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プロフィール |
コメント数 |
1952 |
性別 |
男性 |
年齢 |
49歳 |
自己紹介 |
自分なりの評価の基準は、 10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。 9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。 8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。 7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。 6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。 5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。 4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。 3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。 2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。 1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。 0・死霊の盆踊り。 |
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1. 異端の鳥
《ネタバレ》 第二次大戦時、ナチスのホロコーストから逃れるために地方へと疎開したあるユダヤ人少年の苦難の旅路を全編モノクロ映像で描いた不条理劇。ほとんど音楽も使われずセリフも必要最低限、ただひたすら主人公の少年が頭のイカレタ登場人物たちに酷い目に遭わされ続けるというお話で、しかもそれが170分続くというもはや苦行と言ってもいい映画でした(笑)。楽しいだけのエンタメ映画とは真逆に位置するいわゆる芸術系の作品なんでしょうけど、こーゆー作品の評価のポイントとなるのは監督のセンスに自分の感性が合うかどうか。正直言って、自分は全く合わなかったです。疎開先の自分を虐めていた叔母さんが心臓発作で急死してから、ただひたすらこの少年を好奇の目で見たり暴力を振るったり性的搾取の対象にしたりとさまざまな頭のおかしい人々が出てきては自ら破滅してゆくという展開が延々と繰り返されてゆきます。リアリティはあまりなく、なんだか寓話に近いエピソードがひたすら羅列されてゆくというその内容に、自分は昔読んだ大岡昇平の『野火』を思い出しました。あの小説も何がいいのかさっぱり分からなかったけど、次々と繰り出される強烈なエピソードに頭がくらくらして良くも悪くも印象には残るなという感想を持ちましたが、本作も同じような鑑賞後感。確かに芸術性は高いのでしょう。突発的に描かれる暴力的でエロティックなのにどこか美しいシーン、妙に心に残る個性豊かな登場人物たち、人間的な魅力を一切感じさせないまるで世界を写す鏡のような主人公、そして最後に明かされるのは彼の名前……。3時間もあるのに、最後まで観客の興味を捉えて離さない深いテーマがきっとそこにはあるのだろう。でも、自分はもういいです(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2023-06-22 08:39:21)
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