みんなのシネマレビュー
かたゆきさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1885
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  CURED キュアード 《ネタバレ》 人間を狂暴化させる新型ウィルスが爆発的に蔓延し、大混乱へと陥ってしまったヨーロッパ。感染した者たちは見境なく人々を襲い、そしてその肉を喰らうという常軌を逸した行動へと走るようになるのだった。自らの親や子供、友人たちを容赦なく襲う感染者たち。世の中がそんな地獄絵図へと化す中、ここ、アイルランドも例外ではなく、社会は壊滅的な打撃を受けてしまう――。だが、人々はその後、治療法を開発し、感染者の七割以上が無事に回復するまでになっていた。残りの回復しない感染者をどうするのかという問題に直面するなか、回復した元感染者たちの社会復帰が開始される。ここでもう一つの問題が浮き彫りとなる。回復した元感染者たちは皆、狂暴化していたときの記憶を何一つ失ってはいなかったのだ。無事に日常生活へと戻ってきた元感染者であるセナンもまた、狂暴化していた時期の自らの記憶により、心に深い傷を負っていて……。パンデミック後の混乱した社会に生きる人々の苦悩を、とある一人の男の姿を通して描いたサバイバル・スリラー。という内容を聞いて、もっとエンタメ寄りの作品だと思って今回鑑賞してみたのですが、意外にもこれって社会派寄りのシリアスなドラマだったのですね。だとしたら、いまいち深みが足らないように僕は感じてしまいました。貧富の格差や移民問題、それによって拡がる社会の分断のメタファーとしてゾンビを扱うというアイデア自体は悪くないんです。異物を排除しようとする社会的多数派と暴力によって自らの主張を認めさせようとする社会的マイノリティ、そしていつまで経っても反社会性を失わない者どもを密かに抹殺しようという権力の暴走……。911から続くそんな深刻な社会状況をゾンビという分かりやすい要素で捉えようというのは非常に興味深い試みだったとは思うんですよ。更生したテロリストたちの社会復帰という問題もメタファーとしてよく効いている。ただ残念ながら彼らの思想的対立がいつまで経っても深まっていかず、ただ淡々と物語が進んでゆくので僕は正直中盤から退屈に感じてしまいました。エンタメ映画として観るには圧倒的に娯楽性に欠けるし、社会派映画として観るにはいかんせん深みに欠けるという、なんとも中途半端な作品でございました。[DVD(字幕)] 5点(2021-07-23 05:06:49)

2.  キャッツ 《ネタバレ》 初回上演から現在まで、ロングランヒットを続けるミュージカルの名作を映画化したもの。原作舞台に特に思い入れがあるわけでもなく、有名な劇団四季による日本公演なども未見でしたが、何かと話題だったので今回鑑賞してみました。ネット上でも話題沸騰の、あの猫のリアルな擬人化具合は確かに気持ち悪かったですね~~~。普通に考えて彼らは服を着ていないわけですから、もちろん性器も肛門も丸出しなわけじゃないですか。それなのにお股をおっぴろげにしちゃうとことか、あまりにもハレンチでもう見てられなかったですね。普通に服を着ている猫も居たんで、より彼らの全裸感が強調されるという謎のダメ押し具合(笑)。さらに呆気にとられたのは、ゴキブリたちまで擬人化されて歌って踊りまくるところ。キッチンで行列作ってケーキに群がってたと思ったら、最後は猫に食べられちゃうという普通に考えて悪夢としか言いようのないシーンをご陽気に見せられた日にゃもう苦笑いするしかありませんでした。歌って踊ってる人も特殊効果した人も振り付け担当の人ももちろん観客もいったい誰得なんでしょー(笑)。肝心の内容の方も、好きな人には申し訳ないですけど、ここまで内容のないお話を見せられて、正直、僕は最後まで一切楽しめませんでした。うーん、自分には何がいいのかさっぱり分からなかったです。[DVD(字幕)] 3点(2021-03-26 01:43:35)

3.  9人の翻訳家 囚われたベストセラー 《ネタバレ》 フランスのとある地方都市に建つ一軒の古い洋館。何処にでもあるようなその大きな建物には、強固なセキュリティに守られた広い地下室が備えられていた。持ち主は、世界的なベストセラーを幾つも手掛けてきた大手出版社のCEO。そこにある日、世界各国から選ばれた九人の男女が集められる。目的はなんと、その出版社が扱う世界的ベストセラー作家の人気シリーズ『テダリュス』の最新刊をこの地下室で約二カ月かけて、集中的に翻訳作業を行うためだった――。事前の情報流出を防ぎつつも世界同時発売を実現するため、期間中彼らは外部との接触は一切禁止、外出することも許されない。作業は一日の初めにちょうど20ページ分の原稿を渡され、翻訳が終わると全て回収される。完璧なシステムのはずだった。だが、翻訳作業が開始された直後、何者かによってネット上にその極秘のはずの原稿の冒頭部が公開されるのだった。しかも犯人はCEOの携帯に直接連絡をよこし、原稿の全文を公開されたくなければ、多額の現金を払えと要求してくる。犯人は確実に、この九人の翻訳家の中の誰か。果たして原稿を盗み、ネット上に公開したのは誰なのか?ベストセラーを翻訳するために集められた、そんな九人の男女に交錯する動揺と疑心暗鬼をスタイリッシュに描いたサスペンス・ミステリー。という、今までありそうでなかった設定に惹かれ、今回鑑賞してみました。なのですが、僕はさっぱり嵌まらなかったですね、これ。とにかく物語の見せ方が恐ろしく稚拙。完全隔離されたこの地下室から誰がどのような方法でこの原稿を流出させたのかというのが物語の焦点となるのですが、ここら辺の詰めが非常に甘く、サスペンスとしていまいち盛り上がらない。もっと脚本を整理してすっきり分かりやすくみせてくださいよ。それに、この九人の翻訳家のキャラの描き分けもイマイチで、誰一人魅力的な人物がいないのも致命傷でした。しかも彼らのうち主人公が誰なのかもかなり曖昧なので、観客が誰に感情移入して観ればいいのか分からないのも難点。唯一盛り上がったのが、中盤の原稿強奪シーン。ここはベタですけど、サスペンスフルでなかなか面白かった。でも、それも最後のオチで全て意味がなかったとする謎の自己破壊(笑)。こうなってくると、この設定を思いついたアイデアのみが唯一の長所かなと思ったら、それもなんとダン・ブラウンのラングドン教授シリーズ出版の際に実際に行われた翻訳手法とのこと。うん、見事に誉めるべきところがなくなっちゃいました(笑)。なんとなく知的でミステリアスな雰囲気に4点。[DVD(字幕)] 4点(2021-02-08 04:11:20)(笑:1票) (良:2票)

4.  キャプテン・マーベル 《ネタバレ》 記憶を無くしたうら若きスーパーヒロイン、キャプテン・マーベルが地球を舞台に宇宙を揺るがす陰謀と戦うアクション・エンタメ。僕の個人的に苦手とするマーベル・スーパーヒーローものの一作なのですが、この監督の出世作?である、ドラッグ中毒の中学教師を描いたヒューマン・ドラマ『ハーフネルソン』が思いのほか良かったのと、最近の僕のお気に入りの若手女優ブリー・ラーソンが主演を務めているということで今回鑑賞してみました。なんですが、やっぱり僕はこのシリーズとはつくづく相性が悪いのか、最後まで全然嵌まれませんでしたね。なんだろう、このあまりにもノーてんきなノリがいまいち好きになれないからかな。それにストーリーもごちゃごちゃしててよく分かんなかったですし。んでも全編を彩る、90年代カルチャーへの惜しみない愛は個人的にツボでした。ニルヴァーナの「カム・アズ・ユーアー」が突然流れたときは思わずテンション上がっちゃいましたわ。それに主人公が着ている服が、何気にナイン・インチ・ネイルズのTシャツだったりとかね。あと、猫ちゃんも可愛かった!ま、そんなとこです、はい。[DVD(字幕)] 5点(2020-08-11 00:48:09)

5.  キング(2019) 《ネタバレ》 15世紀のイギリスを舞台に、若くしてイングランド王となったヘンリー五世が様々な苦難を乗り越えて〝立派な〟王となってゆくまでを重厚に描いた歴史スペクタクル。野心家だった父王との確執を抱え、最後まで王となることを望まなかったヘンリー五世役には今を時めく人気若手俳優ティモシー・シャラメ、新王を献身的に支える側近役に最近監督業にも熱心なジョエル・エドガートン。彼が脚本も務めたという本作、これがなかなか見応えのある歴史ドラマの佳品に仕上がっていたと思います。物凄くオーソドックスでベタな内容ながら、最後までちゃんと観ていられたのはやはり丁寧な脚本の力なのでしょう。特に血と汗の匂いがこちらにまで漂ってきそうなリアルな戦場描写はなかなかの迫力。平和を愛し、争いごとを嫌っていたはずの若き王が、いつしか捕虜を皆殺しにするような残虐な王となるまでも説得力があり、権坊術数渦巻く宮廷劇としても見応え充分でした。ただ、自分はこういう最後までずっと真面目な展開が続く歴史ドラマが幾分か苦手と言うこともあり、そこまで嵌まれなかったというのが正直な感想ですかね。もう少し遊びの部分があっても良かったような気がしなくもない。あと、明らかに長いっす!クライマックスの戦いが終わってからのくだりはもう少しスマートに出来たのでは?ここらへん、ちょっと蛇足感がありました。それにしても、若き王を貫禄たっぷりに演じたティモシー・シャラメの存在感は凄いですね。男の僕からみても惚れ惚れするぐらいセクシーでカッコよくて、将来が楽しみな役者さんの一人です。彼のファンや、中世ヨーロッパの歴史ものが好きな方なら充分楽しめると思います。[インターネット(字幕)] 6点(2020-06-14 23:35:50)(良:1票)

6.  記者たち 衝撃と畏怖の真実 《ネタバレ》 イラクに大量破壊兵器は存在するのか――。2002年、911同時多発テロによって始まったアメリカの対テロ戦争は、アフガニスタンを制圧するといつしかイラクへとその照準を向け始めていた。作戦を主導するのは、当時政権の中枢にいたブッシュ大統領をはじめとするアメリカのネオコンたち。大義名分となったのは、彼らが主張する、サダム・フセインによる大量破壊兵器開発疑惑だ。NYタイムズやワシントン・ポストといったアメリカの主要メディアも政権側の主張を鵜呑みにし、イラク攻撃もやむなしという論調へと傾く中、とある小さな新聞社が疑問を抱く。ナイト・リッダー社のベテラン、ジョナサン・ランデーを中心とする〝記者たち〟は地道で綿密な取材を重ね、やがて独自の結論を導き出すのだった。政権側は重大な嘘をついている――。だが、愛国心が最高潮に高まっていた当時のアメリカは、後戻りできないイラク攻撃へと踏み込んでゆく…。時代の空気に左右されず、イラク戦争の裏に隠された真実を地道に追求し続けた記者たちの姿を実話を基に描いた政治サスペンス。監督を務めるのは、ハリウッドの名匠として名高いロブ・ライナー。キャストには前作でもタッグを組んだウディ・ハレルソンを筆頭に、ミラ・ジョボビッチやトミー・リー・ジョーンズと言った有名俳優が名を連ねております。綿密な取材や確かな時代考証に基づいたであろうドラマは手堅く作り込まれており、作品としてある一定の水準には達していたと思います。ともすれば退屈になりかねない題材を、随所にユーモラスな演出を差し挟むことで最後まで観客を引き込む工夫を凝らしていたのも好感持てました。ただ、これはこの監督の持ち味と言ってしまえばそれまでなんですけど、作品に漂う空気はなんとものんびりしております。こういう政治サスペンスにもっとも必要であるはずの、ひりひりとした緊迫感やぐったりするような重厚感と言ったものが欠けていたのが、僕的にはちょっと物足りなかったかな。事実を追うことに拘り過ぎたのか、誰に感情移入して観ればいいのか最後まで分からない作りになっていたのもどうかと思います。結論。知られざる真実に触れるという点においては観て良かったと思うんですけど、映画としては幾分か物足りなさの残る作品でありました。[DVD(字幕)] 5点(2020-03-29 00:01:07)

7.  キラー・メイズ 《ネタバレ》 ヒマを持て余した今年で30歳になろうという無職のダメ男が、何を思ったか自宅のリビングに段ボールで迷路を作り始めたことがそもそもの始まりだった。もともと凝り性だったせいもあり、出来上がったそれはなんと作った本人ですら三日も出てこれないほどの超大作に。迷い込んで出られなくなったという彼を救うため、同棲中の恋人や腐れ縁の友人たちが一致団結。半信半疑に入口を潜ってみるとそこには本当に広大な迷路が拡がっていた!しかも、内部には随所に危険な罠が仕掛けられていたのだった。さらには危険な悪の化身ミノタウロスまで登場し、獲物を求めて辺りを徘徊し始める。果たして彼らは無事にこの殺人迷路から抜け出すことが出来るのか?アイデア一発勝負で撮られた、完全に低予算のそんな本作、あまり期待せずに今回鑑賞してみました。舞台となる、全て段ボールで手造りされたであろうこのセットは確かにチープなんですけど、これがけっこう細かいところにまで独特のセンスや拘りが感じられて意外に最後まで観ていられる作品になってましたね、これ。まあ一言で言い表すなら、エッジの効いたNHK教育の子供番組みたいな感じで、折り紙の鶴や虫がそこら中にわさわさ動き回っていたり、ピアノの鍵盤が何処までも続く部屋があったりとなかなかに独創的。首を刎ねられた女性から噴き出す血が色鮮やかな紙吹雪なとこなんて、けっこうセンスを感じました。他にも遠近法を使ったビックリハウス的な部屋や、入った者が全員チープな段ボール製パペットになっちゃう部屋など視覚的に飽きさせない工夫が施されているのもポイント高いです。学生たちが自主製作で創ったようなノリで観たら、意外とセンス良かったみたいな感じかな。とはいえ、脚本が同じくらいチープなのはいただけませんけど。全く中身がないうえに、さして笑えないギャグが全編に渡って繰り返されるのがかなり寒い。致命的なのは、こんな殺人迷路が何故出来上がってしまったのか、その根本的な原因を曖昧なままに終わらせてしまったこと。とまあ、お話的には完全にナシだけど、この監督のヴィジュアル・センスにはほんのちょっとだけ将来性を感じました。[DVD(字幕)] 5点(2020-02-21 03:44:43)

8.  THE GUILTY ギルティ(2018) 《ネタバレ》 「私の名は、イーベン。今、元夫の車に拉致され何処かへと向かっている。私、このままじゃ殺される、お願い、助けて」――。ある日、緊急通報センターに掛かってきた、そんな一本の電話。通報を受けたのは、少し前にここに配属されたばかりのオペレーター、アスガーだった。追い詰められたような彼女の口調に緊急性の高い案件であると直感した彼は、すぐさま警察と連携を取り、発信元である高速道路にパトカーを向かわせる。だが、正確な位置も車両ナンバーも分からないため、パトカーはその車を発見することは出来なかった。事態は一刻の猶予もないと判断したアスガーは、携帯の登録情報を元に彼女の実家へと電話を掛けてみる。電話に出たのは、イーベンの長男である幼い子供だった。詳しく話を訊いてみても、血だらけの自分のママが父親に連れ去られたと泣き叫ぶだけ。どう考えても異常な事態。居ても立ってもいられなくなったアスガーは、警察とは別に独自の行動を取るのだが……。緊急通報センターの狭い一室を舞台に、拉致監禁事件へと巻き込まれた一人の女性を救うために孤軍奮闘するオペレーターの姿を描いたサスペンス。登場人物はほぼ主人公であるこのオペレーター一人のみ、あとは電話の向こうにいる幾人かの人々とのやり取りのみで描くという挑戦的なスタイルで描かれた本作、これがなかなか緊迫感に溢れたサスペンス・ドラマの佳品に仕上がっていたと思います。同じような設定の作品はすでにハル・ベリー主演の過去作にあったのですが、あちらは設定こそ秀逸だったものの後半はかなり残念な仕上がりになっていたことを思うと、本作の後半の展開はけっこう考え抜かれていて素直に面白かったですね。何より、驚愕の展開を見せるクライマックスはこちらの予想を遥かに上回ってきました。「まさか、そう来るか」という感じです。そこに主人公の過去に起こした罪を絡めてくるところなんかも巧い。こんなにも地味でこんなにもお金が掛かっていないのに、ここまで面白いドラマを創れるんですから、この監督の才能はなかなかのものなんじゃないかと思います。まあここまでオペレーターが好き勝手に電話できるのかという脚本の突っ込みどころはありますが、それも僕的には許容範囲内。ハリウッド・リメイクも決定したということで、今からそちらも楽しみな逸品でありました。[DVD(字幕)] 7点(2020-01-06 01:46:57)

9.  キラーズ・セッション 《ネタバレ》 キラー・アノニマス――。それは生まれついての殺人鬼たちがマンションの一室に集まり、互いの経験や悩みを全て話し合うことで更生を図るという秘密の共助組織だ。心の中の暗い衝動を抑えきれない生来の殺人者たちは、今夜も秘密のセッションを行うため椅子を並べ始める。ところがその日、アメリカの次期大統領候補が狙撃されるという大事件が発生、街はほぼ戒厳令とも言える物々しい雰囲気に包まれていた。そして偶然にもこの日に初参加することになった新人殺人者。だが、メンバーの一人が彼女こそその暗殺未遂事件に関与しているのではないかと疑問を抱き始める。次第に疑心暗鬼に包まれ、不穏な空気が漂い始めるマンションの一室。近くのマンションの屋上で全てを見守る謎の男も加わって、事態は意外な方向へと転がり始める。果たして殺人者たちは無事にこのセッションをやり遂げることが出来るのか?猟奇殺人鬼たちのグループ・セラピーというエキセントリックな設定で描かれるクライム・サスペンス。ジェシカ・アルバ&ゲイリー・オールドマン共演ということで今回鑑賞してみましたが、これがまあ酷い出来の作品でした。明らかにタランティーノを意識して撮られたであろう作品なのですが、正直完成度としては雲泥の差。奇を衒っただけの意味不明な設定に何が言いたいのかさっぱり分からないストーリー、魅力に乏しい登場人物がひたすら議論する中盤なんか眠いったらありゃしない。むちゃくちゃしてやるぜと言わんばかりのクライマックスなんて、監督の独り善がりもいいところ。どうしてこんな程度の低い作品に、名優オールドマンが出ているのかさっぱり理解不能です。率直な結論を述べさせてもらうと、観るだけ時間の無駄の凡作というほかありません。[DVD(字幕)] 2点(2020-01-01 01:14:32)

10.  狂人ドクター 《ネタバレ》 19世紀に実在した、悪徳精神科病棟の狂気の世界を描いたサイコ・スリラー。あまりにも直接的なタイトルと実力派俳優ジェームズ・フランコが監督・主演を務めているということで今回鑑賞してみました。感想は……、鬼のようにつまらない映画でありました。それ以上でもそれ以下でもありません。主演女優さんのキレイなおっぱいに+1点!![DVD(字幕)] 2点(2019-11-10 23:18:47)

11.  喜望峰の風に乗せて 《ネタバレ》 1960年代、イギリスで開催された単独無寄港での世界一周ヨットレース「ゴールデン・グローブ・レース」。このプロでも尻込みするような過酷なレースに、素人ながら無謀にもチャレンジしたある一人の男がいた。彼の名は、ドナルド・クロ―ハースト。ヨットのセールスマンでもあった彼が、自社の宣伝のためにこのゴールまで何百日もかかる危険なレースに名乗りを挙げたのだ。本作は、そんな彼の無謀とも言える挑戦を実話を基に描いた冒険ドラマだ。監督は前作『博士と彼女のセオリー』でスマッシュヒットを飛ばしたジェームズ・マーシュ。たった独り大海原へと繰り出し、時に精神を病みながらも冒険を続ける主人公を演じるのは人気俳優コリン・ファース。他に、主人公を献身的に支える妻をレイチェル・ワイズが演じております。端的に述べさせてもらうと、このドナルドという男は単なる目立ちたがりの大バカ者ですね。碌に準備も出来ていないのに、自らの大言壮語を撤回することも出来ず、ずるずると引き返せなくなって仕方なくスタートを切ったものの、やはりすぐに過酷な目に遭っちゃって早くも心が折れそうに。でも、大借金をしてまで繰り出してきたし、自分の子供たちにも大見えを切った手前、引き返すことも出来ず、挙句の果てに最後は……。正直、自業自得というほかありません。現代で言うと、視聴回数を稼ぐために危険な動画を投稿していたユーチューバーが最後は最悪の事態になっちゃったようなもんです。と、現代のイカロスとも呼ぶべきこの男の無謀な挑戦をあくまで客観的に描くという本作のテーマは分からないでもないのですが、若干掘り下げが足らない印象。このドナルドという男の狂気性や遺された家族の葛藤や哀しみをもっと踏み込んで描いていれば、より完成度の高い作品になっていたと思うのですが、そこらへんがどうにも甘い。ただ、大海原を優雅に泳ぐクジラやイルカ、容赦なく襲い来る過酷な嵐など、そのダイナミックな自然描写はさすがにBBCが絡んでるだけあってなかなかの迫力でした。また、単調になりそうな主人公の孤独な航海も回想シーンや遺された家族の描写をうまく挟むことで最後まで普通に見ていられます。それだけにテーマ性という点でなんとも惜しい作品でありました。[DVD(字幕)] 6点(2019-10-28 01:03:00)

12.  ギヴァー 記憶を注ぐ者 《ネタバレ》 ここでは誰も過去の記憶を持たない――。今から遠く離れた未来社会。荒廃した世界から立ち上がった人類は、平和を守るために厳密に管理された完璧な世界を創り上げていた。その名も、“コミュニティ”。ここでは誰もが同じ服を着て規則正しい生活を送り、毎朝同じ薬を呑み、毎晩同じ時間に眠りに就き、誰も嘘をつかず、そして誰も過去の歴史を知らない。誰もが平等のこの世界で、それまで何の疑問も抱かず平凡に暮らしていたティーンエイジャー、ジョナスは明日の儀式を前に緊張していた。そう、その儀式によってその人の一生の仕事が決まるからだ。緊張する彼に告げられた職業は、レシーヴァ―(記憶の器)。それは過去に起きた全ての歴史――良いことも悪いことも含め――を秘密裡に受け継ぐもの。前任者である“ギヴァー(記憶を注ぐ者)”から、さっそく指導を受けることになったジョナス。彼から受け取った記憶は驚くべきものだった。戦争、荒廃、憎しみ、苦痛、そして、愛…。徐々に記憶を受け入れていくジョナスは、次第にこの世界に疑問を抱くようになる…。徹底的に管理されたユートピアに暮らしていた若者の成長と闘いを独創的な映像で描いたSF・アクション。アメリカの児童文学を原作とした本作、ジェフ・ブリッジスとメリル・ストリープという二大オスカー俳優共演ということで今回鑑賞してみました。最初は白黒から始まった映像が、主人公が徐々に記憶を取り戻していくことにより少しずつカラーになってゆくという映像表現はなかなか独創的で大変いい。でも、本作の見どころはそこぐらいですかね。『ハンガー・ゲーム』や『ダイバージェント』といった一時期大流行りした設定勝負のヤングアダルトSFと同じく、今作もこの設定の詰めが非常に甘い!!まず、肝心のこのレシーヴァ―という職業の存在意義がよく分かりません。こんなリスクがあるなら別に人間に記憶を受け継がせなくてもいいのに、何故にわざわざ人にその役目を?また、ここまで管理が行き届いた社会なのに、どうして人にマイクロチップを埋め込むようなことはしないのでしょうか。おかげで主人公は簡単に逃げ隠れしまくっちゃってますやん。それにここまで大風呂敷を拡げておいて、後半はかなりこじんまりとした追跡劇がちまちま繰り広げられるだけというのもスケールが小っちゃ過ぎます。特に酷いのが最後のオチ。あまりに投げっ放しで、「え、これで終わるんかい!」とキレそうになっちゃいました。いくら二大オスカー俳優共演とはいえ、これでは凡作と言わざるを得ません。[DVD(字幕)] 4点(2019-10-07 00:42:12)

13.  君の名前で僕を呼んで 《ネタバレ》 イタリアの避暑地で出会った青年たちの男同士の恋愛を濃厚な映像で描いたラブロマンス。とにかく若い男たちの引き締まった肉体美が素晴らしいですね。滴り落ちる汗の匂いがこちらにまで漂ってきそうで、何とも官能的でいい。なんだか昔読んだ三島由紀夫の小説を思い出しました。この昔のヨーロッパ映画のような古風な作風が個人的にそこまで嵌まらなかったですけど、いい映画だったと思います。[DVD(字幕)] 7点(2019-05-10 22:07:13)

14.  きみへの距離、1万キロ 《ネタバレ》 運命の女性をどうやって見分ければいいんですか――。デトロイトの石油卸会社で働くゴードンの仕事はちょっと変わっている。地球の裏側、北アフリカにある石油精製施設。その回りに配置された、直径三十センチ程度の小さなクモ型ロボットをリモコン操作し、施設の異常や石油泥棒を監視・発見するというものだった。今日も彼は高性能カメラやマイク、果ては攻撃用武器まで備えたそのハイテク・ロボットを机に座りながら操作し、地球の裏側での退屈な仕事に従事していた。だが、その夜はいつもと違っていた。物憂げな表情で砂漠に座り込む若く美しい女性に、彼は目を奪われてしまう。数日前に酷いふられ方をしたばかりでまだ失恋の傷が癒えていなかったゴードン。ほどなくして現れる娘の彼氏との会話を盗み聞きしてしまった彼は、娘の両親が一回りも歳の離れた男との縁談を無理やり推し進めようとしていることを知るのだった。「この二人には絶対に幸せになってほしい!」。彼女に〝ジュリエット〟と名前を付け、ロボット越しにできうる限りの援助を申し出るゴードンだったが、やがて悲劇が起こってしまう…。一万キロも離れた地球の裏側で、ロボットとして出逢ってしまった美しい女性との運命の恋を描くピュア・ラブストーリー。そんな古典的とも言えるオーソドックスな恋物語なのですが、その媒介となるのが地上型ドローンとも呼ぶべきハイテク・ロボットなのが凄く現代的で、この絶妙のハイブリッドがとても新鮮でした。何よりガチャガチャいわせながら地上を這うこの六本脚のロボットがとてもキュート!こいつが好きな女の子を助けるために地上をせっせと駆けずり回るとこなんて最高に可愛かったです。いやー、この監督、センスいいですね~。ストーリーの方はだいぶ男性よりの内容で賛否分かれるだろうけど、僕はばっちり嵌まりました。確かにこの主人公のやってることは完全に盗撮でストーカーですけど、古今東西の純愛物語なんて端から見れば大なり小なりみんなそんなもんですからね。最後、親に閉じ込められて人生真っ暗闇になりそうだった彼女を、職を賭して助け出そうとしたゴードンには感情移入しまくり!ラストの〝運命の再会〟はやり過ぎな感もあるけど、現代の寓話としてこれはこれで良かったかな。この後、再会を果たした二人にはめいっぱい幸せになってほしいなぁ(恐らく高確率で無理だろうけど?笑)。監督のセンスがきらきらと輝く、珠玉のラブストーリーでありました。[DVD(字幕)] 9点(2019-05-02 21:55:59)

15.  gifted/ギフテッド 《ネタバレ》 生まれつき天才的な数学の才能を持った9歳の女の子メアリー、彼女の親権を巡る叔父と祖母との法廷闘争を淡々と描いたヒューマン・ドラマ。監督は『(500)日のサマー』のマーク・ウェブ。まぁきれいな映像とそつのない演出とで淡々としながらも最後まで見せるこの監督の手腕は確かだと思います。『サマー』でクロエ・グレース・モレッツが演じた女の子を髣髴とさせるメアリーちゃんの奔放な魅力もなかなか良かった。ただ、ちょっとオーソドックス過ぎるかな。『サマー』で見せた時間軸をバラバラに再構築するようなエッジの利いた演出みたいなものが僕は欲しかったですかね。ちょっと個人的には物足りなく感じちゃいました。[DVD(字幕)] 6点(2019-03-04 22:04:42)

16.  キング・ホステージ 《ネタバレ》 ここはアメリカのとある地方都市。貧しい家庭に生まれながらも幼いころからずっと力を合わせて生きてきたマイキーとJPは、世界一仲のいい兄弟。特別な絆で結ばれた彼らだったが、その後の人生はまるで正反対なものだった。街のギャングたちのボス、エディ・キングに見入られた兄マイキーはクスリがらみのチンピラとしてずっと日陰の世界を生き、実業家として成功の足掛かりを得た弟JPは愛する妻とともに充実した毎日を送っていた。だが、そんなJPの元にある日、予期せぬ手紙が届けられる。コカイン取引に失敗した兄が誘拐され、三日以内に35万ドル払わなければ命の保証はないというのだ。犯人は間違いなくエディ・キングだったが、確実な証拠は何もない。知り合いの刑事に相談しても親身になってくれるどころか、兄の偽装誘拐まで疑われる始末。もはや頼れるのは自分だけ。JPはたった一人の兄を救うため、自ら行動を起こすのだった――。毎度おなじみニコラス・ケイジがイカれたギャング役を演じた本作、あまり期待せずに今回鑑賞してみました。正直、さっぱり面白くなかったんですけど!なんかこれ、脚本がテキトーすぎません?だいたいこのどうしようもない兄をそこまで慕う主人公にさっぱり感情移入できません。なのでまあ物語が盛り上がらない盛り上がらない。悪役であるギャングのボスもイカれてるというよりただ単純に頭が悪いだけだし、ジョン・キューザック演じる刑事なんて最後まで何もせずぐだぐだ文句を言うだけで居る意味がほぼ皆無。また、ただでさえストーリーのテンポが悪いのに、要所要所に差し挟まれるスローモーションがそれに拍車を掛けています。だいたいこのスローモーションを多用した映像も見にくいだけでセンスが欠片も感じられない。挙句、取って付けたような薄っぺらいハッピーエンドで終わるとこなんてもう目も当てられません。最近のニコケイ映画の中でもかなり出来の悪い駄作でありました。3点。[DVD(字幕)] 3点(2019-01-02 12:11:51)(良:1票)

17.  キングスマン: ゴールデン・サークル 《ネタバレ》 世界を密かに?救ってきた謎の英国紳士たちのぶっ飛び大活躍を、お下品&エログロアウトぎりぎりのセンス溢れる映像で描いたスパイ・アクション第2弾。いやー、相変わらず面白かったです!ほんとにこのおバカな世界観をひたすら真面目に追及するマシュー・ボーンのキレッキレの演出力は今回も冴え渡ってましたね~。ただ、さすがに前作のインパクトが強烈だっただけに、今回はそこまでの衝撃はなかったですかね。悪役のジュリアン・ムーアがいまいち弾けきれてないないような?まあ普通に面白かったですけど、前作ほどではなかったってことで7点![DVD(字幕)] 7点(2018-09-03 23:40:24)

18.  キング・アーサー(2017) 《ネタバレ》 アーサー王伝説を基にして描かれる荒唐無稽なファンタジー・アクション。いかにもガイ・リッチーらしいスタイリッシュな演出が随所に施されているものの、それが面白さに繋がっているかと問われれば正直微妙。なんか全体的にごちゃごちゃしてていまいち楽しめなかったです。まぁ映像はそれなりに迫力があったので、ぎりぎり5点って感じ。[DVD(字幕)] 5点(2018-07-23 21:15:50)

19.  キュア ~禁断の隔離病棟~ 《ネタバレ》 ニューヨークの大手金融機関に勤めるエリートサラリーマン、ロックハート。順風満帆な生活を送っていた彼だったが、ある日、過去の不正行為が明らかとなり窮地に追い込まれてしまう。事実を知った会社はそんな彼にあるペナルティを課す。それは一通の手紙だけを残しスイスの療養所へと入所してしまった社長を速やかに連れ戻してくるというもの。選択の余地などないロックハートはすぐさま荷物をまとめ、スイスの人里離れた山奥にあるというその療養施設へと旅立つのだった――。19世紀の古城を改装したというその施設へとようやく辿り着いたロックハート。そこは世界中の富豪老人たちが集まり、地下水を利用した独特の療法が行われていた。ところが、面会時間を過ぎているという理由で彼は門前払いさせられてしまう。仕方なく引き返すことにしたロックハート。直後、彼の乗った車が事故を起こし、意識不明となった彼はそのまま施設へと入院させられてしまう。やがて目覚めた彼はすぐに知ることになるのだった。この施設に隠された恐るべき闇の部分を……。ハリウッドのヒットメーカー、ゴア・ヴァービンスキーの最新作はそんな怪しげな雰囲気が全編に漂うサスペンス・スリラーでした。うん、なかなか面白かったですね、これ。禍々しい空気に支配された美麗な映像がとにかく素晴らしい。一見掃除が行き届いた清廉潔白な施設のように見せかけて、お話の進行とともに少しずつ闇の部分があらわになっていくところなど見せ方が凄く巧い。随所に差し挟まれる黒いウナギのような生物が暗い水の中で蠢く映像なども悪夢的で強烈。何日も不眠に悩まされ目の下に隈を作りながら、そんな悪夢のような世界を彷徨う主人公を演じた若手俳優ディン・デハーンもまさに嵌まり役。何処かカフカや阿部公房を髣髴させるこの不条理な世界観は見応え充分でした。ただ、本作には致命的な欠点が一つ。とにかく長い!この内容で2時間20分はさすがに長すぎます。明らかに無駄なシーンが何か所かあり、そこら辺を削れば絶対2時間以内に収まったはず。最後、急にオカルトテイストになったのもちょっと唐突で違和感が拭い切れませんでした。この美しい悪夢とも呼ぶべき独特の世界観はすこぶる好みだっただけに惜しい。あと、決して美少女では無いもののヒロインを演じたミア・ゴスの存在感は抜群でした。彼女がウナギだらけのお風呂に入ったり施設長におっぱい揉まれたりとなかなか体当たりで頑張ってたのも良かったです♡。[DVD(字幕)] 6点(2018-06-02 03:16:19)

20.  キングコング: 髑髏島の巨神 《ネタバレ》 でっかい猿とでっかいトカゲ(あとクモやら鳥やらバッタやら笑)がひたすら戦ってるだけなんですけど、単純明快でめっちゃ面白かったっす!![DVD(字幕)] 8点(2018-01-01 22:06:22)

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS