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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2594
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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41.  GO(2001・行定勲監督作品) 少しでもそのテイストを間違えば、とんでもない駄作になってしまいそうな物語を非常に巧く映画化したと思う。駄作どころかこの映画の価値は極めて高い。基本的に問題意識の低い日本人にとってこの映画で燦然と描かれるテーマは非常に重要なことだ。瑞々しいエネルギーと痛々しい葛藤を描いた今作を多くの日本人が観るべきだと思う。劇中、窪塚洋介が言う「広い世界を見るのだ」、まさにその通りだと思った。[映画館(邦画)] 8点(2012-02-17 17:13:07)

42.  (500)日のサマー その昔、ある友人の恋模様のエピソードを聞いていると、度々「コーヒーに誘った」という内容が出てきた。 それを聞いた僕は、「コーヒーなんて誘ってどうするんだ?」とまるっきりピンと来なかった。 自分が関心を持っている相手とコーヒーを飲みながら話をするという選択肢自体が、当時の自分の中はなかった。 最近になって殊更に目につくのだが、欧米の映画では男女の会話の中で、「コーヒーでもどう?」という台詞というか“駆け引き”がしょっちゅう出てくる。 ああそうか、男女の駆け引きの中では、“コーヒーに誘う”という行為はものすごく一般的な常套手段なんだな。ということに今更ながら気付いた。 まあそんなことはこの映画には関係ないので、どうでもいい。 「運命」は「偶然」だと思うし、「偶然」は「運命」だと僕は思う。 だから、「すべての出来事は偶然だ」ということと、「すべての出来事は運命だ」ということは、まったくの同意だと思う。 “500日”という時間の中で、出会い、別れた男女の様を美しくユニークな映像世界の中で、切なくポップに描き出したとても良い映画だと思えた。 たとえ“1日”でも恋を経験した人であるならば、男女問わずに、どこかしらに共感できるポイントがあって、その可愛らしくも辛辣なシーンを目の当たりにして、胸がきゅう~っとなる映画だったと思う。 500日目の後に新たな“1日目”が始まる偶然。 500日目の後に“501日目”が始まる運命。 両者は平等に可能性を秘めており、それらを繰り返しながら、すべての人たちは“1日”を生きている。[DVD(字幕)] 9点(2011-12-10 14:11:15)《改行有》

43.  コクーン2/遥かなる地球 「ポリスアカデミー」は個人的に大好きなコメディー映画だったので、その主人公役のスティーヴ・グッテンバーグは思い入れの強い俳優であり、スターである。 ただし、彼の他の出演作は?聞かれても、僕は「コクーン」としか答えられない。 そういうわけで、「コクーン」という映画は、アカデミー賞監督の名匠ロン・ハワードの初期のSF作品というよりも、スティーヴ・グッテンバーグが準主役で出演している映画という印象の方が強い。 そして、その続編である今作は、スティーヴ・グッテンバーグの準主役映画パート2ということになる。 長々と作品自体には、概ね関係のない個人的印象を述べてしまったが、結論から言うと今作は「駄作」である。 前作がオリジナル性のあるSF映画の佳作に仕上がっていたのに対して、今作は、ダラダラと無駄の多い滑稽な映画であると言ってしまっても間違いではない。 前作で、異星人たちに連れられて遥か遠い不老不死の世界へ旅立っていった老人たちが、ひょこっと帰ってくる。前作のラストで、母なる地球との永遠の別れを覚悟して旅立っていったはずなので、その導入部だけで一気に萎える。 そして、異星での5年間の生活により、少しも老けてないことはもちろん、過剰なまでに若々しい老人たちのはしゃぎっぷりや、いちゃつきっぷりには、愉快さを超えて段々気色の悪さを感じてくる。 無駄に長々しい展開に対して、何度早送りをしてやろうかと思ったかわからない。 だが、この映画の質が悪い最たる点は、“時々、良いシーンがある”ということだ。 老人たちが、ふと現実に立ち返り、自分たちが選んだ道が正しかったのかと葛藤してみたり、長い年月を生きてきた故の人生観を垣間見せたりする。 そして、ラストではそれぞれの老人たちが、それぞれの思いを持って別々の道を歩んでいく。 「くだらない続編だなー」とずうっと思っていたのに、観賞後は意外に心地よい感情が残っている。 それは、前作において、実は暗に秘められていたハッピーエンドに対する“疑問符”を解消する役割を今作が担い、「駄作」なりにもそれを果たしてくれた証拠なのかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-08-20 00:12:24)《改行有》

44.  コクーン 老人ホームにて自らの老いに対して葛藤する老人たち。置き去りにしてきた仲間を救い出すために地球にやってきた異星人たち。彼がふいに出会うことで繰り広げられるSFファンタジー。 数年前に初見した時と同様に、概ねのプロットはそういうことだった。 最後は、老人たちと交流を深めた異星人たちが、不老不死の自らの星へ老人たちを誘う。 どストレートな物語だという印象だったけれど、久しぶりに観て違う印象も生まれた。 果たして、異星人たちの誘いのままに不死の世界へ旅立った老人たちの選択は正しかったのだろうか。 ある老人はたった一人、「ここが故郷だ」と別れを告げて、地球に残る。 彼の選択こそが、自然の中で生きる人間として健全なことだったのではないかと思った。 もちろん、地球を離れることを決意した主人公たちも、自らの行動が自然の理に反することは重々理解しており、「ちょっと自然に反抗するだけだ」と自身に言い聞かせる。 ただやはり思うのは、「生」の素晴らしさは、「死」が終着にあってこそはじめて成立するものなのではないかということ。 この映画においても、老夫婦が愛し合う姿や、長年の伴侶との別れを悲しむ姿に涙が溢れることは、長い「生」を全うしてきた彼らの姿だからこそ生まれる感動だと思う。 この映画は、馬鹿正直にまっすぐなファンタジーを描きつつ、人間という一生物の本質的な“運命(さだめ)”を物語っているのではないかと思った。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-08-17 23:03:49)《改行有》

45.  コクリコ坂から 「まるで安いメロドラマだ」と自分たちに与えられた境遇に対して、少年が言う。 “恋”が芽生え始めた少年少女の間に生じた「出生の秘密」は、使い古されたプロットでまさに少年の台詞がふさわしい。 しかし、彼らはその事実に対して、決して安易な悲劇に浸らない。悲しみや困難から目をそらさず、自分の感情に対してまっすぐに立ち、乗り越え、その先を歩んでいく。 その自分の人生に対する力強いスタンスは、主人公の二人に限ったことではなく、この映画に登場するほとんどすべてのキャラクターから見て取れる。 1963年という時代背景の中で生きる人々。もちろん、幸福も不幸もある。しかし、そこには現代社会のような閉塞感はなく、幸福だろうが不幸だろうが、自分の意志で前を向いて生きていかなければならないという力強さと希望が溢れている。 そういう生き生きとした人間模様こそが、この映画の最たる魅力だったと思う。 すなわち、このアニメ映画は相当に素晴らしい作品だったと断言する。 映画は主人公の少女の「日常」の朝の風景から始まる。 主人公の少女の境遇や周囲の人間の人物像を捉えても、特別に劇的なことは何もない。 それなのに、次第に彼女をはじめとするキャラクターたちの言動に惹かれていく。 それは、この映画が人間の一人一人をとても丁寧に描き、彼らが生きている「時代」をありありと切り取っているからだと思う。 そこにはあざとく説明的な台詞や描写は存在しない。時に時代背景や当時の社会風俗の知識が無いと分かり辛い部分もある。しかし、そういったものは、彼らが生きている様を見ているうちに自然と解消してくる。 そうして、気がつくとどっぷりと主人公たちの感情に移入している。 とても丁寧ではあるが、決して大衆に安直な迎合はしない潔さと、映画表現の巧さがこの映画には溢れている。 作品の性質上、なかなか万人向けとは言えない映画であり、特に子どもが見ても面白さは分からないかもしれない。 ただ、かつて「耳をすませば」や「おもひでぽろぽろ」が、歳を重ねるにつれ面白味が溢れてきたように、長い年月において自分が成長していく中で、理解が深まり初見時とは違った感動が膨らむ映画だと思う。 だからこそ、年代問わずいろいろな人に見てほしい素晴らしいアニメ映画だと言いたい。[映画館(邦画)] 9点(2011-07-18 00:24:23)(良:2票) 《改行有》

46.  子連れ狼 子を貸し腕貸しつかまつる 凄い。何といっても若山富三郎の濃厚な存在感と圧倒的な殺陣が物凄い。時代劇きってのエンターテイメントシリーズと言われるだけに、全編に溢れる斬新な娯楽性に惚れ惚れするほどだ。三隅研次による秀麗な映像センスにも目を見張る。実弟・勝新太郎の「座頭市」に並ぶ革新的な娯楽時代劇だと思う。クエンティン・タランティーノが惚れ込むわけだ…まさにケッサク。[ビデオ(邦画)] 9点(2011-07-03 23:43:47)

47.  ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 《ネタバレ》 東宝の「ゴジラ」シリーズは大好きで、1954年の第一作目をはじめとしてその殆どの作品を観てきた。 それを踏まえた上で、敢えて言っておかなければならないことは、この日本映画史に残る特撮映画シリーズは、その殆どの作品が「駄作」であるということだ。「ゴジラ」シリーズ全28作品中、「良い映画」だと呼べる作品は、本当に一握りしかない。 そんな中で、第27作目である本作は、意外に良い映画だと思っている。 「ゴジラ」シリーズにおける“良い映画”に共通する特色が一つある。それは、"ゴジラ”と対峙する(闘う)のが、「人間」であるということ。 「駄作」と断言できるゴジラ映画の多くは、ゴジラが登場し、そしてまた別の巨大怪獣が登場し、両者の対決ばかりを延々と繰り返す。 必然的にそこには人間ドラマなどなく、ストーリー性なんてあってないようなものになっている。当然ながら、映画として面白いわけがない。 娯楽映画であろうと、特撮映画であろうと、そこに確固とした人間模様が描かれるからこそ、観客は感情移入し、より一層にエンターテイメント性が際立つものだと思う。 そういった「ゴジラ映画」である前に「映画」として不可欠な要素を、本作はきちんと組み込んでいる。 人間が対ゴジラ用の最終兵器として生み出した“メカゴジラ”=「機龍」の整備士を主人公に配し、人間とマシーンの狭間に生まれる思いを軸に展開するストーリー性は、これまでのゴジラ映画にはない新しさだったと思う。 だからと言って、ストーリーの完成度が高いなんてことはないのだが、少なくともストーリー展開に整合性はあり、白けるようなことはない。 注文をつけるとすれば、成虫・幼虫(双子)と大サービスで登場する“モスラ”の存在性はあまりに無意味だったと思う。 モスラと、この怪獣とセットの“小美人”の存在のせいで、リアリティが大いに損なわれたと思う。(まあ、ゴジラ映画にリアリティなど求めること自体がナンセンスかもしれないが……) あともう少しキャスティング力にパワーがあれば、更に人間ドラマが際立ったのになあとも思う。 エンドロール後の“バイオハザード”的な更なる続編への煽りも個人的には大好きで、次作にも期待したのだけれど、続いて公開された最終作は、本作とは全く繋がりのない超絶駄作となってしまったことは有名な話。[DVD(邦画)] 8点(2011-03-29 14:41:54)《改行有》

48.  恋はデジャ・ブ 十数年に渡って、この映画のジャケットをレンタルショップで幾度となく見続けてきた。 そしてその度に、「若いビル・マーレイが出ているチープなラブコメなんだろうな」と思い続けてきた。 何より、「恋はデジャ・ブ」という邦題がださ過ぎる。恐らく、多くの映画好きの日本人が同じような印象を持っているんじゃないかと思う。 ところがこの映画が、アメリカの歴代映画ランキングの「ファンタジー」部門で8位にランキングされており、驚いてしまった。 そして追い打ちをかけるように、TSUTAYAの“発掘良品”の企画棚に並んでいるのを観て、この映画の存在を知って十数年目、初めて手に取った。 いやあ、良い映画だった。まさに“8位”、まさに“発掘良品”に違わない。 自尊心ばかりが強い意地の悪い主人公が、嫌々訪れた田舎町で、“或る一日”を抜け出せず、繰り返し繰り返し同じ一日を生きなければならなくなる。 良いことも悪いこともすべてが繰り返され、主人公は時に楽観し、時に悲観し、心情の浮き沈みさえも繰り返す。 人は誰しも、とても良いことがあっても、とても悪いことがあっても、「また同じ一日をやり直したい」と思う。 では、実際にそういう状況に陥ったとき、果たして何が出来るのか?ということをこの映画はひたすらに描き出す。 永遠に繰り返される一日。それはやはり“悲劇”であり、“恐怖”だと思う。 何を成功しても、何を失敗しても、目が覚めると”ゼロ”に逆戻り。 その儚さは、「一日」に“始まり”と“終わり”があることの「価値」を雄弁に語る。 ラブコメであるこの映画は、恋の成就とともに一応ハッピーエンドを迎える。 ただそのハッピーエンドには、また繰り返される一日が表裏一体で存在しているようで、何だか怖い。 ビル・マーレイが演じる主人公は、繰り返される一日に苦悩しながら、人生における様々な発見と経験を得ていく。 この映画は、“同じ一日”を繰り返して描くことで、人生にまったく“同じ一日”なんてものは無いということを、ファンタジックな辛辣さの中で物語っている。 最後に……やはりこの邦題だけは最悪だ。[DVD(字幕)] 8点(2010-12-28 17:41:18)(良:3票) 《改行有》

49.  コララインとボタンの魔女 「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の監督が新たに描き出した独特のアニメーションが印象的な作品だった。 ストーリーは極めてオーソドックスで、特に新しさや興味深いものは無い。が、それを充分に補って余りあるアニーメーションのクオリティーの高さを堪能できる映画だと思う。 外国映画を鑑賞する際、言語が理解できないのであれば、基本的に字幕で観るべきだと思っている。 ただし、アニメ映画の場合は、必ずしもそうするべきではないと思う。 特に、今作のように細やかに作り込まれたアニメーションそのものに魅力がある作品では、日本語字幕を追うことで世界観を堪能し切れなくなる。 声優経験が少ない俳優を吹替え版キャストに起用することには難色を感じるが、アニメのキャラクターたちの見せる言動をそのまま“感じる”ことが重要だと思う。 今作の場合、主人公の声を演じた榮倉奈々のパフォーマンスには、新鮮味と同時に多少たどたどしさを感じたけれど、主人公の母親&魔女役を演じた戸田恵子の声優としての技量が安定して発揮されているので、映画として安定して観られたと思う。 ティム・バートンが絡んでいないので、「ナイトメアー~」や「コープス・ブライド」のような世界観の圧倒的な深みはない。 その部分でやや物足りなさは感じたけれど、卓越したセンスに裏打ちされた完成度の高いアニメ世界を見せてくれる映画だとは思う。[DVD(吹替)] 6点(2010-12-05 23:03:13)《改行有》

50.  今度は愛妻家 僕は、結婚をしてもうすぐ一年になる。特に問題はなく楽しい新婚生活を送れていると思う。 結婚をしてからというもの、「夫婦」の様を描いた映画に弱い。何気ない描写にすぐに涙腺が緩んでしまう。 なので、この映画もいつものように一人で観ようと決めていた。 タイトルと予告スポットを観ただけで、映画の大筋は読めてしまう映画だった。 だから、ストーリー展開に対する“驚き”については、端から期待はしていなかった。 ただ、もう少し巧く展開させていけたのではないかと感じ、その点は残念だった。 製作者側も”驚き”を見せたいわけではないらしく、結構映画の序盤で「真相」はほとんど明らかになる程に見え隠れする。 “驚き”に重点を置いていないのは分かるが、もう少し「真相」を隠した上で、主役となる夫婦の様を見せてくれた方が、後の感情の揺れは大きかったと思う。 更に言わせてもらうならば、“夫婦”以外の描写が多すぎる。周囲の人間模様をあまりに執拗に描き過ぎな印象を受けた。 被写体となる夫婦像に焦点が定まってきた時に、脇役のドラマがいやに細やかに描かれるため、ピントがぶれてぼやけてしまった。 ただし、“夫婦”の描写は素晴らしい。 たわいもない愚痴を言い合うシーンから、ただ手をつないで歩くシーンまで、愛おしさに溢れている。 それを成しているのは、薬師丸ひろ子の好演に他ならない。 年齢と単純な美貌を超越した“妻”の愛らしさを表現し尽くした彼女の存在が無ければ、この映画は成立していないと思う。 全体的に脚本が稚拙であることは否めず、あざとささえ感じる台詞と演技には正直なところ直視できない部分さえある。 が、薬師丸ひろ子が居て、豊川悦史との二人芝居に入った途端、目映い程の夫婦愛を描いた映画に様変わる。 完成度が高い映画とはとても言えないが、垣間見せる雰囲気には涙が溢れるという不思議な映画だった。[DVD(邦画)] 5点(2010-10-02 15:45:48)《改行有》

51.  告白(2010) また一つ”ただ事ではない”映画が誕生したと思う。 映画公開を前にして、湊かなえの原作を読んだ。 「問題作」という評に違わず、すぐ身近に存在し得る人間環境を描写しているにも関わらず、今までに感じたことの無い禍々しさとおぞましさに溢れた非常に後味の悪い小説だった。 しかし、後味の悪さを感じつつ、妙な爽快感も覚える自分がいて、そのことが更に後味を悪くした。 普通、これほど「後味の悪さ」を感じる物語は一方的に拒絶したくなるものだが、この作品はそれを許さない。 圧倒的な後味の悪さで突き放された途端、更に作品の世界観に引きつけられてしまう。 そうして、どっぷりとこの作品が持つ根本的な「悪意」に呑み込まれる。 原作を読む前、この映画化の監督が中島哲也だということを聞き、大いに意外に思った。 ストーリーの粗筋や、単行本の表紙を見る限り、極めて「色彩」のない物語だという印象を持っていたからだ。 「下妻物語」「嫌われ松子の一生」「パコと魔法の絵本」の過去作品において、破天荒なまでのカラフルさを見せつけてきた監督が、果たして巧く機能するのかと疑問に思った。 でも、原作を読み終えた瞬間、中島哲也によるこの映画化はきっと成功すると思えた。 読む前の印象の通り、この物語に「色彩」は乏しい。 人間の陰と闇、それらを生む絶望的に眩しい光。そして、牛乳の白と、血液の赤。この原作から受けた色彩はそれらのみと言っていい。 ただ、その限られた色彩を、明確に描き出せる映画監督は、この人をおいて他にいないだろうと思った。 この物語の表現において不可欠な要素は、劇場的なテンションの高さだ。 描き出され、展開されるシーンはどこまでも陰湿で救いがない。 しかし、それをジメジメとした感情で表現せず、乾いた笑いで弾き飛ばすようなテンションの高さで表現する。 それが殊更に憎悪と悪意を膨らませ、爆発する。 その原作が持つ本質的な悪意を、更に増幅させ、映画として爆発させるには、それ相応の悪意を持った映画監督でなければ無理だったろう。 問題作と言われる原作をたとえ忠実に映画化したとしても、普通その映画は問題作にはならない。 もう一度言うが、この映画はただ事ではない。明らかに「問題作」だ。[映画館(邦画)] 10点(2010-06-11 21:42:55)(良:2票) 《改行有》

52.  コップランド 新境地を開拓しようともがくスタローンには気の毒だが、映画というものはやはり、面白くなければどうしようもない。豪華キャストを集め、不細工に太ってまで役作りをしているスタローンであったが、そこにはアクションをバリバリにこなした彼の魅力には遠く及ばないものがあった。もともとドラマを作ることが本望であったことはよく分かるが、一連の作品を見る限り、彼にはその才能はないようだ。[映画館(字幕)] 2点(2009-06-27 05:01:30)

53.  ゴジラVSメカゴジラ 完全に子供だましに成り下がってしまったゴジラ映画の第一作目。ゴジラにしてもメカゴジラにしても造型がチャチすぎる。加えてベビーゴジラの登場と拍子抜けも甚だしい。[ビデオ(邦画)] 2点(2009-06-27 04:58:47)

54.  ゴジラVSモスラ 昨今の子供だましに成り下がったゴジラ映画に登場するモスラの造型は特にひどすぎる。不自然に明るい色彩にもはや生物感はなく、おもちゃにしか見えない。[ビデオ(邦画)] 3点(2009-06-25 16:22:48)(良:1票)

55.  コマンドー シュワちゃん映画というジャンルを作るなら、その基本となるのはこの作品だと思う。監督の作風、映像センスなどは一切関係なく、シュワルツェネッガーの存在のみで押しまくるこのスタイルこそシュワちゃん映画の基本要素である。生身の人間でありながら、常軌を逸したその超人ぶりはもはや突っ込むことさえナンセンスに思わせる。[地上波(吹替)] 4点(2009-06-24 15:49:11)

56.  コンスタンティン ビジュアル的にもストーリー的にも俳優的にも総じて“バランスの良い”映画だったと思う。テンポも良くてひたすらにハードボイルドを貫くキアヌのスタンスも良かった。ただしかし、やはりというか何というか、この手の映画に対する“ありきたりさ”を拭いきれなかったような気がする。また見方を変えると、かつてキアヌが主演した作品と似通った点が多すぎる。悪魔と対峙するという点ではアル・パチーノと共演した「ディアボロス」、そしてダークスーツでのアクションはやはり「マトリックス」を彷彿とさせてしまう。出来はまあ良いんだけど、随所で新鮮味が欠けるというところか。あと個人的にはとても期待していたレイチェル・ワイズの見せ場があまり無かったことが残念。[映画館(字幕)] 6点(2009-06-20 20:48:52)

57.  コラテラル なにか描かれるストーリー以上のものを観客に伝える映画だったと思う。単純にストーリー展開だけを見たならば、なんだかクールというよりもあっさりし過ぎているように感じるかもしれない。しかし実際に生きている人間たちがみなそうであるように、“一夜の出来事”の終焉は決して夜明けともに来るわけではない。翌朝も、翌々朝もずっとその人間の中に残っていくものだ。それは映画の住人たちにとっても変わりなく、タクシー運転手の人生はその後も続いていくし、死んだ殺し屋の人生を一晩だけで完全に理解するのは無理だ。なんだか、上手く言えないけど、そういう彼らの“一夜の出来事”の前後の生き様を考えさせられる映画だった。そして、最後の最後まで続いた彼らの思想の対立が、心の中をぐるぐると駆け回って、苦しい。[映画館(字幕)] 6点(2009-06-20 20:38:18)

58.  コラテラル・ダメージ いち消防士があれほどまでテロリスト相手に大立ち回りしてしまうリアリティの無さは、普通は認められないものだけど、それがシュワルツェネッガーであれば何の問題もなく、むしろフツーのこととも思える。肯定的な意味で非常にシュワちゃんらしい今作は、近年の彼の低迷振りを払拭するエンターテイメントを提供できていると思う。[ビデオ(字幕)] 6点(2009-06-20 20:12:53)

59.  コールド・フィーバー 自分の心に問いかけるように淡々と氷の国を旅する青年を演じた永瀬正敏のたたずまいが印象的。叙情的なストーリーは起伏には欠けるが、絶対的な寒さを描き連ねた映像美が引きつける。[ビデオ(字幕)] 6点(2009-06-20 17:28:29)

60.  交渉人(1998) 白熱の演技合戦を売りにして、その通りに白熱させてくれたサミュエル・L・ジャクソンとケビン・スペイシーは流石だ。ストーリー的にはも少しひねったものが欲しい気はするが、映画のクオリティは高かった。あと今作がJ・T・ウォルシュの遺作となった。惜しい悪役を無くしたものだ。[映画館(字幕)] 6点(2009-06-20 17:27:33)

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