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プロフィール
コメント数 3885
性別 男性
年齢 53歳

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【製作国 : カナダ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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21.  ジョン・ウィック:チャプター2 フィニッシュホールドは、三角締めからの射殺、ってか。ひでーなー(笑)と思いつつ、銃を飛び道具というよりも肉弾戦における体の一部みたいに使ったアクションが、スピーディで小気味いい。中には、「デブは撃たれても気づかない」というケースもありますが。 目まぐるしいアクションの連続。こういう場合、えてして、画面がゴチャゴチャして何が行われているのやらよくわからん、ということになりがちですが、その点では本作、どんなに激しい戦いでも、観る者を混乱させることのない、丁寧な描写になってます。中盤の暗がりの中で行われる銃撃戦なんかも、暗いけれどしっかり描いているので混乱せず、むしろ暗さ故に、発砲時の閃光が一瞬の照り返しとなって画面を見事に彩っています。 アクションの見通しの良さには、キアヌ・リーブス自身が体を張って自らアクションをこなしていることも大きく貢献しておりますが。 一方ではアクション一辺倒でもなく、いくつかのゆったりとしたシーンを交えて映画に緩急をつけており、だからこそスピーディなシーンはよりスピーディになって緊迫感を増します。そしてラストには少しアクセルを緩めて、余韻を残してみたり。 それにしても、「庶民むけの銃」は、置いてないのかね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-05-24 20:32:51)《改行有》

22.  爆走トラック’76 邦題を見て、これは実に安そうな映画だなあ、なんて思いつつ冒頭のクレジットを見ていると、何と監督はジョナサン・カプラン。って、誰だっけ。そう、『告発の行方』ですね。だから(というワケではもちろん無いけれど)本作、なかなか社会派です。プロレタリアート映画です。 エアーウルフでお馴染みジャン=マイケル・ヴィンセント演じる桃次郎(じゃないけど)が、退役後、トラックの運ちゃんとして一旗揚げてやろうと思ってるのですが、違法行為を断ったが故に、さまざまな妨害を受けることに。 彼のやんちゃそうな顔立ちと、一本気な主人公のキャラが、よくマッチしてます。金はかかってなさそうだけど、体を張った小気味よいアクションも見どころ。 そんでもって、妨害行為はだんだんエスカレートしていき、ついに彼の怒りが爆発。で、どうなる訳でもなく怒りが爆発したところで終わり、っちゃあ終わりなんですけどね、そこがまた社会派っぽかったりして。これが終わりじゃない、ここからが本当の始まりだ、と。 安そうな映画ではありますが、もしかしてペキンパーの『コンボイ』にも影響を与えたりしてるんじゃなかろうか(それも無さそうな話ではあるけれど)、なんて思わせる瞬間もあったり。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-10-14 14:20:54)《改行有》

23.  暗闇にベルが鳴る 冒頭の夜、謎の人物が屋敷に入ってくることが一人称の視点で描かれ、これから長々と恐怖の一夜が描かれるのかと思いきや、あっさり夜が明けてしまう。そのままズルズルダラダラとお話が進んでいって、何となくまどろっこしいんですが、こういう取り留めのない感じが、それなりに不気味な「恐怖映画らしさ」だったりもします。 今となっては、「懐かしさ」とも不可分になっちゃってるところはあるのですが、いずれにしてもこういう雰囲気、好きですね。 殺人シーンも、実際にはそんなに残酷描写そのものがある訳じゃないんですけど、それでも精一杯、ショックシーンに仕上げてる(なので、そういうシーンだけを拾って作られた予告編を見ると、かなりコワそうなんですね)。 あと、電話が本作の重要なアイテムになってますが、逆探知の様子が(正直、何やってるのかはよくわからないながらも)描かれてるのが面白くって、ある種の説得力があります。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-04-08 12:02:49)《改行有》

24.  アポロ13 ロケット打ち上げシーンの特撮の見事さ、無重力シーンの驚き。さらにはエピソードなり脇役なりも的確に配置されていて、実際の事件を取り上げつつも解説調にならないようにうまく組み立てられていると思います。 でも。 こういう題材は実際のところ、解説調のドキュメンタリーの方が、さらに緊迫感があって盛り上がっちゃったりも、するんですね。 そういう意味で、この映画、節度をもってうまく組み立てられてはいても、肝心の、地球から離れた宇宙空間における孤独感、「もう地球には生きて戻れないのか」という絶望感というものを、果たしてどこまで表現できたか。 映画をコケオドシにはするまい、ということなのかも知れませんが、そのためにかえって、事件そのものの描き方がいささか表面的になっていて。本来ならこんなオソロシイ体験というものはそうそう無いはずなのに、その「恐怖感」を十分に伝えきれていないようにも思えます。もう少し我々を怖がらせてくれてもよいのでは。[DVD(吹替)] 7点(2017-03-28 23:45:46)《改行有》

25.  オール・ユー・ニード・イズ・キル 揺れるカメラが描写する混乱の戦闘シーン、これは、臨場感の表現でもあろうし、またCGのアラを見えにくくして「リアリティ」を出すためのものでもあるんだろうけれど、確かに、何とかうまく逃げ切った、という印象です。戦場の描写はいかにもソレっぽいし、さらにはルーブル美術館なんて、これだけ巧みに描いてもらえると、ちょっと感激。 で、内容はと言うと、これもまあ、確かに物語の発端となる序盤から、ジワジワ盛り上げて、楽しませてはくれるのですが。ただ、残念な面もありまして。何が何やらいきなり戦場に放り込まれた主人公が、死ぬたびに時間が戻って「人生やりなおし機」状態。失敗するたび何度でも繰り返すことでだんだん状況もわかってくるし、戦闘もこなれてくる。ってのがテーマなら、それをどう面白く描くかを期待してしまうんですが、残念ながら本作では「以下、同文」とでも言いたげに、大きく端折ってしまう。端折るなら、その端折り方こそが、映画の見せ場になるだろうに。本作の場合、設定の「説明」に終わってしまっている印象、別にこんな設定にしなくったって、例えば「中途半端に予知能力が使えます」という設定でも大差ないでしょう、むしろ不必要に「説明」のための尺を浪費してしまっただけ、とも。 それを差し引いても、結構楽しめたんですけど、でも、もったいない。[地上波(吹替)] 7点(2016-09-23 22:24:20)《改行有》

26.  カオス(2005) 《ネタバレ》 深夜放送をほとんど手違いで録画してしまったのを、一応は観とこうか、と観てみたらこれが面白かったりするから、映画は怖い。 結構、丁寧に伏線を散りばめながらオハナシが作られているもんで、かえって、ジェイソン・ステイサムが爆死したあたりで真相がほぼ予想できちゃったりもするのですが(そうなると、予想が当たって欲しい気持ちと外れて欲しい気持ちが、ざっと6対4くらい)、だからって作品がつまらなくなるワケじゃない。よくできたミステリは再読に耐える、とも言われる通り、やっぱり、「それをどう描くか」に作品の魅力がかかってる。意外な真相に驚かされたミステリに対して感じるのは、心地よい敗北感。しかし、真相が予想できてなお、その心地よい敗北感を感じることだって、あるんです。 伏線はうまく張られているし(真相への手がかりという意味に限らず)、それに、登場人物が主役も脇役もいい顔してます。ジェイソン・ステイサムの意志が強そうでいてどこか影のある顔、ウェズリー・スナイプスのふてぶてしい存在感のある顔。ライアン・フィリップは修羅場を潜り抜け顔に傷を作ってだんだんいい顔になっていき、後半、作品の中心に収まっていく。その他の警察の人々も、イイ感じにストーリーに絡んで。ただ、女性刑事を演じてたジャスティン・ワデルという女優さん、とてもカッコよくて綺麗な方なのですが、それだけに何となく、このヒトだけこの物語の中で収まりが悪い気もするのですが。 それにしてもカオス理論って、そんなんだっけか?[地上波(吹替)] 7点(2016-04-03 12:17:39)(良:2票) 《改行有》

27.  ブロークン・トレイル 遥かなる旅路<TVM> 前半後半に分かれたトータル3時間ほどのテレビ作品。だもんで、やや薄味で、重厚感のようなものは感じられず、もう少しうまく撮れないものかと思うシーンもありますが(夜の場面のたき火の照り返し、さすがにライト当て過ぎでは)、それでもなおここでは、雄大な自然と、穏やかな時間の流れを味わうことができます。馬の群れを連れ、草原を旅する爺さんとその甥。道中、さまざまな出会いがあり、さまざま事件に遭遇し、旅のメンバーも増えていく、そしてラストは悪漢どもとの対決、という訳で、観るものを飽きさせないようには作られているのですが、それでも魅力はやっぱりこのゆったりとした流れですね(爺さんと未亡人が心を通わせるシーンが川のほとりであるのも象徴的)。この作品を一言で言うなら、「ザ・野宿」。焚き火の横で過ごす、夜の草原。やがて寒々とした夜明けがやってくる。その繰り返し。それが何ともいいんですね。登場人物のキャラもあまり突出した者はおらず、あくまで人間関係の描き方も穏やか。無口で武骨な甥が、爺さんに付き従いつつも徐々に自分の意見をそれとなく言うようになったり、爺さんと未亡人の関係を「つかず離れず」のまま微妙な深まりとして描いたり。ロバート・デュヴァルの達観したような表情が何とも言えず、また劇中で何度も帽子をとる仕草が印象的。[CS・衛星(吹替)] 7点(2015-10-11 09:49:50)

28.  フルスロットル(2014) ワイルド・スピード第7作と並び、ポール・ウォーカーのいわゆる「遺作」(=没後に公開された作品)となった作品ですね。ワイスピ7がやや中途半端な出演(なのをいささか強引に彼にスポットライトを当てて追悼作にした)だったもんで、彼の最後の勇姿を味わうには、本作の方がよろしいかも。って言っても、コチラもそれなりに中途半端ですが。もう一人の主人公である超人的身体能力のダヴィッド・ベルとのコンビが、絶妙のナイスコンビとも言えず、好対照な凸凹コンビとも言えず、どうも色分けのはっきりしない組み合わせ。1足す1が普通に2になっただけの脈絡ないコンビがたまたま一緒に戦っている、という感じでいまいちパッとしないんですね。しかしパッとしないからと言ってツマラン訳じゃない。ダヴィッド・ベルがアクロバティックな身体能力を見せつければ、ポール・ウォーカーもまた数々のアクションを自らこなして見せてくれます。さらにカーチェイスシーンともなれば、オレに任せろ、といった感じ、アクション俳優としてのポール・ウォーカーをたっぷり堪能することができます。で、主演2人が展開するアクションというのも、実は細かいカット割りに支えられており、もう少し長回しのアクションがあってもよかったんじゃないの、とも思わないではないですが、カット割りの楽しさってのもここにはある訳です。あと、主人公2人の性格付けがはっきりしないのを補うかのように、RZAが中華包丁片手にユニークな敵役を演じてます。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-05-07 22:34:49)

29.  クラッシュ(1996) 主人公の夫婦は冒頭からいきなり、他の相手とエッチをしている。互いにそのことは了承済みであり、「浮気」ではない。性の自由化? いや、それどころか“不自由”にしか見えない。性というものに支配された存在、それが人間。つくづくカワイソーな存在であるように思えてくる。「性」を通して解放されようって思想があるけど、そんなもん思想と呼べるのか? むしろ「性」から解放されない限り、自由ってのも無い、のが本当のところで、人間、「性」を含めたあらゆる不自由を抱えつつ、いや不自由に支配されつつ、生きるしか無いのよ。「性」とは結局のところ、自己否定、自己破壊。そりゃま、他人がヤッてるコトに関しては何ともウラヤマしかったりするけど、いざ自分の行為として捉えるならば、空虚感しか残さぬ不毛な行為、ということになる(これってヒガミ過ぎですかね~)。これはまるで、この映画で描かれている、「有名人の起こした交通事故に憧れていながら、実際に自分が交通事故に遭遇すると、そこには気まずさしかない」というのにも繋がる。さらに不条理に感じるのは、窓から眺めるとそこには無数のクルマが、衝突事故も起こさず淡々と走り続けていることなのだ。他人が「性」とどう折り合いをつけているのかは本当にワカランもの。自分はあくまで自分として、その気まずさと向き合うしかない。というラストであるように思えました、ハイ。[DVD(字幕)] 7点(2011-11-23 08:29:50)

30.  シー・オブ・ラブ アル・パチーノのファンであるウチのカミさん、そう言えばガブリエル・バーンのファンでもあるのだけれど、だからと言ってエレン・バーキンとは似ても似つかないのです。この映画、まさにエレン・バーキンの映画であり、彼女の雰囲気がそのまま映画の雰囲気。どこか人懐っこいような感じがありつつもやっぱり謎めいていて、アル・パチーノ演じる主人公は翻弄されていくワケですが。主人公の置かれた立場の微妙な揺れが、事件の謎をさらに深めていって、ミステリのオモシロさを堪能できる作品となっております。で・・・まあ、事件には一応ケリがつくのですが、だからと言ってこの「何もかもすべて解決したぜ、わっはっは」みたいなノーテンキなラストでいいんですかね。あらゆる陰が晴れたことにしちゃって、いいんですかね。という、何だかソーウツ的な作品でした。[DVD(字幕)] 7点(2011-04-20 23:20:07)

31.  第9地区 前半は結構、忍耐力が要求されます。ドキュメンタリを装うこと、ただその一点にリアリズムの表現を頼りきっているのが、この上なく薄っぺらくて、面白くないのなんの。大体、南アを舞台にアパルトヘイトの再現を宇宙人相手にやっているってのが、寓話と呼ぶ気も起らないアホラシさ。しかも『インデペンデンス・デイ』かと思ったら実は『ザ・フライ』でした、ってか。 しかーし。後半、物語の主眼が見えてくるに従い、ガゼン面白くなってきます。主人公は最初、宇宙人をコケにしていたし、我々もまた、醜悪な宇宙人を気味悪く、疎ましく感じている。この「宇宙人に対するヤな感じ」は、映画全編にわたる「バッチさ」の執拗な演出によるもので、これもまた“映像の力”と呼ぶんでもよいでしょう。この「ヤな感じ」は、どこかに嫌悪感を残しつつも、主人公の姿と心の変化とともに、我々の心からも徐々に消えていく。主人公と宇宙人が、信頼と裏切りの間で揺らぎながら共闘する、という、この荒唐無稽さ、ぶっ飛び具合が、ああ久しぶりにSFらしいSF映画に出会ったな、という感じ。いや以前に、これだけ正面切って、主人公の決断、そして成長を描いた、物語らしい物語ってのも、結構、貴重かも知れません。さらには、本作は「無表情の宇宙人の感情を表現する」という、映画演出の腕の見せ所(俳優の演技力に頼らない)に挑戦している点も、見逃せません。と言う訳で、後半、面白かったです、ホント、前半だけ撮り直してもらえないですかね。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-11-30 00:19:24)(良:1票)

32.  2012(2009) 膨大なデジタルデータ群が織りなす、壮大なるマスゲーム。とかく大味な印象を受けがちなCGスペクタクルシーン、本作ではむしろ「よくこんな細かいところまでCGに盛り込んだものだ」と感心してしまうのですが・・・ですが、何となく物足りない。多分、「音」が、弱いから。そりゃま、豪快で景気のいい効果音がかぶられてはおりますけど(だから、あまり「音」が弱い、なんて言うと、「そりゃお前んちのオーディオシステムがヘボいんだろ、と言われそうですが)。しかし、やっぱり、映像にばかり力点がおかれて、効果音が一本調子なのは、事実だと思います。例えば『激突!』におけるあのカタストロフの、まるで叫びのような軋みの効果音。あれが有るか無いかで、『激突!』という作品の印象は、大きく変わっていたハズ。あるいは『ダイ・ハード』のすさまじい爆発音。あのような印象的な「音」が無い、この『2012』とい作品、いくら派手に破壊や大災害が描かれようと、いやむしろ映像が派手に、かつ精緻に描かれれば描かれる程、そこに妙な“静寂”を感じてしまう。そこが物足りない、と同時に、本作のスペクタクルシーンがもつ、独特のカラーと言えるのかも知れません。なお、作品自体は、あの退屈な『デイ・アフター・トゥモロー』とは違って、「主人公の行く先行く先、大災害がテンポよく都合よく、時間差攻撃してくる」という非常に行き届いたサービスが盛り込まれていますので、長い映画ですが楽しめます、ハイ。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-06-28 22:33:00)

33.  マックス・ペイン 《ネタバレ》 刑事ものらしいのに、オカルトっぽく映画は開始され、「おいおい、ちゃんとツジツマ合うんだろうねえ」と思いつつ観ていたら、“それなりにツジツマ合わせてはみるけど、適当でいいよね”みたいな展開で、少しうれしくなりました。はいはい、また軍の秘密研究ですか。要するにフライングキラーとかと同じですね。中盤、絶対絶命のピンチに陥る主人公。悪人どもは彼を海に投げ込み、始末しようとする。しかし、ヤク中の上の溺死と見せかけるため、と称して、決定的証拠品となりかねない薬を主人公のポケットに入れちゃう悪人ども。それでいいのか? しかも主人公は危機一髪、脱出し自分から海に飛び込んで逃亡するが、「ほっとけ、どうせ凍死する」。そんなアバウトでいいのか? いいんです!! クライマックスは予想通りの展開、お楽しみの展開が待っていますからね~。上記お膳立てがあってこその、この銃撃戦、この盛り上がり。自己目的化してしまった意味不明のスローモーションなんかも、意外に楽しかったりします。という、何だか大味な映画のようですけれども、その一方では、「雪」を隠し味のように演出に使ってみたりするのも、ちょっと好感が持てます(道端の汚れた残雪など、結構、雰囲気出てますよね)。[DVD(字幕)] 7点(2010-01-23 04:52:10)

34.  バイオハザードII アポカリプス 背中に銃を背負ったミラジョヴォの雄姿は、クノイチそのもの。まさにハリウッド版“由美かおる”である。だからこそ、最後のつけ足しみたいな入浴シーン(?)にも意味があるのだ。映画前半で急ぐようにゾンビとの戦いを描いて、ああこりゃ映画後半は物語がアサッテの方向にむかいそうだなあ、と思ってたら案の定、シアサッテの方向に向かい、コマンドーゾンビなどで盛り上げようとするも、まあ、普通にテレビゲーム的だよなあ、との印象(これでいいんだったら、何作でも作れそう)。ただ、ヘリからの攻撃を受けながら駆け抜けていくヒロインの姿がめっちゃカッチョよかったので、満足。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2009-11-03 08:59:59)

35.  ホテル・ルワンダ アフリカ中部に位置するルワンダは、気候も良く、通称アフリカの軽井沢と呼ばれ(てはいないと思う)、そういや高校の地理の勉強で無理やりアフリカの全部の国を覚えようとするもルワンダとブルンジがなかなか区別つかんかったなあ、という、そのくらいの認識しか以前はなかったわけですか。しかし、ツチ族とフツ族の民族対立によって発生した、想像を絶する大虐殺が発覚、そのニュースが世界を駆け巡り驚倒させられたのでした(←「発覚」って言ったって、別に秘密にしてた訳ではないだろう)。さてその衝撃の事件を題材にした映画ですが。やはり、題材の重さに映画が負けている感じは否めませんね。演出に奇をてらわず、丁寧な作りでリアルさを出した力作、ではあるのでしょうけれど。しかし、丁寧を超えた丁寧さ、すなわち「コダワリ」こそ、この映画に本当に欲しいものであり、この重いテーマを支えうるものではないか。この映画はむしろ、ストーリー性に走り、いささかエンターテインメントに走ってしまった面があり、これが正直「うっとうしい」。ドタバタし過ぎで、ラストもわかりやす過ぎ、かえって「そこで終わっていいのか~」という感想。しかしまあ、このオモシロく作ってしまうのも、この映画を一人でも多くの人に見てもらい一人でも多くの人にこの惨劇を知ってもらいたい、という製作者の気持ちの表れ、なんでしょうかね。「観るべき映画か?」と訊かれれば、私も「そうだ」と答えておきます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-12-28 11:24:35)

36.  ファンタスティック・フォー [超能力ユニット] いや~、ファンタスティック4。日本語で言ったら“四天王”ですかね(←?)。中身スッカラカンの潔さ。宇宙嵐を浴びたら、バーバパパになっちゃったり、サナギマンになっちゃったりするこの不思議。いやまあ、サナギマンそっくり(←誰やねん)の岩石男が、イッチョマエに安っぽく悩んで見せたりするのが、さらに安っぽいトコなんだけども、前半のクライマックス、橋上のクラッシュシーン!意味も無く大量に車がクラッシュして、もうサイコー。事故の原因はどう考えても岩石男にあるのだけど、なぜかヒーローになってしまう不可解さ。いや、いいんですよ、これぞ現代のスペクタクル、ああ、かつてワクワクしながら見てた、C・リーブのスーパーマンシリーズを思い出しちゃいましたよ。ラストの金属男とのバトルもそう。破壊される車の質感が、いいんだなあ。デジタル時代、「こんな街中でこんな撮影、どうやったんだろう」という驚きも少なくなり、そもそも撮影自体が行われていなかったりするCG全盛時代。本作だってCGの恩恵にあずかった作品のひとつには違いないんだろうけど、それでもスペクタクルシーンの中には、何となく懐かしいアナログ感、懐かしい「驚き」がある。小学生の理科の実験みたいなアホなラストも、これまた懐かしいニオイがして、逆らいがたい説得力がある(←逆らう気も起きない)。出来がいいとか悪いとかじゃなく、時々出会いたくなるタイプの映画、ですね。[DVD(字幕)] 7点(2006-12-10 09:30:45)

37.  ボウリング・フォー・コロンバイン 多彩な映像をテンポよくまとめているのと、監督本人の行動力によって、エネルギッシュな作品になってますもんで、面白いのは確かだし、少なくとも、乱射事件の被害者の「今」の姿を見れば、いろいろ考えさせられもします。しかしもしも、銃所持肯定派の人で、この映画を観た「だけ」で否定派になった人がいたとしたら?・・・そんな人は多分、また何かのキッカケでやすやすと肯定派に戻っちゃうだろうね。そう思わせる踏み込みの甘さが、この作品には、ある。[地上波(吹替)] 7点(2005-09-16 23:56:08)

38.  デッドゾーン まず気になってしょうがないのが音楽。テーマ曲のメロディはシベリウスの交響曲第2番第2楽章の主題そのまんま。よもや音楽でメシ食っているヒトが、こんな有名曲も知らずに似たメロディを使っちゃった、なんて事は絶対あり得ない(と信じたい)ので、これは「引用」と呼ぶべきなんでしょうけど、映画全編にわたってこれだけ繰り返し聞かされると気になっちゃう! あと、映画の設定ですが、これはイイ! いや、エピソードを積み重ねる毎にまるで作ったように(!)ストーリーが段取り良く進んでいくお手軽さはちょいとお粗末なんです。ラストに至ってはあまりにも都合よすぎ、そんなアホな、そんな事だからマーティン・シーンはB級役者になっちゃうんだよ~と言いたくなる。ここで私がイイと言ってるのはその点ではなく、主人公の孤独ですね。昏睡から覚めたら彼女はすでに人妻、しかもストーリー的にもさっぱりフォローしてもらえず、主人公は孤独へ孤独へとまっしぐら。寂しいね~、ウン、わかるよ~。まあ、ハタから見れば、妄想狂の男が思い込みからテロ行為に走っただけのお話なんでしょうが・・・(一応、主人公には本当に予知能力がある事が示唆されてるのは親切安心設計ですな)。そうそう、ところでトンネル内のシーン、アレ何となく好きなんですよ。トンネルの入り口が向こうにあって、壁面が手前に広がって来て、その中に立つウォーケンという構図、なんか凄みがあるんだナ。7点(2004-04-25 00:48:39)

39.  レッド・バイオリン ある1挺のバイオリンの辿る数奇な運命、というよりは、そのバイオリンによって運命を狂わされてしまう人たちを描いた映画。うむ、確かに現在残っている名器と言われる楽器、過去様々な人の手で様々な演奏が行われてきた歴史が刻まれていると思うと感慨深いものがあるナ。映画の進行は時間軸を行ったり来たりする、ミステリーのごとき野心的な構成。この時代を超越した描写方法が面白くもあれば、後述のように興醒めする部分もある・・・。開始早々、クレジットを見てワクワク、音楽はジョン・コリリアーノ、本作でオスカー受賞だけど、91年には交響曲第1番でグラミー賞(この曲は最近N響も取り上げてましたね。ちなみに私はバレンボイム盤とスラトキン盤を持ってるゾ←単に勢いで買っただけの癖に)、2001年には交響曲第2番がピューリッツァー賞だとか? まさに今大変ノってる作曲家。さらに指揮エサ=ペッカ・サロネン、バイオリン演奏ジョシュア・ベル、と人気者を揃えた最強の布陣。さて。肝心のバイオリン。ム?こりゃ現代楽器ではないかね?まあ確かにレッド・バイオリンの音色が映画の途中で変わるのもヘンだし、しゃあないか。泣きのツボを押さえつつもトリッキーな構成で飽きさせずに映画は進んで行きますが、段々妙な気分になってくる。自称メトロノーム考案者とか(ウソつけ)、「英国最大の音楽家」(ウソつけ)とか、変なヤツばかり出てきて、変な音楽ばかり演奏される。こりゃ作り過ぎだ。音楽の歴史の重みがどこにもない。果ては文革にまで話が飛んで、もはやサービス過剰。上述の通り時間軸が不安定でシーンがポンポン飛ぶため、さらに作品が軽いものになってしまった感が。でもね、映画のテーマ自体は好きなんですよ。それにあのf字孔からのカメラ目線が何ともグー。バイオリンの中の空洞って、何かが入ってそうな気がしませんか・・・?7点(2004-02-22 17:01:53)

40.  ビッグ・マグナム77 殺された妹の復讐のために、刑事が犯人を追うという、一見何の変哲もない映画ですが、ラストがちょいと悲しいというか虚しいというか、意外にいい感じなのです。中盤のカーチェイスが何と言っても見どころ。カーチェイスと言えば、「関係ない通りすがりの車が巻き添えになって大破して行く中を、主人公の車だけが妙に無傷で颯爽と走っていく」ってのが本来の見どころ(?)なのですが、この映画のカーチェイスの場合、予算の関係なのか何なのか、追う車と追われる車がボコボコになりながら、無理矢理カーチェイスを続けていくという、見ごたえあるのか無いのかよく判らないスバラしいアクションになってます。そしてラスト!マグナムってのは、何だかものすごい威力があるんだねえ・・・。7点(2004-01-11 02:15:13)

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