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プロフィール |
コメント数 |
250 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
サンボリズムとリアリズムのバランスのとれた作品が好きです。 評価はもちろん主観です。 評価基準 各2点ずつで計10点 1.物語の内容・映像にリアリティを感じるか? 2.視覚的に何かを象徴できているか? 3.プロットの構成は適切か? 4.画面に映る動き・台詞や音にリズム感があるか? 5.作品のテーマに普遍性はあるか? |
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1. マルケータ・ラザロヴァー
歴史劇なのにチェコ・ヌーヴェルヴァーグとは?と違和感がありましたが実際に見てよくわかりました。とにかくわかりにくい構成と演出です。チェコでは有名な原作とのことですので、製作者も観客があらかじめストーリーを把握していることを前提にこの構成にしているのかもしれませんが、やはりそうでない人間が楽しむには難しい作品です。時系列もぐちゃぐちゃに見えます、回想かと思ってたら普通に話が進んでいたりします。曇天や屋内の暗いシーンが続いているところに突然ピーカンの明るいシーンが挿入される演出の意図は何でしょうか。主人公が誰かもよくわかりません。作品全体でもそうなのですが一つのシーンだけを見ても誰が喋っているのかよくわからない状態です。タイトルにも名前がある少女のマルケータはほとんど台詞もなく特に自分から行動することもなく人形のようです。性と暴力についての話なのでしょうが、60年代後半あたりの作品では珍しいテーマでもなく食傷気味です。カメラワークはマカロニ・ウエスタンみたいなところもあります。それもセルジオ・レオーネというよりセルジオ・コルブッチ寄りで安っぽく感じます。処女の泉やアンドレイ・ルブリョフの偉大さを再確認することはできました。[インターネット(字幕)] 5点(2023-06-22 22:57:01)
2. クラバート
赤青点滅のポケモンショック演出があるので子どもに見せる場合には注意が必要です。内容はそう珍しくもないボーイミーツガールものです。親方の悪ばかり強調されて背景に戦争があるのにそれがほとんど物語に絡んでこないのがよくわからないです、まあ戦争に行くぐらいなら馬になって草を食んでいた方がマシってところは好きです。技術的にも素朴で水や炎の描写は実写との合成なのもあってユーリ・ノルシュテインの作品に感じるようなこの映像はどうやって撮ったのだろうという驚きに欠けているのがつまらないんですよね。安易に素朴な手作りの絵vs生気のこもってないCGという対立構造が作られがちですが、案外カレル・ゼマンって紀里谷和明あたりに近いことをやってたりしないでしょうか。映像作品としては画面の統一感の欠如という同じような危うさを持っているのは否定できないかと思います。[DVD(字幕)] 5点(2023-06-17 23:57:37)
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