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1. 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
《ネタバレ》 なんて密度と質量を持った作品だろう
その戦場に様々な事情でいる者達の人間模様はやたら複雑で感情的。
ついに極まった所まで行ってしまった地球連邦の腐敗はシャアに小惑星アクシズを落とす隙を与え、自らを滅ぼす方向へと進んでしまった。
アムロとブライトが率いるロンドベルはなんとか落下を阻止しようとするのだが、その熱い攻防はやはり何度観ても面白い。
…と、宇宙空間での激しい戦闘の連戦とあっけなく命が散って行く様をこれでもかと見せてくれるが、それ以上に見せてくれるのがアムロとシャアを中心としたネジ曲がった人間関係。
特にクェスという女の子はその中でも映画そのものを掻き乱す存在なのだが、親に恵まれず、不幸なまでの敏感さが生み出してしまった情緒不安定で反抗的な「ニュータイプの負の面」がこれでもかと描写される。自分の居所がわからないまま彷徨い続けた末に迎えてしまった悲劇的な運命は本作のチャプターはシャアやアムロの戦い以上に印象的だ。
シャアとアムロの戦いは地球存亡を賭けた正義と悪にも見えるが、個人同士の極限の意地の張り合いにも見える。シャアの溜まりに溜まった怒りがアクシズに変わり、地球に落とそうとするのをなんとかアムロが受け止めようとする。こんな役を任されたアムロはたまったもんじゃないですね。
今回3度目か4度目だったのですが、富野監督の独特な台詞回しと、二時間の中にぶち込まれた密度の濃い内容は何度観ても疲れますし、面白いです。[DVD(邦画)] 7点(2017-06-07 09:02:17)《改行有》
2. 機動警察パトレイバー
大好きな作品です。パトレイバーらしい、くだけたギャグあり。零式を新たに加えたレイバーアクションあり。押井守らしい重厚なドラマあり。劇場版2も好きですが、こちらの方が遊馬と野明が中心に活躍するのもあって全体的に雰囲気が明るく、見やすいので繰り返し何度も見てしまいます。好きなシーンは松井刑事たちが帆場を追って廃墟を点々とするシーン、ユラユラ揺れる陽炎と夏の気だるい暑さが画面からにじみ出てくるようです、あれは夏に見るとたまりません。[ブルーレイ(邦画)] 9点(2014-08-02 18:59:21)
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