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1. あこがれ (1958)
ナレーションが無くて子どもたちに台詞があれば、もっと面白い映画になるのではないかと思います。ナレーションのせいで客観視を強制されてしまうのが勿体無いですね。絶対にかなわない恋に対する無垢な憎悪がひしひしと伝わってくるストーリーなのになぁ。自転車をこぐ女性の美しさ、それに憧れる子どもたちの無垢な行動、恋人とのデートとイタズラする子どもたちの対比、黒服を着て無表情で歩く女性と無邪気に遊ぶ子どもたちの対比。これらは見事でした。素晴らしい短編映画です。[DVD(字幕)] 7点(2014-11-28 01:33:14)
2. 雨に唄えば
《ネタバレ》 「ウディ・アレンが元気を出したい時に見る映画」という前情報アリで観ました。こりゃウディも元気でますよ。ミュージカルに親しみのない日本人にとっても、「雨に唄えば」のミュージカルシーンは楽しい気分にさせられます。有名なジーン・ケリーの雨に唄えばももちろんですが、ドナルド・オコナーの「メイク・エム・ラフ」にジーンとさせられてしまいました。長年のパートナーだったジーン・ケリーがスタントマンから大スターへ成長する中、自分は富も名誉もないピアノ弾き。評価されない、おどけたミュージカルしか演じられない彼の狂気を感じさせる演技に圧倒されてしまいました。脚が片足に絡まってドタバタするシーンなんて、ホラーですよ。最高です。映画のベストシーンに決定です。
終盤の妄想ミュージカルが長すぎたこと、物語は平凡なこと。この2点がマイナスでした。[DVD(字幕)] 8点(2014-06-03 23:39:22)《改行有》
3. あすなろ物語
実写化する目的がよくわかりませんし、こだわりを感じられませんでした。黒澤明は何を考えてあすなろ物語の脚本を書いたんでしょうか?全くわかりません。役者の演技もいいとは思いませんでしたし、原作の大ファンな私はキャスティングにも首を傾げたくなりました。こればっかりは小説発表当時の方々の感性がイコール正解になるのでしょうから、言っても仕方がありませんが。
あと、子役が尽く演技ヘタクソなのも目につきました。私は子役の演技指導がうまい人は名匠だと考えているのですが、堀川氏は違いますね。[映画館(邦画)] 3点(2013-08-25 19:41:22)《改行有》
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