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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 恋文(1953) なにしろサイレント時代からの名大女優、田中絹代の初監督作品です。キャスト・スタッフともにいささかも遺漏なきよう、映画界を挙げて祝福しているかのような贅沢な布陣で臨んでいます。チョイ役にも、豪華キャストが次々と登場。終戦後まだ8年しか経ってない、今とは隔世の感もある当時の渋谷道玄坂、駅周辺、日比谷公園等の風景が非常に興味深く鑑賞できました。久我美子と森雅之って何回も共演作があるだけあって、とにかく画になるカップルなんですよね。このおふたりが、しずしずと明治神宮参道をそぞろ歩くだけで、まるで一幅の絵のように美しい。それだけに話がもうちょっと面白ければなあ・・・っていうのが悔やまれる。英語の恋文代筆屋っていう題材は良いんですけどね。田中絹代の初演出ぶりは及第点というかかなりのもの。何シーンかのみの出演だけど、古本屋の看板娘役の香川京子が出てくるだけで画面が弾みます。(←池袋文芸座「久我美子、有馬稲子、岸恵子にんじんくらぶ三大女優特集」にて鑑賞)[映画館(邦画)] 6点(2010-03-22 10:35:26) 2. 心のともしび 《ネタバレ》 昨年一気にDVD化された、50年代ハリウッドメロドラマの巨匠ダグラス・サーク監督作品諸作のうちの一本。「風と共に散る」(8点)→「悲しみは空の彼方に」(7点)→本作の順に鑑賞したんですが、これが一番印象が薄かったですね。ロック・ハドソン扮する金持ちのドラ息子が、ジェーン・ワイマン扮する美しいヒロインを事故で盲目にさせ、心根を入れ替えて贖罪するうちに互いに惹かれ合う・・・っていうハナシだったかな?それほど感銘を受けるような展開でもなかったせいか、細部までよく思い出せませんが、甘物古典メロドラマ好物の自分でも、現実離れした設定に少々辟易してしまいました。[DVD(字幕)] 5点(2010-01-31 15:41:29) 3. 恋人(1951) 池部良と久慈あさみが一日中東京の街をそぞろ歩くストーリーそのものは至ってシンプル。僕はどちらかと言うと、当時の街並みやデートスポットの情景の方が面白かった。クライマックスの終電間際の新宿小田急線改札付近の情景、寒々とした地下街の様子なんか本当にシュール(笑)どうも僕はいかにも宝塚出身ですわよっ!てお顔にマジックで書いてあるような久慈あさみさんがちょっと苦手なんだよなあ・・・(汗)ファンの方ごめんなさい![DVD(邦画)] 6点(2008-11-03 17:12:40) 4. 地上より永遠に(1953) 《ネタバレ》 出てる人がとにかく自分の好きな役者ばかり。軍隊の腐敗ぶりを、戦後高揚中のこの時期に描いた点も特筆もの。環境に流されまくりの自分としては、クリフト扮するプルーウィットの、あくまで自我を押し通そうとする強さに男のかくあるべき一面を学ばせてもらった。(実戦では まるで生かさせていないが)アンジェロ(シナトラ)の死を悼みグラウンドで一人ラッパを吹くプルーウィット、それを黙って静かに聞いている同輩たちやランカスター軍曹、このシーンは何度観てもジーンとくる。虫けらのように味方の兵隊に殺されてしまう主人公の描き方に、ジンネマン監督の静かな怒りを感じます。9点(2004-04-29 17:36:33)《改行有》
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