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41.  GO(2001・行定勲監督作品) 《ネタバレ》 昔話題になっていた当時に見た時はイマイチに感じた映画だが、今見るとそこまで面白くない映画という感じはしなかった。「これは僕の恋愛に関する物語だ。」と主人公・杉原(窪塚洋介)のモノローグが三回ほど入るが、実際は在日の主人公青年のアイデンティティーに関する物語で、そのテーマをシリアスになりすぎず、癖のある笑いの中にオブラートに包みながら、しかし社会派映画としての真面目さも忘れないというクドカンの脚本はうまく、行定勲監督の演出もそれにうまくハマっていて重くなりがちなテーマを軽快な娯楽映画として描くことに成功している。クドカンらしさが出たのは民族学校のシーンで、校内で日本語を使ったことを責める教師(塩見三省)と元秀(新井浩文)の激しい応酬は本来ならこちらもちょっと萎縮をしてしまうようなシーンなのに、元秀が使った日本語の内容に思わず笑いをこらえることができなかった。それに本筋と無関係な平田満を使った小ネタもいかにもクドカンといったところ。杉原が自分のことを桜井(柴咲コウ)に告白し、拒絶されて別れた後の巡査(萩原聖人)との会話も救いがあってなんか良い。しかし、今見ると在日に対する差別意識の描き方に古さを感じてしまい、今ならこういう描き方はしないだろうなと思った。杉原の昔からの友人(細山田隆人)が殺されてしまう展開は、描写は軽めなのだが、切なさがちゃんと描かれているのがいい。桜井が杉原を受け入れるラストはこの手のテーマを描いた映画としては後味が良く、ちょっと感動的でもあるのだが、桜井がなぜに杉原を受け入れるに至ったかをちゃんと描いてほしかった気がする。出演者ではやはり杉原の両親を演じる大竹しのぶと山崎努(かなり歳の離れた夫婦だなぁ。)の強烈なコンビぶりがすごく印象に残る。(2017年9月28日更新)[DVD(邦画)] 6点(2019-01-07 23:21:02)

42.  今度は愛妻家 《ネタバレ》 「世界の中心で、愛をさけぶ」など若者が主役の恋愛映画を手掛けることの多い行定勲監督が一転して結婚10年を迎えた中年夫婦(豊川悦司、薬師丸ひろ子)を描いた作品。行定監督は成瀬巳喜男監督のファンということで、トヨエツ演じる夫のダメ男ぶりはどことなく森雅之あたりが演じていそうな感じはあるし、妻が旅行に出かけると言い出して真っ先に自分の食事の心配をするあたりもなんとなく「めし」を思い出してしまった。ほかにも成瀬作品から影響を受けた部分があるのかもしれない。序盤はコメディタッチで描かれていて、この夫婦の会話も見ていて笑えるのだが、登場人物たちのそんな会話の中にのちの伏線を張っているのもうまいし、最初からよく見ていればこれはたぶんこういうオチなんだろうなと分かるような構成で、妻の死に関する説明も早い段階で成されるのだが、だからこそ切なく、妻に先立たれた夫にがんばれと声をかけたくなってしまう。だから映画としては倦怠期の夫婦の話というよりも、妻に先立たれた男の再生までの話なんだが、それをしっかりドラマとして魅せる脚本、そしてなにより主演のトヨエツと薬師丸ひろ子の演技のおかげですっかり引き込まれ、最後まで見入ってしまい、思わずジーンときてしまった。中でも写真家である夫が庭先で妻の写真を撮るシーンがとくに切なく、そこでのやりとりが一年前の沖縄旅行の時の夫婦の最期のやりとりとまったく同じというのも泣ける。行定監督の映画は何本か見ているが、自分的にはとくにこれという映画はなかったように思うけど、この映画は今まで見た行定監督の映画とは違うものが感じられるものになっているような気がした。劇中で二人が口ずさむ「夢の中へ」の使い方もすごく良かった。さっきも書いたように主演の二人ははまり役なのだが、妻を演じている薬師丸ひろ子はとても可愛らしく、魅力的に撮られていて、アイドル時代の彼女のファンだったという行定監督だが、そんな自分も薬師丸ひろ子の代表作になるような映画を撮ってみたいというのがよく分かり、そしてそれはじゅうぶん果たせていると思う。[DVD(邦画)] 7点(2018-12-29 21:42:42)(良:1票)

43.  ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 まず小美人がザ・ピーナッツでないことに違和感がある。エビラのデザインも単純すぎてつまらない。でもストーリーはわりと面白かった。水野久美の前で加山雄三(若大将)のマネをするゴジラ、なんだか「怪獣大戦争」あたりからゴジラが人間臭くなっている。[地上波(邦画)] 5点(2018-11-23 22:31:26)

44.  告訴せず 《ネタバレ》 堀川弘通監督が「黒い画集 あるサラリーマンの証言」に続いて松本清張の小説を映画化したサスペンス。主演が青島幸男なのだが、実際に政治家でもあった彼が義兄(渡辺文雄)のわけありの選挙資金を持ち逃げするうだつの上がらない男を演じている時点でなにかブラックなギャグにしか思えないなどサスペンスというよりは風刺喜劇という印象のほうが強いのだが、主人公が常になにかに怯えているという心理描写も見事であるし、小豆相場で儲けた主人公が後半酷い目に遭うのも同じ監督のせいか「黒い画集 あるサラリーマンの証言」と共通するものがあり、見る前は面白くないかもなあと思っていたのだが、けっこう面白かった。でも、「黒い画集 あるサラリーマンの証言」と比べてしまうとやはり物足りない感じがして傑作とまではいかないかな。(作られた時代が違うせいもあるだろうけど。)ヒロインを演じる江波杏子が色っぽく、思わず見とれてしまった。「黒い画集 あるサラリーマンの証言」で刑事役を演じていた西村晃や「砂の器」の加藤嘉、大臣を演じる小沢栄太郎といった脇の面々の演技もやはり安心して見ていられる。改名前の樹木希林が主人公の妻を演じているが、この頃から独特の存在感を発揮していて、やっぱり樹木希林はあまり変わっていないなと思う。小沢栄太郎の部屋の窓の中央に見える国会議事堂がとても印象的で、ラスト、それがアップになって終わるという余韻の残し方がうまい。[DVD(邦画)] 6点(2018-10-03 19:41:00)

45.  高速戦隊ターボレンジャー 《ネタバレ》 メンバーが高校生だけで構成された「高速戦隊ターボレンジャー」の劇場版。さすがに二日ほどで戦隊シリーズ劇場版6作品というのは飽きてくるのだが、本作は主役メンバーが高校生ということもあってなにか他の作品とは違う雰囲気で、仲間である妖精シーロンを死なせないためにかつてシーロンの仲間の妖精が命と引き換えに封印した最強の暴魔獣を復活させようとする敵に挑むターボレンジャーになにか熱いものを感じ、暴魔獣の復活を知ったシーロンが今度は自分が封印しなければいけないと飛び出していく場面も何だか知らないが絶対に死なないと分かっていながら普通に感情移入して見てしまった(笑)。テレビシリーズはこれも見ていたはずだけど、20年前なんでそんなに記憶にないが、劇場版は今回見た戦隊シリーズ劇場版6本の中では内容的にいちばん退屈しなかった。(といってもやっぱり基本的には子供向けなんだけどね。)高見恭子が教師役で出てる。[DVD(邦画)] 5点(2018-09-04 11:51:43)

46.  コント55号とミーコの絶体絶命 《ネタバレ》 今回は55号のふたりが同じ市役所の同じ課に勤める兄弟という設定で、欽ちゃんが弟、二郎さんが兄なのだが、筋金入りのケチな兄に小言を言われまくっていた弟が係長になった途端に兄に上司風を吹かせて仕返しをする最初の展開がいかにもコント的な感じで、二人も兄弟という設定上か先週見た「ワンツーパンチ 三百六十五歩のマーチ」よりもさらに息の合ったコンビぶりを見せている。ストーリーは胃の痛い兄の自分はガンではないかという勘違いから膨らんでいき、それをきっかけに起こるすったもんだが描かれているが、それがありがちながらも笑えるし、弟がひょんなことから知り合った女性(太地喜和子)が県議の娘で、見初められた弟が彼女と婚約するエピソードはちょっとした風刺もあって良い。(太地喜和子のワガママぶりがなんかカワイイ。)旅行に出かけた兄が旅先で知り合った朱美(倍賞美津子)の旦那(田中邦衛)が寅さんのような風貌で笑えるのだが、この倍賞美津子というキャスティングもおそらく寅さんのパロディーを意識してのことでそれを思うとよけいに笑える。(そういえば田中邦衛、この年に公開された「男はつらいよ」の一本に出てたな。)海に飛び込んだ兄を助けたのが弟が恋をしている女性 秀子(由美かおる)だったというのはちょっと強引に感じるものの、兄を死んだことにして香典を集める後半の展開はなかなかの見もので、ここがいちばん笑えた。全体的に「ワンツーパンチ 三百六十五歩のマーチ」よりもペーソスのある作風だが、ラストは市役所を辞めた二人が屋台のラーメン屋になっている姿が描かれていて、そこで秀子にも振られてしまうのだが、それでも前を向いて生きていこうとする姿に思わず勇気づけられた。ほかの出演者では病院で兄に話しかける患者役に三木のり平が出ているのが嬉しい。薬局の店員を演じている和田アキ子が若いながら今とほとんど印象が変わらない感じなのはすごかった。医者役はあんまり見たことがない人だなと思っていたら俳優が本業ではないなかにし礼だったのもビックリ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-08-02 17:13:54)

47.  コント55号と水前寺清子のワン・ツー・パンチ 三百六十五歩のマーチ 《ネタバレ》 野村芳太郎監督によるコント55号映画、見るのはこれが2本目なんだが、以前に見た「びっくり武士道」が原作のあるものだったため、オリジナル脚本ののコント55号映画を見たのはこれが初めて。亡くなった母の残した大金を持って上京した二郎と、彼と出会って意気投合した板前の欽ちゃんのコンビを描いているが、55号世代ではない自分が見てもこの二人のやりとりは見ていて楽しいし、二人とも若く(特に欽ちゃん)実にイキイキとしていて、実際の二人もこんな感じだったのではと容易に想像できる。マドンナを演じる水前寺清子が二役で演じる落語家を語り部にしている点や、冒頭、二郎が新幹線でスリに遭うシーンが野村監督の「白昼堂々」の冒頭部のセルフパロディになっているところも面白い。(ひょっとしたら本作は「白昼堂々」の冒頭で出会った55号二人の物語ともとれるのかな?)ストーリーのメインとしては欽ちゃんが母親と住んでいるアパートの立ち退き問題があって、それに欽ちゃんと二郎の新しい店を出すために奮闘する姿や、マドンナ清子に惚れた二郎といったエピソードが並行して描かれているが、まとめ方がうまく、安心して見ることができるし、野村監督の職人監督としての安定感も感じることができる。脇役も豪華で、花沢徳衛が悪役を演じているほか、清子の父を演じるのが西村晃(欽ちゃんの母親を演じる桜むつ子とのいがみ合いが楽しい。)、喜劇俳優としては財津一郎と谷幹一、当時人気だったボクサーの沢村忠まで出演している。終盤に前田武彦が登場するが、その使い方がなかなか利いていて面白い。しかしいちばん驚くのは清子の恋人を演じているのが「仮面ライダー」に抜擢される前の藤岡弘で、このころからすでに藤岡弘という感じは出ているものの、まだどこか青臭い感じがして、若いなあと思った。ちなみに「仮面ライダー」の開始は本作の2年後のこと。[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-07-28 22:56:05)

48.  紅顔の密使 加藤泰監督による娯楽時代劇。冒頭部分とクライマックスの合戦シーンの一部において画面を真っ赤に染めた映像が印象的だった。娯楽作としては退屈なシーンもなく面白かったものの、ただ話としては脚本にひねりがなく少し物足りない気がする。主演の橋蔵がこの作品でも実にカッコよく、相手役の女優もなかなかの美人だったのは良かった。悪役の親玉を演じる吉田義夫は「男はつらいよ」シリーズの冒頭の寅さんの夢シーンに出てくる悪役の印象が強いのでちょっとかぶって見える。[CS・衛星(邦画)] 6点(2018-01-08 14:59:00)

49.  五人の突撃隊 《ネタバレ》 1944年のビルマ戦線を舞台にした井上梅次監督による大映の戦争映画。大映の特撮は東宝のそれに比べて一歩劣るという印象があるのだが、本作は本物の戦車が出てきたりしてかなりリアリティと迫力のある映画になっていて、音楽のまったくない終盤の戦闘シーンもリアル。主要人物の五人も故障した敵の戦車を修理・操作するために集められるのだが、この五人それぞれの背景のドラマが回想形式で語られていて、これが本作に深みを与えている。ピンチに陥った部隊に旅団長の少将(山村聰)とともに派遣された野上上等兵(本郷功次郎)。その部隊の隊長が野上との関係がうまくいっていない父親(大坂志郎)である。この親子のドラマをはじめ、出産を控えた妻がいる青年や、結婚式の真っ最中に招集令状を受け取った青年、なかなか上達しない落語家といった様々な人生模様が描かれているが、やはり夢も希望もある登場人物たちが後半、戦場で命を散らしていくのは見ていてつらいし、とくに妻とのこれからの平和な生活を戦争によって破壊された二人はいたたまれない。五人の中で唯一生き残るのが不良あがりの橋本(川口浩)というのも、戦争の矛盾と皮肉を感じさせていて印象的だ。ラスト、その橋本の悲痛な叫びが心にいつまでも残る。また、ドラマ部分だけでなく、娯楽活劇としても見ごたえのある作品になっていて主要人物五人の背景のドラマをきっちり描きつつ、そのドラマと並行して活劇としてもしっかりと見せ、その両者をバランスよく両立させることに成功している井上監督の手腕は確かなもので、素直に面白いといえる戦争映画で、あまり知られていないのは残念だが、じゅうぶんに傑作だと思う。ついでにもう一言つけ加えさせてもらえれば、チョイ役だが野上上等兵の兄役でブレイク直前と思われる田宮二郎が出演しているのはけっこう貴重かもしれない。[DVD(邦画)] 8点(2017-12-15 20:32:59)

50.  ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 《ネタバレ》 この映画の前作である「ゴジラ×メカゴジラ」を見てから5年ほど経っていたため、前作をよく覚えていないとつらいのではないかと思っていたが、前作をそれほど意識しなくても見られる内容だった。「モスラ」の続編でもあり、小学校の校庭に机を並べて作られた紋章とか、インファント島の写真とかもう無条件で懐かしい。でも、展開はモスラの成虫が最初にゴジラに挑むとか、卵から産まれる幼虫が双子だったりしてなんか「モスラ対ゴジラ」の焼き直しっぽく、最後のほうの機龍もジェットジャガーと芹沢博士を思わせていてちょっとやりすぎのような感じがした。「モスラ」の登場人物である中條信一を演じる小泉博の登場もマキノ雅弘監督の東宝「次郎長三国志」シリーズをここ最近ずっと見ていたせいか、三五郎やたら老けたなあという印象。でもどうせなら「モスラ」でヒロイン・花村ミチ役だった香川京子にも出てほしかったなあという気がしないでもない。まあそれはさすがに無理っぽいけれども。[DVD(邦画)] 4点(2017-11-20 23:09:04)

51.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 あまり期待してなかったというか、予備知識がほとんどない状態で見たのだが、典型的な巻き込まれ型サスペンスで最初からテンポもよく、展開もスピーディーで伏線の張り方や回収の仕方もうまく娯楽映画としてなかなか面白かった。中村義洋監督はこの前見た「白ゆき姫殺人事件」でもそうだったのだが、本作でも真犯人は誰という方よりも、濡れ衣を着せられた主人公・青柳(堺雅人)がいかに逃げるかに重きを置いていて、(単に原作がそうなっているだけかも知れないが。)そこがけっこう面白いし、最後まで真犯人を明らかにしないのもこの手の作品だとずいぶん思い切った印象があり、コレにモヤモヤする人もいそうだが、本作については真意がそこではないので別に違和感は感じないし、これでいいと思う。それに見終わった後、結局犯人は誰だったんだろうと想像してみるのも楽しい。よく考えたら重いテーマなのだが、全体的に軽いつくりでリアリティもなく、漫画チックな感じがミスマッチな感じがするのだが、そんなに気にならなかった。後半部分はちょっとご都合主義的すぎたかなという気がしないでもないがギリギリ許容範囲というところで突っ込みながらもそれも含めて楽しんでいた。ファーストシーンがラストにというのはいかにも映画的で良いなあ。整形して別人として生きていかなければならなくなった青柳を思うと少し切ない気持ちになるんだけど。出演者に関しては堺雅人と竹内結子は去年「真田丸」でずっと見ていたので少し引きずってしまうかもと思っていたのだが、よぎることもなく見れたのでちょっと安心した。ほかの出演者たちも概ね好演しているが、中でも通り魔・キルオを演じる濱田岳が良い味を出していて印象に残る。「はじまりのみち」の便利屋役も良かったが、やはり最近の若手俳優の中ではわりと好きな役者だ。あと、青柳を追う刑事を香川照之が演じていて「鍵泥棒のメソッド」を思い出していたら、青柳の整形後の姿を演じていたのは滝藤賢一。「半沢直樹」は見ていないのだが、思わず少し見てみたいと思ってしまった。中村監督の映画を見るのはまだ2本目で、伊坂幸太郎原作の映画を見るのも本作が初めてだったのだが、このコンビの映画は何本かあるようなので、この中村、伊坂コンビのほかの映画も見たいと思う。[DVD(邦画)] 7点(2017-05-03 00:53:08)(良:2票)

52.  ゴジラ×メカゴジラ メカゴジラ4度目の登場。今回は初代ゴジラの骨を使って作られたとかいう設定だったかな。忘れた。メカゴジラ中心に話が展開するため、ゴジラが完全に脇役なのはちょっと異色かも。「ハム太郎」が同時上映になったことで上映時間が90分になった分、展開も早くなっている。劇中ハムスターが登場したのにはちょっと失笑してしまった。金子修介監督の前作に比べると出来は普通だが、ミレニアム以降のゴジラ映画ではわりと楽しめる。[ビデオ(邦画)] 5点(2017-02-23 22:44:58)

53.  ゴジラの逆襲 《ネタバレ》 ゴジラシリーズ第2作。見たのは今回が初めてだったのだが、名作だった前作「ゴジラ」とは比べ物にならないほどのB級テイスト満載の映画になっていて前作との落差にビックリ。まず冒頭にいきなりなんの伏線もなくゴジラとアンギラスが戦っているところに二人のパイロットが遭遇するのはかなり強引。(「ゴジラ」や「空の大怪獣ラドン」では怪獣出現にいたるまでの伏線がちゃんと張られているのに。)その後も囚人が乗ったタンクローリーが事故を起こすシーンなど映画の内容云々よりはまずゴジラありきというご都合主義的な展開が目立ち、映画としての完成度は低いと言わざるを得ない。それでもゴジラとアンギラスの対決シーンはこれから幾度となく描かれる「怪獣同士の対決」の中でももっともスピーディーな戦いで見ていて印象に残る。それに東宝の「次郎長三国志」シリーズを見終えたばかりなので、小泉博、若山セツ子、山本廉、志村喬といった同シリーズの出演者がたくさん出てるのは嬉しい。これでちょっとおまけして5点。千秋実も出ているが、後年、息子の佐々木勝彦もゴジラ映画に何本か出ている。親子二代でゴジラシリーズに出てるのって高島忠夫ファミリーだけじゃないんだね。[DVD(邦画)] 5点(2016-09-05 22:56:19)

54.  告白(2010) 《ネタバレ》 公開当時ものすごく話題になっていた映画だが、今回初めて見た。中島哲也監督らしい作品に仕上がっているが、これまでの中島監督の映画の特徴であったカラフルな色彩はなく、全体的にわたって暗めの冷たい感じのする映像であり、それが本作の雰囲気によくマッチしている。受け持つクラスの教え子二人に幼い娘を殺された女性教師・森口(松たか子)の復讐劇を描いているが、冒頭30分に及ぶ森口の衝撃の告白から目が離せなくなるし、そのあとの学級委員長(橋本愛)や、犯人とされた少年B(藤原薫)の母親(木村佳乃)など様々な登場人物たちの告白を通してストーリーを紡いでいく構成が見事で、最後まで飽きずに見れたし、素直に面白い映画だと思う。登場人物たちはほとんどが闇を抱え、みんなどこか狂気がかっているのが怖く、はっきり言って感情移入できるような登場人物もいないが、それが本作の陰湿さとインパクトにつながっているのだろう。内気でおとなしい少年Bに対して、主犯格の少年A(西井幸人)は、自分勝手で分別がなく、いかにもこういうのが「誰でも良かった殺人」に走るんだなという雰囲気なのが対照的で印象に残る。彼の「世間に注目されたいから殺人を犯す」という動機はリアルだが、やっぱり理解はできないし、このクソガキがと思えてしまう。(まあ、それが狙いなんだろうけど。それに「嫌われ松子の一生」を見ていれば中島監督がこのような映画を作っても不思議ではないと思える。)クライマックスで森口が彼に「誰でもいいなら親を殺しなさい。」みたいなことを言うのは重すぎる言葉だ。森口によって少年Aが復讐を遂げられるラストは妙な爽快感もあるが、「セブン」のラストと似たところがあって後味はあまりよくない気がする。しかし、いちばん最後に森口が少年Aに向かって教師らしいことを言った後の「なーんてね。」という一言がとても強烈で、この一言は見ている人にいろいろ解釈ができるようにされていて、考える余地を見ている人に与えて終わったのはよかった。久しぶりに見た中島監督の映画だったのだが、やはり完成度が高く、あらためて中島監督の力量の高さを感じられ、間違いなく見ごたえのある映画になっている。ただ、犯罪を犯しても13歳までは少年法で守られると劇中で森口が語っているが、本作はR15指定作品であるものの、もし少年法で罰せられない13歳以下が本作を見てしまい、罰せられないならと事件を起こしてしまったらと思うと恐ろしい。この点がひっかかり、つけられる点数はどんなに高くても7点が限界。[DVD(邦画)] 7点(2016-08-27 16:10:48)(良:1票)

55.  ゴジラ FINAL WARS 《ネタバレ》 最近の大作邦画にありがちなハリウッドかぶれのSFアクション映画になってしまっていて、どこかで見たようなアクションシーンや設定ばかりで正直言って「パクリ」と言われてもこれは仕方のない感じである。人間側のシーンが多く、ゴジラが本格的に登場するのが映画開始後70分ほど経過したあたりで、そこでやっとゴジラ映画だったんだと感じるので正直言ってゴジラ映画であるという必然性があまり感じられず、怪獣がたくさん出てくるという怪獣ファンには魅力的な設定も「怪獣総進撃」のほうが良かった気がする。あと、途中から昭和40年代のシリーズのような印象になってしまうのも個人的にちょっといただけない感じだし、ラストもこれが最後にしてはミニラで片付けるのでは物足りなさすぎる。映画としての評価は普通に邦画のアクション映画として評価した場合は3点くらいなのだが、子供の頃からファンであったゴジラ映画の最後がこれなのはさすがに悲しく1点。ついでに言えばX星人が出てきて水野久美が波川という役で出ているのはオールドファンにはちょっと嬉しいが、「怪獣大戦争」の統制官が好きだったので土屋嘉男が出てないのはかなり残念に思う。それにしてもこれを見ると「ゴジラVSデストロイア」は駄作ながらシリーズの完結篇としてはこれしかないというテーマを扱っていて最後に相応しい作品だったと思えてくる。もっとも、自分の中でもゴジラシリーズはあの映画を見た時点で既に終わっていたのかもしれないなあ。宝田明主演の「百発百中」シリーズがいつか見てみたい。[DVD(邦画)] 1点(2016-07-24 09:51:30)(良:1票)

56.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 16年ぶりにリブートされたハリウッドの新作ゴジラ。98年版と比べるとゴジラのデザインがオリジナルに近くなり、登場する渡辺謙演じる博士の名前が「芹沢猪四郎」というのも第1作へのリスペクトが感じられるものとなっていて、98年版より本作のほうがそういう面では見ていて好感が持てる。しかし、登場する怪獣の設定はゴジラというより「ガメラ 大怪獣空中決戦」のリメイク的な感じで、もう少しオリジナリティのある設定で良かった気がする。それに、人間ドラマを前面に出しているが、それが怪獣の見せ場よりも比重が大きく、さんざん焦らされていたゴジラがようやく登場し、これからムートーとの対決という怪獣対決モノとして盛り上がるシーンをテレビのモニターごしにしか映さなかったり、クライマックスのゴジラとムートーの対決シーンも画面が暗すぎてよく分からなかったりして怪獣対決ものとして見た場合にその醍醐味がなく物足りなさを感じた。(もしも、怪獣大好きっ子だった小学生の頃に本作を見ていたら退屈極まりない映画という印象だけが残ったかも。)人間ドラマのほうに見ごたえがあれば良かったのだが、月並みな家族のドラマが展開されるだけで、そこに深みもなければ面白味もない。それよりも父を広島原爆で失っている芹沢博士のドラマを前面に出したほうが面白くなった気がするのだが、そこは深く掘り下げずに終わってしまったのはちょっと残念に思う。(アメリカ映画だからかもしれないが。)ムートーを倒したゴジラが海に帰っていくラストシーンはどことなく70年代の本家ゴジラシリーズのエンディングのようだった。続編が作られるということでちょっと先行きに不安感がある。少し甘めに5点。[DVD(字幕)] 5点(2016-04-03 11:21:06)

57.  拳銃は俺のパスポート 《ネタバレ》 カルト映画と呼ばれる宍戸錠主演のハードボイルドガンアクション映画。モノクロの画面が渋い独特の雰囲気を醸し出していて、やはりこういう映画にはモノクロの映像がよく似合うとあらためて感じる。冒頭の組長暗殺シーンも緊張感にあふれていて、見せ方も手を抜かずリアルでこれだけでもう見てよかったと思える。暗殺の標的になるこの組長をこういう雰囲気の映画にはあまり似つかわしくないようなアラカンが演じているのが意外に感じるが、同時にそこがツボだった。(一言もセリフがないというのがまた良い。)そのあとは主人公たちの逃避行とそれを追うヤクザたちの攻防が描かれているが、それも見ていてハラハラドキドキさせられる展開で飽きさせない脚本が良い。途中で出会うヒロインを演じる小林千登勢も可愛らしく魅力的だ。冒頭のタイトル部分から西部劇のような音楽が流れているのもカッコいいが、クライマックスの決闘シーンは本当に西部劇を思わせる演出で、なるほどと思った。それにリアルタイムで見る宍戸錠というのは西部劇にかぶれた人という印象があるのだが、それも妙に納得。ラストこの主人公は殺されるのではと思わせておいての大逆転劇も(確かに敵が少し油断しすぎのようにも見えるのだが。)見事。これがデビュー作となる共同脚本の永原秀一はこの後、加山雄三や松田優作主演のハードボイルド映画を手がけることになるのだが、その片鱗はじゅうぶんに感じられる作品になっている。少し甘めなのだが8点を。[DVD(邦画)] 8点(2016-01-15 23:50:39)(良:1票)

58.  恋山彦 《ネタバレ》 マキノ雅弘監督による大川橋蔵主演の時代劇。仇討を描いたマキノ監督らしい娯楽映画でそこそこ面白いし、橋蔵が二役を演じているが、一方がもう一方を助けるために命を捨てるという展開もベタはベタだが、良かった。主人公を匿う絵師の男を演じる伊藤雄之助はやっぱり出てくるだけで印象に残る。マキノ監督の映画ではどちらかと言えば平均的な作品でやや物足りない部分もあったが、久々に見た東映時代劇で最初から最後まで安心して見ることができた。[DVD(邦画)] 6点(2015-12-26 08:23:21)

59.  ごろつき(1968) 《ネタバレ》 高倉健とまだ東映に入って間もない頃の菅原文太が共演するマキノ雅弘監督の任侠映画。任侠映画には違いないのだが、前半は任侠映画というよりはキックボクシングを題材にした青春スポーツ映画のようになっていて、いつもの東映任侠映画とは毛色が違うが、それがかなり新鮮だったし、こういうのもいいなと思う。菅原文太はこの頃まだ東映では売出し中の頃なので、チョイ役なんだろうなと見る前は思っていたが、高倉健と一緒に田舎から上京する友人役で、完全にもう一人の主人公という立ち位置で描かれていて、これが本作最大のみどころではないだろうか。中でも、高倉健が流しの歌手として菅原文太のギターで「網走番外地」と「昭和残侠伝」の主題歌を歌うシーンは珍しく、今となっては貴重すぎる映像で、もちろん、マキノ監督の東映任侠映画ファンに対するサービス心のようなものも感じられる。ヒロインとなるボクシングジムのトレーナー(大木実)の妹を演じる吉村実子、決して美人というわけではない、どちらかと言えばバタ臭い感じのする女優だが、ボクシングジムという男臭いところにいる女性としては美人女優よりもこういう感じの女優が演じているほうがしっくりくるかもしれない。脇役たちが光っているのもマキノ監督らしいところだが、とくに主人公ふたりを何かと気に掛ける男を演じた石山健二郎が良い。当時のキックボクシングのスター選手だった沢村忠も出演しているなどしているのは当時のキックボクシングの人気をうかがい知れる。任侠映画なので仕方がないが、個人的にはヤクザを絡めずにボクシングの話だけで終わっていても良かった気はする。でも、久しぶりに見たマキノ監督の映画で、見ていて単純に楽しめたし、今年何本か見た高倉健と菅原文太の共演作の中ではいちばん気に入った映画だった。[DVD(邦画)] 8点(2015-12-10 07:47:51)(良:1票)

60.  神戸国際ギャング 《ネタバレ》 高倉健の東映専属時代最後の主演映画で、菅原文太とも最後の共演作となるアクション映画。なのだけどなんかバタバタしすぎていて落ち着かない印象で、高倉健の演じる役柄も彼のイメージとかけ離れていて違和感を覚える。(どっちかというと文太が演じてしっくりくるような役柄。フリーになるのを前にイメチェンを図ったのか。)それに文太との共演も同年の石井輝男監督「大脱獄」のほうが良かったように思うし、クライマックスの二人の対決もあっけない印象でイマイチ。登場後、すぐに殺されてしまう丹波哲郎や、この後、健さん映画の常連俳優となる大滝秀治が変な日本語を喋る中国人を演じているのもなにかもったいない感じしかしなかった。[DVD(邦画)] 5点(2015-12-04 22:04:51)

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