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プロフィール
コメント数 252
性別 男性
ホームページ http://kagehinata64.blog71.fc2.com/
年齢 38歳
自己紹介 ブログを開設しました(2010年10月30日作成)。
映画と漫画のレビューブログです。
映画のレビューは一部抜粋して「みんなのシネマレビュー」にも載せています。


B級映画が大好きな20代前半、ヒナタカと申します。

かれこれ6~7年はみんなのシネマレビューを見ていたので、今回登録できて感激しています。(2010年7月11日登録)

好きな監督は
岩井俊二
クエンティン・タランティーノ
デヴィッド・リンチ
ティム・バートン
ロバート・ロドリゲス
などなど


↓自分の書いたレビューで特に気に入っているのは
・トイストーリー3
・クレヨンしんちゃん オトナ帝国
・死霊の盆踊り
・ジブリ作品の大体
です。

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評価順123456

41.  武士の家計簿 《ネタバレ》 今年のがっかり映画大賞はこれ。 前半は楽しめたけど、後半は観ていて非常につらい。「家計簿」の話はどこへやらで、とにかく身内が死ぬ、死ぬ・・最期のテロップまで死去、死去と書かれる。あまりにセンチメンタルすぎる。エンドロールも切ない音楽で気が滅入る。 世代が変わっていくドラマなので身内が死ぬ描写があるのはいい、しかし自分は死で悲しむ映画が観たいのではない。武士の時代に、会計をつとめる者がどのように生き、工夫したのかを観たかった。その工夫も、持物を売る、単なる節約だけではなくて時代ならではの方法も見せてもよかったと思う。「絵の鯛」のエピソードはよかったのだけど・・。 「四銭」のエピソードによる親子との確執も解決じまいで後味が悪くなってしまっているのは残念というほかない。 クスクス笑える描写を押しつぶすほど、悲しみを助長させる演出があまりに多くバランスの悪い映画になっている。 ◆上司に不正な会計があることを上司に告げるが、保身のために見て見ぬふりをしたりするのは現代の汚職と同じ。結局下っ端なので何もできなかったというのも含めて、いつの時代も変わらないのだなと思えた。[映画館(邦画)] 4点(2010-12-04 21:44:43)(良:2票) 《改行有》

42.  ターミネーター3 《ネタバレ》 決して嫌いじゃない。それどころかB級アクション映画としてみるとかなりいい部類だと思う。この酷評ぶりはちょっと気の毒だし、この作品を「なかったこと」にする制作者側の対応は疑問に思います。 この映画で面白いのは、英雄になるはずのジョン・コナーがすっかり落ちぶれてしまっていること。 実際に存在する英雄も、行動が時代に符合してなかったり、事件そのものがなければただの人になってしまうのではないか。そんな皮肉に見えてしまうのです。 「こんなんジョン・コナーじゃないやい」という意見も最もなのですが、そんなコナーが作中「やはり勇気のある人間であった」という前述の皮肉を覆す展開があります。それに自分は感動してしまうのです。 しかし美少年だった彼が落ちぶれただけで、こんなシケモクとか拾ってそうなヤンキーみたいなのになってしまっているのはいただけません。映画史に残るミスキャストだ思います。[DVD(字幕)] 7点(2011-03-14 18:04:57)(良:2票) 《改行有》

43.  ギャラクシー・クエスト 《ネタバレ》 最も好きな映画の一つ。最初から最後まで無駄のない展開、愛すべき登場人物たち、ニヤニヤできる伏線など全てに自信を持って「大好き!」といえる要素が詰まっています。 中でも一番好きなのは番組オタクの少年が活躍する場面。オタクというものは大体趣味でやっていて、まわりには理解されなかったりするもの。好きなものに対して「やっぱり本当だったんだ!」と活躍できるこのシーンは一億人以上のオタクが歓喜するはずです。[DVD(字幕)] 10点(2010-07-11 17:50:15)(良:2票) 《改行有》

44.  SPACE BATTLESHIP ヤマト 自分は「宇宙戦艦ヤマト」の原作漫画やアニメも観たことがないし何の思い入れもありません。それでもこれは予想外の面白さでした。 この映画を観る前に人が気にするのは「感動の押し売り」なんじゃないかな、と思います。CMでも「泣き」の演出がふんだんです。(ていうかスティーブン・タイラーの曲流しすぎだと思います) 確かにこの映画はその泣きのドラマが多少くどく、長いとも感じます。その上掘り下げが明らかに足りないキャラクターがいることでセリフや演出の安っぽさに拍車がかかっている気もします。大作日本映画にありがちです。 それでも「絶望的なミッションに取り組む人間たち」はしっかりと描かれていたので自分は納得できたし、ぐっと来るシーンがいくつもありました。 ストーリーはなかなか良くできていて、伏線はふんだんにあるし、戦闘シーンには単なる攻防戦以外にも仲間との確執や、主人公に科せられる「決断」も描かれています。 悪役「デスラー」の意外な姿なども含め、予定調和にならない面白さです。 欠点はあれど全面的にプッシュしたい出来のよさなので、家族で観る映画を選びたい方にもぜひお勧めします。 (追記)ここのレビューを観るとみなさんヤマトのファンなのですっげえ疎外感です。ヤマト世代の方がうらやましい。それでも、原作を知らない方でも楽しめると声に出して言いたいと思います。 ↑の【やましんの巻】さんのラストシーンの美しさに同意です。[映画館(邦画)] 7点(2010-12-01 22:49:31)(良:2票) 《改行有》

45.  ダーク・シャドウ(2012) 《ネタバレ》 本当に悲しく思えるくらいにつまらなかった。 ・主人公に感情移入できない ・エピソードの描き方が冗長かつ中途半端 ・微妙な下ネタ などなど、とにかく凡庸。 特に「家族が一番の財産」という父の教えを顧みず、ロジャー(デヴィッド坊やの父代わり)を出て行かせ(選択肢は与えていたけど)、罪のない人間を殺すこともやめず(しかも魔女の呪いのせいだと言い訳)、あまつさえ「血を奪った」という理由でホフマン博士を殺してしまうという主人公の行動は最低だと思います。 さらに敵の魔女の豊満なボディに誘われて、「ヴィクトリア(偽名)を守るため!」とまたも言い訳をほざきながら、「小魚作り」に励んじゃうとか・・・そりゃないよ。その後につぶやいた「残念な展開であった」はこっちの台詞だと思いました。 爆破をした濡れ衣を着せされたことや、殺人の容疑をかけられているままなのに、それもぶん投げてハッピーエンドなのも納得いかない。 結局キャストだけが救いでした。 ジョニデ様の相変わらずの頭のねじがどっか飛んでいる演技や、「ヒットガール」ことクロエ・グレース・モレッツの成長っぷり、悪役のエヴァ・グリーンのハジケっぷりは素晴らしかったです。 1970年代を代表する音楽がたっぷり使われているので、当時を懐かしめる人にはより楽しめるかもしれないけど、話がこの出来では評価のしようがありません。[映画館(字幕)] 3点(2012-05-20 23:49:42)(良:2票) 《改行有》

46.  SOMEWHERE 人によってはただの退屈な映画としてしか感じないかもしれない作品。 なぜならシーンごとの「間」をとても長く取っている映画だから。 でも自分は不思議なくらい引き込まれました。 なぜか、それはシーンごとの役者の演技が優れていて、かつ心理描写が抜群に上手いからなのです。 なによりひとつひとつのシーンが美しい。どのシーンを切り取ってもポストカードになりそうな素晴らしさ、ため息がでるくらいです。 それは親子がTVゲームをしているようなシーンでも例外ではありません。全ての画づくりがものすごく丁寧なのです。 そして終盤、ある事実が突きつけられます。 ここで 「必要以上に長いな」と思ったシーンや、 「あのシーンは微妙だったな」と思ったところが 全部必要不可欠のものと思えてくるのです。 なので「退屈な作品だった」と思った方も、是非観たシーンを思い返してみてください。きっと思うことがあるはずです。 日常描写を淡々と描いているだけの作品ですが、相当に脚本が練られているのではないでしょうか。 これと似ていると思ったのは邦画の「歩いても歩いても」。 日常を描くだけで映画を作るのは相当難しいはずです。それだけで賞賛に値する作品だと思います。[映画館(字幕)] 9点(2011-05-21 22:22:15)(良:2票) 《改行有》

47.  人生、ブラボー! すげえ面白かった。 本作はうだつのあがらないダメ中年男性の成長物語にして人間賛歌の物語、そして笑って泣けるハートフルコメディです。 主人公は金のために幾度もの精子提供を過去に行っており、その結果生まれていた子どもたちに会いに行き、彼らの生活と人生を知ることになります。 そのエピソード全てが面白く仕上がっており、同時にダメ主人公のあたたかい人間性を知れるという内容になっています。 しかし主人公は訴訟を起こされているので、簡単に彼らに正体を打ち明けるわけにはいけません。 しかも借金もちなので、「金」の問題も大きく苦悩としてのしかかってきます。 その苦悩を打ち破る主人公の決断、そして「家族」の行動は、きっと感動を呼ぶはずです。 よくこんな突飛な発想のストーリーができたなあ・・・と感心しきりだったのですが、精子提供を扱った映画には「キッズ・オールライト」「カレには言えない私のケイカク」といったものがありますし、けっこう普遍的な題材なのかもしれません。惜しくらむは上映館が限られていること。 しかし徐々に上映する地域は増えていっていますし、ここまで完成度が高いのであれば、「最強のふたり」のようなロングランも期待できると思います。 G(全年齢)指定ですが、性的な話題も出てくるのでそこだけは要注意(どぎついものではないです)。 カップルでも親子でもひとりでも、間違いのない1本です![映画館(字幕)] 8点(2013-02-17 15:02:20)(良:2票) 《改行有》

48.  X-MEN:ファースト・ジェネレーション 《ネタバレ》 すごく面白かった! 大傑作「キックアス」を撮った、マシュー・ヴォーン監督のサービス精神は今回も健在、 今までの作品を観ていなくても楽しめる作品です。(以下超絶ネタバレ注意) 今作は「エリック」と「チャールズ」の友情を色濃く描いています。 チャールズはエリックを助け、「一番楽しかった思い出」をも思い出させてくれました。 しかし、エリックは憎しみを隠しきれない人間でした。 「エマ・フロスト」の首を絞めようとしたり、「平和には興味がない」と言ったり・・・そして、復讐相手の「ショウ」を殺してしまうエリック。 彼は、チャールズの意思を聞きませんでした。 終盤、ミサイルを止め、人間に跳ね返そうとするエリック。 また、彼を止めようとするチャールズ。 とことん、エリックは自分の復讐のために行動しようとした。 チャールズは、親友のことを「心を読んでわかった」上で止めようとしたのです。 エリックは、流れ弾をチャールズに当てた女性化学者を殺そうとします。 しかし、チャールズは「やったのは君だ」とエリックに言います。 殺すのをやめたエリックはチャールズが何回も、何回も行動を止めようとしたこと、責められたこと、それに思うことがあったのでしょう。 また、中盤には「ショウ」の資料を持って去ろうとするエリックに対して、チャールズは「自分の力だったら君を止めれるけど、止めない」と言うシーンがありました。 エリックを身を制してでも止めようとしたチャールズですが、本心では「エリック自身が道を決めてほしかった」のでしょう。 その性格は、最後にエリックについていく「レイブン(ミスティーク)」に、「決めるのは君自身だ」と言うシーンにも生きているのです。 そして心に残る「Mutant is pround.」 チャールズは左右の目が違う女性を「イカした突然変異」だとも言いました。 レイブンはそのことばを気に入り、「ハンク(ビースト)」にも、レイブンはそのことばを伝えました。 この「突然変異」は「障がい」や、人の悩みの種になる「コンプレックス」、「人種」などにも当てはまります。 それを肯定するこの作品は、たとえようもない優しさに満ちています。[映画館(字幕)] 8点(2011-06-14 18:54:49)(良:2票) 《改行有》

49.  奇跡(2011) 《ネタバレ》 監督の魅力が爆発した素晴らしいジュブナイル映画です。 「まえだまえだ」にどうしても注目が集まるところですが、他の子役も負けてはいません。 監督の子役の演技のさせ方は本当に素晴らしいです。ていうか演技していないです。 例えばじゃんけん遊びの一種「ブルドッグ」をやって、つねられたほうの子は「ばりくそ痛い~」とか言うんです。 普通に台本作っていたのでは「ばりくそ(笑)」なんてワードは出てこないでしょう。 すべておいて、子どもは普段の行動をそのままスクリーンで見せてるかのよう、もうこれだけで見る価値は十分です。 ストーリーもいい。前半は子どもと大人たちの生活をばっちり見せて感情移入をさせ、後半は「スタンドバイミー」のような描写で楽しませてくれます。 自分も子どものころこんな冒険をしたことがあるので、懐かしくってそれだけで涙が出そうになりました。同時に「いまの子どもたちって、あんまりこういう子どもだけの『秘密の冒険』がないんじゃないかな、是非してほしいなあ」と願ってしまいます。 自分が受け取ったテーマは、「誰かがそばにいたからこそ、成り立つものがある」ということ。 航一が「奇跡」の噂を聞かなかったら? 保健室の先生がずる休みを手伝ってくれなかったら? 龍之介が友達を連れてこなかったら? 老夫婦にところに上がりこめなかったら? 「奇跡」の瞬間は見ることができなかったでしょう。 いままで思っていた願いを捨て、奇跡の瞬間で新しく願ったこと─ 彼はそれを楽しみにして、今後毎日を生きていくことができるでしょう。 毎日変わらない日常。 その中でも楽しいことや、かけがえのないものがたくさん散らばっています。 航一のような経験をしていなくても、それは誰もが持っているものです。 それこそが、普段気づかない「奇跡」です。[映画館(字幕)] 9点(2011-06-21 22:09:47)(良:2票) 《改行有》

50.  塔の上のラプンツェル 《ネタバレ》 大好きです。大好きすぎて字幕版と吹き替え版を2回見てしまいました。 よくよく考えるとアラの多い作品なのですが、それも気にならないほどの素晴らしいシーンが多すぎます。 髪をロープがわりにしてのスペクタクル。 ラプンツェルが何度もユージーンをクローゼットにしまおうとする。 ラプンツェルが「なんて外は楽しいの!」→「私って本当に最低の人間だ」と感情の浮き沈みを繰り返す。 馬のマキシマスが勇ましく衛兵たちをどけ、隠し通路を発見する。 ユージーンがミュージカルを歌えという空気になり→「俺は歌わない」→剣をつきつけられたのでヤケクソで歌う。 ラプンツェルが城下町の子どもたちに三つ編みを作ってもらう。 両親がラプンツェルに会えるまでのカメラワークの魅せ方・・・などなど好きなところをあげればきりがありません。 そして、ラプンツェルとユージーンが無数の灯りを見るシーン。 ひょっとしたら画自体はここ数年で一番感動したかもしれない。それほど綺麗だったし、あの灯りが見たいと、毎年、長年思っていたラプンツェルに気持ちがシンクロします。 この物語は長年自分の思い通りにできなかった女性の話でもあるし、エゴイスティックな人間がしっぺ返しをくらい、両親は長年無事を待ち続けていた子どもに会え、ヘラヘラしているナルシストが成長する物語でもあります。 それらがお互いを邪魔せずに構成された物語が素晴らしい!最高ですとも![映画館(吹替)] 9点(2011-04-08 20:16:29)(良:2票) 《改行有》

51.  アウトロー(2012) 「アウトロー」という思わせぶりな邦題になったのは、なじみがない日本人にも興味が持てるタイトルにしたかったという配給側の戦略なのでしょう。 しかし実際映画を観てみると、この邦題は本編のイメージとはそぐわないものでした。 「アウトロー」とは「無法者」であり、「危うさ」を感じることばです。 しかしこの映画に出てくるトム様演じる主人公は全然危険な印象がありません。 それどころかわりといいやつでした。 彼は定職にもつかず、宿はなく、必要最低限のものしか持ち歩かないニート・・・ゲフンゲフン寅さんのような男で、悪をくじき弱気を助けるいい感じのヒーローなのです。 しかも口ではなんだかんだ悪態はつくけど、実は知り合った者のことを何よりも想っているというツンデレぶり。 トム様が演じる新しいキャラクターとして、かなり好きになれました。 ストーリーはシンプルで、トム様と相棒の女性弁護士が突如起こった銃乱射事件の真相を突き止めるというものです。 冒頭のスタイリッシュかつ衝撃的な事件のシーン、それを反芻して見せるなど、「謎解き」にかかわる画はとても面白く、見ごたえがあります。 派手さはないのでトム様のアクションを期待すると肩すかしでしょうが、この大衆向けの映画とは思えない落ち着いた雰囲気も気に入りました。カーチェイスも迫力満点です。 そんな感じで前半は非常に楽しめたのですが、後半はびっくりするくらい面白くない。 展開がいくらなんでも雑すぎだし、目新しさはないし、悪役は魅力がないし・・・勢いでごまかそうとしているようにしか思えず、ラストバトルの無茶さはもう失笑モノでした。 ここまで最後に行くにつれてテンションが下がってしまうのはある意味貴重です。 トム様の50歳とは思えないステキな上半身裸が拝めるので、ファンは必見ですよ。[映画館(字幕)] 5点(2013-02-17 15:08:36)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

52.  桐島、部活やめるってよ これは素晴らしい日本映画! 本作は、バレー部に所属している「桐島」がいなくなり、それによる変化が起こる様を描いています。 桐島をよく知る人物には直接的に、ほとんど接触がない人物には間接的にそれは訪れます。 その変化は初めは「ほんのちょっと」だったけど、やがて大きな波となり、登場人物に襲いかかります。 その過程に、ゾクゾクしっぱなしでした。 高校生の「格差社会」がしっかり描かれていることも面白いです。 特に作中の「映画部」はヒエラルキーの底辺にいるような存在で、他人に蔑まれていいるような描き方にはニヤニヤしてしまいました(こう言うと意地悪ですが)。 構成も特殊ですが、それも成功しています。 本作は同じ時間軸をたびたび繰り返し、複数の視点から登場人物の行動を描くという「羅生門」スタイルです。 このおかげで桐島がなくなった日のそれぞれの登場人物の「反応」が多角的にわかるのです。決して奇をてらっただけの演出になっていません。 高校生以下だとこの映画の面白さはわからないかもしれないけど、大人になると「自分の高校生活を思い出すと似たようなことがあったなあ」と回想できる面白さがあると思います。 ある意味大人よりもやっかいで、うっとおしいような人間関係。 それは大人になった今になると、なんとも愛おしく感じる「痛面白さ」なのです。 ラストも素晴らしいと思います。観たあとは最後の「あの人物」の行動を思い返してみることをおすすめします。 あとアベンジャーズに対抗して「ハリウッドよ、これが日本映画だ」と銘打ったキャッチコピーもGJ。[映画館(字幕)] 9点(2012-08-15 18:56:46)(良:2票) 《改行有》

53.  SUPER8/スーパーエイト(2011) 《ネタバレ》 今作の不満は「宇宙人との交流がおざなり」だったというのがまず筆頭。 描写が少ないのは展開上仕方がないとして、描き方そのものに違和感を覚えます。 こうなってしまったのは、恐らく「宇宙人が人を殺しすぎていた」というのが大きな理由だと思います。 終盤では宇宙人は人間を食べていましたし(これは「ケアリー」がそう見えただけかもしれないけど)、何の罪のない一般人を襲っています。 ここまでやってはさすがに「宇宙人との友情」を色濃く描くことはできなかったのでしょう。 監督は人が襲われるサスペンスシーンを描きたかったのだと思いますが、それは宇宙人をモンスター化させ、感情移入の余地をなくさせてしまうという諸刃のやいばだと思うのです。 保安官とカールを巻いている女性はあっさり襲われるのに、追い詰められた主人公のジョーとは「繋がる」宇宙人。 何故? 主人公と宇宙人には、なんの接点もなく、他の人間となんら変わらないのでは? 主人公は資料の映像を観て宇宙人の境遇は知りえましたが、それだけではちょっと納得しかねます。 でも「母のペンダント」はよかった。 主人公が自分の母親の死を受け入れ、成長したラストにはグッときました。 そしてエンドロールの素晴らしさ!これで全部許せてしまいます。 [映画館(字幕)] 6点(2011-06-25 14:26:01)(良:2票) 《改行有》

54.  ゲド戦記 敵やおばちゃんたちが外道戦記。 この映画自体よりも【やましんの巻】さんのレビューを観て感動しました。 [映画館(邦画)] 5点(2010-12-05 15:20:18)(笑:2票) 《改行有》

55.  モンスターズ・ユニバーシティ 前作は完璧と言える素敵なラストで幕引きをしたので、それよりも前の時代を描くことは必然だったでしょう。 大好きだったキャラクターを12年の時を経て観ることができて、本当に嬉しく思います。 物語は完璧に独立しているので本作だけでも十分楽しめることができますし、これを観たあとは「インク」がまた観たくなるはずです。 その理由のひとつが、「マイク」と「サリー」が弱点も多い人物として描かれていることです。 マイクの性格はそんなに変わっていませんが、行動力がありすぎて少々危なかっしいです。 サリーは「インク」ではかなりイイやつな印象でしたが、本作ではうぬぼれ屋で親の七光りなイヤなやつとして登場します。 彼らがどのように「インク」のような出来たオトナへと成長をしていくのか?そんなところも見所になっているのです。 そして凡百の映画がやってしまう「綺麗事」で終わらせない脚本が本当に素晴らしいです。 本作のテーマは「叶えたい夢」という普遍的なものですが、それをひとつの映画の中で描ききるのは難しいことでしょう。 下手をすれば「夢はいつかきっと叶う」という説得力のない、陳腐なものになってしまうかもしれません。 しかしこの「モンスターズ・ユニバーシティ」はそうではありません。 「夢」というものの厳しさをしっかりと描き、なおかつ子どもに伝えたいメッセージが内包されています。 たとえば本作のマイクは「怖がらせ屋」に憧れて人一倍努力を重ねるのですが、人からは「怖くない」と言われ、そもそもの「才能」について否定をされるのです。 一方で才能だけで評価をされ続けたサリーの行動や、マイクの出した結論―それはきっと観る人の心の琴線に触れるはずです。 本作のキャラクター像の奥深さは子どもにはわからないでしょう。 細かな描写の意味に気づくことができ、子どもにそれを教えてあげられる大人にこそ観てほしい作品だと思います。 エンドロール後にもおまけがあるので、最後まで観ましょう。[映画館(吹替)] 8点(2013-07-07 18:40:39)(良:2票) 《改行有》

56.  ハンガー・ゲーム 《ネタバレ》 メインになるはずのゲーム部分がつまらない。 とりあえず言えるのは緊張感がありません。 死が隣り合わせの緊張感が伝わってくるのは、せいぜいゲーム開始後数分。 その後はご都合主義な展開ばかりで興ざめしました。 主人公が受けた傷はどう治すのだろう?と思っていたら、「差し入れ」の薬で治しちゃうし(効果抜群)、 結局食料や水不足を心配するシーンはないし、 「背後」を気にすることも全くない。 優勝経験者率いるチームが見張りも立てずに全員グースカ寝ているのは呆れました。 何よりひどいのはゲームの途中で「ゲームの優勝者は同じ地区の2人でもいいよ」とルールを変更すること。 そのルール変更にいたった理由もひどい。11地区の人間が、希望をかけていたプレイヤーが死んだことをきっかけに暴動を起こすというのは、まあ理解できます。 でも「他の地区の恋する男女を見たから興奮して怒りがおさまる」という意味不明な収束は納得できるもんじゃありません。 だいたい11地区の少女が死んだのは、もともと「同じ地区の人間同士でも殺しあわねければいけない」というルールにより、同じ地区の黒人の少年とはなればなれになったせいでもあると思うんです。 それなのに、少女が死んだあとで「やっぱり2人生き残っていいよ」っていうのは余計に反感を買うのではないでしょうか?オチにも心底がっかりです。 長い長いと噂のあった、ゲーム開始までの展開はなかなか面白かった(やたらとスポンサーを気にしなければならないところなど)のでこの点数ですが、大人の鑑賞に耐えうる作品になっていないのは残念です。[映画館(字幕)] 4点(2012-09-30 11:32:15)(良:2票) 《改行有》

57.  トロン:レガシー 《ネタバレ》 前半の興奮に比べて、後半は誰が観ても失速しています。 デジタル世界に入ってすぐはものすごく楽しいです。 わけのわからないうちに舞台に投入され、戦うハメになる主人公。 世界観やゲームルールの説明などはなく、圧倒的な映像で魅せてくれます。 ライト・サイクル・バトルはすごい迫力だし、ネオンのように輝く線画が乗り物に変形するシーンは男の子心をくすぐる格好よさ。 これはいわば「CUBE」や漫画の「ガンツ」のような、巻き込まれ型で異世界に投入されるシチュエーションの面白さです。 そして後半の何がだめかって、会話シーンばかりで停滞しまくること。さらに展開も唐突かつ一本調子で伏線もほとんどありません。 素晴らしい美術と音楽がもったいない作品でした。 ◆前作の「トロン」は未見ですが、28年前のこの作品の世間の評価は同じく「美術は革新的だけど、話が面白くない」でした。 まったく同じ良いところと悪いところを引きついでどうすんのさ。 [映画館(字幕)] 5点(2010-12-22 22:15:10)(良:2票) 《改行有》

58.  アナザー Another(2011) 酷い。なんだこれは。酷すぎる。 ①設定無理ありすぎ ファンタジーよりの作品とはいえ、あまりにも説得力がなさすぎ。 ②話が平坦すぎ そもそも無理がある設定を長ーい時間をかけて解説してくれます。 このせいで全く話がすすみません。 つまらない上に納得できない設定をグダグダ登場人物が話すと言えばわかりやすいでしょうか。 ③怖くない ホラーというよりはミステリーよりな作品であることはわかるのですが、この映画には本気で恐怖的演出が欠けています。 つーか本作のホラー要素はほぼ「ファイナルデスティネーション」のノリでした。 この「死のアイディア」は多少は工夫されていましたが、出来自体は本家の足元にも及びません。 ④CGのレベルが驚く程低い。 プレステのゲームかと思いました。 ⑤伏線を生かしやがれ 意味深な行動があったかと思えば、それ以降はその伏線は基本的にぶん投げです。 ⑥映画的演出がヒドい 陳腐すぎる演出は素人目に見てもキツいです。 この映画を観て、邦画のホラーの行く先が本気で心配になりました。 「貞子3D」(←個人的には大好物だけど)で十分すぎるほど信用を落としておいて、こんな二重にパンチを浴びせるようでは、そのうち誰からもそっぽを向かれるようになると思います。[映画館(邦画)] 1点(2012-08-05 02:20:23)(良:1票) 《改行有》

59.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 <超ネタばれ注意> 終盤、二郎は自身と菜穂子のことを「僕たちは1日1日をとても大切に生きているんだよ」と言い、黒川婦人は山に帰る菜穂子のことを「美しいところだけを好きな人に見てもらおうとしていたのね」と言いました。 菜穂子が出て行く前、二郎はタバコを吸うために外に出ようとしますが、菜穂子にここでよいと言われます。 このタバコのシーンは批判を浴びることも多いようですが、たとえタバコの害があっても「少しの間だけでもそばで寄り添うこと」「美しい自分を見ててほしいこと」を菜穂子が望んだ―と考えれば納得できます。 そして素晴らしかったのはラストシーン。 菜穂子は再会したあの日のように、パラソルを持ってそこにいます。 菜穂子は「あなたは生きて」と二郎に声をかけます。そして彼女は風のように消えていき、パラソルも消えました。カプローニは奈保子を「美しい風のような人だ」と表現しました。 二郎は、ただ美しい飛行機を作りたかった・・・しかし二郎が作った飛行機は、望んでいない戦争のために、やがて残骸になるものでした。 中盤に本庄が言った「矛盾」ということばは、二郎にも当てはまります。 菜穂子の「美しいところだけを見てほしかった」という想いは、二郎が最後に飛行機の醜い残骸を見たことと正反対のものです。 だからでこそ、菜穂子は二郎の前から姿を消したのでしょう。 そして彼女は最後まで「美しい風のような人」となったのです。 本作で戦争の描写が一切ないのも、観客に「美しいものだけ」を観てほしいという意向なのだと思います。 中盤の主人公が仕事をしている描写が全く面白くなかったのは残念ですが、晩年の宮崎駿の想い、そして美しさを感じられる作品です。[映画館(邦画)] 6点(2013-07-25 20:20:45)(良:1票) 《改行有》

60.  バック・トゥ・ザ・フューチャー 二十歳超えてから観たことを真剣に後悔した。子どもの時に観ていたら、子ども時代にもっと多くの映画を観ていたことだろうと思う。どれだけ面白いかは語り尽くされてしまっているので感想が思いつかない。 一つ言うなら、タイムマシンというザ・SFなものがあるのに、ぜんぜん物語が壮大な方向に行かないこと。「家族とその隣人」という非常にミニマムなところに世界が落ちついちゃってます。そんな内容でも最高の面白さを提供してくれた本作が大好きです。 ◆どうでもいいですが、なんでタイムマシンがロッキーのヒロインの名前なんだろうと真剣に思ってました。それはエイドリアンでした・・・えっひょっとして自分だけ?[DVD(字幕)] 10点(2010-10-31 17:01:33)(笑:1票) 《改行有》


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