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プロフィール
コメント数 2268
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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81.  アルティメット 《ネタバレ》  スピード感あふれるアクション。陰謀うずまくストーリー。  これぞアクション映画ですね。  『パルクール?』『フリーランニング?』なんかよくわかりませんが、これを使った追いかけっこがとにかく凄い。  空間をタテ・ヨコ・ナナメと自由自在に飛びまわる。こんなに爽快な追いかけっこは見たことありません。まじでかっこいいです。  そしてもう一人の主人公の潜入捜査官ダミアン。こちらも登場シーンからとばすとばす。  この無敵艦隊の二人が手を組んだらいったいどうなるのか・・・?  あれれ?意外とおとなしい。いや、むしろピンでやっていたときのほうがアクションのキレがあったような。  『妹の救出』『爆弾の解除』『敵グループの仲間割れ』『政府の陰謀』と、いろいろな要素を詰め込んでしまったためか、後半はアクションがやや失速気味になりましたね。  ただ映画としては十分面白く、ラストのやりこめた感も一応のカタルシスを得ることが出来、満足です。  とは言え、最初に主人公のレイトが捕まえた敵グループの頭タハ、こいつをあろうことが見逃し、更にはレイトを逮捕し、レイトの妹はタハにくれてやるという、外道の極みの悪徳警官が何の制裁も受けていない、こいつは納得できませんね。  そんな仕打ちを受けたレイトの怒りの沸点も低いんじゃあないですか。もっと怒り狂ってほしいです。  他にも気になる点が。  タハの口座から全財産を引き出したのはおそらく政府関係者。ですがその辺の真相はうやむやのまま。  そーゆーとこ放置されると、見終わってからもやもやするのでやめて欲しいです。  せっかく面白い映画なのに、もったいない・・・![DVD(吹替)] 8点(2017-04-15 14:16:13)《改行有》

82.  あずみ 《ネタバレ》  平均点が低かったため、期待はしていなかったのですが、予想以上に面白い作品です。  上戸彩、成宮寛貴、金子など、好きな俳優がメインだったのもポイントが高い。  残念だったのは、瑛太や小栗旬が瞬殺されちゃったこと。そしてあっという間に画面の彼方に消えていった、りょう。何てもったいないことをするんでしょう。  冒頭でのいきなりのバトルロワイヤル。村人達が殺されても見殺し。  もうこの2点だけで、『爺』という人間に対しては嫌悪感しかわきません。  にもかかわらず、『うきは』をはじめとして、みんな『爺』の言いなり。これが気に入らない。  小さい頃から育てられていたら、そりゃそうか。洗脳教育。やっていることはどこぞの国と変わりませんな。  ですから、ストーリーはすかっとしません。仲間は死んでいく一方ですし。  ただ、一人一人のキャラづけ、アクションは抜群に面白いです。  小さい頃さんざん祖母と一緒に時代劇を見ていたので、逆に時代劇とは全く別物として見られたのが良かったのかもしれません。  やはりこれは『漫画』の実写化。原作は1話目~4話くらいまでしか読んだことがありませんが、『漫画チック』なノリが大好きです。  特に『うきは』、『ひゅうが』あたりの2番手キャラ。そして悪役。その中でも『美女丸』のキャラクターは最高。  とゆーことで、総評としては7点くらい。  ですが『あずみ』『うきは』『ひゅうが』『美女丸』のキャラが大変良かったので、8点。  『きーさーまー』っつって、あずみが『爺』をたたき斬ったら『10点』でした。[DVD(邦画)] 8点(2016-12-18 11:47:14)(良:1票) 《改行有》

83.  the EYE 【アイ】 《ネタバレ》  ベースは『シックス・センス』でラストは『ファイナル・ディスティネーション』。  確かに、いろいろな映画作品のファクターが見受けられます。ですがそれぞれの作品の良いとこどりで終わらず、きちんと一本の映画として昇華され、『the EYE』としてのオリジナリティが確立している点が素晴らしいですね。  前半、視界が定まらない主人公マン。頻繁に映るぼやけた視界。完全主観の世界。この作業を繰り返すことによって、見ている私達はマンと同じ体験を繰り返します。そして抱くようになる強烈なマンとの一体感。怖がりの私はホラー映画を一歩引いた目線で見るようにしているのに、そんな私を強制的に映画の登場人物と同化させることに成功しています。まいった。参加させられてしまいました。舌を巻くほどに完璧に計算された演出と脚本です。おかげさまで超怖くて、夜寝られないと思っていたら、この切ないドラマの完成度。これは凄い作品ですよ。  ホラー要素だけではなく、『美しさ』や『優しさ』といった人の良心を自然に表現したことで、作品に深みがでているじゃあないですか。  インインのエピソードは、涙なくしては語れません。  ラストの名台詞はこの上ない清涼感。そしてちょっと切なく、だけど幸せな人生を予感させるハッピーエンド。  書道教室、エレベーターの霊は否応なしに怖く、電車での手紙のエピソードで驚愕する。  これだけ盛り沢山な内容にも関わらず、ストーリーにはムダがなくムラもない。とてもすっきりまとめられています。  この完成度の高さ。抜群のバランス。『ホラー』『ミステリー』『人間ドラマ』、複数の要素が綺麗に融合すると、こんなに良い作品ができるのですね。  主人公以外になぜか霊が見える店員や、重要な役目を果たしているのかよーわからん霊媒師など、放置されたままの人材がいることは確か。ですがここまで本筋が面白ければ、細かい部分はもーどーでも良いですね。  ホラー映画の傑作です。[DVD(字幕)] 10点(2016-11-20 14:55:38)(良:1票) 《改行有》

84.  アイドルとデートする方法 《ネタバレ》  久しぶりに良いラブコメを見ました。笑えるし泣ける。そして終盤では切ない気持ちに浸れる。まさかこんなティーン向けのコテコテなラブコメで涙腺がゆるんでしまうとは。  ストーリーは古臭さを感じさせるかもしれません。ですが昭和生まれの自分にとっては、この古臭さがストライク。  この作品では、タッドが悪役として描かれないのが良いですね。  タッドがただの女垂らしであれば、『ざまーみろ』の一言でおわり。  ですがタッドが何気に良い人なんですよ。ただのチャラ俳優ではありません。タッドなりにロザリーとのことを真剣に考えています。  だからロザリーが、タッドではなく結局ピートを選んでしまうラストに、B級作品とは思えない説得力が生まれます。  また、良い作品というのは、主役級の人たちだけではなく、その脇を固める人たちにも魅力があります。  この作品でも、『父親』『バーテンダーの姐さん』『ロザリーの親友』など、個性溢れる人たちがたくさん出てきます。  ただのあっぱっぱーな人もいれば、さりげない優しさを見せるひともいる。  そのバランスが極めて上手く、コメディタッチながらも穏やかな優しさにつつまれた作品へと仕上がっています。  ロザリーの父親の台詞は良かったですねー。  『タッドが来てから、街中がそわそわしている。いつもなら娘が誰を選ぶかはわかる。でも今は〝いつも〟とは違う。』  人を慰める名台詞だと思います。  劇中劇もしらけることが多いのですが、この作品での使い方は実に上手いです。  特に、冒頭の映画シーンと、クライマックスのリンクのさせかたは、ありがちだけど見事![DVD(字幕)] 10点(2016-09-30 17:47:54)(良:1票) 《改行有》

85.  アメージング・ハイウェイ60 《ネタバレ》  リアルな世界を舞台にしていますが、内容は完全におとぎ話。  ただし、『贋作美術館』『ドラッグ合法の街』『訴訟の町』など、皮肉やユーモアがしっかり効いているのが特徴。  この作品に出てくる人々は、与えられた役割を演じるだけの駒のような存在。  その分、人物描写は限りなく薄い。  主人公ニールも、まるで毒の無い爽やかな好青年に終始しています。  一応ニールの精神的成長という側面もあるのですが、私が見る限りでは風刺を効かすことに重きを置いているように感じられます。  マイケル・J・フォックスやカート・ラッセルといった存在感のある名優が、脇やチョイ役に徹しているのも、作風が関係しているのかもしれません。  この作品には、主人公ニールの体験を通して、世の中の通年や常識を改めて考えさせてくれる面白さがあります。  完全に人物よりストーリーを楽しむ作品なので、ストーリーメインで映画を楽しむ人とは相性が良さそうです。  ですが心にずっと残るような作品でもありません。  絵本の域を出ていないのも事実です。[DVD(字幕)] 7点(2016-08-26 11:00:55)《改行有》

86.  藍色夏恋 《ネタバレ》  とっても雰囲気の良い映画。  でも私は騙されない。この作品は雰囲気でゴリ押ししているだけの作品だ。負けてなるものか。冷静になれ自分。  これは、面白いか?否。だってストーリーがないもん。  いえ、あるっちゃあるが、無きに等しい。  監督は語る。  『模範的な解釈でなくて良いんです。それぞれの青色大門を見てくれれば。』  おいおい。めっちゃ良いように言っていますが、鑑賞者へのまる投げじゃねーか。  それに中盤までの展開がだるいだるい。  『女の子が好きなの』発言からは、多少面白くなりますが、それまでがだるい。  少々くどいサブエピソードから、わけわからんもんまで盛り沢山。  例えば先生。何か重要な役割を担うかと思いきや、ただのピエロ。いや、ソフトストーカー。  ラブレターのくだりに関しては、友人の女の子がもはや何をしたいのかわけわかりません。  ただ、こんな映画にもサプライズ・ポイントはあります。  ふられた女の子が、好きな相手の名前を書くおまじないを、途中から『木村拓哉』に変えたこと。  マジで凄いぞ、キムタク。[DVD(吹替)] 5点(2016-07-28 04:40:40)《改行有》

87.  AIKI/アイキ 《ネタバレ》  脊椎損傷により、下半身麻痺になった青年が、合気道を通して人生を再スタートするサクセスストーリー。  人生の途中で、突然下半身麻痺になるのがどういうことか。それを延々と描写する前半。それは、排泄、性機能障害にまで話が及びます。  このディテールへのこだわりにより、この作品は一般的な青春スポーツドラマと一線を画しています。  突然の事故、怪我。それにより変化するのは、肉体的なことだけではありません。人間関係、社会的立場、そのすべてが劇的な変化を遂げます。彼女、友人、家族。その関係性の変化が生生しくリアルです。  主人公芦原の人間関係は一度リセットされます。もはや以前と同じように、周りの人と触れ合うことができません。  その一方で、車椅子になってから知り合った人々とは、自然体で触れ合うことができる芦原。  それは、以前の自分を知らない人たちだから、なのかもしれません。新しく出会う人々が自分を見るその目は、障害者を見る目ではあっても、芦原個人に対する憐憫の眼差しではないのでしょう。  ベッドに置かれたビールを、取ろうとして取れない。排泄をするのに、一回一回ゴム手袋を使わなければならない。それはもう想像を絶する世界です。  そこからの後半。雰囲気が急に変わります。  合気道を通して、人生が再び動き始めます。  この作品での『AIKI』には二つの意味があるのですね。『武道としてのAIKI』と、『人生をもう一度受け入れるという意味のAIKI』。  芦原太一がAIKIを通じてもう一度人生を受け入れるその過程に、素直に感動します。  前半のぐちゃぐちゃだった部屋。ラストの綺麗に片付けられた部屋。まるで芦原の人生に対する心の在り方の変化を表しているようで、ぐっときます。  ただ、個人的に非常に苦手なともさかりえ。彼女の投入により、やたらファンタジックでフィクションの雰囲気が漂ってしまったのが一番のマイナス。彼女の演技、声、表情、そのどれもがわざとらしくて苦手です。この作品には出て欲しくなかった。  また、最後の他流派との異種格闘技戦。エンターテイメントとしては致し方ないのでしょうが、これのせいで随分と安っぽくなってしまったのは残念。  ですがそのおかげで、すがすがしい気持ちで見終わることができたのも、また事実です。  最後に加藤晴彦、あなたは素晴らしい。  [DVD(邦画)] 9点(2016-07-02 15:11:03)《改行有》

88.  アメリカン・アウトロー 《ネタバレ》  血生臭い時代背景とストーリーを、ポップで明るい雰囲気に仕上げたエンタメ作品。  よって多少の不謹慎感はありますが、気軽に見られるポップコーンムービーとなっています。  プロットも極力わかりやすくなっているようですね。  まずは南軍が北軍に敗北します。南軍のレンジャー部隊、故郷に還ります。故郷の村に、政府の息のかかった鉄道会社が立ち退きを迫ります。つっぱねます。仲間が処刑されそうになります。助けます。今度は母親が殺されたりして、報復強盗が始まります。  このようなシリアスな脚本を、ひたすらライトなテイストで味わうことになります。  当然犠牲者もいるわけです。ジェームズ兄弟の母親。ヤンガー兄弟の末の弟。また、話題の中でしか出てきませんが、ドク・ミムズの長男も死んでいます。  ですが『人の死』の扱いが、この作品ではかなり軽いです。悲しみ、怒り、痛みといった感情が、この作品から伝わってくることはありません。もちろん、そこから生まれるはずの、逆襲や復讐によって得られるカタルシスもありません。なんせ、ラストは自分達の家族を殺した相手と馴れ合う始末です。そして笑顔で新天地へ向けて再スタートですから、死んだ者達は浮かばれないですよね。  したがってこの作品は、終始ジェシー・ジェームズというアウトロー・ヒーローを描くことにこだわった作品と言えそうです。  そりゃあ、見ていて楽しいですが、深みはなく、共感することも無く、見応えもありません。  ついでに言うと、部分的に脚本がかなり雑です。 一例を挙げると、仲たがいのシーン。ここはかなり強引ですよ。  その人間性とカリスマで、みんなをひっぱってきたジェシー、突然のご乱心です。  『俺がボスだ。』『お前は死にぞこないだ。』  不自然極まりないです。  ライトなタッチは好きなのですが、しめるところはしめてほしいですね。  『袂を分かつシーン』や、『人の死のシーン』だけは、もう少し脚本や演出を練っても良かったのではないかな。[DVD(字幕)] 7点(2016-06-24 11:14:09)《改行有》

89.  あしたはきっと… 《ネタバレ》  部活動の雰囲気が懐かしくてたまらんですねー。こーゆー普通の学校生活の様子が見られる映画って意外と少ないです。  部活動の風景見られただけでも、この作品を観た甲斐があったなー。  でも映画としてはどーかなー。  面白いかなー。  よくある女子高生の恋愛を普通に流しているだけだもんなー。  まさかのタイムリープがスパイスとして効いてはいるけど、今更タイムリープはもう新しくないしなー。  しかも、タイムリープがそんなに劇中効果的に使えているとも思えないしなー。  そして、超個人的な趣味志向ながら、吹石一恵があまり好きではないんですよね。  演技がちょっとオーバーでわざとらしくて、若干冷めちゃうんですよ。  あれだったら、脇の女子高生達のほうがよっぽど上手です。  それに、倉持先輩や、寺島裕司(佐藤隆太)の彼女のほうがずっとかわいいんですよね。  ストーリーはたいしたドラマではありません。最終的には、何事も中途半端だった主人公が、おばあちゃんの力を借りて、少しだけ人として成長する、というありきたりの着地点に落ち着きます。  でも悪くない。  わざわざ観るほどの作品ではありませんが、たまにはこんなのも悪くない。[DVD(邦画)] 6点(2016-05-14 06:32:41)《改行有》

90.  青い春 《ネタバレ》  不良高校生の群像劇。一人一人のエピソードは、シュールに、過激に、そしてばかばかしく描かれます。  ハッピーなストーリーなんてほとんどなくて、リアルだけど非日常な世界が淡々と描かれます。  メインはやはり九條と青木のエピソードでしょう。不良世界のヒエラルキーにまったく興味のない九條。不良世界の価値観にどっぷり浸っている青木。九條は青木と全く違う世界を見ているのに、九條に見下されていると勘違いしてまう青木の悲劇。本当は青木が九條と同じ目線に立ちたいと思っている以上に、最初から九條は青木を誰よりも必要としていたのに。  そしてもう一つ衝撃的なエピソードが雪男と大田。トイレの個室に、今にもはちきれんばかりに充満していく雪男のストレス。鬱屈した負の感情は、ついに雪男という器では収まらず暴力となって諸悪の根源を断とうとする。このシーンの描写は言葉を失うほど凄まじいものがあります。  『学校』という閉鎖的な社会で生きる未熟な若者達。彼らの生きる世界はあまりに狭い。そこでのルール、人間関係がすべてだと思ってしまう危うさがあります。つまりは、『不良』にカテゴライズされても、あくまで『普通』であった青木や雪男がああなってしまったように、閉ざされた世界では誰しもがああなってしまう危険性をはらんでいることを示唆しているように感じます。  対照的なのが野球部の木村。同じ閉鎖された『学校』という空間の『不良社会』に生きていながら、いつも対外に目が向いている人物。非常に健全な視野を持っています。そして九條は、花田先生との交流を通して、少しずつ高校卒業後の世界へ目を向け始めているのが、なんとなく雰囲気で伝わってきます。  つまりは、あまりにも経験値が足りない学生達にとって、世界を広げるには教育、そして教育者の責任や存在というのは極めて重要なファクターなのかもしれません。それに比してこの映画に出てくる教育者、授業っていうのは、とても弱弱しくて儚げで頼りないのが何とも皮肉です。  最後に、個人的な感想を述べますと、好きな作品ではありません。  面白いとは思いますが。[DVD(邦画)] 6点(2016-02-14 21:34:58)(良:1票) 《改行有》

91.  Avalon アヴァロン 《ネタバレ》  理解するのが難しい映画を『難解』とするのであれば、この作品は難解ですらない。  何故なら不確定なまま鑑賞者任せに映画を終了させてしまうからです。  『難解』な作品は嫌いではありませんが、これは不親切かつアンフェアなだけでしょう。まさに作成者の『自己満足』『自己陶酔』の世界だと思います。  正直、バーチャルゲームの世界観を体験できると思って楽しみにしていたのに、バーチャルゲームならではの良さってのが微塵も感じられません。そもそも『バーチャルゲーム』の設定にも関わらず眠気を誘ってしまうようなゲーム内容で、こんなゲームに世界中の若者が熱中しているというのが最早謎。  『ゲームをクリアしていけばリアルマネーを手に入れられる』とか、『それぞれの職業に特性がある』とか、すごくわくわくしますが、そういった様々な設定がほとんど劇中で活かされません。  そもそも戦争ゲームみたいなジャンルにも関わらず、『戦士』だの『盗賊』だの『ビショップ』だの、職業はファンタジー路線。そんで『ウィザード』は主人公がもといたパーティ名だったりして、紛らわしすぎます。  『SA』というステージにたどりつき、突然フルカラーの世界になったので、『もしやマトリックスのようなオチか?』と思いきや、撃たれたマーフィーが普通に消えちゃって、もう理解不能。結局この映画の見所って何なんでしょう?[ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-11-15 01:56:06)(良:1票) 《改行有》

92.  アラビアン・ナイト(1999) 《ネタバレ》  5つのストーリーをオムニバス形式で語っていくシステム。ということを知らなかったので、2つ目のバクバクとかいうのが死んじゃうストーリーに変わっても、物語が変わったということに気付きませんでした。  どのストーリーもそれなりに面白いのですが、メインのストーリーでいかれたサルタン王子がひたすらヒロインを殺そうとする前半が、ハラハラして一番面白いかも。  そんで5つのストーリーの中では、一番好きなのは4つめ。物乞いのアミンとイタズラ好きの王子が入れ替わる話。単純ながらも普通にありそうで楽しいです。  『アリババと40人の盗賊』や、『アラジンと魔法のランプ』、『魔法の絨毯』など、知っている話を映像で見られるのは嬉しいものですね。ただ物語そのものはどれも『絵本レベル』なので刺激が少ないのは確か。  どちらかと言えば、子供向けファミリー映画にカテゴライズされそうですね。[DVD(字幕)] 7点(2015-11-11 04:35:43)《改行有》

93.  あの頃ペニー・レインと 《ネタバレ》  バンドの追っかけと、駆け出しのロック記者の少年が、『スティル・ウォーター』というロックバンドに同行する物語。バンドのおっかけを映画にしちゃうって、何気に凄いことかもしれません。こうゆう普通だったら過ぎ行く景色のひとつに過ぎない、そんなどーでもいい存在にスポットを当てていけば、映画って案外面白そうな題材が結構あちこちに転がっていそうですね。  ところでこの作品、ストーリーが特別面白いというわけでは無いのですが、要所要所で心に染みる味わいがあります。それに、ときおり差し挟まれる笑いのセンスはなかなか良いです。飛行機内での大暴露大会はその最たるものです。雷雨を抜けた瞬間の、みんなの気まずい雰囲気が最高ですね。  それにしてもケイト・ハドソン。『あなたにも書ける恋愛小説』や『10日間で男を上手にフル方法』ですっかりファンになったのですが、この作品ではその魅力が今いち描ききれていなかった感じがしますね。もちろん、かわいいのはかわいいんですけど。  ウィリアムも最初は良かったんですけど、途中から周りの空気に流され始めて、試験も卒業式もすっぽかし、その癖全然記事が進まないから見ていてちょっとイライラしちゃいます。  それに、やっぱり大した話じゃ、ないんですよねー。ロードムービーってだらだらしたイメージがぬぐえないですし。  終盤の、ペニーレインがこっそりウィリアムの住所を教えちゃう流れなんか、凄い良いだけに、もったいない感じのする作品でした。  ちなみに、160分バージョンのほう見ちゃって、ちょっと疲れました。この内容でこの尺は、はっきり言って長いですって。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-07-02 04:57:39)(良:1票) 《改行有》

94.  暗戦/デッドエンド 《ネタバレ》  余命僅かの犯罪者アンディ・ラウと、敏腕刑事(交渉人)ラウ・チンワンとの頭脳バトル+友情物語。  『アンディ・ラウは何故ラウ・チンワンを選んだのか?』といった詳細には一切手をつけず、ストーリー展開のみで見る人をぐいぐい巻き込んじゃうなかなかの娯楽作です。  アンディ・ラウの裏をかきつづけるアイデア満載のストーリーは大変よく出来ていて見ごたえがあります。また、末期癌のためやたら吐血しまくる割には、それほど悲壮感を感じさせない割り切った演出もグッド。逆に、余命いくばくもないからこそ、開き直った人間の潔さや尊厳といったものが感じられます。ラストにいたっては、自分の病気すらも相手を騙しちゃう小道具にするわけですから、もはや爽快ですらあります。  バスの女性とのエピソードまでしっかりと収拾をつけるあたりも、絶妙な余韻が残って良い感じです。『このプレゼントをもらった日が、彼に会った最後です。』の台詞からもわかるように、おそらくこの世にはもういないのでしょうが、彼が死ぬシーンを映像化せず、安易なお涙頂戴でしめくくらない作成者側の姿勢には、感動すら覚えます。  なかなかの掘り出し物でした。  これでもうちょっとだけ映像がきれいだったら良かったんですけどね。それは、まあ仕方ないか。[DVD(吹替)] 7点(2015-05-25 03:56:16)《改行有》

95.  アウト・オブ・サイト 《ネタバレ》  メインのストーリーがこれといって面白くないので、これじゃあどう頑張っても面白くなりませんよねー。  サスペンスは薄味。ラブストーリーのほうも、これと言って引き込まれるものはありません。  一時停止をしてみたり、時間軸をずらしてみたり、演出上での工夫が見られますが、今作に限ってはそんなに効果があったとは思えません。  『階段で転んで頭を撃ち抜く男』は、インパクトがあります。伏線もあります。ですが、実際にそれをやられたら、悲惨なうえにグロくてまるで笑えないのが正直な感想です。  今作の一番の見所は、『結局落とし所はどこになるんだろう?』という人の興味をひきつけるところにあると思います。『続きが気になる』というのは、個人的に映画を見る上で大事な要素です。その一点でのみ、この作品を高く評価しています。  落としどころは結局無難なものでがっかりですが、ラストのオチは大変よかった。  カレン(ジェニファー・ロペス)がヒジュラ(サミュエル・L・ジャクソン)の護送の日をずらし、フォーリーに脱獄のプロをあてがうところなんかは、これからの展開を予感させて面白い。このラストが一番洒落ています。  まあ、それだったら最初から捕まえてやるなよ、とも思いましたけどね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-05-17 14:16:16)《改行有》

96.  アバウト・ア・ボーイ 《ネタバレ》  ともすれば地味な作品なのに、不思議なほどに見入ってしまいます。感情の起伏がはっきり見てとれるので、見ていて飽きないのかもしれません。  ヒュー・グラント演じるウィルの人柄は最高。軽薄そうに見えて情が深く、無関心そうに見えて意外と優しく、嘘つきなんだけど、大事なところではいつも正直者。好きではないが嫌いになれない『ウィル』という人物を、最高のバランスで魅力的に演じきっていたと思います。こーゆー役をやらせたら、ヒュー・グラントは天才的にはまります。  正直ゆーと、ストーリーは個人的に物足りない部分はありました。マーカスの恋の行方や、友人関係、ウィルの人生設計の見直しなど、どれか一つでもいいんで、もう少しだけ踏み込んで、建設的なストーリー展開を見たかった気はします。ラストの『ウィルとマーカスには支えてくれる人たちができた。』っていうのがこの作品のクライマックスなんでしょう。ですが、その結果具体的に二人の生き方が、どう変わったのか見せてくれないと、ただ雰囲気が良いだけの映画になってしまいそうです。  その雰囲気の良さだけでも高得点あげられちゃうくらいには面白い。ですが、せめてウィルにはなんか自分のしたい仕事やなりたい自分を見つけて、空っぽの自分からの脱却をはかろうとするきっかけくらいは、最後に見せてほしかったかな。  マーカスは『ブレない母親思い』がかっこよかったですね。もうちょっと音楽か勉強か、何かを頑張る姿を見たかった気もしますが、友人達からバカにされいじめられても母親を大切に思う彼は本当にかっこいいです。個人的にはこの作品の一番のポイントだと思います。  どちらかと言えば、ストーリーうんぬんよりも、人物の魅力を味わう作品。  落としどころが気になって最後まで見てしまうタイプのずるい映画という気もします。  どちらにせよ、そのプロセスは十分に楽しめるヒューマンストーリーに仕上がっていますね。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-04-27 04:00:33)(良:1票) 《改行有》

97.  アンドリューNDR114 《ネタバレ》  まさかの『A.I.』パターンで後半がついていけません。時間の幅が200年。時の流れが速すぎて、全く感情移入できないです。前半が良かっただけに残念です。  前半は良かったです。前半のヒューマンドラマのまま後半までいってくれたら良いのに。『ロボット+ドラマ』の物語って、テーマ先行で観客を置き去りにしちゃうものが多い気がします。時間が進むにしても、リトル・ミスが大人になったところで十分じゃないかと思います。そしてリトル・ミスと恋愛をして、同じように苦悩して、努力して、人間になることを目指せば良いんじゃないでしょうか。孫娘のポーシャまで出さなくとも、大切なテーマは十分伝わると思います。むしろ、時間の幅広すぎることが、せっかくのテーマ・主張が伝わらない原因になっている可能性すらあります。正直リトル・ミスと恋愛してくれたら、感情移入もしやすかったし、テーマが胸に響いた気がします。  アンドリューが人間臭くなりすぎて、少々傲慢さが気になってしまうのもマイナス。見た目が人間っぽくなっても、中身はロボットらしさを残してほしいです。変なタイミングで『人間社会の常識はわからない』みたいな変なロボットらしさを出したりしますが、そーゆーことではないんです。なんとゆーか、映画に出てくるロボットは、人間の持つ美徳のみをつめこまれた人工知能という設定が多いのです。だからこそ、ロボットが人間に憧れるように、人間もまた内面が美しいロボットに憧れる、そういう存在であってほしいのです。それなのに、そのロボットならではの内面の美しさをすり減らし、わざわざ人間臭くしすぎるのはどうかと。  前半の感動や切ないストーリーがすべて消え去ってしまう後半。もはやアンドリューが前半と後半で同じ存在とは思えません。一番変わってしまったのは、外見ではなく中身だと思います。[DVD(字幕)] 4点(2015-03-19 13:07:14)《改行有》

98.  アメリカン・ビューティー 《ネタバレ》  結局映画は、『好き』『嫌い』で左右されるものでしょう。ですがもう一つの選択肢として、『どうでもいい。』という選択肢があるのに気づかされました。  この作品は、日常における人間の醜い部分だけを集めたような作品です。不倫もゲイも夫婦喧嘩もドラッグも、どれも身近になくどれも興味がない自分にとっては、まさに『どうでも良い作品』です。  それでも最後まで見ちゃったのは、落としどころが気になったから。そして落としどころは良いんじゃないでしょうか。『家族愛』が好きな私にとって、レスターがアンジェラに欲望以外の優しさを垣間見せるシーン、写真立てをみる表情、そのどれもが切なくて好きです。『もしかして、ここまでバラバラになった家族が再生していくのか?』と思わせといてあのラストです。衝撃ですね。  この作品の一番凄いところは、こんなつまんねー題材でも、普通に最後まで見られてしまうところかもしれません。ですから、映像作品としてのクオリティはきっと高いんだと思います。  それに、レスター・バーナムは典型的なダメ人間だと思うのですが、そこからの脱却の仕方を描いているという点では本作に好感が持てます。  本作の評価は『誰に最も共感できるか』に尽きると思いますが、私が唯一共感できた人は奥さんだったりします。一生懸命仕事して、料理して、娘の応援に行って、父と娘の橋渡しをしたいと思っている奥さん。なのに旦那があんなんで、娘に生意気な態度取られまくったら、そりゃ浮気のひとつもしたくなりますって。いや、浮気を肯定する気はないんですけど、今作に限っては、浮気をする心理状態に陥ったのは、家族に責任と原因があるんじゃないでしょーか。  だから奥さんに共感している時点で、僕には合わない映画だったのでしょう。  それから、僕の好きな『今日は残りの人生の最初の日』っていうチャールズ・ディードリッチの名言を、なんとなくこの作品では使ってほしくなかったな。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-02-13 02:05:01)《改行有》

99.  あなたのために 《ネタバレ》  まさに捨てる神あれば拾う神あり。極めて悲惨な状況からのスタートでしたが、状況が少しずつ良くなっていくそのプロセスは、見ていてやはりハッピーな気分になるものです。  今作のノヴァリーネイションを演じるナタリーポートマンの落ち着いた声と雰囲気が個人的にはたまらなく好きです。自然体にほっとします。あざとすぎない程度に無欲で、純粋で、それでいてすぐに人を頼ろうとしない姿勢に好感が持てます。  ノヴァリーが守られる立場から、いつの間にかみんなを支え、守る側の人になっています。子育てをしながら、ウォルマートで働き、写真を撮り、写真家になる夢をかなえていくわけです。淡白に結果だけを映しているように見えますが、彼女の努力とひたむきさがなんとなく伝わってきて、彼女の自立と成長に勇気づけられます。  この映画の雰囲気はナタリー・ポートマンが造り上げていると言ってもいいです。自分が彼女を応援したくなったように、彼女の周囲の人たちも彼女を応援したのだとすれば、すべてのハッピーが偶然ではなく必然だったように思えるのです。  長い年月が経過していくわけですが、その時間の流れを絶妙なバランスで映し出しているストーリー構成は満点に近いと思います。その上で、ノヴァリーの成長、元彼の挫折など、世の中が多様な変化を見せる中、ノヴァリー・フォーニー・レクシー・シスター&ミスターハズバンドの心の絆がずっと不変であることに心温まります。  唯一、『アメリカス』という子供の名前だけがひっかかります。それだったら最初の『ウェンディ』のほうが絶対良かったと思いますよ。カメラマンの人が余計な事を言うから(笑)[DVD(字幕)] 8点(2015-01-26 00:54:36)《改行有》

100.  アンツ 《ネタバレ》  これは面白いです。映像も非常にクオリティが高い。何よりキャラクターに魅力があります。  確かに始めは無駄にリアルな虫の描写や窪んだ目に、愛らしさのかけらもないと思ったものですが、慣れてくると愛着がわいてきます。ひとりひとりの個性がはっきりしているため、感情移入もしやすいです。30分くらいする頃には、自分もすっかりこの世界の住人に。虫眼鏡のレーザー光線や蝿たたき、人間の足など、人間は恐ろしい存在ですね。  また、本作の特筆すべき点は、虫の視点で全ての物語を構築し、その上で、ラストに私たちの世界とリンクさせるそのセンスでしょう。素晴らしい世界観です。私たちにはただのゴミ箱でも、虫にとっては『インセクト・ピア』。ゴミ箱が伝説の桃源郷になるっていうその発想に感嘆します。  一つ苦言を呈するならば、自由賛歌が度を越している点でしょうか。  大人であれば分別があるので笑って見ていられるでしょうが、分別の無い子供がこれを見た場合、労働を軽視してしまわないか心配になります。  映画としてはほとんど満点の完成度でしょう。大変面白い作品です。[DVD(吹替)] 8点(2014-06-26 06:04:32)《改行有》

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