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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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1.  騎兵隊 南北戦争を背景に、北軍の騎兵隊を率いて鉄道駅の破壊作戦に向かう元鉄道屋の大佐。何故か医者を目の仇にする彼に対し何かと対立する軍医の少佐。そして北軍に対し嫌悪感をむき出しにしつつ彼らとの同行を余儀なくされた南部の女性。三者三様、それぞれに頑固で、その頑固さをぶつけ合う人間模様が、面白いんですね。大佐を演じるジョン・ウェイン、軍医を演じるウィリアム・ホールデンといった大御所に対し、南部の女性を演じるコンスタンス・タワーズという女優さん、映画の中でさまざまな髪型、さまざまな表情を見せて、なかなかチャーミングです。 とは言え、この3人に負けず劣らず、周囲を取り囲む北軍兵士たちの愛すべきポンコツぶりが、また面白くって。とても役作りと思えず、本当にバッチい人たちを集めてきたようにしか見えません。こういう人たちにまで広がった人間模様こそが、この作品の魅力です。 銃撃戦、駅の破壊シーンなども見どころ。駅なんて単に吹っ飛ばしゃ良さそうなもんですが、当面復旧できないように念入りに線路を曲げたりしてる描写が、さらに印象を深めます。西部開拓ってのは鉄道敷設の歴史でもあり、ジョン・ウェイン演じる大佐はそれを体現してきた人なのでしょうが、その逆の過程を我々に、そして彼に、見せつける訳ですね。 銃撃戦や大砲の射撃など、戦闘シーンが盛り込まれる一方で、少年たちの軍隊に対しては攻撃を避けたり、捕まえた「捕虜」をお尻ペンペンしたり、ユーモアを交えつつヒューマニズムも感じさせます。[CS・衛星(字幕)] 8点(2024-05-06 09:35:14)《改行有》

2.  CURE キュア 《ネタバレ》 一連のオウム真理教事件が作品にそのまま投影されている訳ではないにしても、やはり「オウム後」の作品、ということではあるのかなあ、と。 普通に暮らしている(のであろう)一般人が、ある日突然、身近な人間を殺害する。続発する類似事件の要には、得体の知れない一人の若者がいて・・・となると、この若者が周囲の人間をコントロールして、自らが望まない殺人へと駆り立てる、ということのようではあるのですが、どうもそう簡単には割り切れない。若者にコントロールされるというより、日頃は表に出さないが実は心の底に抱えている鬱屈が、若者と接することで表に出てきただけ、という風にも感じられてきます。そういう、各人の心の暗部みたいなものが、孤立して存在しているようで、実は「この時代」というものを介して、互いに繋がっているような。 若者は、警察のお偉いさんに、あんた誰?という言葉を繰り返し投げつける。いや、名前はわかってる、そうじゃなくって、アンタは何者なんだよ、と言うのはつまり、若者が心に入り込めない相手、逆に言えば、時代が共有する暗部に無頓着で、何も気づかず能天気に生きている人。 たまたま、若者に形を変えて現れた「それ」は、若者が退場したとて解決する訳でもなく、形を変えてこの社会に残っていく。 一種の喩え話のような、寓意性を多分に感じさせる作品ですが、具体的に何が何の比喩になっている、というよりもまず、次々に現れる不気味なイメージが、ちゃんと「ホラー」として機能しています。正体が掴めそうで掴みきれない、何か。 水とか、ライターの炎とかいった、根源的なイメージはある種、「お約束」みたいなところがありますが、それにしてもまあ、この映画に出てくる建物のボロいことボロいこと、特に病院の建物はどうしてこんなに汚いイメージなんでしょうか(笑)。いや、実に見事なキタナさ、です。[CS・衛星(邦画)] 8点(2024-03-30 04:37:48)《改行有》

3.  キックボクサー いや、ヒドい作品だ、ってのは、わかってるんですよ。というか、こないだ見た際には、あれ、ここまでヒドかったっけ、とちょっと驚きました。 そういや、TVジョッキーのガンバルマンのコーナーで、この映画もシーンに倣ってたけし軍団の面々がロープで股割きやらされてたよなあ。とか、どうでもいい記憶が、蘇りつつ。 いかにも80年代低予算映画のノリ。音楽もチープで、わざとやってるんじゃないか、と思えてくるぐらい。いや、当時はこれがフツーだったのであって、今見ると改めて、いやあ、ヒドい。 達人に弟子入りしたらあっという間に強くなる、というストーリー展開がこれまた安直、なのでは無くって、そういう安直な『ベスト・キッド』をパクろうというのが、実に安直。まさに安直の二乗。 若き日のジャン=クロード・ヴァン・ダムが初々しい、というより完全にイモ演技。驚いた際の演技なんて、完全にコメディ映画のソレ。この人もしかして、バックトゥザフューチャーのマイケルJフォックスを見て演技の勉強をしたんじゃなかろうか、と思えてくるぐらい。まあ、それでもいいんですけど。 しかししかし。 チープな作品ながらも、ちゃんと(本当にタイなのかどうかは知らんが)タイっぽい場所でロケ撮影してる。これは、素晴らしい。もっとも、最初の方、公園でキックボクシングの練習をする場面なんぞ、いやさすがにもうちょっとちゃんとした撮影場所なかったものかと思えてきます。まあ、主人公兄弟がまだ気を抜いている、ということを表現したかったのかも知れませんけれども、しかし何だか、「ではこの辺りでお弁当にしましょうか」というノリで「ではこの辺りで撮っときますか」と手っ取り早く撮影したかのような。でも多くのシーンは、ロケの効果がしっかり出てます。特にあの、寺院跡みたいな場所。なーんか、エキゾチシズムを感じさせるだけではなく、ああ、この国では遠い過去から戦士たちが戦ってきた歴史があって、その無数の戦いの上に今、この主人公が居るんだな、と。 でもって、クライマックスの試合における、ヴァン・ダムの肉体美。実に実にお見事。スローが多用されている分、スピード感は損なわれがちだけど、それを補って余りあります。スロー映像に耐える、この筋肉。スロー映像の中で、松明の炎も幻想的に揺らめいて。 まさかまさか、こんなチープな映画に、神が舞い降りた瞬間かと。 ところでヴァン・ダム、ダンスが上手いですね。いえ、お世辞ではありません。イヤミです。[インターネット(字幕)] 8点(2023-12-24 19:01:56)《改行有》

4.  キングダム2 遥かなる大地へ とにもかくにも、セリフ多すぎ、何でもかんでもひたすらセリフで説明する。戦況を説明し、作戦を説明し、状況が危機的であることを説明し、何も説明するネタが無いヤツは代わりに一生懸命、感想を述べる。質問するのもストレートなら、それに対する答えもストレートで、何のヒネリも無ければ含みも無い。 ここまで「わかりやすさ」が徹底されているとなると、これはもう、作り手側も意識的にやってるんでしょう。このくらいわかりやすくしてあげないと、どうせ見てる側はついてこれないだろうから、、、と高をくくられているのなら、つまるところ我々の側にも責任があるのかも知れませぬ。 とは言え、やはりこのセリフまみれには閉口してしまいます。例えば職場で、みんな大変な状況なのは誰しもわかっているのに、わざわざ自分がどう大変かをアピールして、忙しい忙しいと連呼するヤツがいたらやっぱり、鬱陶しいじゃないですか。 映画では時々、合戦シーンが入って、その間はセリフが控え気味になるので、ホッとします。 合戦シーンはさすがと思わせるものがありますが(中には「あれ、それでおしまい?」というシーンもあるけど)、荒野を舞台にやや似たようなシーンが続いてしまう点、派手な割には薄味にも感じます。 主人公サイドには暴走キングコング真壁が参戦(ちょっと古いか)。と思ったら敵方にはファンキーウェポン田口が登場し(これも古いか)、『パパはわるものチャンピオン』以来の共演ですかね。メディアミックス戦略にしてはプロレスラ―っぽさを出せていないですが(せいぜいショルダースルー)、新日の発言権の弱さか、それとも一種の節度というものか。[地上波(邦画)] 3点(2023-08-15 07:11:55)《改行有》

5.  巨人の星(1969) テレビアニメを編集したダイジェスト版ですが、これだけでもう充分、お腹いっぱい。正直、胸ヤケがするほど。さすがは巨人の星。こうでなくては。こういうのを息子に見せて反応を確認したがるのが、昭和世代の悪いクセ、とわかっちゃあいるのだけど。ああ、やっぱり胸ヤケしてるみたいだなあ、と。 昔のアニメによくある事とは言え、セリフの途中で音声が消される箇所が多々あり、これだけ途切れまくると、ほとんどギャグです。これがまた、カルト色を高めることに。 テレビ版の再編集はいいんですけど、場面の繋がりがやたらと悪く、気を削がれます。一方で、色々な場面がカットされたからかどうなのか、意外に一徹さんがマトモな人に見えてくる。もっと理不尽な人の印象があったんだけどなあ。とは言え、もはやテレビ版を再確認しようという気力も体力も無く。すみません。むしろ飛雄馬の小人物ぶりばかりが目立つような気がするのですが、これも編集のマジックなのか、もともとこうなのか。 あと、こうして改めて見てみると、野球をプレーする体の動きのアニメ表現が、ダイナミックではあるのですが、根本的にどこかおかしくって、こういう部分では侍ジャイアンツはよく出来てたなあ、と。 そんなこんなも含めて、懐かしくも貴重な記録です。続きを見るかって? 考え中・・・[インターネット(邦画)] 5点(2023-06-10 07:17:56)《改行有》

6.  去年の冬、きみと別れ 《ネタバレ》 この原作は(不用意なこと書けませんが)映像化できないタイプの小説だと思ってたので、どうやって映画化するんだろう、と、怖いもの見たさ混じりではあったんですが、いや、なるほど。 原作に施されていたいくつもの仕掛けのうち、割愛するところは割愛し、登場人物の役割を入れ替えて、その設定を追加して・・・(不用意なこと書けませんが)。 何言ってるかわかりませんね、すみません。しかし、感心しました。 というのはあくまでストーリーの話。映画自体は、というと、思わせぶりに画面が暗いばかりで、正直、イマイチ気分が乗りませんでした。肝心の蝶の写真が、何がどう写っている写真やら、すみません、私には最初さっぱりわからず。 ただ、後半になって色彩の変化が目を引き始めます。暗く赤い部屋、夕日に照らされた部屋。そして炎。ラストでもまた、主人公は自らの「過去」を、火とともに葬る。 キャスティングもうまかったと思います。クセのある俳優、あまりクセのない俳優。こういう配役の妙というものは、逆に「小説化できない」タイプの、映画ならでは仕掛けとも言えそうです。 この作品、見始めてしばらくは、どうなるかと思ったけど、最終的にはなかなか良かったのではないでしょうか。[インターネット(邦画)] 7点(2023-02-19 11:26:16)《改行有》

7.  記憶にございません! 総理大臣が「サラメシ」で、官房長官が「美の壺」ですか。これぞ、NHK党ならぬ、NHK内閣ですな。 ロッキード事件以来、お馴染みのこの「記憶にございません」というフレーズ。何が記憶に無い、だよ、記憶喪失じゃあるまいし、というツッコミもこれまで陰に陽に、何度も繰り返されてきただろうけれど、それをそのまんま物語の軸としてコメディにしちゃう、というのが、意外な盲点でした。なるほど、その手があったか。 総理が演説中に狙われる、という設定が、今となっては単純に笑い飛ばしづらい微妙なものがあるのですが、基本的には、政治家がこうやって茶化され、それが笑いになっているうちが健全なのかな、という気もいたします。おエラい政治家の方々が庶民とはかけ離れたムズカシイ話をしているからこそ、パロディも成立するのであって、国政がこの映画で描かれてるレベルだと本気で受け取る人ばかりになってしまっては、本来の可笑しさは伝わらない訳で。残念ながら世の中、その「伝わらない」方向にどんどん向かってしまっている気がするのですが・・・。 三谷幸喜はやっぱり舞台のヒト、ということなんでしょうか、脚本に色々と仕掛けを仕込んでおいて、あとは芸達者な役者さんたちが悪乗り気味に演技を繰り広げて笑いをとる。中盤に何度か長回しのシーンがあって、一種のコント仕立てのようになってるのもそういう表れ、なんでしょうけれど、やるならやるで、もっと徹底して長回しをキメて欲しかったかな、とも。多少なりともカメラがギクシャクしてしまうと、それだけでそのシーンが変に狭苦しく感じてしまう。 小ネタを入れて膨らませるのも、やや過剰なセリフを入れるのも、サービス精神の表れではあるでしょうが、やり過ぎるのも考えもの。単純にサービス精神なのか、それともスキ間があると不安になってネタで埋めてしまいたくなる性分なんですかね。場合によっては、ツラいけど削ぎ落すことも必要。全体的に、作品が間延びしてしまった印象も。 ま、でも、やっぱり、、、憎めないねえ。 テレビ越しの斉藤由貴のツッコミは、ナイスでした。[地上波(邦画)] 6点(2022-10-10 11:29:13)《改行有》

8.  狂気の愛 最後にテロップで、「この作品はドストエフスキーの『白痴』にインスパイアされた」とかいうのが出てきて。まだ読んでないんですけど、ホントにこんなオハナシだと信じていいんですかね。責任取ってくれますか?(笑) でも実際、この映画を見てると何だかまるで、メロディはきっとどこかにあるんだろうけどそこにメチャクチャな対旋律や伴奏を重ねたもんで全くメロディが聴き取れなくなった音楽、を聞かされてるような。 しかし、必ずしもそれが悪いというワケではなくって。 必ずしもイイとも限らないけど。 最初、無軌道な若者たちが登場し、時計仕掛けの何とやら、みたいなノリかと思ったら、それよりもずっと要領を得ない展開が続くのは確か。ではあるのですが、よくワカランながらも画面上でイロイロな事象が発生するもんで、「次は何が起きるんだろう」と、ついつい引き込まれてしまう。銃撃だのカーチェイスだのはアメリカ映画ほどこなれてないにしても、暴力や血といったものが、しっかりと映画のスパイスになってます。街の風景の切り取り方の意外性なども見どころ。などといったあたり、好感が持てます。 それ以外の点はあまり好感持てませんけどね(笑)。 ソフィー・マルソーは『フォート・サガン』で少しだけヌードを披露してましたが、この作品ではいよいよ大胆に。実際、不思議な魅力を放ってて、個人的には、もう少し出番が多かったらよかったのに、と。[インターネット(字幕)] 6点(2022-07-30 18:21:05)《改行有》

9.  侠骨一代 山本麟一って、どの映画でもたいていヘンな気がするのですが、この作品では特にヘンです。というのがすでに「いつも通り。」という話もありますが。 軍隊時代から一本気でつい無茶をやらかしてしまう主人公。演じるは勿論健さんで、理不尽な上官にブチ切れて特大マシンガンを手にひと暴れ。このシーン、背景に、映ってはイケナイような近代的な構造物がマル映りになっちゃってますが、これはご愛嬌。この後は風情のある風景もたくさん出て来ますので。 それはともかく、戦後、ホームレス状態になった健さんが、志村喬の親分に気に入られ、子分を率いるようになるサクセスストーリー。と言ってもサクセスの部分はあくまで敵役に崩されるためにあり、ラストの殴り込みへ前奏曲でもあるわけで。 百戦錬磨の剣の達人、という訳では無く、一種、朴訥としたところが主人公の魅力でもあるので、バッサバッサと敵をなで斬りにするというよりは、刀をブンブンと振り回し、その風を切る効果音が、印象的。 ちょっとマザコンなところのある主人公像ですが、それが侠気と表裏一体になっていて、健さん、コレまさにハマリ役と言っていいんじゃないでしょうか。[インターネット(邦画)] 7点(2022-07-06 22:53:47)《改行有》

10.  キン肉マン ニューヨーク危機一髪! 《ネタバレ》 キン肉マン映画ってのは7本ぼどあって、確かこの「ニューヨーク危機一髪!」ってのはまだ見てなかったと思う。んだけど、どうも既視感がある。 「この映画見たハズなんだけど、全然覚えてなーい」ってのはアリガチな話ですけど、見てない映画なのに既視感とは、これ如何に。だって、キン肉マン映画なんて、どれもこれも寸分たがわず、同じパターンなんだもん・・・。 いやしかし。 そういう意味では、この作品は既視感が薄い方。同じパターン、ではないですね。いつもなら正義超人たちの行く手を敵が遮り、「ここはオレに任せて、先に行け、キン肉マン!」と言っては一人また一人と脱落するところですが、この作品では、仲間はすでに悪魔将軍の中に取り込まれてしまい、キン肉マンのロンリーバトルが展開される、という趣向。悪魔将軍が、とにかく強い。危うしキン肉マン。 でもまあ、コテンパンにヤラレた挙げ句に、突然、火事場のクソ力で逆転する、というのはいつも通り。素晴らしきはマンネリズム。 特に映画ならではの楽しみもなく、テレビと大差ない気もするのですが、それはそれでオモシロいもんだから、文句を言う筋合いでもないかな、と。 そこがキン肉マンの限界でもあり、魅力でもあるわけで。[インターネット(邦画)] 6点(2022-06-29 22:20:52)《改行有》

11.  キング・ソロモン(1937) キング・ソロモンの秘宝、ってヤツです。冒険活劇です。 と言いたいところだけど、冒険活劇というよりは探検活劇。いや、たいして活劇でもないですね。アフリカでの秘宝探しの旅。 最初の方はアフリカ感すらも乏しくて、牛の群れを率いて荒野を旅する光景は、西部劇とあまり変わらん印象。さすがに舞台が砂漠になって砂嵐が襲ってきたりすると、一応、アフリカなのかなあ、と。 後半、原住民の部族のイザコサに巻き込まれて、というか、いやむしろそのスキにちゃっかりお宝を頂こう、みたいな話(?)になってきますが、一大闘争の後、息つく暇もなく秘宝探しの話に舞い戻る畳みかけ、などは、冒険活劇らしさと言ってよいのかな、と。[インターネット(字幕)] 6点(2022-05-21 15:42:53)《改行有》

12.  斬る(1962) 《ネタバレ》 冒頭、いきなり藤村志保が短刀を抜いてご乱心、という場面から始まり、このシーンが何を意味するかは映画が進むに従って明らかになっていくのですが、それはともかく、彼女の役名が「ふじこ」。確か「男はつらいよ」に出演した際の役名も「ふじこ」でしたよね。いくら苗字が藤村だからって、誰か彼女にちゃんとした役名を考えてあげておくれ。 この作品、70分少々のコンパクトな作りで、歳月があれよあれよという間に過ぎていく。多少、置いて行かれた感も無きにしも非ずですが、とにかくそういう作品です。脚本は新藤兼人。この時点で多少なりとも警戒してしまいます。。。 作品の中に「樹木」が再三、登場するのが、目を引きます。主に登場するのが梅の木、梅の枝。年月が経ち、また新たな春を迎えた、ということでもあり、また主人公の思い出にも繋がるのでしょうが、この梅が、さまざまな形で登場します。場合によっては凶器(!)にすらなっちゃう。 しかし梅だけではなくって、藤村志保が処刑されるシーンでは朽ちた木がそばにあり、はたまた雷蔵が養父と妹の復讐を果たす場面では周囲を枯れ木が点々と取り囲み、人外境そのものといった光景。 あるいは、実の父・天知茂の隠遁生活を囲む、森の緑。 主人公の人生に影響を及ぼした3人の女性、そして「父」の存在、そういったものを交えつつ、剣に生きた主人公の生涯と運命を描くには、この作品の短さは物足りなく中途半端な印象もありますが、見どころは多く、何より、思いつめたような雷蔵の表情が、映画によくマッチしています。[CS・衛星(邦画)] 7点(2022-05-05 08:23:54)《改行有》

13.  岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇 《ネタバレ》 前作はまだ「少年」愚連隊だったけど、今回は「愚連隊」そのもの。半グレならぬ、全グレ寸前。なにせ凶暴、凶悪、殴り殴られ、蹴り蹴られ、悶え苦しむ。普通なら何人も死んでそうだけど、幸いにも登場人物たちが不死身なもんで、なんとかなっている・・・というのが逆に布石になってるんですなあ。ケンカばかりで万年、傷だらけ、でも死なないヤツもいるかも知れないけれど、ホントに不死身の人間なんて、いやしない。 今回の主演は千原兄弟、ダウンタウン東京進出後の2丁目劇場では中心的な存在だったような印象があり、しかもかなり性格がワルいという噂(笑)、どうしてすぐにこういう噂が立つんでしょうねえ。その危険な香りが映画の中にもプンプンと漂っています。プンプンと。これも布石でしょうか(・・・コホン)。 暴力的でありなから、叙情的。意外に「静か」な映画でもあります。そこに被せられる、エレキギターの呻き。どうしようもなさ、のもたらす哀しみが、そこはかとなく。 哀しいからケンカに明け暮れるのか、ケンカに明け暮れるから哀しいのか。 どっちでもよろしい。 それはそうと、今改めて見ると、千原兄弟、やっぱり互いに似てる(似てた。事故前は。)んですねえ。[インターネット(邦画)] 7点(2022-04-11 23:18:56)《改行有》

14.  ギャング同盟 《ネタバレ》 内田良平と佐藤慶が「いかにもギャングです」というイデタチで仲間を集めていて、そのあまりにギャングな格好が、どうにもダサいのですが、ギャングなんだから仕方がない(笑)。集められる仲間というのがこれまたサエない面々なんですが、サエなくてもそれなりに味がある、ので仕方がない。ダサかろうがサエなかろうが、いやむしろそれ故に、スタイリッシュな作品になってます。 で、彼らは何ゆえに仲間を集めているのかというと、その目的が、巨大組織(?)の会長の誘拐。武装して組織に乗り込み、派手に部下どもを殺しまくって、首尾良く誘拐に成功。ついでに誘拐してきたのが会長の娘。これがまた、よく見ると小悪魔的な美人ちゃん。しかしさらによく見るとそれは、若き日の三田佳子。ああ、歳月は残酷。って、大きなお世話。 とにもかくにも誘拐に成功し、身代金をせしめようとするが、そこからがうまくいかない。敵に囲まれ、絶体絶命。映画は籠城モノの様相に。 そしてクライマックス。ひたすら銃撃戦、これでもかと銃撃戦。クルマに積まれたダイナマイト(中盤に一度登場、そのシーンが格好いい)もさらに戦いに加わって、ド派手に盛り上げます。 何というか、低予算ならではの荒々しさ、みたいなものがありますね。これは。[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-29 22:30:30)《改行有》

15.  喜劇 急行列車 冒頭の東映マークが何かのマチガイではないかと思えるほど、のんびりまったり、松竹風味。 そしてあの懐かしき、のんびりまったり、国鉄テイスト。これじゃあ、民営化されちまう訳だ。 しかし一方で、列車内で妊婦が(お約束通り)産気づく場面では、「あと45分で次の停車駅です」などと言いながら、列車を走らせ続けたりして。なんで途中の通過駅に列車を止めないんだよ、と言いたくもなりますが、いや、正確な運行こそ、すべて。これぞ鉄道のロマン。 かどうかは知りませんけど、とにかく、長距離夜行列車が舞台ということで、変わりゆく景色が作品の魅力であります。さまざまな景色の中を、列車は走り続ける。 列車内のトラブルあれやこれや、といった内容で、小ネタが多く、まとまったストーリーはあるような無いような、ですが、その小ネタの積み重ねの中に、夫婦のあり方というものをそれとなく見せてくれます。 特急ではなく、あくまで急行。人生って、そういうもんでしょ、と。[インターネット(邦画)] 6点(2022-03-22 22:36:04)《改行有》

16.  ギャングバスターズ 昔から「バカは死ななきゃ治らない」なんて言いますけれど、きっと正しくは、「バカは基本的に死なないので、治るわけがない」ってコトなんでしょう。 そんな作品。 極悪極バカ三兄弟による、車椅子の少年の奪還作戦。襲いかかってくる刺客どもと死闘を繰り広げるお約束の展開、とは言え、危機に陥りつつもお約束以上にバカで頑丈なもんで、大いに楽しませてくれます。 その裏には小悪党の刑事の物語もあって、なまじ小悪党だと悩みも迷いも出てくる。大悪党は悩まない、迷わない。バカだから。でも誰しも一度はバカになった方がいい。 ってコトなんでしょう。[インターネット(字幕)] 7点(2022-03-05 11:33:03)《改行有》

17.  金田一耕助の冒険 子供の頃、テレビでやってたのを目にした記憶があって、ところどころのシーンも何となく記憶があったのだけれど(生首の場面とか、悪魔の手毬唄のパロディとか)、全般的には殆ど憶えてない・・・というより、多分、意味がワカランかったんだろうな。 今見ても充分に、ワカラン。意味が、というより、意図が。トホホ。 いくらなんでもフザケ過ぎで、ちゃんと横溝センセイに許可取って映画作ってるんだろうか、と心配してたら、ご本人が登場して、一安心。と思ったら、やっぱりご立腹なのでした、というオチがつく。 ついでに高木彬光まで登場し、意外に演技が上手いもんでさらにビックリ。その他、カメオ出演の数々。これが、芸能界最強説を噂された、角川春樹のチカラ、というヤツでしょうか。 自由気まま、自由奔放、まさにデタラメ。この自由さは、まあ、大したもんです。が、ここまでくると、ついて行けん。でも、金田一さんが陸橋から転落しても平然と起き上がって下駄ローラースケートを続けるシーン(だけ)は、ナンセンスさ溢れる名シーンだと思います。サイレント映画のドタバタの味わい。[インターネット(邦画)] 5点(2022-02-28 23:01:33)《改行有》

18.  逆噴射家族 家族のために買ったマイホーム、だけど、家族あってこそのマイホーム。家族がいなきゃ、意味が無い。 最初の方で皆で寿司を食べる場面があって、凄絶な紆余曲折があった挙げ句、最後はまた皆で食事をするシーン。 食卓を囲むから、家族なんだよね、と。 しかし、そこに至るまでに、いやはや、ここまで回り道をしなきゃいけないんでしょうか、という、果てしなきハチャメチャバトル。シャイニングも八つ墓村も真っ青、といったところ。 幸せって何だろう、という点では何の参考にもならないけれど、それを考えるキッカケにはもしかしたらなるかも知れないし、ならないかも知れない、そんな映画。[インターネット(邦画)] 8点(2022-01-31 22:31:36)《改行有》

19.  去年マリエンバートで この作品を見てると、何となくムンクの絵画を想い出しちゃったりします。例えばあの、「生命のダンス」の、生命感の無さ(笑)。 映画にしては人物の動きが乏しく(まるで調度の一つとして存在するような)、しかしカメラはその壮麗ながらも空虚な雰囲気の中を、緩やかに動き続けたりして、どこまでも、落ち着かない感覚。噛み合わない視線。 話によれば、一応は整合性みたいなものを内在しているらしく、謎解きをすれば出来なくは無い、というコトなのかも知れないけれど、私のような不真面目な人間には手に余るので、分析してみようなんて気は全く起こりません。例えば、セリーがいくら厳格なルールに基づく作曲技法であったとしても、それが聴き取れないのでは、如何ともし難いワケで・・・。 菊地秀行さんが著書(「怪奇映画ぎゃらりい」)の中で、怪奇映画ベスト100の一本としてこの作品を挙げてたような記憶が何となくあるのですが、確かにこの作品、そういう楽しみ方が一番楽しめるような気がします。[インターネット(字幕)] 7点(2022-01-30 10:07:54)(良:1票) 《改行有》

20.  斬~KILL~ 剣にまつわる、四話構成のオムニバス。ストーリー性は希薄でどちらかというとイメージビデオ的なノリの中、唯一、明確なストーリー性を備え(そういう意味ではこのオムニバス作品の中では反則っぽい印象もあるけど)、サイレント映画の体裁を借りてスピーディに物語を展開してみせた、第二話の『こども侍』。これを見ただけで、満足です。カッコいいじゃないの。 最後の四話目の尻すぼみ感(押井守監督作)など、残念な部分もありますけれど、、、とりあえず、深作監督、ありがとう。[インターネット(邦画)] 5点(2022-01-22 10:26:05)《改行有》

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