みんなのシネマレビュー |
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81. アンタッチャブル 《ネタバレ》 退屈だった最初の手入れ失敗シーン。後になって、あのシーンだけでカポネによってシカゴが支配されているのだとわかります。警察は誰も信用できない。はずなのに、そこで偶然出会うマローン、まだ町に染まっていない警察学校生のストーン、そして外部から派遣されたウォーレン。アンタッチャブル結成。無駄が無く、個性が光り、説得力のあるメンバーです。 個人的には、4人で騎兵隊と連携してカポネの部下達を追い詰めるシーンが一番良かったと思います。一番地味で足手まといになりそうだったウォーレンが、熱い活躍を見せます。脇役好きの僕にはたまらない演出です。弾がきれたら銃で殴りかかるところなんか、帳簿係とは思えません。 ネスとマローンが次第に本音で行動し始めるのも良かったです。当初こそ聖人君主にふるまっていたネス。「法のゆるす範囲ならなんでもする。」という言葉に象徴されています。ですが、仲間が殺された辺りから、聖人君主のメッキがはがれ始め、人間臭さが出てきます。その究極が乳母車と屋上からの突き落としだと思います。 マローンも、「生きていることが大事。」とはじめこそ言っていたのですが、4人の中で最も目的を達成することに情熱を燃やし、危ない橋を渡り、最後は命を落とします。 そして、「禁酒法」という設定。ほとんど悪法です。犯罪を作り出すのは法律かもしれないということに気付かされます。最後のネスのセリフにそのすべてが集約されている気がします。[DVD(字幕)] 7点(2011-11-04 11:33:58)《改行有》 82. ANA+OTTO/アナとオットー 《ネタバレ》 5年ほど前に、深夜に「視線のエロス」という映画がありました。タイプは違いますが、雰囲気が良く似ています。幻想的な風景描写と、リアリティのある心象風景のバランスが好きです。僕にとっては、数少ない「退屈にならない平坦な恋愛映画」です。 きっとこの映画のテーマは「偶然」です。前半から中盤にかけて、数多くの「偶然」が、二人を結びつけ、二人の絆を強くしていきます。 ですが、OTTOにとってもう一つの大切な絆である母親の死を境に、OTTOは自らANAとの絆を断ち切ってしまいます。 二人は離れ離れになった後、再びお互いを求めるようになります。ですが、もはや「偶然」が二人の味方をしてくれることはありませんでした。今度は「偶然」が二人を遠ざけ、引き離そうとします。ですが、二人の思いは強く、遂に二人が再びめぐり合うかと思ったそのとき、最悪の「偶然」が二人を・・・ 振り返ってみると、OTTOはANAといっしょにいたいがために、母との絆を断ち切り、その結果母を失ってしまいます。そして今度は母を失った罪悪感を紛らわすために、ANAとの絆を断ち切ってしまいます。その結果ANAまで失ってしまうことに・・・ OTTOの行動は、極めて自己中心的です。もしOTTOが初めから、母とANAのことをもっと考え行動していれば、こんな悲惨な結果にならなかったのではと思うと、やりきれないです。 [DVD(字幕)] 7点(2011-10-11 23:12:44)(良:1票) 《改行有》 83. アクアマン 《ネタバレ》 最初のうちは良かったんですが、アトランティス?の世界に入ってからがちょっと中だるみしてしまいました。 海中の都市が出てきた瞬間は感動するんですけどね。 映像美だけで長時間ごり押しされちゃうと、飽きちゃう。 バトルシーンが思ったよりよくできてて、どのシーンも面白い。スピーディだし、テンポが良い。立体的で、攻撃のバリエーションも豊富。 特に中盤、ブラックマンタがオームの精鋭たちと襲ってくるシーンはお気に入りです。 逆に、ほんとは一番の見せ場になるべきアーサーと弟の対決はいまいち盛りあがりに欠ける気が・・・。 中盤と終盤で2回も対決シーンがあるんですけど、見ごたえがちょっと・・。 メラのような能力は映像映えするんですけどね。ひたすら矛でカンカンカンカンするだけじゃねぇ・・・。 アーサーが伝説のトライデントを手にしてからはもうひと盛りあがり。 海の生き物を統率して攻勢を仕掛けるラストシーンの迫力は最高。 更にはトライデントを守っていた伝説の怪物やら、海溝王国の怪物トレンチたちまで従えちゃっているのはアツすぎます。 ただ結局はトライデントの力におんぶに抱っこな感じがしないでもない。 アーサーが何かに覚醒したり、努力したりってゆうのも少し欲しかった。 幼少期に師匠から教えてもらった技を最後に披露していましたけどね。それだけじゃあ物足りないのですよ。 ビーストテイマーの能力をもう少し要所要所で発揮して、アクアマンならではの魅力を見せてほしかったかな。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2024-04-21 23:20:24)《改行有》 84. アルゴ 《ネタバレ》 実話に基づく衝撃的なサスペンス。 オープニングから度肝をぬかれます。まさかこんなことが本当にあったとは・・・。 大使館はその国の領土ではなく、そこはアメリカの領土なんだから、こんな簡単に侵入していいものかと驚きました。 当時の情勢とか国際ルールとかよくわからない。でもアメリカは自分の領土を不当に占拠されたわけですから、なぜ強気に出られなかったのかがよくわかりませんでした。人質を取られていたから強気に出られなかったのかな・・。 映画はかなり真面目な内容になっています。 そのぶん、娯楽性が犠牲になっていることは否めません。 なにしろ、見所がオープニングとラストの国外脱出シーンしかありません。 もちろん、ラストの国外脱出に向けての準備が着々とされるわけですから、それはそれで緊迫感があります。が、しかし、なにしろ長い。 救出に来てもらっといて、文句ばかり言う大使館職員にも好感が持てない。 それに6人は救出されたかもしんないけど、残りの大多数の職員が解放されたのは444日後だそうで・・・。史実なんだから仕方ないんでしょうけど、まだ人質が大勢残っている状況で、めでたしめでたしみたいなテレビ中継がされていたのに対し、それはどうなん?って思ってしまいました。 ただ、こういった事件を知ることができたという意味では見る価値があったかと。 もちろん映画的な盛りあがりで言えば、オープニングとラストの脱出シーンは見る価値アリかと。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-12-19 04:06:32)《改行有》 85. 明日に向って撃て! 《ネタバレ》 最初はいい。最後もいい。ただ中盤の追いかけっこがねぇ・・・。ずーっと逃げてばかりでいかんせん退屈。 「まいたか。」「いや、まだだ」「もう大丈夫だろう」「いや、まだだ」の繰り返し。台詞もシチュエーションもほとんど変わり映えしないので、いい加減飽きます。 早撃ちキッドの登場シーンこそしびれるものがありましたが、結局その才能を活かすエピソードはなし。 『明日の向って撃て!』なんて希望を感じさせるタイトルですが、やっていることは強盗。当然未来なんてないわけです。案の定バッドエンドだし。それだったら『俺たちに明日はない』と、自分達の立場をわきまえているほうがまだ良いです。 女教師もあのタイミングで退場させるのだったら、なぜ連れてきたのか。せめて別れのシーンぐらい入れてほしいものです。 ブッチもサンダンスも飄々としていて、そのキャラのおかげで明るい雰囲気づくりには成功している。でも飄々としすぎて、人物が描けていないという見方もできます。主要キャラの感情があまり伝わってこないので、感情移入しづらいです。 途中で足を洗おうとするけれど、護衛任務に失敗して、すぐ断念。山賊の真似事でもしてみようなんて、なんとも中途半端な描き方。刹那的で無計画。これだったら「生涯銀行強盗!」みたいに初志貫徹しているあちらのほうがまだ好みです。 ・・・ところでこんだけ銀行強盗やれば、お金はあるんじゃないの?無理して働かなくてもさぁ。盗ったお金はどこにいったのでしょう? こーゆー映画を見ると、昔の映画って過大評価されているきらいがあるなぁと思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2023-09-15 13:41:20)《改行有》 86. アフターショック 《ネタバレ》 最初の40分くらいがひどく退屈で、そんなに尺が必要だったのか疑問。登場人物たちに感情移入させるための40分なんでしょうけど、正直この個性的な面子なら15分~20分くらいで十分だったように思います。 こーゆー映画にしては生き残りゼロ。最後のねーちゃんも津波に飲まれて助からなかったものだと解釈します。 イーライ・ロス演じるグリンゴ、このザ・主役って感じの人が途中で消えてしまうのがかなり意外でした。 じゃあここからポヨに選手交代か?と思ったらポヨも戦線離脱・・・。全く先が読めない展開が続きます。 ザ・脇役かと思われた消防士は最後までちゃっかりいるし、しかもこいつがラスボスになったりと、先が読めないというよりやりたい放題のストーリー。純粋な災害ものとして見始めちゃったから、思わぬ展開に面喰います。 疑心暗鬼のおばさんがポヨに発砲しちゃうシーンなんかは、さもありなんって感じで好きなんですけどねー。 あまりに悲惨で悪趣味で救いがないから、少々ゲンナリしちゃいました。 もう少し救いを残してくれても良かったような・・・[DVD(字幕)] 6点(2022-11-10 00:55:38)(良:1票) 《改行有》 87. アイス・エイジ4 パイレーツ大冒険 《ネタバレ》 突然訪れる天変地異。 氷山や氷の塊を船にして海をさすらう。目指すは妻と娘。 今作では娘の自立や父の子離れ、真の友情などのテーマが盛り込まれています。ただ、弱い。 映画自体のノリはアトラクションムービーとなってしまっているので、中途半端なドラマは相性が悪いように思われます。やるならもっと真剣にドラマパートでうならせてくれないと、映画のテンポを損なうだけの結果になってしまいかねません。 こーゆーノリの映画にシリアスなドラマを入れるギャップは嫌いではありません。できれば笑いや映像の凄さで誤魔化さずに、丁寧にドラマ部分を掘り下げてほしかったです。 また、今作で用意されているエピソード。娘ピートとイケメンマンモス、友人ルイス(モルホグ)との三角関係。キャプテンガットとガット海賊団とのバトル。ガット海賊団シーラとディエゴの恋物語。シドの祖母の秘密の友人。そう、はっきり言ってエピソード過多。キャラもパンク状態。もともと薄味気味になりつつあったのを更に薄くしちゃって、もはやほとんど味がしなくなっちゃった感じ。何でもかんでもつめこめば良いってもんじゃないでしょ。 映像的には相変わらず高い技術のアニメーションで、見ているだけで楽しい。それは間違いありません。ですが映画として、アニメとしての面白さを問われると正直物足りません。う~ん、しばらくするとその中身のほとんどを忘れてしまいそうです。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2022-05-26 02:34:10)《改行有》 88. アイス・エイジ2 《ネタバレ》 1作目に比べるとストーリーが物足りないです。 地球温暖化で溶ける氷河。迫りくる大洪水。こんなサスペンスフルな舞台設定をして、なぜこんなにまったりだらだらになっちゃうのか不思議。 マニーは恋愛。ディエゴは自分の弱さと向き合うのに必死。シドは謎の宗教団体とのトラブル。だから『大洪水がくる・・・!一刻も早く非難しなきゃ!』ってのが二の次になっているからかもしれません。 太古の水棲恐竜らしき二頭が多少場を盛り上げてくれはしましたが…。たった二頭か。しかもその二頭と遭遇しているのが、犠牲になった一匹を除けばマニーたちだけ。せっかくパニックものの要素を取り入れる大チャンスなのにもったいない。 『こうなれば助かる』という最終ゴールラインがあやふやなのも良くありません。そこが明確であるからこそ、ハラハラドキドキもできるし、感情移入もできるってもんです。だいたいやっとゴール地点らしきところに到着したのに、そこも氷河に囲まれているっていうのはどうなの?正解なの?前作は人間の子供を両親に会わせるという明確な最優先事項が、映画にメリハリを与えていました。多分そこが良かったのだと思います。 文句ばかり書いてしまいましたが、二頭の水棲恐竜の襲撃シーンや、間欠泉のシーンなど、見所も多いんです。アニメーションだって前作にひけをとりません。特に水に濡れたマンモスの毛の質感のクオリティたるや形容できないくらい素晴らしい。ただその一つ一つがただのアクセサリーと化していて、映画の面白さと上手く結びついていないのがなんとも惜しいのです。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2022-05-04 23:22:55)《改行有》 89. アデル/ファラオと復活の秘薬 《ネタバレ》 ちょっと評価が難しい映画。 教授が死んでしまう。その一方でむかつくアホ警官たちは放置。大統領も放置。犬も放置。 などなど、なげっぱなしな部分が多いので、映画としての質はそんなに高くないのかもしれないです。 ただ、翼竜が出てきたり、ミイラが歩き回ったり、こーゆーの好きなんで楽しい。 ビジュアル的に日常ではお目にかかれないものを見られるってのは、映画というコンテンツの最大の利点だと思います。 何の脈絡もなく、いきなり翼竜が目覚め、爺さんが魔法みたいなの使ってるもんだから、こいつはトンデモ映画かと思いました。 いや、ファンタジーですからトンデモ映画には違いないのですが、思っていたよりストーリーはしっかりしています。 何より主人公でありヒロインアデルの動機が単純明快でよろしい。少々高圧的で癇に障る部分が無きにしも非ずですが、『妹を助けたい』という理由で一生懸命頑張る。いいじゃないですか。応援したくなります。なんでもアリな映画だからこそ、主人公の魅力ってのが大事。 余計な説明を一切省いているため、すっきり見やすい。ただし謎は謎のまま。ほとんどのエピソードが放置プレイ状態。よってテンポが良くなってはいますが、説明不足感は否めないので一長一短といったところですか。 エジプトで出会う謎の一団なんて、結局どーゆー一団なのかわかりゃしない。植物学者の青年の恋なんて添えもの程度。 でもでも、エジプトの遺跡発掘なんかインディ・ジョーンズみたいで面白いんです。これが大事。 この映画はストーリーよりもアトラクション的な面白さを堪能するタイプかもしれませんね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-04-17 03:42:26)《改行有》 90. アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴ3 《ネタバレ》 1作目の続編。1作目を見ていないと主人公に感情移入しづらいであろう内容。 サスペンス映画としての出来は悪くないと思います。 ですが、アイ・スピット・オン・ユア・グレイヴのシリーズとしては不満が残ります。 今までとは違い、他の被害者のためにレイプ犯たちを血祭りに上げていくジェニファー。それはまるで自粛警察気取り。他の被害者達の被害映像が少しでも流れればまだ良かったかもしれない。せめて仲良くしていた友人の変わり果てた姿。無罪になって喜ぶ加害者の様子ぐらいは映しても良かったんじゃないでしょうか。 動機がいつもに比べるとちょっと弱い気がしたのですが、それでもジェニファーに正義を感じる中盤くらいまではまだ許せました。問題は終盤。もう頭がイッちゃって、狩りにもイっちゃうジェニファー。しかもその相手は無実の人間。 もちろん、シリーズものでなければ、過去のトラウマから精神が崩壊した悲劇として受け入れられたかもしれないです。実際妄想シーンで描き出されるジェニファーの暴力性。 ですが、この映画に求めるのはそれじゃない。 あくまで『やられたらやり返す。倍返しだ!』を地で行くストーリーにカタルシスを得たいのです。 う~ん。残念。 [DVD(字幕)] 6点(2021-04-10 12:38:32)(良:1票) 《改行有》 91. アメリカン・スナイパー 《ネタバレ》 その臨場感、緊迫感。映画としては最高の出来なのでしょう。ただ好きか嫌いかと問われれば、間違いないく嫌いなジャンル。やはり戦争映画とは相性が悪いと再認識しました。 特に、少年の足や頭をドリルで貫くシーンは一瞬ではありましたが吐き気がしました。『目を背けてはいけない。』というクリント・イーストウッドのメッセージなのかもしれませんが、不特定多数の人間が見るコンテンツにおいてここまで過激な描写が本当に必要だったのでしょうか。 戦友たちは次々とその命を散らし、最後まで救いの無い結末で物語りは幕を閉じます。実話みたいなので仕方がないのかもしれませんが・・・。どうにも気が滅入りましたね。 ただこの映画を見て、一人でも多くのアメリカ人やテロリストが、『戦争はいかん』『人の命を奪ってはいかん』と思えば、反戦映画としての価値はおおいにあるかと思います。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-12-29 12:51:24)《改行有》 92. アラサー女子の恋愛事情 《ネタバレ》 キーラ・ナイトレイもクロエ・グレース・モレッツも好きなので、二人がメインでストーリーが進んでいくだけである程度の満足感はあります。 映画としてはどーかな。まず主人公のメーガンが好きじゃないな。彼氏が良い人なだけに、ラストのあまりに身勝手な結論には怒りさえ覚えます。 おそらくテーマは少女から大人へと成長していくなかでの変化なのでしょう。 周りが大人になり、社会の一員となっていくなか、大人になれない自分との価値観のズレ。これはまさに今私が経験していること。ただ私の場合は逆で、友人が大学の頃からまったく精神的に成長していないのです。そーゆー人間は『自分』ではなく『周り』に問題があるとほざくわけです。まさにこの作品のメーガンと同じ。まあ、メーガンはまだましなほうで、私の友人は最悪なのですが・・・。 ラブストーリーとしてもいまいち。だってメーガン、ただの浮気じゃん。今の彼氏と結婚したら、昔のしがらみと永遠に離れられないから違う男に走っただけじゃんか。メーガンがフリーの身であれば、まだ素直に応援も共感もできただろうと思います。 ストーリーは起伏が少なく、笑いどころもなく、恋愛ドラマ特有のドキドキ感や多幸感もありません。かと言って深みがある音なのドラマってわけでもない。もう役者の魅力のみで成り立っています。 最語に、邦題からバリバリのコメディ連想しちゃって、このタイトルは最悪だと思いました。[DVD(字幕)] 6点(2020-09-04 01:47:26)(良:1票) 《改行有》 93. あと1センチの恋 《ネタバレ》 いや、面白いんだけどさ。確かに面白いのだけれども。なんか気に入らないんだよね。主演の二人が。 アレックスはやたらフラフラしていて、近づいてくる人とはみんな付き合っちゃう。でもどっかロージーのことがいつも気になっていて。・・・それって付き合う相手に対してかなり失礼、というか普通にひどくないですか? 例えばベサニー。ぱっと見は派手なんですが、実は浮気もしていないし、ちゃんとアレックスだけと付き合っています。それプラス、ルックスの良さを考えればすごく良い彼女と言えます。だからアレックスは結果としてベサニーには結構ひどいことやっちゃってます。 ロージーはロージーで、好きでもない男の子供を身篭って出産。しかもアレックスには秘密。なのに、アレックスが交際相手との間に子供ができたと知るやいなやぶちぎれる。いやいや、自分勝手すぎませんか。 ロージーとアレックスは美男美女。それも『誠実そうに見える美男美女』。つまり、二人の内面や人間性ではなく、その誠実そうなルックスで、無理矢理二人の生き方に正当性があるように見せています。 実際、私も『お前らなー』って思いつつも、応援しちゃっている。 いかんいかん。目を覚ませ。みんな騙されるな。悪いやつらやで、こいつら。[DVD(字幕)] 6点(2020-07-09 02:59:00)(笑:1票) 《改行有》 94. アイアンマン3 《ネタバレ》 こーゆーヒーローものって、ヒーローの特殊性ってのが大事だと思います。唯一無二の存在。だから憧れる。ワクワクする。 なのに、遠隔操作はまだしも、あんなにいっぱいアイアンマンが出てきたら、ちょっとアイアンマンの価値が下がっちゃう。『ガンダム』をベースに『ジムシリーズ』を量産化したみたい。それを象徴するかのように、今回のアイアンマン、なんか脆い。ちょっと攻撃を受けたり着地に失敗しただけで、すぐにバラバラになっちゃう。なんだか、1作目で感じたアイアンマンへの羨望、期待感、ワクワク感がちょっと薄れちゃった感じです。 中盤でアイアンマンの活躍がほとんどないのもちょっとつまんないな。アイアンマンが見たいんだから、もっと出番を増やしてほしい。もっと活躍するシーンを見たいです。 テロリストのボス『マンダリン』は『キリアン』の操り人形。さらに副大統領という黒幕がもう一人。ストーリーを無理にひねりすぎちゃったせいで、映画全体のテンポを損なってはいないだろうか。 『アイアンマンがヒーローらしい活躍をして、最後は敵をバッタバッタとなぎ倒す』私がシンプルに見たかったのはそーゆー映画。長尺のわりに、爽快感やカタルシスをあんまり感じることの無いまま幕をとじます。 『薬物による強化人間』『いろんなアイアンマンシリーズのお披露目会』『飛行機から投げ出されちゃった人たちの救出』などなど、見所は確かに結構あります。エンターテイメントとしては申し分ないでしょう。でもアイアンマンに期待する内容ではなかったのが正直な感想です。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-01-12 01:04:27)(良:1票) 《改行有》 95. アイ・アム・レジェンド 《ネタバレ》 てっきりニューヨークだけの話かと思ったら、もう世界中どこもかしこもこんな感じなんですね。それがわかるのは物語も終盤になってから。それって、もうちょっと最初のほうでわかったほうが良いんじゃないかと思います。自ら使命感で残っただけで、ニューヨークの外に出ちゃえば人類はいくらでもいるもんだと思いながら見ていました。だからニュースが流れているのかと。誤解したまま見ていたので、主人公の孤独感がつたわってこないまま、物語の佳境を迎えちゃいました。 ガンの特効薬がとんでもない代物で、免疫がない人は死んじゃう、もしくはクリーチャーになっちゃう。ありがちだけど、好きですよ、そーゆーの。ただクリーチャーがねえ・・・。いっそゾンビみたいなもんにしてくれたほうが良かったです。知性はいらんでしょ、こーゆーのに。 ずーっとひとりぼっちでやられ役がいないっていうのも、こーゆー映画ではツラいところ。唯一のやられ役が犬ですからね。 で、マネキンに話しかけちゃうくらい人との会話を欲していたのに、やっと出会えた女性への対応の仕方があまりに不自然。ここはまず生きている人間に出会えたことの感動を前面に出すべき。この辺りからウィルスミスに感情移入するのが難しくなりました。 総評として、つまらなくはないのですが、『ウィルスミス』『無人のニューヨーク』『制作費』『好きなジャンル』という点を踏まえれば、もっともっと面白く出来たんじゃなかろーか。 はっきり言って、回想シーンのほうが興味をひかれてしまったので、『世界が終わった後』ではなく、『世界が終わるまで』を見てみたかった気がします。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-12-03 04:05:53)《改行有》 96. アフタースクール 《ネタバレ》 堺雅人、大泉洋、佐々木蔵之介、常盤貴子、ムロツヨシ。好きな俳優さん多数出演。これだけの豪華メンバーを集めたら、そりゃ面白くならないわけがありません。で、実際テンポもよく、演技もよく、ミステリー仕立てで面白い。ただ、いつもの内田けんじ作品ほどには物語りにひきこまれませんでした。 前半は置いていかれないようストーリーを追うのに必死。後半は少しずつ真相が見え始めるんですが、小さな驚きはあるものの大きな驚きというものはあまり無かったような気がします。いつもならネタバレシーンで『ああ、そうゆうことだったのかー。してやられたー。』っていう、良い意味での『まいった感』を感じるんですけど。今回はその感じが弱いかな。もったいつけといて、『ただの潜入捜査でした。』ってのが物足りないのかもしれません。 確かにオープニングで、夫婦とも家族とも一言も言ってないですからね。そう言えば他人同士で成立する会話しかしていなかったですね。こーゆーミスリードもあるのかと感心。 最後の木村と妹警官の『寄り添い動画』のネタバレはちょっと面白かったです。それにこの作品のキャスティングと演技は凄く良い。とゆーか凄く好き。堺雅人も大泉洋も佐々木蔵之介も、まさにはまり役でした。そして掘り出しものだったのが田畑智子。こんなにかわいかったっけ?っていうくらいかわいく撮れています。[ブルーレイ(邦画)] 6点(2019-07-19 11:25:22)(良:1票) 《改行有》 97. あなたは私の婿になる 《ネタバレ》 昔見た『グリーンカード』とプロットが似ています。 国籍を得るための偽装結婚。それを見破ろうとする調査員。日本人にはなじみの薄い話ですね。でもストーリーがわかりやすいので、すんなり物語に入っていけます。 それにしても、サンドラ・ブロックも良い歳になりましたね。もちろん、歳を重ねても、ラブコメは全然いけます。サンドラ・ブロックくらいの魅力と演技力があれば、ぜんぜん問題ないです。 問題なのはラブコメのテイスト。一口にラブコメと言ってもいろんなタイプがあります。 で、この作品はどちらかと言うとドタバタ系。下着でうろうろとか。裸でどかーんとか。まさにラブコメっていうシーンが盛り沢山なんだけど、そのテイストでいくのであれば、もうちょっと若い女優さんのほうが作風に合っていると思います。 正直、このときのサンドラ・ブロックがこの役をすると、ときどき『痛々しさ』が垣間見えちゃうんですよね。 最初いがみ合っていた2人が、共通の目的のために手を組み、最後は結ばれてしまうというのはラブコメの王道。そのパターンに則っているのはいいんだけどサ、この作品ではアンドリューがマーガレットに惹かれていく描写が決定的に足りない気がするんです。 2人は嘘がばれないように、辻褄を合わせるのに必死。もちろんそのおかしさがこの作品の見所。でもそこに力を注ぎすぎて、二人が惹かれあう要因となるエピソードがほとんど描かれません。なので、個人的にはクライマックスでのアンドリューの求婚は、唐突な感じを受けてしまいました。 ライアン・レイノルズはとても良い役者さんですが、もしかするとポーカーフェイス気味な感じが、この作品には合ってなかったのかもしれません。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-06-07 12:55:25)(良:1票) 《改行有》 98. アサルト13 要塞警察 《ネタバレ》 冒頭10分でいきなりひきこまれます。この緊張感。このスリル。これは何気に掘り出し物をみつけたのかも、と期待感が膨らみます。 でもピークだったのはここまで。中盤からラストにかけて、つまり本筋のストーリーは割と単純な立て篭もり系アクション。奇をてらう演出もなければ、心が高揚するようなアクションもありません。手堅くまとまった王道のサスペンスアクションとお約束の展開をただ楽しむだけ。 取り囲んでいるのが汚職警官達。そして警官である主人公が手を組むのが犯罪者たち。本来は敵同士であるはずなのに、一緒に手を組んでピンチを乗り切ろうとするのは好きなシチュエーション。こーゆー『呉越同舟』的なノリって好きです。 もうこのまま多少おバカ路線でも良いから、爽快な逆転劇を見せてくれれば良いんだけど、そーはならない。にぎやかし担当だと思っていた容疑者二人が、急にオバカキャラを捨てシリアス路線に、あげく早々に裏切って逃げ出したうえ殺されちゃうのが、ちょっと期待していたのと違います。犯罪者と警官が手を組むからこそ生まれるユーモアやカタルシス的なものがほとんど感じられなくて残念。 さらには、気の良さそーな引退じーちゃんが、がっつり裏切ったり、ヒロイン的立ち位置だった人が無残に撃ち殺されたりと、後味の悪い演出も多々あり。とは言え、それに見合うだけの本格的クライムアクション、ってほどでもないんですよね。だから、ストーリーは薄いのに、演出は重いっていうバランスの悪さを感じる作品でした。退屈はしないですけどね。[DVD(字幕)] 6点(2018-03-25 12:52:55)(良:1票) 《改行有》 99. アドレナリン(2006) 《ネタバレ》 「ずっと怒っていないと死んじゃう」という予備知識だけあって、以前から気になっていた作品。思いの外自分の中で期待値が上がっていたのか、見た感想は『なんか普通。』。怒っちゃいるんだけど、思っていたほどには怒っていない。むしろ相手のほうがすんげー怒っています。だから、せっかくの設定、アイデアがそれほどうまく機能していない気がします。 また、アドレナリンを出す方法は、『怒り』以外にもいくつかあるようで、それもちょっとルールがあいまい。ルールが曖昧すぎるせいで、いまいち映画の世界に入り込めません。それに、つなぎとつなぎが雑なので、雰囲気で無理矢理状況を理解しなければならないシーンもあります。ちょっと作りが粗い。 冒頭からノンストップでいきなり本題に入り、スピード感あふれるノリとアクションにも関わらず、後半のエレベーターのシーンではあくびが出ちゃう始末。やっぱりあくびが出ちゃうようじゃアクション映画としてどうなん、ってことになります。バカになりきれないバカ映画は凡作。凡作ながらも味があってちょいちょい面白くて、悪くはないんですけどね。[DVD(字幕)] 6点(2018-01-10 13:43:03)(良:1票) 《改行有》 100. アンダーワールド:ビギンズ 《ネタバレ》 正当な前日譚。『1』ときれいにつながっていて良いです。 ただ、『1』でネタバラしをしちゃっているわけですから、『助かるの?どーなるの?』っていうハラハラ感を感じることはできません。それはソーニャもそうだし、ルシアン、タニスもそうです。 にも関わらず、今作は『ルシアンとソーニャのラブロマンス』が物語の中心。結末がわかってる物語。すなわち、この作品の魅力はその結末までのプロセスをいかに魅せるかにかかっていると言えるでしょう。 そういった意味では、パンチが弱い。ストーリーは王道中の王道。悪く言えば普通すぎます。序盤、中盤、この作品の8割くらいは退屈です。 もし、『ソーニャがルシアンを見下している』というシチュエーションから始まれば、面白くなったかもしれません。徐々にお互いを認め合う二人に、より深く感情移入できた可能性もあります。ところが、今作では、『二人は裏ですでに出来上がっている』状態からのスタートです。なんだそりゃ~です。ラブストーリーの醍醐味~。 また、『1』『2』に比べると、アクションのアップがやたら多く、見づらく、何が起こっているのかわかりづらい。 良かったのは『ソーニャの処刑シーン』。そしてクライマックスの『ライカンVSヴァンパイア』。 どのようなシチュエーションであれ、虐げられてきた者達の逆襲というのはカタルシスを感じさせてくれます。 それにしても、この作品で生き残った純血種のほうのライカン達(人間にもどらないやつ)はどーなったんでしょうね。『1』『2』ではウィリアム以外見当たらないようですが、絶滅しちゃったのかな。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-07-01 14:09:13)《改行有》
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