、ケーキはやめました。3ドルの水より高いし。
[映画館(字幕)] 8点(2005-11-24 00:07:56)《改行有》
3. ヒトラー 最期の12日間
ワンマン社長の放漫経営で倒産寸前の会社を見ているような気持ちになった。
まじめで忠実な部下達は、社長の言うことが支離滅裂になっても忠誠を誓い続ける。
そのうち、裏切ったり、逃げ出そうとしたものが、悪人に見えてくるから不思議・・。
ところで、日本でこの映画と同じような内容の映画は絶対にとれないだろう。
たとえば、終戦までの2週間、大本営の幹部や天皇の姿を描きながら同時に、焼野原になった市街地、原爆投下を描くことはできないだろう。と、戦前に生まれた母に話したら、
「でも、天皇陛下は何も悪くなかったのだから」と、言われてしまいました。[映画館(字幕)] 7点(2005-08-12 00:54:48)《改行有》
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