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プロフィール
コメント数 2253
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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41.  コワイ女 《ネタバレ》 オムニバス作品のため、1話ずつ感想を述べます。まずは『カタカタ』から。最も分かり易かったのがコレでした。得体の知れない女に追いかけられる恐さ。もちろん女の髪はロング。定番ですね。ただ怖いっちゃ怖いけど、ベタすぎてギャグっぽくもありました。中越典子の演技は型どおりで低調と感じます。次に『鋼』。正直分かり難くいです。けど、コレが一番気に入りました。本作のコワイ女“鋼”は、ほぼ出オチ状態。怖いというより気持ち悪いです。ただ御御足はすこぶる美しく、そこにエロスを感じました。上半身は見えなくても、かわいく思えてくるから不思議です。最後に『うけつぐもの』。前2話は女の容姿に工夫を凝らしていましたが、本作はその細工は一切なし。内面の怖さに焦点を絞っています。恐怖の演出は控えめでした。3話それぞれに切り口を変えており、全体的なバランスはいいと思います。ただ、どの物語にしても起承転結がおざなりで、物語の体裁を成しておらず消化不良でした。コワイ女はみなチャーミングでしたが、その魅力が怖さに繋がっておらず勿体ないと感じました。[DVD(邦画)] 5点(2014-04-18 20:25:13)

42.  コラテラル 《ネタバレ》 タクシー運転手はこう言います。今の仕事は“つなぎ”だと。将来、会社を経営するための資金集めをしているだけ。殺し屋は言います。人口60億のうち、一人や二人消えたって影響ない。殺しを躊躇う理由はないと。2人の言い分は似ていると思いました。共に自分の心を偽るために、言い訳をしているように見えます。マックスは夢が適わないことに気付いています。ヴィンセントも人殺しに胸を痛めている気がします。現実から逃げているのです。でもそんな事、認めたくありません。今までの自分を否定することだから。自身を欺いてきた時間が長ければ長いほど、もう怖くて振返れないものです。一流の腕を持ちながら、仕事に誇りを持てない2人。不幸なことです。でも決して珍しいことではありません。双方、触れて欲しくない部分を罵倒し合います。それは刀を抜いたのと同じ。もう後戻りは出来ません。タクシー横転以降の展開は、2人の意地のぶつかり合いだったと思います。もはや理屈じゃなく。決着をつけなくては気が済まないのです。親友同士のケンカに似ているかもしれません。その結末が胸に沁みます。何故ヴィンセントはマックスを殺さなかったのでしょうか。スゴ腕のプロが、撃ち合いで遅れを取るはずがありません。そもそもタクシーから脱出した時に撃ち殺さなかったのはおかしな話。つまりヴィンセントは彼を殺したくなかったのだと感じます。共感か、リスペクトか、あるいはマックスの中に自身の姿を見つけたからでしょうか。胸中は分かりません。でも自分の心に正直だったから、ヴィンセントは負けたのだと思います。“殺したくないから殺さなかった”。自分に正直であることは、なんと難しいことでしょう。[DVD(字幕)] 8点(2014-02-24 22:49:56)(良:1票)

43.  コロンビアーナ 《ネタバレ》 杉良太郎が『江戸の黒豹』ならば、カトレアちゃんは『コロンビアのピューマ』だすなあ~なんて軽口をたたくのも憚られるくらい、本当はシリアスな復讐譚です。ところが、後口は意外や意外、そんなに悪くありません。まるで小洒落た失恋ラブストーリーを鑑賞したかのような余韻。これにはきちんとカラクリがあります。それは復讐の“角”や“棘”を落としているから。殺人シーンは尽く排除。エグい描写は一切ありません。最もカタルシスを得られるはずの仇討の瞬間さえ見せません。それに殺人マシーン完成までの課程も全カット。そりゃそうです。子供が人殺しの術を身に付ける描写なんて、胸糞悪いですもんね。と言うわけでお子様でも安心鑑賞の復讐物語が完成と相成った訳です。こう書くと腰抜け描写を批判しているように見えるかもしれませんが、違います。凄惨な描写で観客の心を掻き乱す事など簡単なこと。それより娯楽映画としての体裁を整えた事の方を私は評価します。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-01-10 19:27:08)(良:1票)

44.  五条霊戦記//GOJOE 《ネタバレ》 牛若丸と弁慶が五条大橋で出会うエピソードを換骨奪胎し、オカルト風味を利かせた上に、宮本武蔵の幽閉期を思わせる弁慶の内省要素を加味した物語。趣向は理解しますが、『沖田総司はBカップ?』みたいな単純なノリのお話と比較すると間口は狭い気がします。殺陣は多いものの、全体の動きを把握させないカットやアングルばかりでフラストレーションが溜まりました。正直2時間超は長いです。[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-31 17:43:07)

45.  ゴスロリ処刑人 《ネタバレ》 『平凡ポンチ』で女優・秋山莉奈に興味をもち、本作の鑑賞に至りました。こういうキワモノ役でどれ程やれるのか観てみたかったのです。ところが残念なことに不発でした。もっともこれで秋山を責めるのは酷かもしれません。こんな特殊な役柄をこなせる日本人女優はそうはいないと思われます。まずはルックス面。主人公は漆黒のゴシックロリータファッションに身を包みますが、意外なほどハマっていません。瞳は大きいし、童顔なのに何故?面長だから?一見、鳥居みゆきソックリなのですが、たぶん鳥居の方がこのコスが似合います。『下妻物語』の深田恭子のようにはいきませんでした。次にアクションについて。『芸者VS忍者』の小原監督ゆえアクションの質は悪くありませんが、秋山についてはほぼ吹き替えでした。“下手だけど頑張りました”的な言い訳が無いのは潔いとも言えますが、ここまで露骨だとちょっとガッカリ。感情は常に押し殺し、台詞も少なめ。これで特色を出すのは、今の秋山では難しいでしょう。次回作に期待、としておきます。むしろ独眼2丁拳銃で弾けまくっていたエルちゃんこと百瀬美咲嬢の方が輝いて見えました。作品全体のテンションとしては、『片腕マシンガール』に近いですが、ギャグは上滑りぎみ。根が真面目な監督なのでしょうか。[DVD(邦画)] 4点(2013-06-09 19:14:50)

46.  この空の花 長岡花火物語 《ネタバレ》 「まだ戦争には間に合う」なんとも恐ろしい言葉です。納品日、決算日、テスト、モラトリアム。期限や締切日なんて名の付くものは、あっという間に来てしまうもの。往々にして準備が整わず慌てふためくものなのに(失礼。ワタクシだけですか)。でも戦争には“何時だって”間に合ってしまう。思い立ったが吉日ならぬ、地獄の始まり。反戦平和への強い思いは一時も休んではいけないというメッセージが、痛い程伝わってきました。それは漕ぐのを止めた途端に倒れてしまう一輪車に似ているのかもしれません。大林監督、渾身の2時間40分にも及ぶ大説教は、虚実入り混じったファンタジックな散文形式で観客に訴えかけてきました。まさかの変化球に少なからず戸惑いましたが、豊かなエンターテイメント性に裏打ちされた見応えある映画でありました。意欲作だと思います。キャスティングも素晴らしく豪華。さすがは巨匠。お見事です。ただし、長いし、くどいし、耳触りは良くありません。終盤のしつこさには少々うんざりしました。でも説教とはそんなもの。たまにはガッツリ説教くらうのも悪くないでしょう。そういう映画だと思いました。(以下余談)今回は田舎の多目的ホールでの上映会。1300名収容の客席に観客は100人程。上映前には大林監督のトークショーがあったのですが、司会を付けずに一人喋りで予定の30分を10分オーバーしてお話くださいました。要するに合計200分、大林節のお説教を頂戴したワケです。大林監督、遠いところをわざわざお越しくださり、ありがとうございました。[映画館(邦画)] 7点(2013-05-03 21:27:45)

47.  骨壺 《ネタバレ》 (いきなりネタバレあります。未見の方はご注意ください。)  呪いの元凶となった遺骨は、命乞いの甲斐なく惨殺された妊婦のものでした。彼女の怨霊は、憑りついた人々から体のパーツを奪い、この世に生まれることが出来なかった子供の姿を再現しようとします。我が身を分け与え、子の命を育むのが母親。遺骨の一部を身の内に宿した者は、彼女の身代わりという訳です。なんという痛ましい、やるせない物語。『仄暗い水の底から』と同じ“切なホラー”路線。しかし主人公はそんな妊婦(遺骨)の思いを知るはずもありません。彼女は単に自責の念で命を絶ったのです。確かに見る事すら叶わなかった“我が子”を成形した妊婦は満足そうでした。しかし誰ひとり救われていません。最悪の結末でした。同じく見るに耐え難い内容でも『ミスト』や『オールド・ボーイ』といった傑作と本作は決定的に違うと感じます。それは“物語の構想”と“監督の意思”の有無。この結末にたどり着くまでの道筋の中に、監督の意思が全く感じられなかったのは致命的だったと思います。残念。最後に篠崎愛について一言。いわゆるロリ顔巨乳というカテゴリーのタレントさんですが、芸はある様子(歌は上手い)。演技も磨けば光りそうです。ただグラビアでは強力な武器となるバストが、女優では足枷にならないかと、余計な心配までしてしまいそうです。[DVD(邦画)] 4点(2013-03-27 19:51:31)

48.  極道めし 《ネタバレ》 とある刑務所のとある雑居房で繰り広げられる『美味いめし話選手権』。今まで食べた中で一番美味かった料理の話を競い合うというもの。相手に生唾を飲み込ませる事が出来れば得点。優勝者は、正月の特製弁当の中から好きなオカズを1品ずつ頂戴できるご褒美。何と言っても、披露される料理のチョイスが絶妙でした。卵かけごはんは、焼きトウモロコシとバター入り。カレーがけオムライスに中にはびっくりカルボナーラ。すき焼きのタレは特製ミソベース。インスタントラーメンも一工夫。観客に既知の味覚を頭で再現させるのではなく、どんな味なのか想像させるところがニクイです。料理の背景にあるドラマ込みですから、感慨もひとしお。中でも新入りチンピラのエピソードが物語後半の核となっています。まるで『幸せの黄色いハンカチ』をなぞるような展開に、期待と不安が入り混じります。めしは人生と共にあるもの。ときに心を和ませ、ときに心をえぐり、全てが血肉にかわっていく。あの再会ラーメンの描写は反則でしょう。泣けました。チンピラくん、いい男になれよ。エンディングもこれしかない『上を向いて歩こう』。(でもここはカバーじゃなくて坂本九のオリジナルで締めて欲しかったです。)めし話の再現ドラマのチープさといい、刑務所の日常の描き方といい、監督の意思と意図がよく伝わってくる演出は素晴らしいと感じました。MVPは麿赤兒で文句なし。木村文乃にはお年玉をあげましょう。[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-01-10 19:00:22)(良:1票)

49.  ゴーストライター 《ネタバレ》 冷静に考えてみると、“秘密を何故自叙伝の中に隠す必要があったのか?”という疑問は残るワケですが、細かい事は考えず、『サスペンスの様式美』を楽しむというスタンスが正しいかと。引き出しの裏に隠されていた資料、カーナビゲーションに入力されていた行き先、顔を曝さぬ敵、島のロケーション、どれも素晴らしきサスペンスの流儀でした。堪能させていただきました。なお一番怖かったのは、元英国ファーストレディと寝なければならなくなった場面。震えました。もう、お断りする選択肢はありませんもの。ある意味、極道の女に手を出すよりもヤバイのに。絶世の美女なら諦めもつきますが、お美しいとはいえオバサン。縮み上がらずに抱けた、主人公の男気を尊敬します。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-09-09 20:10:35)(笑:1票)

50.  極道兵器 《ネタバレ》 監督主演が坂口拓。片腕にマシンガンが装着されたパッケージ。原作を知らずとも想像出来る、それと寸分違わぬバイオレンス馬鹿映画でありました。脚本に注文をつけるタイプの作品ではありませんので、お口あんぐりの結末も含めて不問としますが、一部表現には「コレ大丈夫なのか?」と思わざるを得ない箇所がありました。日活「SUSHI・TYPHOON」レベールのコンセプトは、アクション・バイオレンス・ホラー・コメディ・LOVEとのこと。でも女バズーカー砲に人間愛は無いですわなあ。煩い事を言うつもりはありませんが、R15とはいえ大衆映画としての配慮は必要と感じました。坂口のリアル北斗百裂拳は、ちょっとクセになる楽しさアリ。やはり坂口はバカアクションで光り輝く俳優です。[DVD(邦画)] 5点(2012-07-29 00:16:17)

51.  ゴメンナサイ 《ネタバレ》 (ネタバレあります。未見の方はご注意ください)読んだら死に至る恐怖の文章。呪術的なアプローチではなく、心理学的な説明を試みている部分には好感がもてました。感受性の豊かな子供には効くが、大人には効果が薄い。なるほど、なるほど。ところが後半は単なる呪いに変化。霊が殺しにやってくる。助かりたかったら他人を生贄にするしかないって、まんま『リング』じゃないですか。本作そのものが“呪いの映画”というオチは悪くないと思いますが、個人的にはオカルト方向へ逃げずに頑張って欲しいと思いました。主演はアイドルグループ『Buono!』の3人。TVバラエティで目にする“ももち”さんしか名前を知りませんが、彼女は嫌われ役を好演していたと思います。いや、別に演技は上手くないのかな。タレントとしてのキャラクターを、そのまま活かしていただけかもしれません。[DVD(邦画)] 5点(2012-06-22 21:23:28)

52.  コンテイジョン 《ネタバレ》 リアルシミュレーション型ウィルスパニック映画。その性質上、いわゆる映画的な、劇的な展開は極力抑えた仕上がりとなっているのが特徴です。虚報に振り回され混乱する市民。悪化する治安。抗ウィルス薬が開発されてハッピーエンドではなく、むしろその先が本題でありました。ワクチンをいち早く手に入れるため、実力行使に出る者。情報操作で富を得ようとする者。人間の本性が暴かれます。例えばドクター・チーヴァー。彼は恋人を救うために機密情報を洩らしました。非難されるのは仕方がないこと。でも彼と同じ立場で、彼と同じ行動を取らぬ者がどれほどいるのか。生き延びたい。いや、大切な人を守りたい。その思いは誰も否定できないでしょう。チーヴァーが自らのワクチンを友人の子に譲ったのは、せめてもの罪滅ぼしでした。レオノーラ博士は、自らを拉致した中国人に情が移った様子。一体彼女は何をしたいのか。でも、良くも悪くも人間らしいと感じました。素晴らしい人物造型でした。研究者、市民、ジャーナリスト、各分野に主役級を配した豪華なキャスティングは、全ての人間が“当事者”である事を意味しています。何時起こるとも知れぬパンデミック。それぞれの立場で、各々の人間力を駆使し、人はウィルスの恐怖と立ち向かわざるを得ないのです。[DVD(字幕)] 7点(2012-06-16 18:56:07)(良:3票)

53.  この愛のために撃て 《ネタバレ》 『この愛のために撃て』って何を撃つ?バス停留所の看板を、ですか?この放題は正直ダサいと思います。でも愛とは本来ダサいもの。それに本作はフランス映画です。ちょっと気取ったカッコ悪さが、邦題と絶妙にマッチしていたと思いました。尺の短さにスピード感ある展開も相まって、観易い映画でありました。[DVD(字幕)] 7点(2012-05-22 19:54:02)(良:1票)

54.  今度は愛妻家 《ネタバレ》 “今度は”という事は、“今までは”違うという事。確かに妻に対する夫の態度は、愛妻家のそれには見えません。ただし、愛のかたちは夫婦の数だけあります。あれは、あれで、成立していたのだと思います。少なくとも夫の中では。妻から最後通告にしても、夫にとってはいつもの喧嘩の延長。またしばらくすれば元通りさ。でも、その“しばらく”は“永遠”に変わってしまいました。この落差は大きい。頭では妻の死を理解出来たとしても、心が追いつかない。それがこの1年間だったのだと思います。ふと思い浮べれば、目の前には妻の姿。いつもの調子で。いつもの笑顔。決して幽霊ではありません。だから夫の「俺が想像もつかない事を一個でもいいから言ってくれよ」の問い掛けに答えるはずもありません。夫自身が作り出した幻。それは彼とて承知のこと。幻を消せるのは夫自身だけです。むしろ幽霊だったらよかったかもしれない。不幸中の幸いは、夫の傍にオッサン(義父)がいてくれたこと。アシスタント君がいたこと。一緒に駄菓子を食べてくれるオネエサンがいたこと。温かく、根気強く、見守り続けてくれた人たちがいたから、夫は立ち直れたのだと思います。不味いお茶を、ちゃんと不味く感じられたならもう大丈夫。オカマのサンタとその娘共同の、クリスマスプレゼントでありました。物語の構成はややトリッキーながらも、アンフェアな印象はありません。主軸となる主人公の喪失と再生のドラマがきちんと描かれており、好感が持てました。注文を付けるなら、結論部分がやや冗長であった事くらい。人参茶のエピソードが良かっただけに、お口からゴボゴボで十分な説得力があったと考えます。水川ベビーの件は、流れとしてはあの結末しか無いでしょう。失われた命と、生まれ来る命が対比されます。でも本当は慰謝料だの養育費だの、避けて通ってはいけない問題があるのですけれども。『必死剣・鳥刺し』を観てトヨエツは時代劇に専念したら、と思ったのですが考えを改めます。いい俳優です。そして石橋蓮司。滅法上手かった。『アウトレイジ』でも存在感を見せつけましたが、今、自分の中で蓮司ブーム到来中。ゾッコンです。いい役者が揃うと、脚本も喜ぶというものです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-02-21 19:55:39)(良:1票)

55.  恋のミニスカ ウエポン この邦題で観ようと思った方が悪い。そう俺が悪い。[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-01-16 19:22:00)

56.  ゴールデンスランバー(2009) 《ネタバレ》 青柳にとっては、アイドルを助けたことが運のツキでした。いや遡れば、宅配のバイト、大外刈り、ファーストフード同好会、全てが間違いだったのかも。こんなネガティブな運命論が頭を過ぎるほど、主人公が追い込まれた状況は絶望的でした。でも彼のピンチを救ったのも、これらの経験。オセロのコマが裏返るように、個々のマイナスがプラスに転じていきます。胸を熱くしました。晴子の「だと思った」。父親の「ちゃちゃっと逃げろ」。その一言で救われる。青柳と晴子はリアルタイムで言葉を交わす事はありません。でも友情という絆で繋がっていました。このことが数々の奇跡を生みます。しかしご都合主義だとは思いません。そう観客を納得させる仕掛けが施されていると感じます。以心伝心のカローラの件は、「自分も思い出していれば向こうも思い出してる」という轟の言葉で補足されているし、打ち上げ花火も初キスのエピソードが無ければ出なかったアイデア。そもそも轟さんをロッキーと呼べる信頼関係を築いていた事に意味があります。礎のある奇跡は大歓迎。では、キルオはどうでしょう。彼は助っ人として、突如青柳の前に現れました。その後の動きも神出鬼没。何故こんな芸当が出来たのか。ショットガン男と因縁があること、劇中一般人を殺めていないことから、「通り魔」という肩書きの信憑性が疑われます。彼もまた別件のオズワルドではなかったか。キルオも当局と戦っていたのなら、その立ち回りに説明がつきます。世間に顔が売れていた青柳が生贄に選ばれた妥当性も含め、全編を通して“説得力”を感じさせる脚本でした。エンターテイメントでは、リアリティより価値があると考えます。結末も秀逸です。青柳は手足を失う大事故に遭遇したようなもの。以前と変わらぬ生活を望むのは無理な話。この結末で最善です。彼と仲間の勝負手が、未来を手繰り寄せたのです。「長引かせると厄介だ」そう思わせたことが値千金。当局にとっての安全策、“代替による早期幕引き”を引き出せたのだから。人生は思い通りには行きません。打ちのめされる事もある。そんなとき、どう振舞うかでその人の値打ちが決まります。満点じゃなくても花マルは貰える。「たいへんよくできました」。青柳にはこの人生を誇って欲しい。[CS・衛星(邦画)] 9点(2012-01-07 19:49:36)(良:2票)

57.  コン・エアー 《ネタバレ》 低予算・低クオリティのB級C級映画は星の数ほど存在しますが、本作のように大金をつぎ込んだA級バカ映画には、年に何本もお目にかかれない。バカを大スケールで、しかもコンスタントに届けてくれるハリウッドには、心から感謝申し上げたい。まるで豪勢な『お笑いウルトラクイズ』を観ているようでした(失礼)。もっとも、本作を観始めた頃は、真っ当なクライムアクションだと思っていました。深刻なトラブルに巻き込まれた主人公を本気で心配した。ところが様子がおかしい。主人公が友達思いなのは分かります。正義漢だということも。だだ、それにしても楽観的過ぎやしないか。ポーにとっては、妻子に会う事が最優先事項じゃないのか?そんな疑問は、爆発炎上を背にダイブする主人公を見て吹き飛びました。ああアレか。“主人公だから死にません”っていう、アレか。娯楽作品のお約束。そういう映画だと分かればシメたもの。こちらも、そのつもりで観させてもらう。そんな観客のスタンスを見透かしたかのように、バカは加速して行きます。空飛ぶスポーツカー。ラスベガス市街地に突っ込む飛行機。大惨事?いえいえ、死者数はゼロに決まってます。777でコインが飛び出す能天気なカットがその事を裏付けている。本作は素敵なバカ映画でした。あんまり素敵なので、クソバカ映画と呼ばせてもらいます。もちろんマジで褒めてます。[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-03-24 18:56:29)(笑:1票) (良:2票)

58.  コララインとボタンの魔女 《ネタバレ》 脚本に不満あり。コララインのパパママ救出&亡霊の目玉取り返し作戦の出来が良くありません。結構な難題を偶然と助っ人の手を借りてお手軽にクリア。時間的制約も事前のアナウンスは無し。主人公と一緒に謎解きしようと身構えていたのに、まさかの肩透かしをくらいました。冒険心が萎んでいく。減点法で脚本を採点したら7点に届きません。ところが、マイナスを吹き飛ばしてしまう長所を本作は有していました。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』や『ジャイアント・ピーチ』を深化させた独特の世界観です。影を孕んだ魅惑的なキャラクターと豊かな美術表現に圧倒されました。魔法が解け、世界が崩れていく様の見事なこと!自分はこのセンスを全面的に支持します。テーマもオーソドックスながら、自分の心を捉えました。子どもの頃の記憶がよみがえってくる。「友達の家では、しょっちゅう玩具を買ってくれるよ。夏休みには旅行だってさ。羨ましいよー。ずるいよー。」駄々を捏ねて親を困らせたものです。こんなとき、両親の台詞は決まっていた。「それなら、友達の家の子になりなさい。」そう言われると黙るしかない。だって、うちがいいから。お父さんとお母さんじゃなきゃダメだから。愛情とか、信頼とか、そんな言葉で説明ができない繋がりが親子にはある。今にして思えば、大富豪の養子になら貰われて行っても良かったと思うけど(笑)。ボタンの魔女の誘惑に乗らず、父と母を助けるため毅然と立ち向かう主人公に、あの頃の自分を重ね合わせ胸を熱くしました。前述のとおり冒険としてはイマイチだったけど、結果良ければ全て良し。それにしてもあの黒ネコは頼もしかった。素敵でした。これからは黒ネコが横切っても不吉だなんて思わないことにします。[CS・衛星(吹替)] 9点(2011-03-02 19:55:50)(良:1票)

59.  GONIN 《ネタバレ》 画面に食い入るようにして鑑賞しました。ただ、惹きつけられたというよりは、分からないモノを理解しようと必死になった感じ。作品にパワーが無ければこの作業自体が困難な訳で、ダメ映画だとは思いません。事実、多くの方から高く評価されている。しかし自分にとっては“どこをどう楽しめばいいのか分からない”映画でした。これはもう監督とセンスが合わないとしか言いようがない。脚本も演出も心に響かなかった。誰が死のうが生きようが感慨なし。キャラクターは悪くなかっただけに、勿体ないというか、不思議というか。目が離せなかったのは本木。どこまで演技指導があったのか知りませんが、自分なりの三屋をつくり上げていたと感じます。役者としてのポテンシャルが高い。竹中の狂人演技もお見事。ただ含み綿までして中年太りを演出する必要性があったかは疑問。もう一人のキチ、たけしの存在感は群を抜きます。でもこの味ならば北野映画の中の方が映えるとも思う。核となる佐藤がもう少し頑張ってくれたなら、印象も変わったかもしれません。[CS・衛星(邦画)] 4点(2010-12-27 19:57:06)

60.  告白(2010) 最後の場面。生徒Aと対峙した森口先生の表情が、頭から消えません。押し殺してきた幾つもの想いが、今まさにこの瞬間、渾然一体となって発露した。壮絶な心情はある種の美しさを伴い、観客の心を打ち抜きます。先生が口にした最後の言葉が本作の全てだと思う。これほど重い軽口を聞いたことがありません。たった一言の皮肉に、どれほどの意味が込められているのか。その真意を量れるかどうかで、本作の評価は変わると思う。[映画館(邦画)] 10点(2010-06-24 19:54:02)(良:2票)

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