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21.  コント55号と水前寺清子のワン・ツー・パンチ 三百六十五歩のマーチ 《ネタバレ》 野村芳太郎監督によるコント55号映画、見るのはこれが2本目なんだが、以前に見た「びっくり武士道」が原作のあるものだったため、オリジナル脚本ののコント55号映画を見たのはこれが初めて。亡くなった母の残した大金を持って上京した二郎と、彼と出会って意気投合した板前の欽ちゃんのコンビを描いているが、55号世代ではない自分が見てもこの二人のやりとりは見ていて楽しいし、二人とも若く(特に欽ちゃん)実にイキイキとしていて、実際の二人もこんな感じだったのではと容易に想像できる。マドンナを演じる水前寺清子が二役で演じる落語家を語り部にしている点や、冒頭、二郎が新幹線でスリに遭うシーンが野村監督の「白昼堂々」の冒頭部のセルフパロディになっているところも面白い。(ひょっとしたら本作は「白昼堂々」の冒頭で出会った55号二人の物語ともとれるのかな?)ストーリーのメインとしては欽ちゃんが母親と住んでいるアパートの立ち退き問題があって、それに欽ちゃんと二郎の新しい店を出すために奮闘する姿や、マドンナ清子に惚れた二郎といったエピソードが並行して描かれているが、まとめ方がうまく、安心して見ることができるし、野村監督の職人監督としての安定感も感じることができる。脇役も豪華で、花沢徳衛が悪役を演じているほか、清子の父を演じるのが西村晃(欽ちゃんの母親を演じる桜むつ子とのいがみ合いが楽しい。)、喜劇俳優としては財津一郎と谷幹一、当時人気だったボクサーの沢村忠まで出演している。終盤に前田武彦が登場するが、その使い方がなかなか利いていて面白い。しかしいちばん驚くのは清子の恋人を演じているのが「仮面ライダー」に抜擢される前の藤岡弘で、このころからすでに藤岡弘という感じは出ているものの、まだどこか青臭い感じがして、若いなあと思った。ちなみに「仮面ライダー」の開始は本作の2年後のこと。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-07-22 17:51:50)

22.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 あまり期待してなかったというか、予備知識がほとんどない状態で見たのだが、典型的な巻き込まれ型サスペンスで最初からテンポもよく、展開もスピーディーで伏線の張り方や回収の仕方もうまく娯楽映画としてなかなか面白かった。中村義洋監督はこの前見た「白ゆき姫殺人事件」でもそうだったのだが、本作でも真犯人は誰という方よりも、濡れ衣を着せられた主人公・青柳(堺雅人)がいかに逃げるかに重きを置いていて、(単に原作がそうなっているだけかも知れないが。)そこがけっこう面白いし、最後まで真犯人を明らかにしないのもこの手の作品だとずいぶん思い切った印象があり、コレにモヤモヤする人もいそうだが、本作については真意がそこではないので別に違和感は感じないし、これでいいと思う。それに見終わった後、結局犯人は誰だったんだろうと想像してみるのも楽しい。よく考えたら重いテーマなのだが、全体的に軽いつくりでリアリティもなく、漫画チックな感じがミスマッチな感じがするのだが、そんなに気にならなかった。後半部分はちょっとご都合主義的すぎたかなという気がしないでもないがギリギリ許容範囲というところで突っ込みながらもそれも含めて楽しんでいた。ファーストシーンがラストにというのはいかにも映画的で良いなあ。整形して別人として生きていかなければならなくなった青柳を思うと少し切ない気持ちになるんだけど。出演者に関しては堺雅人と竹内結子は去年「真田丸」でずっと見ていたので少し引きずってしまうかもと思っていたのだが、よぎることもなく見れたのでちょっと安心した。ほかの出演者たちも概ね好演しているが、中でも通り魔・キルオを演じる濱田岳が良い味を出していて印象に残る。「はじまりのみち」の便利屋役も良かったが、やはり最近の若手俳優の中ではわりと好きな役者だ。あと、青柳を追う刑事を香川照之が演じていて「鍵泥棒のメソッド」を思い出していたら、青柳の整形後の姿を演じていたのは滝藤賢一。「半沢直樹」は見ていないのだが、思わず少し見てみたいと思ってしまった。中村監督の映画を見るのはまだ2本目で、伊坂幸太郎原作の映画を見るのも本作が初めてだったのだが、このコンビの映画は何本かあるようなので、この中村、伊坂コンビのほかの映画も見たいと思う。[DVD(邦画)] 7点(2017-05-03 00:49:59)(良:2票)

23.  告白(2010) 《ネタバレ》 公開当時ものすごく話題になっていた映画だが、今回初めて見た。中島哲也監督らしい作品に仕上がっているが、これまでの中島監督の映画の特徴であったカラフルな色彩はなく、全体的にわたって暗めの冷たい感じのする映像であり、それが本作の雰囲気によくマッチしている。受け持つクラスの教え子二人に幼い娘を殺された女性教師・森口(松たか子)の復讐劇を描いているが、冒頭30分に及ぶ森口の衝撃の告白から目が離せなくなるし、そのあとの学級委員長(橋本愛)や、犯人とされた少年B(藤原薫)の母親(木村佳乃)など様々な登場人物たちの告白を通してストーリーを紡いでいく構成が見事で、最後まで飽きずに見れたし、素直に面白い映画だと思う。登場人物たちはほとんどが闇を抱え、みんなどこか狂気がかっているのが怖く、はっきり言って感情移入できるような登場人物もいないが、それが本作の陰湿さとインパクトにつながっているのだろう。内気でおとなしい少年Bに対して、主犯格の少年A(西井幸人)は、自分勝手で分別がなく、いかにもこういうのが「誰でも良かった殺人」に走るんだなという雰囲気なのが対照的で印象に残る。彼の「世間に注目されたいから殺人を犯す」という動機はリアルだが、やっぱり理解はできないし、このクソガキがと思えてしまう。(まあ、それが狙いなんだろうけど。それに「嫌われ松子の一生」を見ていれば中島監督がこのような映画を作っても不思議ではないと思える。)クライマックスで森口が彼に「誰でもいいなら親を殺しなさい。」みたいなことを言うのは重すぎる言葉だ。森口によって少年Aが復讐を遂げられるラストは妙な爽快感もあるが、「セブン」のラストと似たところがあって後味はあまりよくない気がする。しかし、いちばん最後に森口が少年Aに向かって教師らしいことを言った後の「なーんてね。」という一言がとても強烈で、この一言は見ている人にいろいろ解釈ができるようにされていて、考える余地を見ている人に与えて終わったのはよかった。久しぶりに見た中島監督の映画だったのだが、やはり完成度が高く、あらためて中島監督の力量の高さを感じられ、間違いなく見ごたえのある映画になっている。ただ、犯罪を犯しても13歳までは少年法で守られると劇中で森口が語っているが、本作はR15指定作品であるものの、もし少年法で罰せられない13歳以下が本作を見てしまい、罰せられないならと事件を起こしてしまったらと思うと恐ろしい。この点がひっかかり、つけられる点数はどんなに高くても7点が限界。[DVD(邦画)] 7点(2016-08-11 17:51:35)(良:1票)

24.  この子の七つのお祝いに 《ネタバレ》 増村保造監督の映画での遺作となった角川春樹製作のサスペンス映画。増村監督の映画は既に20本以上見ているが、大映以外の作品を見るのはこれが初めて。冒頭の殺人事件のシーンは血が派手に飛び散るショッキングな演出で、ほとんど市川崑監督の金田一耕助シリーズのようなノリで、(音楽を大野雄二が担当してるし。)これだけで本当にこれが増村監督の映画なのかと思ったが、岩下志麻演じるヒロインの何を考えているのか分からないミステリアスさや、女の情念の描き方などはいかにも増村監督らしい部分だ。しかし、何か物足りない。ヒロインを演じる岩下志麻は復讐に燃える女を好演しているが、「鬼畜」などで既に強烈なインパクトのある怖い役がはまり役になりはじめた頃の岩下志麻では、どうもそのインパクトだけが先行してしまい、背景のドラマにあまり入っていけない。これが大映時代増村映画の顔だった若尾文子ならまた印象は違っていたのではないかと思うが、増村監督の演出にも衰えを感じる。たとえばこんなことは書きたくないが、岩下志麻の演技力にすべて頼ってしまっているような感じで、若尾文子や安田道代、緑魔子、野添ひとみといったこれまでの増村映画の主演女優が見事に増村監督の色に染まっていたのに対し、増村監督でなければ出せないような岩下志麻の魅力というものを感じなかった。ラストも増村監督にしては湿っぽい。それから「青空娘」でセーラー服姿の若尾文子をかわいらしく撮っていた増村監督だが、この映画では高校時代という設定でセーラー服を着た岩下志麻の写真が登場する。山田洋次監督の「いいかげん馬鹿」でのセーラー服姿が初々しかった岩下志麻だけど、その頃は20代。もうこの映画の頃は40代で、増村監督得意の変態的な演出かもしれないが、やはりおばさんが高校生のコスプレをしているようにしか見えず違和感がある。(笑えることは確かだが。)せめてその部分は若い頃の岩下志麻の写真を使うべきだったんじゃないのか。話自体はそこそこ見ごたえがあり、見ている間は退屈しなかったのだが、やはり遺作だからか出来としては今まで見た増村映画の中でははっきり言ってイマイチ。久しぶりに見た増村監督の映画だっただけに残念。でも、できれば増村映画に本格的にはまる前に見ておきたかったなという気持ちはある。今まで見る機会にあまり恵まれなかったんだからまあしょうがないんだけど、やはり増村映画をたくさん見た今になって初めて見たらなんだか物足りなく、まして遺作がこれなんだと思うとこの監督の映画を好きな者としてなんだか悲しくなってしまう。大目に見て6点くらいなのだが、寝物語に「あなたのお父さんは悪い人。大きくなったら仕返ししてね。」と毎晩のように幼い娘に言い聞かせ、「とおりゃんせ、とおりゃんせ」と歌うヒロインの母親を演じた岸田今日子が怖く、インパクトが非常に強い。出番は多くないのだが、間違いなくこの映画の登場人物の中でいちばん印象に残る。かなり甘めだとは思うのだが、この岸田今日子の存在感に1点プラスの7点。それにしても増村監督はこの時58歳。この後も何本かテレビドラマの監督を手がけた後に62歳で他界しているけど、ちょっと若すぎる。もう少し長く生きていてほしかった。[DVD(邦画)] 7点(2011-12-07 02:44:30)(良:1票)

25.  ゴー!ゴー!若大将 《ネタバレ》 シリーズ11作目。いつも若大将と同じ部のマネージャーという設定の江口が若大将とは違う部に所属していて、陸上部の若大将が江口の自動車部に借り出されて前半でラリーに出場するという展開を持ってきて、若大将が取り組むスポーツをふたつにして見どころを増やしたり、今まで劇中ではありそうでなかった澄子を田能久の面々に紹介しようとする展開などこれまでのシリーズをずっと見ていると新鮮に感じる部分があり、それがなかなか面白かった。ラリーの部分で日産がスポンサーについており、青大将がダットサンの由来について解説するシーンや、ガソリンスタンドのシーンで「出光」の看板が映るなどタイアップ色がかなり強いのも今までのシリーズではあまりなかったような。若大将が澄子とのことで青大将の相談を断るのも(あの状況じゃ普通そうするわな。)大人になったねえという感じがするのはシリーズずっと見てるからだろうし、そういうパターン破りというか、いつもと違う展開がいやという人もいるかもしれないが、個人的にはたまにはこういうのもアリだろうと思うし、いつもと違う展開の作品がたまにあるのもシリーズものの面白さだと個人的には思う。今回、澄子の恋敵となる芸者を演じるのは浜木綿子。この人は香川照之の母親であるが、あまりなじみがなく、息子のほうがよくテレビなどで見かけることが多いからか、うっかりしているとそれを忘れてしまいそうになる。澄子役の星由里子はこの次の回でシリーズから勇退するが、自分もこのシリーズで星由里子を見るのはもうあと一回。何本今まで見たかあまり意識していないのでもうそんなにこのシリーズ見たのかとちょっとビックリしてしまった。[DVD(邦画)] 7点(2011-04-20 03:07:32)

26.  極道の妻たち 最後の戦い 山下耕作監督の映画を見るのが初めてならば今までテレビ放映でチラリとしか見ていなかった極妻シリーズを最初から最後までちゃんと見るのも初めて。見る前はどうせつまらないだろうと思っていたが、意外に楽しめた。ヤクザの世界を女性の視点から描いたシリーズということを聞いてたが、女性が主役の任侠映画のような作風で、これも東映で数々の任侠映画を手がけていたという山下監督の成せる技なのかと思う。(まあ、初めてこの監督の映画を見る自分がいうのもなんなんだが。)それからなんといっても岩下志麻の気迫。最近は松竹時代に出演した映画を中心に見ることが多かったせいか、「鬼畜」など一部を除いて怖いイメージが無くなりかけてたが、この映画の岩下志麻の存在感はなんとも強烈で、「鬼畜」でもそうだったが清純派時代を知っていると本当に別人にしか見えない。特に自分の足に日本刀を突き刺すシーンはすごい迫力のある演技で思わず圧倒された。「最後の戦い」というサブタイトルをつけながらこのあとも何作か岩下志麻でシリーズを続行したのもなんか分かる気がする。とはいえ映画としてはもう少しドラマに深みが欲しかったのも事実で本来は6点というところだが、この岩下志麻がものすごくかっこよかったので1点プラス。山下監督にとっては晩年の作品となる本作が自分にとっては初めて見る映画になったが、映像的にも印象に残るなかなか美しいシーンがあり、この監督のほかの映画も見てみたいと思った。東映の任侠映画ってほとんど見たことがないのだけれど。[DVD(邦画)] 7点(2009-11-26 16:06:25)(良:1票)

27.  荒野の七人 《ネタバレ》 「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ」を見て久しぶりに見たくなって22年ぶりに再見。前回テレビ放映で見たときは原作である黒澤明監督の「七人の侍」も見ていないころだったのだが、正直あまり楽しめなかったことを覚えている。今回も少し不安だったのだが、けっこう面白かった。ユル・ブリンナー、スティーブ・マックイーンをはじめ、主役の七人を演じる俳優たちがどれも個性的でカッコイイし、公開当時はユル・ブリンナー以外はほぼ無名だったのが、本作をきっかけにスティーブ・マックイーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンらがブレイクしたのもうなずける話。それに「七人の侍」ではキャラクター性がほとんど描かれていなかった悪役(これがあの映画での数少ない不満でもある。)なのだが、本作では盗賊の頭であるカルベラ(イーライ・ウォラック)を前面に出しているのもいい。七人の中の一人で、本作オリジナルの登場人物であるハリーが20ドルの報酬は建前で実は大金が手に入ると思い込んでいたり、村人が七人を裏切るという「七人の侍」にない設定や展開も面白い。ドラマ的には「七人の侍」と比較してしまうと物足りないのも仕方がないが、それでも帰る場所がないというクリスや悪夢にうなされるリー(ロバート・ボーン)、そしてオライリー(チャールズ・ブロンソン)と子供たちの交流など七人それぞれのドラマは見ごたえのあるものになっている。とくに、オライリーが子供たちに家族を守るということについて説くシーンはぐっとくるものがあり、とても印象的だ。クライマックスの決闘シーンが雨ではなく晴天なのはいかにも西部劇といった感じ。しかし、ここでの決闘で四人がバタバタと死ぬのはちょっとあっさりしすぎていて味気ない気がしないでもない。(初めて見たときはオライリー以外やられたのに気が付かなかった。)それでも、最初に書いたように面白い映画であることは確かで、元の作品が傑作であればあるほどリメイクは失敗するイメージがあるのだが、本作はオリジナルには及ばないものの見事にそのイメージを覆す面白さはじゅうぶんにある映画だと思う。「七人の侍」を引き合いに出さずにレビュー書こうと思ったが、ちょっとやはり無理だったかな。(2019年4月27日更新)[DVD(吹替)] 7点(2005-09-12 23:59:48)

28.  ゴジラVSビオランテ 平成ゴジラシリーズで一番面白かった。[ビデオ(邦画)] 7点(2005-03-04 23:28:09)

29.  GHOSTBOOK おばけずかん 《ネタバレ》 小学生に人気の児童書を映画化した山崎貴監督の映画。山崎監督は現在ではすっかり泣かせ映画の巨匠みたいになっているが、本作は紛れもない夏休みの子供向け映画になっていて安心して見ていられるし、山崎監督のデビュー作が同じく子供たちの冒険を描いた「ジュブナイル」であったこともあり、原点回帰の映画ともいえ、本来はこういう作品にこそ手腕を発揮する監督なのではと思えてくる。(本作でも「ジュブナイル」で主役を演じていた遠藤雄弥と鈴木杏が主人公の両親を演じていたり、主人公の家にテトラが置いてあったりして山崎監督の「ジュブナイル」への思い入れを感じられる。久しぶりにまた見たいなぁ。)主人公たち三人と新しく赴任してきた新米の代用教員(新垣結衣)が迷い込んだ異世界でクラスメイトの少女と出会う展開は「学校の怪談」の岡本綾を思い出してなんとなく結末が読めてしまうものの、その予想を外してくれたのは嬉しかった。図鑑の試練で主人公たちがおばけたちを図鑑に集めていくのはこの年になって見ると微笑ましくもあり、どこか懐かしさも感じることができた。最後のおばけであるジズリが最強というのも王道的で、最後はしっかり盛り上げていて本当に子供を飽きさせないつくりになっているのが良い。図鑑坊のキャラも可愛らしいが、この図鑑坊がカレーを食べるシーン(このカレーがおいしそう。)はやっぱり三丁目の夕日を意識してるんだろうなぁ。それにしても本作を見ると山崎監督が三丁目の夕日で変に評価されてしまったのは果たして良かったのかなとも思え、「ジュブナイル」、「リターナー」の後に同じ路線でもう一本やっていたら、映画監督として今とは違う道もあったのではと感じてしまう。[DVD(邦画)] 6点(2023-12-07 23:55:59)

30.  五人の賞金稼ぎ 《ネタバレ》 シリーズ第2作。今回も冒頭のタイトルバックからして時代劇というよりは西部劇のようなノリで、砦を守るために戦うという筋書きもいかにも西部劇を思わせるが、今回は工藤栄一監督が手掛けていることもあってか、前作よりはシリアスな感じになっていて、クライマックスの乱闘シーンはどうしても「十三人の刺客」を想起するし、決して爽快とは言えないラストシーンも工藤監督らしいところ。今回は表の顔である医者としての市兵衛(若山富三郎)の姿も描かれているが、見ていて「必殺仕掛人」をつい思い浮かべてしまい、この数年後に参加する必殺シリーズがテレビでの代表作となる工藤監督が手掛けているのはなにか縁を感じる。(音楽は津島利章が担当しているが、オープニングでタイトルが画面に出たときの音楽がなぜかどうしても必殺っぽく聞こえてしまった。)前作同様に荒唐無稽さも健在で、ガトリング銃を市兵衛が撃ちまくるのはどう見ても漫画チックだし、さっき書いたクライマックスの乱闘も刀ではなく、銃がメインで、見ていて本当に西部劇を見ているという錯覚を覚える。キャストに目をやると伊吹吾郎は本作で東映初出演だったようだけど、東映作品でよく見ているからかあまりそういう感じは受けなかった。それと、前作にも登場していた陽炎が野川由美子ではなく、前作に別の役で出ていた真山知子に代わっているのは残念というよりなんか紛らわしい。[DVD(邦画)] 6点(2023-07-29 23:55:47)

31.  殺しのドレス 《ネタバレ》 ブライアン・デパルマ監督によるサスペンス。映画の構成は冒頭と最後のシャワーシーンから途中で主人公と思われた人物が殺され、後半は事件を追う二人の人物が新たな主人公となる、そして極めつけは犯人の設定まで「サイコ」そっくりな部分が非常に多く、いくらデパルマ監督がヒッチコックに多大な影響を受けていて、ほかの映画からの模倣演出が得意とはいえ、これは少しやり過ぎ感があると思うものの、面白くないのかと言われればそうではなく、もちろん「サイコ」には敵わないものの、見ているうちにだんだんと引きこまれ最後まで退屈することなくそこそこ面白く見る事ができた。映像的にもかなり凝っていてとくにケイトが殺されるエレベーターのシーンはカメラワーク、演出、ともに良く、本作の中でいちばん印象に残った。ケイトが美術館で出会った男が事件に関係あると見せてそうではなかったのはかなり大胆なミスリードで、つい終盤近くまでなにか本筋に関係のあると思って見てしまった。(すっかり騙された。)それにケイトの夫が登場しないのも大胆。でも、それによってケイトと夫との関係が精神科医とのカウンセリングのみで語られることとなり、ちょっとそれだけではケイトの背景が少し見えづらい気もしなくはなかったのも事実で、せめてケイトが殺された直後の警察署のシーンだけでも登場させるべきだったのではと思ってしまう。ラストのシャワー中にリズが襲われるシーンは冒頭と対になっているわけだが、確かに印象には残るものの「サイコ」のシャワーシーンの再現がやりたかっただけのようにも思え、ちょっと蛇足だった感じがする。[DVD(吹替)] 6点(2022-06-11 23:15:54)

32.  極道VSまむし 《ネタバレ》 「ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー」や「マジンガーZ対デビルマン」、それに東映ではないが最近では「ルパン三世VS名探偵コナン」といったようにアニメや特撮ヒーローものでは時々作品の垣根を越えたコラボレーション作品が製作されることがあるが、中島貞夫監督の本作は東映の2大シリーズである若山富三郎主演の「極道」と菅原文太と川地民夫主演の「まむしの兄弟」のコラボ企画。「マジンガーZ対デビルマン」の翌年の作品ということで、アニメだけではなく、自社の人気映画シリーズどうしの共演作も作ってしまうのがいかにも東映らしいところだと感じる。双方のシリーズを一本も見たことがないのでどうかなと思っていたが、ストーリーは結構しっかりしていてシリーズを知らなくてもそこそこ楽しめたし、若山富三郎の喜劇俳優ぶりも見ていて楽しい。しかし、かたちとしては「極道」シリーズに「まむしの兄弟」シリーズの主人公二人がゲストで登場という体裁のためか、イマイチ「まむしの兄弟」の魅力が伝わってこず、逆に若山富三郎と菅原文太、川地民夫の格の違いを見ているようで、なかなか両者対等にとはいかないなと感じる部分もあったのが本当のところだ。でも、この二つのシリーズに興味がわいたことは確か。[DVD(邦画)] 6点(2019-12-01 22:51:28)

33.  木枯し紋次郎 《ネタバレ》 「木枯し紋次郎」といえばテレビシリーズをちゃんと見たことがない(「帰って来た木枯し紋次郎」は鑑賞済。)自分でも中村敦夫(それに上條恒彦の主題歌。)というイメージがあるのだが、テレビシリーズがヒットしていた最中に東映で作られた本作は、テレビシリーズとは無関係の作品のようで、菅原文太主演の中島貞夫監督作。このころの東映には珍しい時代劇だが、もうこのころには任侠映画に陰りが見えていろいろ模索してた時期なのかなと思って見たりした。内容はテレビシリーズに配慮して原作の中でテレビシリーズで映像化されていないエピソードを映画化しているとのことだが、スケールの大きな噴火シーンや、カメラワークなどに映画らしさを感じるものの、ストーリーとしてはなんかありがちな時代劇という感じで正直それほどでもない感じで、どこかテレビ時代劇のような感じもしてしまうのが事実。菅原文太演じる紋次郎はニヒルな存在感が漂っていて、それほど悪くはないと思う。でもこれはさっきも書いたように中村敦夫のテレビシリーズをちゃんと見たことがないというのも影響しているのかもしれない。(いつかちゃんと見てみよう。)その紋次郎と盃を交わす男を演じるのが小池朝雄というのがいかにも分かりやすいが、やはりこの人の時代劇における悪役はいつもハマっている。ヒロイン役の江波杏子が二役を演じているが、そのことをオープニングのクレジットで明記しないほうが良かったのでは。文太紋次郎はもう一本あるようなので、そちらも見てみよう。[DVD(邦画)] 6点(2019-08-31 22:47:55)

34.  ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 《ネタバレ》 モンスターバースシリーズ3作目で、レジェンダリーゴジラシリーズとしては2作目。前作(2014「ゴジラ」)がイマイチだったのであまり期待をせずに映画館に行ったが、監督が変わったのが良かったのか、冒頭から出し惜しみをすることなくゴジラやモスラ、キングギドラが出てきて、怪獣同士の戦いも前作ほど画面の暗さを感じることなく、素直に楽しめたし、もちろん前作より面白かった。キングギドラの劇中での呼称が「モンスターゼロ」であるなど、オリジナルシリーズへのオマージュ(小ネタ?)もこれでもかというほど多い。登場する怪獣がゴジラ、ラドン、モスラ、キングギドラという「三大怪獣地球最大の決戦」と同じメンツなのだが、モスラは「三大怪獣地球最大の決戦」では見ることのなかった幼虫~繭~成虫という三段変化を見せてくれるのは嬉しかった(でも、チャン・ツィイーの双子設定はやりすぎだったかも。一人二役の小美人見てみたい気はするけど。)し、ラドンのソニックブームもしっかり描写されてるのも良い。それになんといってもアレンジされているとはいえ、伊福部昭と古関裕而の曲がハリウッド映画である本作にしっかり使われているのは、本当に東宝怪獣映画を好きなスタッフが作っているということをここにいちばん感じられる。ただ、人間ドラマに関しては前作と同じく家族の話を軸にしているが、やはり今回もこの部分がちょっと退屈に感じたし、ゴジラ単独ならまだしも、複数の怪獣が登場する作品では、よけいな人間ドラマを描かないほうが良いように感じた。前作ではムートーの設定に平成ギャオスの影響を感じたが、今回はメインとなる家族が息子をゴジラに殺された設定だったり、ゴジラをいったん倒したあとに、キングギドラを倒せるのがゴジラだけと分かったあとのやりとりが平成ガメラを思わせていて、やっぱりこのシリーズはガメラからも影響を受けていると改めて思った。まさかのオキシジェンデストロイヤーが登場し、前作から登場している芹沢(渡辺謙)という博士の存在から、だいたいこの芹沢博士の末路は想像がついたが、オリジナル1作目とは逆に核爆弾を使って自らの命と引き換えにゴジラを目覚めさせるという展開にそう来るかとビックリ。そのオキシジェンデストロイヤーや核爆弾の扱いも軽く、前作と同じくもう少しここらへんを慎重にやってほしかった。それに、広島原爆で父を失っていることが前作で語られていた芹沢が自らこういう行動をすることに対して少し違和感を感じる。怪獣が暴れまわるだけの映画としては満足できるレベルだけに7点をつけたいが、ここらへんがどうしても気になって1点マイナス。純粋な怪獣映画としてはモンスターバースとしての前作である「キングコング 髑髏島の巨神」のほうが潔さを感じるのだが、この差は何なんだろうか。次回作ではそのキングコングとゴジラの対決が描かれるとのことだが、日本の「キングコング対ゴジラ」が好きなだけに、果たしてどうなることやら。最後にもう少し、渡辺謙、離婚しなければ夫婦揃ってゴジラ、モスラ、キングギドラが一堂に会する映画に出演する俳優になれたのに。[映画館(字幕)] 6点(2019-06-03 23:53:46)(良:1票)

35.  恋山彦 《ネタバレ》 マキノ雅弘監督による大川橋蔵主演の時代劇。仇討を描いたマキノ監督らしい娯楽映画でそこそこ面白いし、橋蔵が二役を演じているが、一方がもう一方を助けるために命を捨てるという展開もベタはベタだが、良かった。主人公を匿う絵師の男を演じる伊藤雄之助はやっぱり出てくるだけで印象に残る。マキノ監督の映画ではどちらかと言えば平均的な作品でやや物足りない部分もあったが、久々に見た東映時代劇で最初から最後まで安心して見ることができた。[DVD(邦画)] 6点(2015-12-26 08:17:28)

36.  御金蔵破り 大川橋蔵扮する若者と片岡千恵蔵扮する泥棒が江戸城の御金蔵を狙う犯罪映画。石井輝男監督が「網走番外地」シリーズを手がけはじめる前年に手がけた作品で、本作でも冒頭が牢屋での拷問シーンなのは「網走番外地」シリーズや「大脱獄」を先に見ているとなにかそれだけでこの監督らしいと思えてしまう。石井監督の時代劇を初めて見たのだが、橋蔵が主演のためか思ったよりもオーソドックスな娯楽作に仕上がっていてそこそこ楽しめる。登場する脇役陣も個性的なのだが、中でも東映映画でお馴染みの悪役俳優である安部徹演じるヤクザの親分がどこかお茶目で印象に残る。どことなく「ルパン三世」のテレビシリーズにもありそうな内容だったのだか、千恵蔵に付きまとう岡っ引き役の丹波哲郎(こういう役、ちょっとイメージ違うけど。)がどことなく銭形警部みたいに感じるのは偶然だろうか。ラストのオチや橋蔵、千恵蔵、丹波の三人が海の前で話すラストシーンもどこか「ルパン三世」を見ているような雰囲気があった。全体的にはすごく面白いというわけではないが、娯楽作としてはそこそこの出来にはなっていると思う。[DVD(邦画)] 6点(2015-03-27 00:25:43)

37.  極道の妻たち 決着 《ネタバレ》 岩下志麻主演のシリーズとしては最後の作品となる第10作。前作である「危険な賭け」と同じく中島貞夫監督が手がけているが、前作に比べると正統派のヤクザ映画という感じ。岩下志麻の演技も最後ということもあってか気合が入っている。あまりこのシリーズは見ていないのだが、今回のクライマックスは、岩下志麻ひとりではなく、かたせ梨乃と一緒に敵方である中条きよしを仕留めて二人で去っていくというのもこれが最後というのを意識しているのが分かる。(今まで見た作品はクライマックスは岩下志麻がひとりまたはゲストの俳優とで敵方ヤクザを仕留めて終わりというのが多かった気がする。)たけし映画の常連である大杉漣(この人をヤクザ映画で見るとつい寺島進を探してしまう。)や、いかつい竹内力、ワンシーン出演だが中尾彬も出ていて、一見豪華に見える脇の出演者たちだが、なんかこれまで見たシリーズと比べて大物感のある出演者が少なくそれが残念で、とくに最後をうたう今回は敵方ヤクザも中条きよしではちょっと物足りない。流れ者のヤクザ役で愛川欽也が出ているのだから、この役は菅原文太あたりでも良かったのではと思ってしまう。[DVD(邦画)] 6点(2014-07-12 22:26:51)

38.  極道の妻たち 危険な賭け 《ネタバレ》 これでこのシリーズ見るのは3本目。毎回設定の変わるシリーズだが今回は岩下志麻演じる主人公の旦那が最初から死んでいて、主人公の立場も組長という設定になっているのが前に見た2本と違っていて、最後に中尾彬を仕留めるのが岩下志麻ではなく、かたせ梨乃であるという展開も新鮮に感じられる。それに話自体も思ったよりずっと面白かったし、中島貞夫監督の映画としては見るのは2本目になるが、前に見た「激動の1750日」よりは本作のほうが好み。しかし、本筋となる四代目の跡目をめぐる話が面白いのに、その本筋にまったく絡まない工藤静香と原田龍二のエピソードははっきり言って邪魔で、この二人の存在があるためにちょっとバランスがおかしくなってしまった感があり、そこが残念で、この二人はいないほうがもっとスムーズな映画になっていた気がする。また、音楽は大島ミチルが担当していて、要所要所で感動的な音楽がかかるのだが、ちょっとこの手のヤクザ映画には不釣り合いのように感じた。エンディング直前のお茶を飲む岩下志麻の姿が印象に残る。[DVD(邦画)] 6点(2014-07-03 14:40:38)

39.  皇帝のいない八月 《ネタバレ》 自衛隊のクーデター事件を描いた松竹の大作映画。あまり馴染みのない山本薩夫監督の作品だが、政治ドラマとしても見ごたえがあり、ただのパニック映画とはなっていない。しかし、背景がやや分かりづらく、政治ドラマが面白く描かれている一方で、乗っ取られたさくら号の緊迫感などはあまりうまく描けていないと思った。また渡瀬恒彦、吉永小百合、山本圭の三角関係は列車内でのドラマとしてやりたいのは分かるのだが、どうも場違いな印象があり、このテーマだけで一本別の映画を作ったほうがいいのではないかと思ってしまった。(余談だが、「新幹線大爆破」では犯人側だった山本圭がこの映画では乗客役というのがなんともいえないなあ。)それよりもほかの乗客たちの人間模様を中心にドラマを作っていったほうがよかったのではと思う。それでも三國連太郎が鈴木瑞穂を拷問するシーンや滝沢修演じる総理大臣と佐分利信演じる黒幕との関係などは実際にありそうだなあと思わせていて妙にリアルに感じた。そうそう、さくら号の乗客として出演している渥美清(旅の途中の寅さんを見てるみたいだ。)と岡田嘉子のやりとりはなんだか見ていて和む。そういえばこの映画、「男はつらいよ」シリーズのマドンナ役やゲストで出た人も何人か出てる。太地喜和子と岡田嘉子が出ているので、もし宇野重吉も出てたら「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」が見たくなってしまう。[DVD(邦画)] 6点(2012-08-14 11:59:07)

40.  御用金 フジテレビが初めて映画製作に参加した作品で、監督は当時フジテレビの演出家だった五社英雄。あまりこの監督の映画は見ないのだが、この映画は娯楽時代劇としては普通に面白かった。ただ、ストーリーはけっこう重い話で、見終わってもスカッとしない部分があるのにつくりとしては軽い娯楽映画という感じなのでやや中途半端な印象は否めない。仲代達矢と丹波哲郎、それに神隠しで一人生き残った浅丘ルリ子の心情をもっと掘り下げるとかしていれば、ドラマに深みが出たのではないか。それでも、クライマックスの雪山での仲代と丹波の決闘は見ごたえがあるし、全体的に見ていて退屈はしない。仲代と旧知の浪人役を錦之助が演じているが、最初は三船敏郎がキャスティングされていて、実際に三船で途中まで撮影されていたんだとか。確かに実際見てみると特別出演のわりに仲代との絡みが少なくなく、この役は三船のほうが良かったのではないかと思えてしまう。錦之助は変に三船を意識することなく自分の演技をしているが、やはり三船で見たかったなあ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2012-06-03 13:01:49)

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