みんなのシネマレビュー |
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1. バティニョールおじさん バティニョールおじさんは、ぼやき顔が良く似合っている。 朝5時から夜まで、働いているだけのおじさんは、家の中では影が薄い。 いろんなことに納得しているわけではないけれども、 言っても仕方がないし、奥さんその他になんだかんだ言われるのも面倒。 ま、商売がうまくいくのはいいことだし、ドイツは敵国だけど、今は逆らっても仕方ない。 だけど、目の前に居る子どもを密告するのはもう嫌だし、放っておくわけにもいかないし・・・ 世話をしているうちに、どんどん巻き込まれていく。 おじさんが良い人、正義の人かって言ったら、違うと思う。おじさんは、普通の人。 だけどおじさんは、前の戦争でドイツ軍と前線で戦った。それは誇らしい思い出。 なのに、敵国ドイツの言うがままになっている今のフランスがやっぱり腹立たしい。 気がついたらドイツの協力者として、動かされてしまっている自分だって気持ちよくはない。 そんなこんながいろいろ絡まりあって、巻き込まていくうちに、思いもよらないことをやってしまう。どこか困ったような、ぼやいた顔をしながら。 8点(2004-08-13 14:49:47)(良:2票) 《改行有》 2. モンスター(2003) あたしを連れ出したのだから幸せにしてくれるよね。 愛してるならできるはず。おいしいディナーも、素敵な家も。 あたしは幸せになりたいの。幸せにしてくれるっていうから来たのに。 あたし全然幸せじゃない。これって、愛されてないから。ひどすぎる。 なのに何もかもあたしの為っていうの?こんなこと頼んでない。 悪いのは全部あなた。あたしは悪くない。[地上波(字幕)] 8点(2007-01-04 00:36:15)(良:2票) 《改行有》 3. 戦場のピアニスト 戦場にピアニストがいても、全然似合わないし、何の役にもたたない。 何の役にもたたないけど、彼を助けてくれる人がたくさん居た。 ピアニストは一生懸命生き抜いて、助けてくれたたくさんの人は死んで、 家族も失って、だけど、ピアニストだからピアノを弾くんだな。8点(2004-09-20 15:20:10)(良:2票) 《改行有》 4. 誰も知らない(2004) 《ネタバレ》 最後の30分くらいは、いつ、発覚するのかと思いながら観ていました。 おとなの手で助けてほしいと願いながら、同時に、だけど、発覚したらどうなるのか。 明は、京子は、何を思い、その先を、どんな風に生きていくのだろうかと。 とても静かな映画でした。子どもたちは、ほとんど話しをしません。 もっと怒ったり泣いたりしてもいい筈なのに、何も言わない。 唯一、おとなである母親に要求するのは、「いつになったら学校に行かせてくれるの」 勝手で子どもっぽい母でも好きだったから、たくさん我慢して、あきらめてきたのだろう、と。 セリフで語らない分、いろいろな気持ちが、子どもたちの目から伝わってきました。 でも、私はこの映画では泣きません。泣いて、感動して、終らせてはいけない気がするのです。 9点(2004-09-12 00:29:18)(良:1票) 《改行有》 |
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