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1. 県警対組織暴力
仁義なき戦いを警察側の視点で描いた作品、といったところか。
菅原・松方コンビ(主には松方)が、政官財の癒着構造に刃向かい、敗れ去っていく様が描かれている。
ただこの主役コンビも主人公然としているが悪人そのものであり、しがらみや情誼を捨て切れず、重大な局面では理性が働かず、分別を失くして暴走するしかないという、実にしょうもない悪人たちなのだ。
菅原演じる刑事も、正義や悪についての一筋縄ではいかぬ哲学を持っているのかと思いきや、銃が撃ちたかっただけという理由で警察に入ったとしか語られない。観客側としては彼が(ある程度の悪を許容しつつも)犯罪に立ち向かうといったカタルシスが欲しいのだが、この映画はやはり実話路線だからか、そういった方向には走らない。実にほろ苦い展開に走るのである。
政官財の癒着は、反逆者二人を無残に葬った。ただ、その反逆者たちも振り返ってみれば葬られて当然と言えるような、どうしようもない男たちだった。
この映画を10点とするには、もう少し菅原文太の刑事としての活躍が欲しかったかもしれない。[ブルーレイ(邦画)] 7点(2018-05-28 19:06:06)《改行有》
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