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1.  風と共に去りぬ 70年近くも前にこんな映画をつくったハリウッドはやはり偉大です。しかも総天然色だ。長さを感じない、何度観ても古さを感じない、面白いというのは名作の条件かな。スカーレットという人は素直じゃないけど正直な人ね。聖女のようなメラニーももちろん素晴らしい。けれどスカーレットがいなかったらメラニーの寿命は確実に縮まっていたと思う。動と静、激しさと穏やかさという二人の女性の生き方を同時に見ることができました。どっちがいいとかいう問題じゃないのよね。私は誰に肩入れ、感情移入することなく、完全に傍観者としてこの物語を観ますね。スカーレットとメラニーの性格のちがいを見ながら、「こういうとこはスカーレットがいいな、でもこいう場合はメラニーのようになりたいな」なんて思いながらですけど。誰が優柔不断でイライラしたかって、そりゃぁアシュレーですがね。スカーレットの気持ちはわかっていたはずなのに・・・やっぱりレットでしょう、でもちょっと意地悪なのよね。勝気なスカーレットにしてみれば、なかなか素直になれないでしょうなあ。[CS・衛星(字幕)] 10点(2005-07-26 13:58:19)

2.  カッコーの巣の上で 初見は高校生の時。とにかくあの看護婦が憎らしかったです。あの当時は管理教育が当たり前、格付け向上に必死になり、規律を乱す者はさっさと切り捨てる学校。親より威圧的な教師と看護婦がピッタリ重なったのだと思う。でもそれなりに年をとってから見るとまったくちがうのね。患者たちには自由が殆ど与えられていない、けれど彼らにとっては病院に居る限り、その場しのぎではあるけれど平和と安堵があったと思う。足りないのは自由な豊かな心。看護婦もマクマーフィもどっちもどっちである。この両者の争いに振り回され、自殺者まで出てしまった他の患者たちが気の毒でしょうがなかった。ルールで人をがんじがらめにすることはできない、しかしルールを無視し、他人を巻き込み好き放題やるのを自由とは言わない。ラスト、チーフが洗面台で窓をぶち破り遠くへ走り去っていく姿は心の開放を象徴しているように感じた。これはじっくり、たっぷりと「映画を見た」という満足感を得られました。最近はこういった映画が少ないですね。[地上波(吹替)] 10点(2004-09-07 10:36:12)

3.  鑑定士と顔のない依頼人 《ネタバレ》 これサスペンスかなあ、たぶんハリウッド製サスペンスに慣れてしまっているのかもしれない。 これがヨーロッパ映画のサスペンスなんですよね。 顔のない依頼人なんていうわりには登場早すぎで、気難しく偏屈なヴァージルになぜかまわりは親切で良き理解者ばっかりだし、押して引いて引いて押すというようによくある恋愛マニュアル本に書いてあるような展開で、ヴィラに行くたびに進展していくし。なんかおっかしいなーとは思ってたんですよ。 カフェの小さい人はどこでからんでくるのかそれが気になりました。 もうほんと悲惨なラストなんですが、ヴァージルが気の毒とか同情の気持ちは湧いてこなかったです。 だって彼の秘蔵コレクションの入手方法もどうよって感じだし、本物なのに贋作とか言ってるし。騙すってことをしてるわけで。だから警察に被害届を出したくてもためらいがありますよね。 あの時点でクレアだけは戻ってくるかもなんて一筋の希望はまだあったみたいだし。それも見越した用意周到な計画だったわけです。ヴィラの管理人までも。。。 とにかくビリーもロバートもヴァージルのことが大嫌いだったんですね、でも表に出さずそれなりにやり過ごすことのできる人っていうのがヴァージルには有り得ないことで二人には自分の情報筒抜けなのよ。ここんとこはなんか自分も気を付けなきゃなんて思ったのでした。 主人公ヴァージルの人物描写と演じたジェフリー・ラッシュの演技は秀逸で、セットも映像も美しくて素晴らしい。でも情け容赦のない内容でココが余計に格式高い作品になったのかもね。 ひっさびさにトルナトーレ監督の映画を堪能しました、面白かったです。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2015-04-02 18:39:15)《改行有》

4.  影の車 このところ加藤剛演じるお奉行様が再放送されていて思い出しました。 観たのは中学生の時でした。松本清張原作の三本立て上映の一本。メインは「砂の器」で「張り込み」もあったけど、ラストだったし熟睡して憶えてません。やはり三本立てはキツイです。 怖いのはたしかに怖い、でも私が怖いと感じるのは主人公が追いつめられていく過程でも愛人の息子でもありません。愛人を、子供との生活の場である家に入れ、子供が襖一枚隔てただけの隣の部屋で寝ているというのにセックスまでできる、しかもエクスタシーの塊になれる二人の母親ですね、これがいちばん怖いです。 愛人作るなセックスするなとは言いません、するなら生活の場とは関係ない時間と場所じゃないとね、最低限のマナーです。 人には言えない過去とトラウマを抱えつつ、実母と愛人の関係に憎悪したにも関わらず同じことをしている主人公も怖いです。逃れられない運命とか宿命を感じてしまいます。 子供は、特に母親には母親だけであってほしいもので、女の部分なんて知りたくないし見たくないのが普通です、口に出さないだけです。まだ一人で生きていけない子供ですから表向きは母親に理解を示す、しかしそれを真に受けちゃいけませんね。 親の大人のエゴや欲が子供に闇と影をおとすという見本のような映画でした。映画館を出た後、中学生には過激な内容であったこともあって誰も感想を口にしなかったと記憶してます。ただ似たような環境で育った私には主人公と息子が痛かったですね、特に取調室での告白のシーンは身につまされました。 ・・・少子化でいいんじゃないの?子育てに不向きの人は確実にいるわけですからね。 [映画館(邦画)] 9点(2009-10-22 11:27:43)(良:1票) 《改行有》

5.  カレンダー・ガールズ こういうの大好きっ!!ほのぼのしていていいわ。でもハリウッドでの扱われ方がね、なんといいますか、イギリス人とアメリカ人の違いっていうのかなあ、胸がチクっと痛む。どうして彼女たちがヌードカレンダーをつくったのかというのがどこかにいっちゃってるの。早くイギリスに帰ればいいのになんて思いながら見てた。クリスとアニー、たぶんこの二人は子どものころからいつも一緒でお互いを知り尽くしているんじゃないかなあ、だからあんなケンカもできるし、その後仲直りもできるような気がする。カレンダーの撮影をしてるシーンは軽快で楽しかった。みんなだんだん大胆になっていくのね。でもさ、あのカメラマンなんだけど、もうちょっとリラックスして楽しそうに仕事してもいいじゃん、なんか必死の決死隊みたいでちょっと失礼だわよ。女だって死ぬまで女なんだからさっ(笑)[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-12-02 21:27:52)(笑:1票)

6.  カセットテープ・ダイアリーズ 《ネタバレ》 まさかペット・ショップ・ボーイズの曲で始まるとは思わなかった(笑)まさに80年代イギリスを代表するアーティストですね。 10代のジャベドがザ・ボス=ブルース・スプリングスティーンを知らないのは仕方ないか。 私もスプリングスティーンの曲だとわかるのは「ハングリーハート」「ボーン・イン・ザ・USA」「ダンシング・イン・ザ・ダーク」 この3曲くらいなんですが。 この映画を観て、スプリングスティーンの曲の労働者や若者の代弁者というようなメッセージ性に今さら感動。 曲にのせてパキスタン移民のジャベドと家族、周囲の人々との関わりや差別偏見、こういったものが重くなく暗くならずバランスよく描かれていまして、 それまでの閉塞感から解かれるところなんてもう爽快で解放感で見てるこっちもすっかり気持ちが軽くなるんです。 文句なしの青春、成長映画の秀作だと思います。 グリンダ・チャーダ監督というと女子サッカーチームのインド人移民の女の子の家族、友人、恋愛を描いた「ベッカムに恋して」もすごく良かったから本作もわりと期待して観始めました、期待は全く裏切られなかったです。[インターネット(字幕)] 8点(2022-04-27 14:15:57)(良:2票) 《改行有》

7.  ガーンジー島の読書会の秘密 《ネタバレ》 わりとロマンチックな内容なのかと思って観始めたんですが、戦争とナチスドイツがしっかり関係していて今まで全く知らなかったガーンジー島のことも知ることに。早々に占領され苦しい時期が長かったのですね、没収された豚ちゃんたちも虐殺されてしまったのでしょうか、豚まで取り上げるなんてなんなのよ。 そして「ダウントン・アビー」のファンにはうれしいキャスティングです。リリー・ジェームズは現代ものよりクラシカルな時代ものの方が魅力的に感じます、ほんとにきれいでカワイイ。 ドーシーからの手紙を読むシーンでジュリエットとの未来が予測できるんですが、「読書会の成り立ちとそのメンバーとエリザベス」まずはこれを中心に持ってきていて、ロマンスの方は抑え気味になってるのが好感持てました。伝えたいことが明確になっていると思います。 ところで親切で良いドイツ兵を登場させているのにいちばんびっくりしたかな、今まで観た記憶がないもの。 原作は実話ではないんですよね?実話の部分もあるのかしら? 登場人物のキャラもそれぞれ個性があってしっかり描かれている。島の風景も素晴らしく品性を感じるいい映画でした。 作品のニュアンスがどことなく日本映画に近いようなものも感じました。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-13 14:43:59)《改行有》

8.  カイロの紫のバラ 《ネタバレ》 この作品が公開された頃、私は20代。巷では大絶賛だったのをおぼえています。 その何年か前に「アニー・ホール」がアカデミー賞授賞式を賑わせていたけれどその頃は10代、ちっとも面白いと思わなかったです。ダイアン・キートンは素敵でしたが。 そして「華麗なるギャツビー」からミア・ファローの何がいいのかさっぱりわからなかった私は本作に対しても全く興味がなかった。 ところが年月が経ち、中年と言われる年齢になってからウディ・アレンの映画が面白いと感じるようになったんですよね、 ミア・ファローに関しては考えは変わらずなんですが。 映画が好きでそこに癒しを求めるのはいい、しかし仕事にまったく集中しないでミスばかり、働かず暴力も振るう旦那ときっぱり別れることもできないセシリア。このキャラ設定が苦いですね、ダメ女です。 スクリーンから飛び出してきた時にどう収めるつもりなんだろうと興味が一気に沸く。 皮肉なハリウッド批判もありで、ラストでセシリアは泣きながら映画を観はじめ、いつもと変わらずひと時の夢の世界に浸る。 トムだけじゃなくギルも登場させ、夢と現実を見せつける。ファンタジーを用いながらも、とても苦い内容なんですよね。 こういう見せ方が違和感なくできるっていうのがウディ・アレンの凄いところだと思います。 「カイロの紫のバラ」このタイトルも素敵です。「アニー・ホール」も今観たら感想が変わるかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-03-31 14:35:52)《改行有》

9.  カフェ・ソサエティ 《ネタバレ》 オープニングのクレジット、音楽、あの独特のセリフ回しとナレーションが最初から炸裂で 息つく暇もないという相変わらずのウディ・アレン、楽しいです。 1930年代の古き良きアメリカのニューヨークとハリウッドの雰囲気がよく出ていました。 「二人のヴェロニカ」とカフェソサエティとボビー、他の人物もきちんとシニカルに描いていて ニタニタしながら観てました。ハリウッドのヴェロニカであるヴォニーは最初はただの秘書みたいな登場の仕方なんですが、だんだんUPのシーンが増えて「わぁ、すごくキレイで魅力的な子」となって気付けばキーパーソンになっている。 びっくりしたのと同時にやられたなあと感心したのはラスト。 新年のカウントダウン後のボビーの表情ね、身動きせず遠い目をしている。 過ぎた日々を思い返して、どうして今自分はココにいるのか自問自答しているようにも、 または、今手に入れているものは心から望んだものではなく、何か喪失感を抱えているようにも見える。 いつ全て失うかわからない危うさみたいなものを感じました。ココは人によっていろんな感想があると思います。 ヴォニーの諦めたような苦笑いとオーバーラップして、とても余韻の残る見事なラストでした。 考えてみれば、一般的にもこのようなことはよくありそうなことなんですが、 80歳のウディ・アレンがそれをこのようにコミカルにシニカルに描くってことが凄いです。 面白かった。[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-02-21 13:25:35)《改行有》

10.  がんばれ!ベアーズ うわー懐かしい、何十年ぶりに観ました。 テータム・オニールといったらこれと「ペーパー・ムーン」だなあ。当時は「エクソシスト」のリンダ・ブレアとかジョディ・フォスターとか注目の子役っていうのが目立ってたような気がします。子どもを主演にした映画も多かったような。 私が知らないだけなのかもしれないけど、思えば子どものスポーツもの、コメディ系野球映画ってこれが最初だったんじゃないですかね。リトルリーグなんていうものも初めて知って、アメリカって学校の部活以外で子どもの野球チームがあるんだと感心したものです。コーチ役は名優ウォルター・マッソー、ピッチャーは女の子だしかなり話題になった映画です。 今観ても面白いです、子どもたちの個性もきっちりしてるし(ルーパスがいじらしくて可愛すぎる)、子どもの試合で勝敗に拘るあまり感情的に非情になっていく大人たちの姿も描いていて単に面白おかしくしてるだけじゃないのがいいですね。 子どものコメディ野球映画といったらこれ、大人のそれは「メジャーリーグ」と思うけど、結構「がんばれベアーズ」が下地になってる気もします。 ところでケリー役のジャッキー・アール・ヘイリーは今も現役で映画に出てるんですねー。「リトル・チルドレン」のロニーでした、いやーびっくりした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-05-23 13:33:54)《改行有》

11.  カリートの道 《ネタバレ》 このアル・パチーノは好き。ショーン・ペンのバケっぷりといやらしさは必見であります。どうなんでしょう、ヤクザ稼業に疲れ安らぎがほしくなったのかしら。駅のシーンの緊張感、オープニングに見せられたシーンがあるから余計にハラハラするんです。 そしてペネロープ・アン・ミラーの部屋を訪ねるシーンは最高でした。「私がほしい?どう?」とでも言いたげな鏡に映る姿。しかしまた、いい位置に鏡があるのよ。あ~あ、一度はあんな誘い方してみたかったわねえ。発車寸前の列車、彼女を見つけ微笑むパチーノ。あの笑みがなんともいえない表情なんですなあ、ずーっと頭に残ってます。そして「You Are So Beautiful」ね。この曲がかなりの効果をもたらしてると思う。 「スカーフェイス」に控えめに品が、感傷情感が加わり洗練されてかえってきたみたい。 「ゴッドファーザー」「スカーフェイス」に本作と「フェイク」こうやって並べてみるとドン・コルレオーネってマフィアじゃもうホントに「神」の域ですね。[ビデオ(字幕)] 8点(2004-10-21 00:35:27)《改行有》

12.  カサンドラ・クロス わあ、懐かしいなあ。オールスターキャストのお正月映画でした。私は中学生で友人3~4人と初詣の帰りに見ました。レイモンド・ラブロックは甘いルックスのハンサム君、今ごろどうしているのでしょう。えーっとあれは誰でしたっけ、確か黒人だったと思うけど撃たれて死んじゃうのよ。あの人には死んでほしくなかったです。そしてあのラストは怖かったです。まだ中学生の私は大人の世界ってこういうものなのかと驚きました。機会があればもう一回見たいわね。これでハラハラし、同時上映の「ラスト・コンサート」で涙を搾り取られた年の初めでした。8点(2004-08-14 23:31:17)

13.  川っぺりムコリッタ 《ネタバレ》 「かもめ食堂」の監督らしいなと感じる作品でした。 特に何かあるわけではないんですが、みんな何かしら抱えていて孤独でそういう人たちがハイツ・ムコリッタに集う。 さりげなくて優しい再生物語。 ごはんを食べるシーンがしっかりあって、フードスタイリストはやっぱり飯島奈美さんなんですね。炊き立てのご飯がやけに美味しそうで、 松山ケンイチとムロツヨシもすごく美味しそうに食べてるし、無性にイカの塩辛も食べたくなってくる。 食べる事って大事ですよね。これを観てたら日本人てご飯と味噌汁があればなんとかなるぞと思えたのでした。 キャストもそれぞれの演技も良かった、良作。[インターネット(邦画)] 7点(2023-07-03 20:23:55)(良:1票) 《改行有》

14.  過去のない男 《ネタバレ》 30年くらい前かなあ、すごく話題になってた監督なんですが一度も観たことがなかったんです。最近映画専門チャンネルで特集が組まれて何作品か録画しました。この独特の雰囲気、まったり映画を観たい時にハマるかもね、ちょっとクセになりそうというか。 この季節、秋の夜長に観るのにいい映画という感じです。 記憶が無くなり、自分の名前すら思い出せない。自分を知っている人もいない。 かなり絶望的な状況なのに彼はそれを受け入れて淡々とその日を過ごし、恋までしちゃうんですね。 なんか普通に受け入れ過ぎでそこがちょっと不思議で違和感なんですが、てことは捨てたい自分や人間関係、それまでの人生だったということかしら? 人生のやり直しが可能になったというようなポジティヴな話でした。でも別人になる必要があるわけですね。 そういえば突然蘇生したんですよね、一旦は死んだってとこが重要なのかしらね。 嫌いな人はかみ殺すらしいけど、どう見ても愛らしく利口そうなハンニバルが良いです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-10-31 15:32:38)《改行有》

15.  彼女がその名を知らない鳥たち 《ネタバレ》 オチの部分は何度も観たことのあるタイプの映画なんですが、オープニングから十和子のモンスタークレーマーぶりと 面倒をみてもらってる陣治への態度、その他諸々でもともとメンタルに問題のある人っていうのがわかるわけです。 陣治はたぶん病気ですね、先は長くないことを自身でわかっていたんだと思います。 40代半ば~後半の見るからに善人な男と30代前半と思われる情緒不安定でワケアリと感じる女の同居生活は これぞ共依存という感じ。 精神的に自立できず生活力も無いいい年した女をまるで下僕のように守り庇う冴えない男と、 イケメンだけど性格も素行も最悪な男、そしてオチの部分とか原作者が女性ということに物凄く納得できてしまうのよね。 十和子は被害者ではないので、あのラストは好きではありません。十和子への明確な厳しさもほしいところです。 なんといっても阿部サダヲの役作りと演技は秀逸でした、「陣治の献身」陣治の「愛のメモリー」です。 映画全体の雰囲気はリアリティを感じますし、後味が良いか悪いかは別として余韻の残る作品であると思います。[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-19 16:27:22)《改行有》

16.  籠の中の乙女 《ネタバレ》 なんかすごい映画観ちゃいました。 あの一家の成り立ちはこれといって説明はなく、父親のための理想郷、カルト教団みたいです。 父親のそれはモラハラ、DVの典型と言ってよく支配者、暴君、そして変態です。奥さんも子供たちも洗脳され、 暴力性もきちんと受け継がれている。子供たちは全て養子なのか?正式じゃないかもね、 名前が無いし証明書、いわゆる戸籍も無いかもしれない。 3人の子どもたちに対してはまるで犬を飼育しているような感じなんですが、肝心の本物の犬は思うようにならず しつけをする学校に預けていて、子供達には名前が無いのに犬には名前があるという不思議。 しかしどんなに名前を呼んでも犬は知らん顔で近づきもしない。犬の方が見抜く力があるってことだと思います。 思春期になり息子にだけは性処理の相手として外部の人間をあてがう、男は知らなくてもそれが必要で女には必要ないというのがこの暴君の価値観なんですな、しかしこの性処理女がきっかけで一家のバランスが崩れる 長女が一気に目覚めるきっかけになったのが「ジョーズ」「ロッキー」「フラッシュダンス」という年代的には古いけど もろハリウッド製娯楽映画というのがなんか可笑しい。へんな替え歌にしてへんなダンスをする音楽が シナトラが歌う「Fly Me to the Moon」これもアメリカが誇るシンガーと楽曲、アメリカものって良くも悪くも刺激が強いってことでしょうかね。 「犬歯が生えかわれば外へ出られる」絶対にないことなんですけどね、それがわからない。車のトランクに潜り込んだのはいいけど恐怖からなのかひとりでは降りられないという洗脳からなのか、トランクは開かないままでした。 とにかくエピソードのどれもこれもが、普段は意識してないけど「なるほどそうなるのか、そういうことだろうか?」とこちらに考えさせる、想像させる、気づかせるが満載でして、カンヌの「ある視点」で受賞したのも頷けます。 変な映画、奇抜な映画としたら庭の風景、室内の清潔感と穏やかさに対して内容はかなりシュールで 怖さもあってなかなか良いと思います[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-20 14:40:05)(良:1票) 《改行有》

17.  ガタカ 《ネタバレ》 最近、なぜか若いころのイーサン・ホークを立て続けに観てます。 本作は苦手なSFなので未見でした。 SFとはいってもハリウッド的な派手さはないし、スピード感も無くゆったりしてる。 スタイリッシュなスーツ姿にロボットみたいなガタカの社員たち、無機質でなんだか「2001年宇宙の旅」とか キューブリックを思い出すような。「月に囚われた男」にも似た雰囲気に感じました。 これはヒューマンドラマですねぇ、いちばん人間臭かったのはリアルジェローム、最高の遺伝子であることが彼を苦しめてるんですよ、金ではなく銀だった、死のうとしたけど死にきれなかった。え?自殺の可能性は0の遺伝子なんじゃなかったの?? 遠泳で兄は弟を超える。優秀なはずの上司はあそこまでしてロケット打ち上げようとするし。 感情や精神性、人間性は遺伝子操作の及ぶ域じゃないってことですかね。 ジュード・ロウもロボットぽくてハマリ役だったと思います、でもあの最期は悲しすぎる。 もともとミステリアスなウマ・サーマンはこの雰囲気にピッタリです、ゲイリー・オールドマンと離婚してこの共演をきっかけにイーサン・ホークと再婚したわけだけど、映画の中ではそういう関係になるのは必要だとは感じなかったです。 そしてみんなスーツのままロケットに乗り込み無表情のまま宇宙へ飛び立っていきました・・・ なんかあのまま帰ってこないような気がする。 すごく面白い映画じゃないけど、途中でいやになるわけでもない私には不思議な魅力のある映画でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-11-03 15:29:04)《改行有》

18.  彼が二度愛したS 《ネタバレ》 ヒュー・ジャックマンはオープニングから怪しいオーラーたちまくりだし、ユアンはまたしても純情なダメ男君だし、これといって珍しくないストーリーだけど、飽きないし結構引き込まれました。 メインの俳優だけじゃなく脇のキャスティングもいいし、映像もロケーションもかなり良いですね、洗練されててセンスいいです。 ありがちとはいえ、キチンと伏線も張られ、後半に重要な意味を持つ展開になってるし、丁寧につくられた映画という感じで私はコレ好きです。 そして女優がみんな素敵なのよ、シャーロット・ランプリングは相変わらずミステリアスでエロい。ミッシェル・ウィリアムズという女優さんは見る角度とか時と場合でキレイなのかそうじゃないのかよくわからないとこがあって、でも色気はあるし、そんなこんなでレネー・ゼルウィガーに雰囲気が似てるなんて感じました。 ジョナサンの人物描写がかなりいいですね、パスポートを拾ってワイアットのポケットに入れて立ち去るとこなんて胸がつまったわよ、あらまぁ1000万ドルも置いてっちゃって・・・ジョナサンはそれまでの自分を葬ったわけだけど、ジェイミー・ゲッツも同じことしてたわけですね、方向性は違いますが。 出会う前から用意周到に計画されて、犯罪に巻き込まれちゃったわけですが、これといった希望や目標もなく淡々と毎日をこなす生活に突然訪れる変化っていうのは誰にでもあり得ることで、わりとワクワクしながら観てました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-05 15:29:49)《改行有》

19.  家族ゲーム 《ネタバレ》 初見はいつだったか・・・20代独身だったことは間違いないです。 風変わりな映画、そんな感じでした。ただ松田優作と阿木耀子のシーンはまったくいらいないと感じたのは今も変わりません。めっちゃくちゃ演技ヘタな阿木さん、あの頃カッコイイ女の代表みたいな存在だったような気はする。 今この映画を観て思うことは、「あの頃はまだマシだったんだ」ですね。 横一列に並んではいても毎晩夕飯を家族で囲み、半熟目玉焼きが好みだったとは知らなかったとはいえ、毎朝きちんと朝ごはんがあり、「おやつ食べな~い?」なんて、おやつの時間に毎日お母さんが家にいる、息子二人は無防備に昼寝してる・・・平和です、なんの心配もない一家じゃないですか。代わり映えのしない日常に家庭教師という他人が入り込むことでこの一家は多少活性化されたともいえるのかな、適度な刺激ってやっぱり大事です。 当時は人間関係、家族のありかたとか学校教育を危惧して、皮肉ったつもりで制作されたのかもしれないけど、価値観の相違に個人主義に当然の権利なんていうのがやたら自意識過剰な人を増やし、あのころとは比べ物にならないくらい殺伐としてしまったんじゃないかしら? 同級生の、あの程度のイジメなんてかわいいもんですね。 いい意味の人を見透かしたようなゆるいコメディだと思う。[地上波(邦画)] 7点(2010-09-23 00:00:28)(良:1票) 《改行有》

20.  かもめ食堂 ヨーロッパってなんであんなにキレイなんだろ、子どもの頃に見ていた童話の挿絵そのものの街並みが大好きです。そして話の内容よりも目に入ってくる全てが好みです。特にレトロなプリントと色使いの衣装がすごくいい、片桐はいりの着てたTシャツ、私もほしい。 食堂の店内、自宅、キッチン用品と食器とか・・・「クロワッサン」の世界かな?w だからリアルではないんだけど、小林聡美、もたいまさこ、片桐はいり、この3人の女優がどこにでもいそう、道ですれ違う人によくいそうな感じというのがそのへんのバランスをとっているのかもしれない。 「親しき仲にも礼儀あり」みたいな人間関係が心地よい。この三人はどちらかというと過去を捨てた、捨てるためにフィンランドに来たわけで、小林聡美の「やりたくないことはしないだけです」だったかなぁ、このセリフだけで彼女のそれまでがどんなものだったのかがなんとなく想像できた。知人も友だちもいない知らない土地で自分を大事に生きていくことを選ぶ。物凄く憧れるんですけれども、これができる人はそうはいないんだよね、心情はやけにリアルな疲れた大人のためのファンタジーかな。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-14 09:19:17)《改行有》

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