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自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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1.  死霊の盆踊り これを新品4242円から3911円に値下げして、「常に在庫あり」から、「通常2~5週間以内に発送します。」なほど売りまくっていたと思ったら程なくして完売しているamazonさんは正気の沙汰じゃないんだと思う。 [DVD(字幕)] 0点(2009-01-01 22:01:32)(笑:4票) (良:1票) 《改行有》

2.  シンドラーのリスト 日本製テレビアニメのような、具体的で説明的すぎる作りにせずこういった題材で作る手腕があったというところが凄い。映像面ではスタッフの力量による部分が大きいと思うが、元々映画は監督個人のモノではないのでそれも含めて凄い。 賞狙い、と揶揄去れがちな本作ですが、多くの関係者が狙っているわけです。元々。なにも悪いことではないです。それに93年に映画に触れたすべての人をがっかりさせる発言ではないかと思うので賞狙いという言葉はいかがなものかと思います。これ以外の作品も狙ってとれなかったわけです。お金を掛けて狙ってとれる賞ではないことを誰もが知っている海外では非常に評価が高いですし、実際精巧に作り込まれています。 少年少女をターゲットにした映画が得意とされ、その評価が固定してしまった監督が、娯楽作品をストップしてやりたかったこと、長年暖めてきたものを撮って良い立場を得るまでに大変な困難があったことは想像に難くありません。どうか日本独特のフィルタを通さず本作品を見てください。[DVD(字幕)] 8点(2008-08-15 14:38:49)(良:4票) 《改行有》

3.  プロメテウス 《ネタバレ》  志村後ろ過ぎるのであった。小学生の夏休みに、爺さんが川を見に行くと言ってよせよせと怒鳴りつける家族を振り切って出て行った。その日、台風が関東に直撃して凄まじい暴風雨が襲いかかっていた。  前日から出ていた注意報や、風と強まってきた雨脚に何故か僕はドキドキしていた。薄暗い朝、唸るような風音が聞こえるようになって布団から這い出すと、テレビを眺めながら丹念に紙飛行機を折る父、息子の朝食を作りながらどうしようも無く情報価値の薄い近所の出来事をおもしろおかしくしゃべり続ける母と祖父に朝の挨拶をして、脂の載ったハムエッグが焼き上がるのを待った。  隣に座っている祖父がそわそわしていた。 「なあ、相模川見に行かない?荒れ狂ってるぞ相模川。ねえ」孫よ、と。子供じゃ無いんだからとたしなめる僕のセリフが聞こえたらしく、母が絶対駄目と祖父を叱るのと同時に卵は焼けた。  何故か、「じゃあ俺一人で行くわ」じゃあ良いもん、と言う勢いで出て行った祖父の背中を思い出す。小学生には妙に神々しかった事とドアの閉まる嫌な音が頭に置きっ放しになっている。  で、プロメテウス号に隠された秘密の任務と、謎のピラミッド。リドリー・スコットである。それを読めたか読めないかで勝敗は分かれたはずだ。明かされない謎、活躍しないキャラクター、雰囲気、ガジェット。見終わって強く思う、こいつは正真正銘のリドリー・スコットだと。  明らかに、よせば良いじゃないかと言う行動を三分おきに取り続けるキャラ達には本当に疲れさせられる。そんなわけ無いだろ!、と言っても手遅れな彼らは正体不明の大気中で奇声を上げながらヘルメットを投げ捨て、子猫ちゃん怒るなよとささやきながら謎の生命体を触りたがる。必ず死ぬのに。  でも、そうではなかったのだった。あの日五分で帰って来た爺さんはビショビショで興奮しながら、 「あれは死ぬ。うん、あれは死ぬよ。お前ら絶対近づくなよ」  と、豪語して見せた。アタリメーダロ!と冷静に怒鳴りつけた大人二人は気付いていない。実際に見てみなければ分からない恐ろしさの裏にある、「すんげー面白かった」に。  でも、残念ながら「おじいちゃん、川見に行くって言って死人でてるよ」とその日のニュースで祖父を僕はたしなめた。  プロメテウスのクルーにも「大人なんだからやめなさい」と言ってあげたかった。  謎商法には興味が無い。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-04-24 20:23:32)(笑:1票) (良:2票) 《改行有》

4.  ターミネーター2 《ネタバレ》 子どもの頃映画館で始めてみたとき本当に、本当に驚いた。 情報を全く入れずに見たため、驚きの連続で、驚きすぎてどうしようもない恐怖の連続だった。 そもそも、サラの息子が「シュワルツェネッガーとT-1000」に追われるんだと思っていたため、ショッピングモールで挟まれたとき驚きで唖然。 あの瞬間の驚きは容易には忘れることが出来ないと思う。 巧いのはこの後サラコナーを救出するとき、サラコナーが今度は先ほど客が感じた恐怖を感じるわけで、さらに絶対的恐怖の対象が、新しい恐怖の対象に実は刃が立たないというプロット。 秀逸、巧すぎて悶絶。 ターミネーターが護衛であるという、一瞬の安堵感のあと終始追われ続けるプレッシャーが最後までとぎれない設定も余りにも作りが丁寧。 あきらめずに逃げつつも常に立ち向かうという部分がズシッとくる。最後に教訓的な物がしっかりとセリフで入っているのもわたしは良いと思う。 なかなか出来ない気づかない当たり前のことに気づかせてくれる本当に潔い映画だと思う。 基本的に、あの時代以降はこの映画の巧いポイントが台無しになってしまうような、ネタバレがネタバレと思われないような状態が普通になっていることが残念でならない。 少なくとも映画は普通2時間しかないため、ほんの数分のネタバレで多くが台無しになってしまうことだってある。 自分の要望や願望を、自分なりの作者や俳優のらしさに置き換えて「本来のイメージと違う」と言ってしまわないように、お金と時間を払って楽しむ以上余計な情報ではなくて映画本編そのものを楽しめるようにするべきと子どもの頃に学べたのが大きかった。全然この映画の内容とは関係ないけれど。[映画館(字幕)] 10点(2009-04-19 12:40:46)(良:3票) 《改行有》

5.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 大変面白かった。 SNSという、一サービスに国が機能を完全に依存するかというところとか、ネットという一情報提供手段にすべての人が生活を依存しきってしまうかとか、そういうどう考えてもフィクションに過ぎない部分を作り手が設定として作り込むことに、全然躊躇していないところに腕力というか、推進力というか、そういう力を感じた。 冒頭は世界観の説明的な流れで始まるが、実在するものとウソを上手に混ぜて、現実っぽさを巧妙に演出している。そこからいきなり現実世界に戻すことで何も変わった表現のない部分に現実感の表現が相対的に発生する。それが最後まで続く。巧すぎる。 物語の始まり部分からは、結構昔気質の青春ものの話運びで物語は進んでいく。特に彼氏のふりして家族に会ってほしいと学校一の美女に頼まれてノコノコついて行くなんて、なんてうらやましい状況なんだ、と思わされてる時点でもう入り込んでいた。巧い。 話の中に新しい思いつきはほとんど無く、どこかで観たような設定で創られているけど、その組み合わせや絵的な完成度たるや驚きの高さ。作画も良くキャラクターも魅力的とくれば、今までにほとんど無い出来の良い映画になっている。アニメで作る意味を失わせかねない紙芝居状態や止め絵も最小限。 ただ、この映画の良いところは実はそこじゃなくて、「まだ負けてない!」っていうところ。台詞で具体的に表現されたこのテーマ。優秀な主人公が、常識の範囲内で優秀で、異能者と言うほどの能力はない。自分の力で引き起こしてしまった事件だと思っていたものが、実は後一歩のところで自分が起こしたことではなかったことに複雑な気持ちになってしまう。そういう少年にものっすごく感情移入してしまった。 異能者は主人公ではなく、その周りにいる先輩の一族。彼らがほぼすべてをかたづけてしまうわけだけど、その後の最後のがんばりとその演出たるや結構グッとくるものだった。消化不良の新しさよりも、練り込まれた話の満足度の高さの方がずっと大事だということがよくわかる。たまたまとは言え、公開初日に観た映画が、飛び道具的などんでん返しで完成をあきらめたような映画で無かったことが非常にうれしかった。[映画館(邦画)] 9点(2009-08-02 05:11:48)(良:2票) 《改行有》

6.  セルラー 《ネタバレ》 面白い! 電話を使った設定って言うのが良いですね。 固定電話、公衆電話、携帯電話、それぞれに役割があって凄く面白い。 公衆電話にかかってきても、昔の映画ならそこから始まるとおもいますが、この映画では変なやつが出てきてスルー。 B級映画の移り変わりも興味深いです。 それから、なんかリュックベッソン関連作品をちゃんと作り直したみたいな感じがするんですよね、演出とか出演者とか。でも関係ないみたいです。 そういうわけでスピーディで凄いプレッシャーで、凄い爽快感。 最後まで携帯電話という設定を捨てず、生かし切る技量も凄い。とにかく良い映画を見たなぁっていうかんじでした。 吹き替えで見ていたのですが、中断したため設定が変わっていることに気づかずに途中から元の音声で見ましたが、吹き替えも雰囲気を損なわず、よりテレ東な感じが良かったですよ、おすすめです。[DVD(吹替)] 8点(2008-10-18 23:38:20)(良:2票) 《改行有》

7.  バトルシップ(2012) 《ネタバレ》  五月の大型連休の前日、東海道線にゴトゴト揺られて実家に帰った。茅ヶ崎駅を降り、タクシーのドアを開けてもらうその寸前で、 「おーい。こっちこっち」と、家族の声がする。ああ、来やがった。ゆっくりさせろよお祖父ちゃん。聞こえる声量で言ったはずだけど、全く気にしてない。 「良いぞ-今年は、これ見よ、これ」どうだ孫よ。 「バトルシップ」良し、見よう。今すぐ見よう。と完全に舞い上がっている。お花見以来の孫を待っていたにしては、何故バトルシップなのか。去年より疲れる。 「ポップコーン買ったか?ああぁ後あれ、特保のコーラあれは必要」などと、イトーヨーカドーにあれこれ買いに行く。  ふと記憶がよみがえる。  左頬が痛い。凄く痛い。  近所の仲間と遊んでいたところ、喧嘩になってしまった。1対五では分が悪い。ジリジリと殴り合いが始まろうとしていた刹那。 「イカーン!」と、いきなり祖父さんが止めに入ってきたのだ。そして、どう言うわけか床に堅いものを落とした様な音が僕の頭の中で響く。僕が思う様殴られ、友達はポカーンと、何の話だったっけな状態である。そこから何故か怒号にて説教。曰く、五人がかりで何やってんだと。僕も五人相手に険悪にしてどうするのかともっともらしいことを叩き付けられた。それだけでどこかに行ってしまった。  何とも気まずくなったので又明日遊ぼう、と家に帰ると何食わぬ顔で祖父さん夕食つまみ食いである。 「凄く痛い。じいちゃんスゲエ痛い」 「喧嘩になってみろよ、もう何カ所か痛かったはずだろ?一個で済んじゃった」良かったな、孫よ。  畜生、メチャクチャな大人がいるよ。  そして今、祖父さんはバトルシップに夢中だ。良いか、アーレーバーグ級三隻だろ?敵はエイリアン。可愛そうだなぁエイリアン。米軍が強い前提で見ている祖父さん。一緒になって 「撃ちー方始め」 とはしゃいでいる。  この後みょうこうが撃沈し、軍艦が登場すると 「俺たちに任せろ!」と敬礼までしている。海軍式である。熱い。  僕も、祖父さんの横でイージス艦がこんなに弱くねえ。あんなのCIWSとオットーで百発投げてもあたんねーよ!とガリガリハマってる。畜生、連休が始まる前の夜にこんなもん見せやがって、次の日まんまと横須賀に護衛艦を観に行った二人であった。    完全にジジイの思うつぼなのが非常に忌々しい。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 9点(2013-05-29 02:57:30)(良:2票) 《改行有》

8.  X-メン 《ネタバレ》 なかなか面白かった。 そういえばCGの水準がグッとあがってアメコミ映画化の波が来た。この映画はその先陣だったように記憶している。10年前の映画だが、今観てもそれほど大きくおかしな特殊効果は無かったように感じた。 90年代、CGといえばモーフィングであり、人形を絵のモデルに置き換えたものであり、書き割りの代替であったと思う。2000年代に入ると、形状の変化は物理演算の上現象をなぞるようになり、人間のモーションを絵に置き換え、環境を丸ごと構築したセットを代替し舞台装置的な大道具や、本来の機能や質感を持たない小道具よりも明らかにリアルになってしまった。 これはリアルさの逆転現象を起こした。映画らしい張りぼて感や良くできたスタントが脳内補正でリアルに見えたのが、映像がホントにリアルになり始めたときこれまでスクリーン上に写っていた見かけ上のリアルさとあまりに違っていたため、受け入れられなかった多くの映画好きが戸惑った。結果、「CGだからダメ」とスクリーンの中に出てきた新しい特殊効果を切り捨てた。 この映画はそういう時期の先鋒だった。今観ると当時感じていた違和感というのはむしろ少なく、特殊効果以外を楽しめた。シリアスさや緻密さは今の水準からすると甘々だが、90年代には制作に入っていただろうことを考えるとものすごいことだ。 この後、幅広い年齢層に向けてアメコミの優れた映画化作品が次々と現れるが、リメイクブームやネタ切れと揶揄する人が多いことには疑問を感じる。ブームやネタ切れでは無く、映像の技術革新が連鎖的に脚本やストーリーの革新を呼んで表現が出来るようになった新しいジャンルと言えないだろうか。[ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 7点(2010-08-01 04:39:00)(良:2票) 《改行有》

9.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 何なんでしょうか。私が今までヒーローモノに持っていたイメージ、●●をするから悪役。悪役をやっつけるからヒーロー。という対立構造に対するフラストレーションを完全に叩きつぶしてしまいました。 この映画は悪が本物の悪です。一頃流行した悪とは何なのかという価値観を揺さぶるテーマ以前に、話し合いも欲も全く通用しない、犯す犯罪とは全く関係のない自分の楽しみのために必要なイベントとして殺害や窃盗をするという、現実世界の凶悪犯そのままの、行動規範のない現実の悪が登場します。 キャラクタや場面の切り替えでリアリティと映画の狭間を行ったり来たりするわけです。その感覚がなぜか恐怖映画以上のスリルを与えてくれます。そのリアリティが自警団が犯罪者を探しだし殺害するという異常な状況を作ることやそれに対する快感を与えない。殺害による個人的な復讐がそれ自体事件となり自治体の浄化につながらないなど、テーマがいかにも今世紀になってからの作品です。 それでも、今の時代には存在できない空想の正義が崩壊しても、正義ではなく悪と相対する存在として有り続けようと諦めない気持ちというのがズンと突き抜ける隙間を与えてくれました。テーマだけでなく、脚本、色彩、映像技術、編集やアクションまで何もかもがそろっています。過去の傑作同作品が実現できなかった部分を、現代の最高の技術で作り上げ、議論し尽くして作り上げたであろうテーマで、作り直しとは全く別の意味の超傑作に仕上がっています。 単純な対立構造、善悪がはっきりしている作り、ロボットアニメ的なヒーロー像という日本的な趣向にはなじみませんから、当分こういう作りの話はまず日本で作られることはないですね。残念ではあります。 何回観てもエンドロールも興奮で立ちたくないほどの映画でした。すばらしいの一言です。[映画館(字幕)] 10点(2008-08-10 02:40:57)(良:2票) 《改行有》

10.  ショーガール 《ネタバレ》 ヴァーホーベン。本気出しやがった。 後に「なぜSFや特殊効果を多用した映画を撮るかって?英語が苦手で会話劇が作れないからだ」 的な事をインタビューで語った。しかし、その割にはこの作品は非常に心情表現がうまくいっている。さもアメリカの象徴であるかのような世界はヴァーホーベンのいつものにおいがぷんぷんしているのが不思議ですらあった。 で、この映画の見所である「ちょっと勘違いが入ったアメリカ」だ。なんというか、セガールが撮った新宿のようなそこまで行くと経済的に成立しないだろ的なショービジネスになぜかリアリティを纏わせる。 ちょうど我々が「こんな日本は日本じゃない。ふざけてんのか」と日本を描くハリウッド映画に対して抱く感情に似た感情をアメリカ人も持ったらしい。 しかし、彼らの場合は敬意をもってヴァーホーベンをラズベリー賞グランドスラマーとして迎え、スピーチまでやってのけてしまう監督に拍手喝采を送った。 ここに合致度にしか目もくれない日本の観客と、映画そのものをどうとでも楽しむアメリカの観客の決定的な違いがある。作らせる側も観る側も底の深さが決定的に違うのである。 ここまでのことを書いておいてなんだが、褒めてはいない。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2012-04-27 17:04:47)(笑:2票) 《改行有》

11.  フォーン・ブース 《ネタバレ》 面白い。おすすめです。 短編小説のように詳述をさけ、一時間ちょっとの間に、ギュッと詰まったサスペンスをさあどうぞと提供してくれるのはとても便利ですね。よくできてます。 電話から出られなくなってからの小競り合いや、顛末までの流れもちょうど良いストレスを与えてくれるので、ラストのどんでん返しには参りましたね。こういうぼかし方があるかと。 真犯人の犯人像というものを想像すると、単に無関係というのではなく、最後の電話ボックスを盗聴することが日常であった男が、たまたま標的にしたということなんでしょう。その電話ボックスの利用者は、その網に掛かったら徹底的にマークされ、長い時間を掛けて狩られます。 この男のやっていることは要するに、自分だけに通用する正義なんでしょうが、そのテロリズムに付け狙われるヴァルネラビリティをその電話ボックスでたまたま披露してしまった主人公の運の悪さと、観客と犯人だけが真犯人を知っているが、永遠に生殺与奪のチャンスを窺われる気持ちの悪さという後味というのがまた良いのです。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-11-24 14:29:27)(良:2票) 《改行有》

12.  刑事ニコ/法の死角 《ネタバレ》 スリムセガール様が、全力疾走する。 これだけですでに画期的なこの映画は、さらに革命的な映像を我々に提示するのである。セガールピンチだ。ピンチセガールというセガールの自己同一性を揺るがすその様態は、セガール様を尊敬してやまない僕たちを当惑させ、憤然とそんなはずじゃないと反抗心をあらわにさせるのである。 ピンチセガールの見せる不敵な面に後のセガール、ようはノーマルセガールでありオーディナリーセガールでありフォースフルセガールを想起するのだが、その瞬間クリティカルセガールのクリティカルな状況を完全にパスされてしまう仇役の腕はボッキボキになりつつ、法の死角とかお構いなしないつものセガール様を見つめる大満足な僕たちがいるのである。 この作品のセガール様は、とにかく技の美しさが半端ではない。トラディショナルな武術を披露する彼は、後にいろいろな作品で見せるアクションのことごとくを上回るすばらしい武術を見せる。キャリア屈指の合気道アクションをありがたく、一切の疑問を持たずに拝見することがこの作品を鑑賞する作法なのである。 そういう訳でつべこべ言わずにセガール様全盛期のアクションを固唾をのんで観てください。[地上波(吹替)] 8点(2012-05-31 02:16:00)(笑:2票) 《改行有》

13.  シェーン 《ネタバレ》  深手を負って、そこに居られなくなって。きっと引き返したいんだろう背中はかっこよくて。  きっと死んじゃうんだろう。だから戻ってきてシェーン。帰ってきてよ。  って何回観ても泣いちゃうでしょ。普通泣くでしょ?そうでもないらしい?えええ!  と、中学生の時友達に熱くシェーンを語ったが、 「西部劇とか、お前つまんねーもんよく見てるよな」とか失礼なことを言われて落胆したのを思い出す。曰くオリンピック等の記録映画並に古くさくてつまらないというのだが、まて。そんなこと無いだろ。  だが、やっぱり今になっても西部劇が面白くてたまらないと言う人には余りお目にかかれない。非常に悲しい。そして、小学校高学年までジャッキーチェンとシェーンについて実話と区別できていなかったのは誰にも言えない秘密だ。[地上波(吹替)] 8点(2013-07-27 22:05:42)(良:2票) 《改行有》

14.  A.I. 《ネタバレ》 タイトルの通り様々なタイプの人工知能が、それぞれの癖をだしていろいろなドラマを織りなしていくのが印象的でした。 最終的に、高度なルーチンで増殖し生活をしているAIはもはや生命かどうかという垣根を越えてしまっています。 必然定期に旧式の人工知能を搭載した主人公は、その人工知性体との対比で人間的にすら見えるというプロットが秀逸。 それまでの主人公は人間的な行為をプログラムされた人工知能で、母親としてインプットされた対象を寂しがるという行動が基盤になっているようなのですが、それが知性からではないことが気になって仕方がないのは彼が製品として生まれ存在しているからでしょう。 見せ方が上手い。 このせいでどうしても愛情や知性に感じられない、リアルな仕草との対比もとてもやりきれなくて良いですね。 終末的な雰囲気が公開当時、なぜか懐かしく感じられたのが思い出されます。 21世紀という時代が始まってまもなく、20世紀末を覆っていた終末感が実は作られた物だったんだ、ということにこの作品で気づきました。 ハリウッドはこういう文芸調のテーマにゴツンとお金をかけて作り上げてしまうのが凄い。 それだけに描写が細かくいろいろな感情が生まれるのでその時々で満足感が違う映画です。[映画館(字幕)] 6点(2008-08-28 23:13:03)(良:2票) 《改行有》

15.  続・夕陽のガンマン/地獄の決斗 《ネタバレ》  バカバカしい時間の使い方と、なんでそんなに引っ張るの?という緊張感。百回見た。  完璧に西部劇を勘違いしたこの映画は、その実アメリカ本土の西部劇よりも遙かに西部劇なのである。[地上波(邦画)] 10点(2013-05-09 20:38:48)(良:2票) 《改行有》

16.  ロッキー4/炎の友情 なんかなぁ。なかなか面白いんだよなぁ。かといって人に薦めると十中9.5くらいハ?って言われるし、残りの0.5もJBがイカレてて面白かったとかドルフラングレンが活きが良いのってこれが最初で最後だよね、とか。そこじゃねーだろ。 確かにJBがビアッグゥッ!とか言ってるのを観ると早く何とかしないとって思うけどさ。そうじゃないだろだから。この映画観てグッとこないのはおかしい。グッときまくるでしょ?くるでしょ?こないですか?スイマセン。 でも私はこの映画の主題歌とかeye of the tiger を聞くとシャドーボクシングしますよ、反射的に。坂道とかむやみに駆け上がります。内容とかつじつまとか、そんなのどうでも良いですから、とにかく血湧き肉躍ってほしい。そういう90分なんだよね。[地上波(吹替)] 7点(2010-04-16 00:42:47)(笑:2票) 《改行有》

17.  ゾンビランド 《ネタバレ》 なかなか面白い。 映像的にゾンビ映画として、真っ当かつ高品質であることは間違いなく、一瞬B級じゃないんじゃないのか?とか思わせるんだけどやっぱりどうしようもなくB級であり、そこが良い。 全く説明されないゾンビ過は、社会と背景の損傷度から容赦のなさを知ることができるが登場人物たちはその辺を気にする様子もない。ふざけた空気が流れるなか、何となく生きていこうとして、なおかつ何となく生きてしまえている彼らにどういうわけか共感が湧く。 目的地までの彼らのやりとりに何となく安堵感を覚えるのはなぜだろうか。あの四人のどこかにどうしようもない自由さと繋がりを見つけてしまうと、エンディングがどこか寂しくて、それが心地よいのだった。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2011-05-31 21:39:28)(良:2票) 《改行有》

18.  ボーン・スプレマシー とにかくすさまじいアクションに脱帽。 対人の格闘は前作よりさらに緻密になっていて、初期セガールを思わせる。 特に元同僚?を訪ねたシーンでは、技量の接近した相手との何でもありをかなりスリリングに表現。 刺殺、目つぶしをねらった攻防や小道具の使い方が上手すぎて手に汗握ります。 今作は前作のようなだんだんと明らかになる筋ではなく、目的に向かう筋なので、キャラ同士のやりとりが白熱化します。 スピーディな台詞回しが小気味良く、そういう部分の演出の巧さが光っています。 追い込まれてからのプロットも秀逸。ボーンと敵のパワーバランスの変化なども凄く上手く作られていて感心しきり。大満足でした。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-10-04 17:46:51)(良:2票) 《改行有》

19.  ロード・オブ・ザ・リング 《ネタバレ》 神話の時代が終わる最後の時代が完璧に描かれていました。 本当にこれが実現するとは思っていませんでした。最初は本屋でたまたま見かけた映画化決定の文字ですが、まさかこれほどの完成度で映画化されるとは思いませんでしたね、ホントにビックリしたものです。 ドワーフ、エルフ、ホビット、怪物達、そして人間。いろいろな種族が滅亡までの時間をそれぞれに過ごすそのもの悲しさ。他の種族は去りまたは神に見捨てられ、滅ぼされてさえいる。 神にも邪神にも見落とされたホビットのみが自分たちの世界のために指輪を捨てに行く。それに賛同したのは本当にわずかな仲間とそれを支える者達だけだった。 と、バックグラウンド的な、末世感と絶望しかない世界を劇中よく理解してみないとやはりどうしてホビットが主人公なのか、感情移入できるのかがよく分からないと思います。 この物語の中では人間は現代的な精神性を持った人間ではなく、邪神の力をもって欲をかなえようとする弱い存在でしか無い、ホビットを通して進化をする脇役です。エルフは簡単にこの地を捨てて旅立ちますし、中つ国に残された者にとっては、死しか残されていなかったわけですが、ホビットが触媒になり他の種族が種族としての完成度を高めていくきっかけになる、という物語を忠実にあの時間内に実現している凄さ。歴史的作品ですね。 また全く未来に光が見えない状況で、心が折れてさえ前に進むホビットに、現実世界にさえいない強い人間像を見ることが出来ます。即物的な退治劇との厳然たる一線をホビット達が引いているわけです。ホビット達の姿から多くの教訓を受け取ることが出来ます。 国産RPG的な特異な解釈のファンタジーが頭にあるとどうしても勇者さまご一行という見方をしてしまうかも知れませんが、本物の物語は全く違ったものです。その世界や、日本人にはまだ理解しがたい難解なワビサビを存分に堪能できます。 トムボンバティルのくだりは私も大好きで、原典でもスパイスのような役割だったと思いますから、シリアスで陰鬱な雰囲気の完全映像化という視点からはスキップしたのは正解だったのではないでしょうか。[映画館(字幕)] 9点(2008-10-19 23:12:33)(良:2票) 《改行有》

20.  ガール・ネクスト・ドア 《ネタバレ》 結構面白い。 色々温いのだが、その温さがよかったりする。もうちょっとハードな展開とか、痛い展開とかをやると妄想アニメみたいになってイヤだったりする。別れちゃったりしなくてよかった。 最後もうまくいってよかった。切なくなっちゃったらどうしようとか心配したけど、直球ど真ん中な話もたまには良いな。うまくいって何が悪い。切ない展開悲しい展開はスイマセン自己憐憫で死にそうになるから止めてください耐えられないんですゴメンナサイ。 アーア。こんな夢みたいな卒業してミテエ。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2012-03-23 05:37:43)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》


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