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1. 黒いオルフェ
地球の裏側にある国の、リズムと華やかな色がたっぷりの映画。ギリシャ神話に沿ったストーリーは単純だけど、色だけで押し切っていない計算された画や死に神の描き方などに目を惹かれる。スタートから途切れることのないサンバのリズム、そこから解き放たれた警察のシーンは絶品。丘から見下ろすリオの街並み、昇る太陽、ラストに子どもが歌い踊るサンバ、行ったことのない国に身を置いた気分になる情熱的な時間。ブラジル映画ならこれ!と人に勧めてしまうだろう一本。
[DVD(字幕)] 8点(2008-02-11 10:50:16)《改行有》
2. アナコンダ
《ネタバレ》 蛇嫌いの代表、私の母が「ショック療法だ」と言って観ていた。「人間のこと、ゲロッ、パクッて、やーな映画だったよねータロー。」怖くって飼い猫抱きながら観やがったな。何の療法にもならなかったようだ。猫の方もトカゲ捕獲を止めようとはしない。3点(2004-06-23 00:24:19)(笑:2票)
3. 蜘蛛女のキス
《ネタバレ》 うわー、暗く、悲しく、後味悪く、だけどとても素敵な映画でした。ゲイと政治犯が監房の中で過ごすうちに、少しづつ心の糸を結び合う過程が描かれています。ゲイのモリーナ役、ウィリアム・ハートが特に秀逸で、落ち窪んだ目の囚人が、最後は愛のために走るレジスタンスに成り代わっていて、私にはとても美しく見えました。二人で房で語り合うシーンが多いのですが、モリーナの優しさやにじみ出てくるような悲しさが、刑務所という暗くて厳しい、硬い背景を和ませていました。二人の魂はどこに行ったのでしょうね。最後、空想の世界に旅立つバレンティノが愛しい女性と手をつなぎながらも「モリーナは?」と振り返るところがひどく印象に残っています。9点(2004-02-07 19:36:40)
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