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1. たそがれ清兵衛
不器用で欲や得を求めない侍を淡々とリアルに描いた物語。素晴らしい作品だとは思うが、地味なんだよなぁ・・・・やはり物語に起伏が無いというのは、さして時代劇ファン、邦画ファンではない観客が観るのには集中力が持続しないと思う。無論、そういった意図で製作はしていないとは思うが、十代~二十代にこの映画の良さがどれだけ伝わるのか疑問。莫大な制作費があるからこそ可能な“ラスト・サムライ”や極端な表現を用いた北野武の“座頭市”などとは言わないが、「時代劇っていいよね」「邦画も観ようよ」と若者が思えるぐらいの、観る側の底辺拡大の為にも多くの大衆に受け入れられる作品を作って欲しい。5点(2004-03-13 11:49:27)(良:1票)
2. ミッドナイト・ラン
個人的にデ・ニーロ作品の中でもベストです。何回観たか分かりません。デ・ニーロ本人も「マイベストムービー」と言っているそうですが、本作以降、これを凌ぐロード・ムービーに出会っていません。体重の増減や容姿をいじったりと、いわゆる“デ・ニーロアプローチ”をしないデ・ニーロは当時としては新鮮で、過去の傷を引きずる神経質な賞金稼ぎ役を見事に演じています。デ・ニーロとグローディンの絶妙な掛け合いや、その脇をガッチリ固める素晴らしき役者陣。笑いあり、涙あり、アクションありと娯楽映画とはこういうものだ、というお手本のような作品です。10点(2004-03-12 11:01:42)(良:1票)
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