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1. 劇映画 孤独のグルメ
腹が…減った!
序盤はいつも通り、我らが知っているドラマ版のテイスト。年末SPのように遠方をうろうろして特別感を出すのかなと思わせる。しかしそれでは終わらない。
中盤、ガラリと風合いが変わる。我らの井之頭五郎、絶体絶命の大ピンチに!これ普通死ぬよねってレベルのスペクタクルに巻き込まれる。そんな生きるか死ぬかの状況でもグルメドラマの肝は抑え、美味しく食べるを忘れないのが良い所。
終盤にかけて、なかなか深みのあるヒューマンドラマに仕上がっている。離れて暮らす人達を料理で繋げ、巻き込まれ型ながら行動力を発揮する、粋な五郎の演出。この辺は湿っぽくなり過ぎず、クールにさっぱりとした纏め方。松重豊という人がとても良く出ているなと。
役者陣がとても魅力的。内田有紀、杏、オダギリジョーなどキャスティングの妙が光る。脇役も含め、逐一あぁこの人で良かったなと思わされる。エンケンが五郎っぽい役で出て来て、なるほどこれは有りだなとニヤリとさせられる。
「美味しいものを美味しく食べる」ドラマだが、この劇映画、さらに「美味しいものを、もっと美味しく食べる」をきちんと追求している。料理が出て来るだけでなく、どんな人達がどんな環境で食材を作っているかも描き、なぜそこに至ったかもサラリと描く。いつも以上に五郎が食べているものが美味しく見えてくる。グルメドラマの何たるかを抑えた作りだ。冗談なのか本気なのか何度もこの番組を降りたいと呟いてきた松重豊氏だが、ここはさすが。最もこのドラマの良さと描き方を理解していたのは、どのスタッフよりも最も長くこのドラマと関わってきた他ならぬ氏であった。主演・監督のみならず脚本も氏によるものらしいが、この「劇映画」はこれまで制作されてきた数多のドラマ版を凌ぐ傑作。109分があっという間だった。劇場の大きなスクリーンで観て良かったと思える。[映画館(邦画)] 8点(2025-01-22 20:45:45)《改行有》
2. ゲット・アウト
《ネタバレ》 あーなるほど、人種差別っぽく見せてたのはフェイントだったんだなと思ったらやっぱり人種差別だった。見事にしてやられました。金持ちが集まって指折りして一体何をしているのかと思ったら…催眠術という要素もそれが根幹ではなくあくまで手段でしかない。こうした変人に陥れられる系の映画にしてはきちんと解決しているのでスッキリした。なかなかにして痛快且つ納得の纏め方。印象に残る魅力的なキャラがいればなお可だったが、まあ傑作ならずとも良作。[インターネット(吹替)] 6点(2018-07-16 08:25:58)
3. ゲーム(1997)
《ネタバレ》 ゲームなのか現実なのか観客が混乱する様、二重三重の仕掛けが巧妙に張り巡らされている。ゲームがいつ開始するかも分からない段階で唐突に「残念ながら不合格となりました」という謎の電話。これによって終始猜疑心を抱きながら鑑賞し続ける事となった。この電話が無ければ「どうせゲームなんでしょ」と安心しながら観た事だろう。見事にしてやられた。そして見終わった後、なぜこの映画の評価が高いのかを納得する。最後の最後でこのゲームの、そしてこの映画に込められたメッセージを知る。感動と同時に、命があった事への安堵感を得る。いやいやこの人ガチで何度か死にかけてるだろ!と思い切りツッコミを入れて、笑って終われる。予備知識無しで、サスペンスのつもりで鑑賞して欲しい。[DVD(吹替)] 8点(2014-06-15 06:49:08)(良:1票)
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