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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1446
性別 男性
自己紹介 初めてこちらのサイトに投稿させていただいたのが2004年の1月。間もなく15年目の節目を迎える事に。
何かきっかけだったのかなあ・・・と思い返してみると、モンゴメリー・クリフト&エリザベス・テイラー主演「愛情の花咲く樹」(1957)が、なんで作品登録されてないんだ!って義憤(?)に駆られ投稿を始めたことを思い出しました。
レビュー数、今日現在1337本。自分が投稿した作品のレビュー読み返してみると結構気恥ずかしいことをつらつらと、とりとめもなく書いてるなあと反省しきり。
でも「冷たい熱帯魚」(2点)と「パッセンジャーズ」(6点)「3時10分、決断の時」(8点)なんか我ながら良くこんな文章書けたなと感心。
これからも宜しゅうお願いいたします。

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41.  青い山脈(1963) 当時盛んに映画化された、一連の石坂文学のヒロインには、顔パンパンで演技もセリフも一本調子の吉永小百合よか、芦川いづみの方が絶対似合ってたと思います!(←キッパリ断言!)「乳母車」「あいつと私」「陽のあたる坂道」「あじさいの歌」・・・彼女が画面に現れるだけで、映画にどれだけ石坂文学独特の、たおやかで優しい雰囲気が流れたことか・・・。実際この映画も本当は寺沢新子役で、「若い人」の江波恵子役も芦川いづみ主演で観たかったなあ・・・というのが自分の本音。旧作では原節子が演じた、この島崎先生役も魅力充分でいいんです!いいんだけどねぇ・・・。[ビデオ(邦画)] 6点(2010-08-14 11:57:13)(良:2票)

42.  転々 《ネタバレ》 一言で言ってしまえば「脱力系ロードムービー」なのだけれど、劇中小道具として出てくる「クリーニング店の針金ハンガー」のように、一本中身に芯が通っているのでダレル事なく一気にラストまで鑑賞出来ました。私はこの監督の作品初見なんですが、演出の呼吸というかセンスはかなり秀でていると思います。後半から出て来る小泉今日子の「(カレーの煮込み)ごく、弱火でも?(ダメ?)」という一言台詞に大爆笑。特に可笑しい台詞でもないのになんでだろ?私の笑いのツボに思いっきりはまってしまいました。こういう擬似家族があってもいいよねって思わせてくれる温かく得難い雰囲気が、世知辛いこの世の中、孤独に生きている人間にとってはたまらないと思います。もちろんオダギリの気持ちの変化も細かく丁寧に描かれていました。しかし何故に「ごく、弱火でも?」と岸部一徳氏の再登場シーンで私は爆笑してしまったのか・・・?謎だ。ふふみ役の吉高由里子嬢は只者ではないと見た。こりゃ「亀は~」も早いトコ観ないと。ちなみに東京散歩には携帯版地図片手に『東京の階段』(日本文芸社)っていう本がおすすめっす![DVD(邦画)] 8点(2008-09-22 11:01:06)(良:2票)

43.  ロッキー・ザ・ファイナル 《ネタバレ》 ごめんな、スライ。長い事、俺あんたの事みくびっとった。若い頃も年喰ってからも、頭よりガタイと筋肉にモノ言わせてずっとハリウッドをサバイバルしてきたのかと思ってたら、いつの間にやら演出や脚本、演技でもこんなにきめ細かく、しみじみとした情感が出せるような映画人に成熟しとったんやね・・・。ロッキーと同じ団塊の世代の方への応援歌っていうだけでは決してなく、キモチ的にもカラダ的にもちょっとばかり弱くなって、人生守りに入ってきたかもって日々の生活で感じてる三十代以上の方に観てもらいたいアツイ映画。いや、そんな狭量な事は言わず、「やがてはジジイババアになる」あらゆる年代の方に観て欲しい。何よりこの映画には作り手の真っ直ぐな「心」がこめられてました。ちょっと恥ずかしくなるくらいの、ストレートな台詞の数々も相変わらずちょっと抜けてる、ジャマイカがどこにあるのかなんてまるで興味がないロッキーのキャラクターだからこそ許せてしまうんです。エンドクレジットが終了するまで涙が乾かない映画を観たのはホント久しぶり。オイラやっぱこういう単純だけど深い映画が一番好きなんだよおぉぉ!うおおおおおおっ!←これは意味ない雄叫び[試写会(字幕)] 9点(2007-03-05 14:17:54)(良:2票)

44.  けものみち 《ネタバレ》 リメイク『ゼロの焦点』公開に合わせ、東宝製作松本清張原作作品が一気にDVD化されたものの一本。数少ない「映画女優」としての池内淳子主演作品でも有ります。「悪女もの」として映像化しやすい内容なのか、つい最近では未見ですが米倉涼子でもテレビリメイクされてましたね。美女が悪巧みを企んでほくそえむ「悪女もの」が好きな自分としてはもうワクワクしながらの鑑賞・・・。「悪女ものジャンル」としては、池内さんがちとあまりに無防備無警戒すぎの愚かな女の為、若干期待外れでしたが・・・。老人回春濃厚エロサスペンスとしてかなりの出来だと思いました。一貫してヒロイン池内を、突き放つかのように醒めた視線で描いているのもグッド。和服って実は性欲刺激用の必須アイテムだったんですね~(笑)人間って灰になるまで「色・欲・金」に執着する業の深い生き物なんだって、主要人物たちの生き様を見ながらまざまざと。「寅さん」のマドンナを演じた頃になると表情がかなり和らいできてましたが、若い頃の池内淳子って、顔立ちがかなりキツイ表情なんですよね。それがモノクロの画面に映えてもう怖い怖い、脇に控えてた米子さんも含めあ~怖かった。色魔役池部良、凡人役小林桂樹はじめ、男優陣も皆何か企んでるヤツばかり。う~ん・・・、僕はこのラストのオチまでは読めませんでした。[DVD(邦画)] 7点(2009-12-06 10:39:04)(良:2票)

45.  崖っぷちの男 《ネタバレ》 面白かった~♪こういう映画を「掛け値無しの快作」って呼びたいですね。何の思想も哲学もないけれど、観客へのサービス満点の良く出来たエンターテイメント。私もシチュエーション的に思い出したのは「フォーン・ブース」。しかもこちらは「高所」という超スリリングなおまけつき。あとから考えると、あれやこれや色々疑問符がフツフツ浮かんできたりしますが、観てる間中はそんなことは微塵も感じさせず、タイトル通り「ホテルの崖っぷちに立つ一人の男」という、一点の画を中心に強引に押しまくる。観客にいらん疑問を差し挟ませない、スピーディーな展開がグッド。一体、どこからどこまでが彼の作戦想定内の出来事だったでしょう?交渉人のブロンドヒロインが崖っぷちに出てくるところまで、想定範囲内だったんでしょうか?彼女があの行動を取ったことで、突入部隊が出てくるまでの時間をかなり稼げてたような気がするんですが。黒髪ラテン系ヒロインのキャッツアイばり観客サービスとしか思えない、必然性のないセクシー衣装にも大いに笑かせて頂きました。この映画、考えてみたらセリフの中での死体は出てくるものの、画面上に出てくる登場人物、誰一人死なせてないんですよね、まずそこが好印象。ラストの「あんた、そうだったかんかいっ!」っていうオチ、爽快感が半端ない後味の良さも含め一点加算。ブロンド交渉人&黒髪キャッツアイヒロインお二人タイプの異なる美女が、それぞれに魅力的なのも映画がより面白くなった一因。一番気になったのは、あんな長時間にわたる「生理的欲求」は一体どうしたんだろうかってこと。あれが高所恐怖症且つチキンな俺なら、確実に数ミリリットル以上はパンツにお漏ら(以下自粛)。あ、だから彼は極力染みが目立たないようなズボン穿いてたのか・・・ナルホド(←絶対違うし)それにしてもあの一家の手口って・・・、どう考えても全員素人じゃないよな(笑)[映画館(字幕)] 7点(2012-07-09 01:13:48)(良:2票)

46.  楊貴妃 不得手なジャンルの映画を無理矢理撮らなければいけなくなリ、手も足も出ない状態で右往左往してる状況が目に浮かぶようです。あまり評判が良くない作品というのは聞いていたので、それほど期待もしてなかったけれど、当時の大映ご自慢の絢爛たるテクニカラーと京マチ子の美しささえ堪能できれば・・・と淡い希望をかけていたものの、結局どちらも満たさせず・・・。ニュープリント上映で画面が非常にすっきりと明るい「新・平家物語」を先に観てしまったのがいけなかったんでしょうか?この手の映画は「クレオパトラ」みたいに、観客をあっと言わせるような大スペクタクル場面を用意しとかないとはっきり言って辛いです。溝口演出に冴えもキレも殆どみられず。このハナシを観る限りでは、それほど楊貴妃と楊一族が国政を傾ける程の贅沢三昧をしたようにもみえないので、あれよあれよと進むクライマックスの展開には、口をあんぐり開けて見物するより他なし。残念ながら外国輸出用に東洋のエキゾチズムを売りにした空疎な失敗作と認定せざるを得ません。(→池袋文芸座「リスペクト溝口健二特集」にて鑑賞)[映画館(邦画)] 4点(2007-09-21 11:00:15)(良:2票)

47.  恋のロンドン狂騒曲 《ネタバレ》 今年の春公開された「ミッドナイト・イン・パリ」(9点)が、アレン映画としては異例の大ヒット、久々のオスカー脚本賞受賞のおまけもつき高評価を受けたおかげで、オクラ入りだったこの前作が、めでたく日本公開の運びとなったと聞いております。アレン先生の心の声とも言うべきナレーションいわく、「無意味な恋のから騒ぎ」が、ロンドンの街で繰り広げられる上品な大人のコメディ。特にどうという事もないオハナシなのに、軽快な音楽と例によって例のごとくの練られたセリフのおかげで、ニヤニヤしながらサラリと最後まで見せてしまう。もはや恋を語らせれば枯淡の域に達したとおぼしき、アレン節がこの映画でも十分堪能にできます。・・・ただ、なんだろ・・・熟練シェフによる美味しいコースディナーには違いないんだけど、ちょっとメインディッシュが物足りないなあって印象を受けたんですよね、鑑賞後。イイ歳して親の財産に寄生しまくる「堅実」という言葉とは終生無縁そうな、見栄えだけは良い若夫婦よか、イイ歳して若いオネエちゃんにうつつを抜かす色ボケバイアグラ老人、アンソニー・ホプキンス氏に実は一番共感してしまった自分って一体・・・(汗)やけに魅力的な女の子が一人出てるなあって思ったら「スラムドック&ミリオネア」のヒロインやってた子だったんですね。アレン氏の女性審美眼もいまだ衰えず。うん、これならまだまだ楽しい映画を作ってくれるでしょ!同じような複数の恋愛模様を描いた「それでも恋するバルセロナ」(5点)より、僕はこっちの方が楽しめました。[映画館(字幕)] 7点(2012-12-04 00:09:03)(良:2票)

48.  誇り高き男 これね、口笛使った主題曲が超ーーーーカッコイイんですよ!出演者も 西部劇でおなじみのメンツで安定感あるし。それほどの大作でも有名な監督の作品でもないけど、自分にとっては忘れられない映画です。原題のタイトルも良し!8点(2004-02-22 10:50:57)(良:2票) 《改行有》

49.  早春(1956) 馴れっていうのは本当に怖いもので、何本か見ているうちに小津監督作品の本流っていうのは、豪華スター共演による「適度にユーモラスな笑いとペーソスを交えた適齢期の娘とその親父の物語」っていう固定観念がいつのまにやら私の中では出来上がっていたようです。その一つの完成型が「彼岸花」(10点)であったわけで。さてさて、この作品は倦怠期を迎えたサラリーマン夫婦の危機を描いています。戦後の小津監督のフィルモグラフィーの中では、明らかに傍流に当たるのかと思われますが、不倫という小津映画にしてはあるまじき事件が描かれていながらも、例によって例のごとくのこの監督のタッチゆえ、ドロドロした様子などほとんど微塵も感じられません。不思議。これがいわゆる小津芸術マジックなんでしょうか?↓どなたかも書かれていますがこの題材で成瀬監督ならどのように料理したのか想像してみると、より楽しいのかもしれません。主役三人それぞれがご自分の魅力を十分発揮していると思います。淡島さんのお母さん役の浦辺粂子さんが少ない出番ながらもやっぱり上手い。本日、淡島さんの訃報に接しました。この映画で夫の浮気に心揺らす女から、「夫婦善哉」(8点)でのひたすらダメ男に尽くす女、時代劇でも現代劇でもコメディでも、どんな役でもこなせる芸域の広い素敵な大人の女優さんでした。数年前「大停電の夜に」(7点)を観たとき、まだまだお元気に頑張って欲しいなあと思ったんですが・・・。残念です。またひとり昭和の偉大な名女優の方が逝かれました。ご冥福心よりお祈り致します。一ファンより。森繁さんはきっとあちらで、笑って出迎えているんでしょうね・・・。[DVD(邦画)] 7点(2012-02-16 22:40:30)(良:2票)

50.  妻は告白する 《ネタバレ》 これは観客(主に男性)の被虐性というか性的嗜好が直に試される映画だと思います。(←キッパリ断言)全編37.8度位の熱にうなされ続けているような、エロ度MAXヴォイスの人妻若尾文子様をもっともっと責めさいなみ、とことんいたぶってみたいと素直に思われるSか、流石に美人の彼女をここまで堕としめるのはやりすぎなんじゃないか?と思わず同情してしまう側か。後者なら、私と同じくおそらく「赤線地帯」や「しとやかな獣」等での悪女的役柄のしたたかな彼女に、一度は手玉に取られてみたいと思うM体質のはず。裁判シーン、彼女に縄を巻きつけた状態での実況検分?は、まるで白昼堂々の公開SMショーみたいでドキドキしてしまいました。脚本担当井手雅人氏、増村監督のお二人は揃って相当のSだとお見受けしたが如何。そもそも川口浩探検隊長に、あそこまで彼女がのめりこむほどの男性的魅力があるのか、という疑問もつい浮かんでしまうが。まあ性的嗜好がどうであれ、この映画では誰もが若尾文子という女優の圧倒的魅力にひたすら平伏さずにはいられないはず。この作品、まだ女性のレビューが皆無のようなので、是非女性側の意見を伺ってみたいですね。[DVD(邦画)] 8点(2008-05-11 11:52:41)(良:2票)

51.  恋におちて ロードショー公開時初見から久しぶりのDVDでの再見。やっぱいいですね~アラフォー世代の切ないプラトニックラブ!!ありきたりな恋物語だからこそ、卓越した演技力を持ったお二人の魅力が光り輝くんですよね。平凡な役者だったら、もう目も当てられない映画になったはず。デ・ニーロが一番信頼している共演者は?という問いに、メリルと答える気持ちも良く解る。お互いがお互いの魅力をさらに引き立てて1+1を10にしてるっていう感じ(←ちと大袈裟)この頃はまだ神妙?だった友人役ダイアン・ウィースト、ハーベイ・カイテルのサポートもグッド。↓の果月さんも述べられてますが、有りそうでなかなかない「非常に品の良いラブストーリー」、この映画の賞賛はこの言葉に尽きると思います。余談ですが、今発売されている文藝春秋の別冊映画特集で「あなたが魅了されたスターは?」というアンケート投票の結果が掲載されてます。それによると、デ・ニーロが男優6位、メリルが女優2位という結果。選者の年代層がイマイチ不明なんですが(笑)80年代初頭から現在まで、このお二人の活躍をずっと見続けてきた年代の人間にはやっぱりこのご両人は外せないのかなと、結果に素直に納得出来ますね。[DVD(字幕)] 8点(2009-05-31 10:50:13)(良:2票)

52.  あにいもうと(1953) 《ネタバレ》 東宝作品のイメージが非常に強い成瀬監督が大映で撮った2作品のうちのひとつ。傑作「稲妻」には及ばないまでも、この作品もなかなかの秀作だと思います。平成の、今年のこの猛暑の中、この時期に鑑賞するのにぴったりの映画でした。昭和20年代のニッポンの真夏の風景が、丁寧に丁寧に描かれています。「あにいもうと」というよりも「あねいもうと」というタイトルでも良かったんじゃないかと思うくらいに、家族の中での唯一のしっかり者、傍観者でもある、次女久我美子の微妙な感情の揺れ動きが、最も巧みに点出されていました。これは「稲妻」だと高峰秀子のポジションの役ですね。私の中ではインテリやくざのイメージが強かった森雅之という役者さんが、こういう荒っぽいホワイトカラー的な役どころで観るのはなんだか凄く新鮮でした。が、でもやっぱりミスキャストかな(笑)京マチ子は適役。浦辺粂子も言わずもがなの好演。かき氷、ラムネ、子供たちの川遊び、歓声、うちわ、よく冷えたスイカ、手ぬぐいで拭う流れる汗、日傘・・・ひとつひとつの夏の小道具が映画にアクセントを与えています。鑑賞しながらこの時代は「熱中症」なんて言葉はなかったんだなあとしみじみと。[DVD(邦画)] 8点(2013-08-26 21:28:46)(良:2票)

53.  マリリン 7日間の恋 《ネタバレ》 私くらいの年代の方なら、昔よく深夜のコマーシャルで、明らかにマリリンのイミテーションとおぼしき風体の出稼ぎ外人さんが「聚○よ~♪」と、おエロ気ポーズをキメていたのがご記憶にあるのではないかと。あのCMの影響か自分の中では、マリリンの物まねイコールひたすら「安っぽい」っていう観念が、意識の中に刷りこまれていました。アメリカではあのCMは流れてなかったでしょうから(←当たり前だろ)マリリンに扮する=安いっていうイメージは、おそらく本国においてはそれほどないんでしょうね。もちろん当代きっての演技派若手女優、ミシェル・ウイリアムズが演じただけあって、この映画でのマリリンは決して安っぽくはありません。「何か」に頼らなければもはや自己を保つことができず、でも「スター」として大衆に愛されたいという矛盾に満ちたマリリンの哀しい性は、特にスッピン時の彼女の演技でよく伝わってきました。この映画で描かれた内容が真実かどうかは別として、「王子と踊子」(5点)は、最盛期のマリリンの映画としては凡作だったと思います。ビリー・ワイルダー監督の自伝等でも「アクターズ・スタジオ以降の」マリリンの度を越した遅刻癖やら酷い躁鬱症、病的なまでのストラスバーグ氏への依存症は語り尽くされていたので、こういう事があってもおかしくないだろうなあという気持ちで自分は観てました。エピソードにも、特にこれというサプライズはなし。ミシェル、ケネス・プラナー(巧演!)ジュデイ・デンチと、半ば実力派俳優の顔ぶれの魅力で愉しめる映画だと思います。「グッド・シェパード」にも出てたけど、どうも僕はコリンを演じた役者さんが苦手。ここでも、所詮金持ちのお坊ちゃんが、束の間の自分探しの道楽に映画製作に関わりたかったようにしか見えなかったなあ・・・。彼女の人生とキャリアをスポイルしたのは一体何だったんでしょう?死後50年経ってもその答えはいまだに誰にも見つけられない・・・。[映画館(字幕)] 6点(2012-04-01 21:42:27)(良:2票)

54.  草原の輝き(1961) ナタリー・ウッドは自意識過剰で傷つきやすい少女を演じさせたら本当に絶品ですね。この映画の中で描かれた性意識は、アメリカのみならず高校生の何人かに一人は性感染症という現状の今の日本においても、遥か遠くに感じられるものになってしまっているはず。だからこそ主人公たちがなぜ懊悩してもがき苦しむのか、特に10代の人達に観て欲しい映画。もちろんすれっからしの大人が観ても泣ける事間違いなし!(多分)早く平均点ベストランキングの上位に登場する事を願って高得点を付けさせて頂きます。[DVD(字幕)] 10点(2005-01-03 00:49:21)(良:2票)

55.  (ハル)(1996) 《ネタバレ》 森田監督の突然の訃報にただただ驚いています。80年代初頭に台頭してきた若手監督の中でも森田監督の存在感は特に際立っていましたね。私は凡作「メイン・テーマ」で監督の名前を知ったクチですが(汗)メールという次世代的(?)機能がまだまだ目新しかった頃の当時の様子が非常に巧く捉えられていました。逢いたいけど逢えない、もどかしさみたいな感情が主役二人のごく繊細な日常的演技から充分伝わってきました。フカっちゃんも内野聖陽氏も瑞々しかったなぁ・・・。そっか、ずっ~と長いこと若い若いと思っていた森田監督も、実はもう還暦を迎えられてたんですね・・・。こっちも年を喰うわけです。森田監督作品では「家族ゲーム」「阿修羅のごとく」、そしてこの作品が私の中でのベストスリーです。ご冥福お祈りいたします。[映画館(邦画)] 7点(2011-12-21 17:15:02)(良:2票)

56.  ジュリア ナチスもの重厚サスペンスとしても、「女の友情もの」映画としても、これは第一級品の作品だと思います。う~ん・・・、フレッド・ジンネマン監督って、デビュー作「山河遥かなり」からのフィルモグラフィーを観る限り(「地上より永遠に」が特に好き!)ハリウッド商業主義的傾向に背を向けた渋めの題材の作品が多いけれど、殆ど駄作のない名匠ですね。こういう監督ってもう今いなくなったな~。ところでこの映画って、メリル・ストリープのデビュー作なんですね・・・。ジェーン・フォンダの伝記「わが半生」によると、ほんのごく僅かの共演シーンにも関わらず、ジェーンは彼女のたぐいまれな才能を見抜いた由の旨が細かく記されています。60年代から70年代にかけ活躍したジェーンから、80年代以降アメリカ映画界をしょって立つ事になるメリルへの、バトンタッチとしての役割を果たしたターニングポイント映画とも言えるのでは?[レーザーディスク(字幕)] 8点(2009-05-24 10:41:40)(良:2票)

57.  ヘルプ 心がつなぐストーリー 《ネタバレ》 丁寧に丁寧に作られた佳作です。そう思った上で、敢えてどうしても気になって仕方がない点があったので書いてしまいます。それはミニー(O・スペンサー)が、復讐のために作った「特製チョコレート・パイ」の事・・・。今まで数多く観た映画の中で、食べ物が出てくるシーンで長年私のトラウマになっているのは、「スタンド・バイ・ミー」での「チェリー・パイ」、奇しくも同じアメリカ南部「ディープサウス」を舞台した「フライド・グリーン・トマト」での「バーベキュー 」。この度新たにこの映画の一品、「チョコレート・パイ」がめでたく加わる事となりました(笑)たとえ原作がそうなってたとしても、もっと上手くアレンジする方法とかなかったんかなあ・・・とつい思ってしまったんですよね、あそこだけがもったいないなあと。ラストのラストで、実はアレ何も入ってなかったのよって、ミニーがぺロって舌出して笑って種明かしするとか。キャストのアンサンブルは非常に良かったです。オスカーに主要キャスト三人がノミネートされたのもうなずけます。ヒロインの成長もきちんと描かれているし、彼女のヘルプ(子守り)だった、コンスタンティンが辞めさせれた理由が明かされたエピソードでは、自分もホロリと涙を押さえる事ができませんでした。現実の厳しさを残した、ありきたりなメデタシメデタシな結末にしなかった点も評価できます。かえすがえすも、あのチョコパイの件がなあ・・・(←いい加減シツコイ)副題の「心がつなぐストーリー」。なんでもっと言いやすく「心をつなぐストーリー」にしなかったのかと思ったけど、映画を観たら納得。確かにこれは赤ん坊とヘルプ、黒人同士の、そして白人と黒人との「心」がつないでいくストーリーなんですよね。うん、この邦題も久々のヒット。[映画館(字幕)] 7点(2012-04-04 23:05:59)(良:2票)

58.  私は二歳 劇中山本富士子が、飄々のほほんダンナの船越英二に向かって「あなたはエゴイスト」って言い放つシーンがあるんです。私はそれを聞きながら、この台詞はもしや監督夫人脚本家和田夏十が、実はダンナの市川監督に向けて言いたかった、強烈なアッパーカット的一言じゃないのかと深読みしてしまいました。というのも以前、女優有馬稲子著自伝「バラと痛恨の日々」を読んでいて、その中にこれは市川監督のことを書いたとしか思えない、エピソードの数々が記されているのを読んでいた為。もちろん人間にはいろいろな面があるのは当然で、読後も私の市川監督の映画監督としての評価はいささかも揺るぎはしないのですが。もし仮にそうだったとしたら和田夏十という女性恐るべし!・・・まあ、興味がある方はお読みください。さて映画ですが、岸田今日子やら渡辺美佐子やら曲者をほんのちょい役で使っていても、彼女たちの個性をひらめかせる巧みな演出が光ってましたね。赤ちゃんがビニールを被る事故後の、船越英二が二人がかりで責められるシーンが最高です。韓国映画のようにバタバタと無意味に人を死なせなくても、浦辺粂子おばあちゃんに不意に訪れた突然の死、これたったひとつだけでも充分に尊い「生」の意味は伝わってきましたね。これがこの年のキネマ旬報ベストワンという評価はちと高いかなあとは思うけど、観ていて気持ちの良い佳作に仕上がっていると思います。物心ついた頃、目覚めた時に山本富士子みたいな美人のお母さんが目の前にいたら、その後の私の女性観は大いに変わっっていたかも(笑)[DVD(邦画)] 7点(2008-04-18 18:56:34)(良:2票)

59.  ボーン・イエスタデイ(1950) 「イヴ」のベティ・ディヴィスと「サンセット」のスワンソンを押しのけ、この年のアカデミー最優秀主演女優賞を獲得したジュディ・ホリデイの代表作という事で、ずっと以前から観たかった作品。この女優さん、自分は「アダム氏とマダム」の脇役でしか他の作品で観た事ないんですが、キャリアが先細りになったのはどうしてなんだろ?舞台が本職だったからか?そもそもが彼女主演の舞台での当たり役の映画化という事で、かなり巧みなコメディエンヌぶり。カン高い声質に非常に特徴がありますね。もしかして映画界ではこの声がネックになって役柄が限定されてしまったのかな?無言でポーカー・フェイスのまんま、トランプをしてるシーン手捌きなんか妙に可笑しくて大爆笑。無学無教養の女性をレディに仕上げていくっていうプロットは、同じジョージ・キューカー監督後年の「マイ・フェア・レディ」を想起させられるものがあります。ちょっと展開がこの監督らしく、上品でおっとりしすぎてるかなあ・・・。メラニー・グリフィス主演のリメイクのがここでの評価高いんですね、今度観てみよ。ホールデンも相手役として申し分ない。この人って単独主演より、ヒロインの魅力をより引き立たせる二枚目の方がやっぱりお似合いです。[DVD(字幕)] 7点(2008-02-17 10:30:58)(良:2票)

60.  きみに読む物語 《ネタバレ》 なんじゃ、こりゃ!!っていうのが観た直後の率直な感想です。去年の早い時期から映画館で予告編がバンバンかかってたし、それ見る限りでは、自分好みで面白そうだなってずっと期待してたんですよ、この映画。年老いた老夫婦、痴呆症にかかっている妻、夫が必死で愛する彼女の記憶を取り戻そうと、献身的な看護の合間に、自分たちの若かった頃のなれそめを語る・・・、十歳の子供でも何となく結末が予想できちゃいそうな予告編ですよね、これ。もちろん予告編ですべてが語られるわけはないし、プラスαでもっと感動的なストーリーになるはずだって思って期待してたわけですよ、こっちは。(鑑賞中)・・・・。予告編そのまんま!何の「サプライズ」も「サスペンス」もなし。少しは気の利いた台詞や魅力的なキャラクターがいるならまだしも、過去の話はすべて型どおりの展開。身分違いの恋→親に反対→少しばかり悩んで距離を置こうとする→連絡が途絶える→ちょっと戦争に出掛けたり、病院でボランティアをしてみたりなんかする→新しい男があらわれ婚約→けじめをつけるために再会→やけぽっくいに火がつく→昔の男を選ぶ。こんな独善的で悲劇のヒロイン気分に陶酔している女に共感の余地全くなし!男からの手紙待つんなら、郵便受けの前でせめて一日でも、雨の日も嵐の日も待ちなさいよ、母親に責任転嫁にするじゃない!近年稀に見る腹黒ヒロインに腹立ちまくり。愛する息子の為に出演したジーナ・ローランズ、カッコよかった若い頃の姿が数秒映ることを条件に出演を承諾した(としか思えない)ジェームズ・ガーナー、あっけなく退場するサム・シェパード、皆さんこんな作品に出演されたのはお気の毒と言うしかない。最後に、アメリカ版の予告編、俺の大大大好きな「サイダーハウス・ルール」のテーマ曲をBGMに使うんじゃない!!(→でも久しぶりに正面切って批判出来る映画に出会えてちょっとウレシイ)[DVD(字幕)] 4点(2005-11-07 11:25:25)(笑:1票) (良:1票)


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