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141.  宇宙戦争(2005) 《ネタバレ》 何と言っても落雷~トライポッド出現~逃げ惑う群衆ジェノサイドの一連のシークエンスが圧巻。フェリー渡し場でのスペクタクルも凄い!が、矢張りウェルズ原作に忠実たらんとしたスピルバーグ版の”トライポッド”よりも映画的にアレンジされたバイロン・ハスキン版の”ウォーマシン”にロマンを感じるし、チャレンジャー魂が込められているように私は思う。だってさ、原作版の挿絵をそのまんま最新CGで「ね、凄いっしょ?」とでも言わんばかりに再現されても「へー、あっそ」としか…。万物の霊長として地球上に君臨してきた人類が成す術なく滅亡の淵に追いやられる絶体絶命の危機を取るに足らぬバクテリアが救うという何ともアイロニカルな原作のオチは、余りに有名かつ発想の秀抜さ(1898年出版だよ?)から言ってもコレを超えるアレンジなんぞ絶対にありえない(断言!)。「インデペンデンス・デイ」の”コンピュータ・ウィルス”みたいな寒いアレンジで失笑を買うリスクを避けたスピルバーグの判断は(チキンっぽいけど)一応正解と言える。主人公一家の祖父母役に53年版のジーン・バリーとアン・ロビンソンを配している辺りにはジョージ・パルへのリスペクトも感じないではないが、何だか取って付けたような感じでワザとらすぃ。あれこれプラスマイナスして6点進呈。トムとダコタの父娘ドラマが何ら点数に貢献していない(むしろマイナス効果)のはコノ手のジャンルのお約束ってもんですw。[DVD(字幕)] 6点(2006-02-18 04:44:18)(良:1票)

142.  シシリアン(1969)  顔役ジャン・ギャバンに警部リノ・バンチュラ、とどめに殺し屋アラン・ドロンとくれば言わば仏フィルムノワール”三種の神器”。それが一堂に会する本作はズッシリ重量感に満ちて実に見応えアリ!しかも監督は”Mr.フィルムノワール”アンリ・ヴェルヌイユな上にシナリオにジョゼ・ジョヴァンニまで加わる豪華さと来てるんだから駄作な訳がナイ!まぁ確かにギャバンは老け過ぎだしストーリーは些か強引だしモリコーネの音楽は何か間抜けwな感じが否めないとしても私は本作が好きだ。オマケして7点進呈! 7点(2003-09-22 03:26:19)(良:1票)

143.  レッド・サン  三船が「サムライ」のまま西部劇に出る異色(過ぎる)映画。でもスペインロケじゃマカロニ・ウェスタンそのもののチープさが漂う。ケチらずにアメリカロケしろよ、(プロデューサーの)ドロン!一応テレンス・ヤングが監督してるけど、「暗くなるまで待って」とは大違いのヤッツケ仕事でガッカリ。しかしドロンも「さらば友よ」であれだけ食われてて、今回もブロンソンにオイシイとこ取られまくりとは学習能力に欠けるというものだ。原題は「ソレイユ・ルージュ」…ってまんま仏語なだけジャン!6点(2002-12-26 03:39:36)(笑:1票)

144.  マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ  イングマルを演じたアントン・グランセリウス少年が素人だったコトが本作では吉と出た。巧まざる上手さってヤツで、実に自然で演技臭くないのでイングマルに感情移入しまくりだった。冴えないルックスも逆説的にイイなぁ。ラッセ・ハルストレム監督はコレで初めて知ったけど、ハート・ウォーミングな、それでいて重い作風は流石スウェーデンの伝統だなぁ~と感心してしまった。それにしても…サガ役のメリンダ・キンナマン!!めっちゃ可愛い~!!萌え~♪8点(2003-01-31 01:15:02)(良:1票)

145.  街の灯(1931)  これまたモロ直訳ながら名邦題の鑑!!名作「サーカス」から実に3年をかけて完成に漕ぎ着け、以後チャップリンが自ら作曲も手掛けるようになった記念すべき傑作である。実話に基づいたストーリーであることは最早有名な周知の事実だが、パクリなどというレベルを完全に振り切った渾身のシナリオで周囲の揶揄を払拭したのは痛快の一語。どなたも触れているので今更とは思うが、矢張り書かずにいられないのは勿論ラストのたった3枚の字幕。「You?」「You can see now?」「I can see now.」ブラボー!トレビアン!イヤ全く素晴らしい!!これほど簡潔にして要領を得た、切なさといじらしさが同居した愛らしい会話が、トーキーへと移行した後に一体幾つあったというのだろうか?チャップリンが凡百のお笑い芸人と全く次元を異にする天才たる所以である。勿論、当然、絶対に10点満点しかありえない!!!10点(2003-02-01 01:44:19)(良:1票)

146.  セント・オブ・ウーマン/夢の香り  アル・パチーノ念願のオスカー受賞を果たした会心の一作!と言いたいところだが、正直コレで受賞させるんなら、もっと早くに受賞させろよって感じ。ちょっとエキセントリック過ぎて尾いていけない。クリス・オドネルは昨今チンピラみたいな若手俳優ばっかりの中にあって初々しく清潔な青年を見事に演じきって嫌味が無くグー。「ビバリー・ヒルズ・コップ」でブレイクしたM・ブレストのベストだとは思うが、パチーノのベストとは到底思えない。 7点(2003-01-02 15:51:33)(良:1票)

147.  バックドラフト  そこそこ…楽しめるとは思うけど、あんまり感動はできないかな。だってプロットに深みがないもん。可も無く不可も無し。スコット・グレン哀れ。タイトルもうちょっと何とかならなかったの?6点(2003-01-14 02:27:53)(良:1票)

148.  クリムゾン・タイド もし邦題がモロ直訳で「赤潮」だったら、如何にハックマン&デンゼルと言えど絶対にヒットしなかっただろーな。尤も片仮名そのまんまもどうかと思うが…。6点(2003-12-11 02:05:08)(良:1票)

149.  アビス(1989)  奇しくも「デプス」「リバイアサン」と並んで海底モノで一括りに語られがちだが、個人的には一番金を遣っていそうなのにA級大作にもなりきれてない冗長な駄作に感じたな。まだ前述の2作の方がB(C?)級に徹していっそ潔かった気もする。「ターミネーター」、「エイリアン2」と絶好調だったキャメロンが何を勘違いしたのか、自分の生まれながらのB級魂を忘れ、スピルバ-グにかぶれた(らしい)罪深さに…5点!5点(2003-01-19 20:07:55)(良:1票)

150.  七人の愚連隊 《ネタバレ》 ぶっちゃけて言わせて貰うなら、個人的にこの頃の所謂「シナトラ一家」モノは全く受け付けません。妙にダラダラ馴れ合った予定調和な”米国版:水戸黄門”的な雰囲気が嫌いなのかな。ゴードン・ダグラスの演出もミュージカルとしてもコメディとしてもハズしまくって観ててタルいし。「放射能X」の栄光を思い出せ、ゴードン!!冒頭でいきなり殺されるエドワード・G・ロビンソン(ノンクレジット)に5点。5点(2004-08-19 23:40:26)(笑:1票)

151.  気狂いピエロ  本作当時、ゴダールは35歳だった筈だから当然アルチュール・ランボーの詩も読んではいたんだろうが、ただ読んだのと理解したのとは明らかに別モノ。ヌーヴェル・ヴァーグの母胎となったカイエ・デュ・シネマってのは映画オタクのルーツ的な存在。本流を嘲笑し枝葉末節に拘る辺りは正にそうだが、彼らにとってランボーの詩もその意味で格好のサカナだったに違いない。昨今の凶悪な青少年犯罪者も一皮捲れば主人公フェルディナンみたいな刹那的なド阿呆に過ぎないのだろう。本人だけ好き勝手やる分には構わないが、(他者をも巻き込み)殺人にまでエスカレートする無軌道さは個人的にチョット…当時は新鮮だったのかね?若いベルモンドの馬力で持ちこたえている感じ。サミュエル・フラーが「映画は戦場だ!!」の名言を吐いたのも本作中でのコト。因みに邦題の差別用語が強烈なインパクトなんで地上波での視聴は絶望的かと。私事だが、矢張りゴダールとは全く波長が合わないので本作限りで…撤退(^^)!!6点(2003-02-16 02:00:48)(良:1票)

152.  怪獣総進撃 《ネタバレ》 いくらゴジラ映画が完全にお子様向けにシフトしたとは言え、やっぱりなぁ…「怪獣ランド」はナイだろう、「怪獣ランド」は。動物園?Zoo?怪獣の尊厳に関わる根本的な致命傷と呼ばせて頂こう。深読み好きなマニアなら「ジュラシック・パーク」の先を行く斬新な発想!とか持ち上げるかもしれないがw。総進撃とタイトルは勇ましいが、大半の怪獣が何ら活躍もせず単なるエキストラ出演なので看板に偽り!とまでは言わないが失望感は否めない。キングギドラ一匹を集団でボコボコにリンチしまくるのも教育上よろしくない。アレじゃ単なる「いじめ」だ。本作の目玉ともいうべき新兵器ムーンライトSY-3もダサっ!の一語だし…。ただ、オープニングを飾る伊福部昭の「怪獣総進撃」マーチ(だけ)は勇壮で実に秀逸。この主題曲に…5点。5点(2004-04-15 02:56:35)(良:1票)

153.  トータル・リコール(1990)  原作の「追憶売ります」はP・K・ディック作品中ほんの短編だし、チト大袈裟過ぎる映画版はシュワの大根ぶりにラストまで付き合うのが可成り苦痛。もうチョット日常的なキャラにしてよ。シャロン・ストーンの悪女役が予想以上にハマっていることに気付いたヴァーホーベンは「氷の微笑」を作りましたとさ。ふう…。5点(2003-01-02 13:40:15)(良:1票)

154.  剃刀の刃(1946) 《ネタバレ》 アン・バクスターが見事オスカー(助演女優賞)に輝いた一作。とは言え余り面白くはない。アル中演技がウケたのかもしれないが、「この程度でオスカー?」と疑念を抱かざるをえない。寧ろ「熱砂の砂漠」のムーシュ役の方が遥かに良かった。タイロン・パワーもよろしくない。やたらと思わせぶりに深刻そうな演技で空回り状態。特にインドに修行に行った件(くだり)は書き割りのヒマラヤ同様、ハッキリ云って失笑モノだ。ジーン・ティアニーは女のエゴ剥き出しで悪くは無いが、今一つ。ジョン・ペインに至っては「え、いたの?」てな感じ(笑)。でも一番ウザイのはハーバート・マーシャル演じるモームかな。狂言廻しよろしく最初から最後まで出突っ張りなので(それでいて何の役にも立たぬ木偶の坊っぷりだから)煩わしいコトこの上無い。救いはグールディング(とアーサー・ミラー)の流麗極まるワンショット移動撮影の妙!もうオープニングの夜会シーンからグリグリ動き回るカメラには溜息が出そう。あと、エリオット役のクリフトン・ウェッブは気位の高いスノッブを小気味良く演じてイイ味出しまくり健闘。時代性も加味して差し引き3点で7点進呈~!7点(2004-02-20 04:04:18)(良:1票)

155.  ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣 《ネタバレ》 クソ映画の連続REVIEWは著しい心身の消耗に見舞われる恐れが可成り強いため、リハビリを兼ねて東宝特撮怪獣映画を観ることにしますた。本作に登場するのは新造の怪獣が何と三体も!こう書くと豪華に聞こえますが、しかしてその実態は「イカとカニとカメを何のひねりも無くただ巨大化させてみました~!」的なシンプル造形。先陣を切って登場するイカの怪獣は、その名も”ゲゾラ”。恐らくは酒のつまみの「ゲソ」に掛けたであろう小粋?なネーミングに出だしからノックアウト寸前。こやつはイカのくせにシレ~と上陸して村を蹂躙するお茶目さん。しかし、火攻めに逢って焼きイカとなり呆気なく死亡。次いでカニ怪獣が出現、その名も”ガニメ”。「オイオイ横歩きしないじゃないか!」なんて野暮は言いっこ無しです。例え直進しようがカニって言ったらカニなんですったら。こやつも平気で上陸して人々を襲うものの、旧日本軍の弾薬に引火させて吹っ飛ばされます。トリを取って最後に登場するはカメ怪獣、その名も”カメーバ”。生憎と某大映のアレみたいに甲羅からジェット噴射したり火炎を吐いたりせず、首をニョキッと伸ばしたり引っ込めたりするだけです。ラストは唐突にもう一匹のガニメが現れ、カメーバと何とも地味~な決戦をしつつ、火口に二匹仲良く転落してEND。セルジオ島という南洋の島に舞台が限定された閉塞感とか光るアメーバっぽいエイリアンはチョットなぁとか突っ込みどころには事欠きませんが、突拍子もないクソ映画の直後に観ると何だか優しい気持ちになり笑って許せるので無問題。個人的には平成ゴジラシリーズなんかよりゃ遥かに楽しめました。よってオマケして6点。6点(2004-11-29 00:04:57)(良:1票)

156.  バックマン家の人々  ダイアン・ウィーストが愛用のバ○ブレーターを満座に曝されるシーンの気まずさはチョット形容不可能!!だらしないキアヌが意外とイイ奴だったりして。スティーブ・マーティンとジェースン・ロバーズ扮する父親との和解シーンもナカナカ味があって良い。ロン・ハワード監督、結構頑張ってマスな~!!7点(2003-01-29 02:51:11)(笑:1票)

157.  E.T.  地球へ来た宇宙人が地球の(つーかアメリカの)子供達と美しい友情を育む、というコンセプトのSF映画は以前には殆ど皆無だったことを考え併せれば、本作の有する歴史的意義も決して軽視されるべきものではない。全米興収1位が或る程度それを裏付けている。スピルバーグは商魂逞しい反面、子供っぽく理想に走る無邪気さも持ち合わせている希有な存在。本作の場合、それが吉と出たのだろう。個人的にはE.T.に魅力が感じられず(ぶっちゃけ気色悪い)、ストーリーには今イチのめり込めなかったが。だからと言って歴史的意義まで黙殺するほど見境無しではないつもりである。 7点(2003-01-15 01:49:48)(良:1票)

158.  脱出(1972)  何とも奇妙な味わいのジョン・ブアマン監督によるサバイバル・サスペンス映画。冒頭から中盤までは都会の喧噪を離れ自然に親しむべく、カヌーでの渓流下りに挑む4人の男達が「シティ・スリッカーズ」的まったりムードの中で描かれており、特に渓流下りシーンのダイナミックさは実に素晴らしい。中盤までリーダー的存在として映画を引っ張るのが若きバート・レイノルズ扮するルイス。「ブギーナイツ」とか「素顔のままで」での彼しか知らない方は必見のセクシーな男っぷりを発揮している。本作で一躍ブレイクしたのもナットク。後半からジョン・ボイト扮するエドに主役はシフトするが、正直言って、最後までレイノルズで押し通して欲しかったナァ…。崖をよじ登るアクションなんて正にレイノルズの為にあるような感じがして仕方なかった。アーチェリーを引き絞るカッコよさもボイトのヘタレっぷりとは好対照。コレと「ロンゲスト・ヤード」での彼は個人的に気に入った!!唯一の犠牲者ドリュー役は本作がデビューとなったロニー・コックス。「ロボコップ」や「トータル・リコール」での悪役しか知らない方は、彼のカントリー風ギター演奏をどうぞ。尚、作品自体は…かなーり重苦しくて後味も余りよろしくないので、誰にでもオススメとは言えないかな。渓流下りの迫力に…7点!7点(2003-02-06 01:33:49)(良:1票)

159.  ニキータ  リュック・ベッソンの名を一躍高めた仏アクション映画。ヒロインが殺し屋とならざるをえなくなる過程が丹念に描かれている辺りは流石に性急なハリウッドアクションムービーとはひと味違う…とか思っていたら早速ハリウッドでリメイクされてるし。でも、映像の迫力とヒロインであるニキータ役アンヌ・パリローの説得力有るタフな演技で断然オリジナルが上だな。ガンアクションの派手さでは負けているが、それでもフィルム・ノワールを遙かに上回るドンパチに当時は結構新鮮さがあった。「へぇ~フランスでも、こんなアクション映画を撮る監督が現れたか…」という感じカナ?J・レノの掃除人は「レオン」のルーツの一つに違いない。パリローはその後「イノセント・ブラッド」で観たキリだけど…今どうしてるんだろ?そんな彼女へのノスタルジーも込めて…7点。7点(2003-02-28 00:24:40)(良:1票)

160.  レベッカ(1940)  ヒッチ先生が渡米しての第1作ってのがポイントである本作。確かにセルズニックに遠慮しまくって、随分とお上品にダフネ・デュ=モーリア原作をソツなく纏めた印象は拭い難い。「三十九夜」「バルカン超特急」の天衣無縫な演出ぶりと比較対照すれば一目瞭然である。とは言え、見所が無い訳ではナイ。先ず、英国時代になかなか得られなかった好みのクール・ビューティ(勿論、ジョーン・フォンテーン!)に幸先良く出逢えたコト!!これにより、傑作「断崖」への布石が出来たとも言える。本作でもサスペンス醸成は専らジュディス・アンダーソン演じるダンヴァース夫人の怪演に任せ、彼女(フォンテーン)の美しさを余すところ無く描写する方に寧ろ傾注している様にも思える。その意味でも本作はヒッチ作品数ある中でも特にメロドラマ臭が強く、どうやらその辺が好き嫌いが出てくる所以なのかもしれない。ショットの鮮やかさや細かい伏線の張り方は並みのヘボ監督には到底マネできない上手さだが、個人的にはやや妥協に走った感が深く、ヒッチ先生が(例えオスカー作品賞をゲットしたにせよ)不本意に感じたのも無理からぬことだと思った。余談だが、セルズニックのプレッシャーここに極まれり、といった迷作が「パラダイン夫人の恋」(デビッド・O・セルズニック脚本!?)である。アレはもうセルズニック監督と言っても過言ではない凡作である。ヒッチ先生のフィルモグラフィから外して欲しいなぁ…。オット本作は、フォンテーンの美しさに取り敢えず7点。”一歩前進二歩後退”てな感じ…だな。 7点(2003-03-26 02:34:48)(良:1票)


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