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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 恋のためらい/フランキー&ジョニー 《ネタバレ》 良かったです。ムショ帰りのハンディも気にせず、自信を持って、女性を口説くアルパチーノの姿は、自信を無くしかけてる最近の自分に、勇気をもらったように感じました。もう年齢的にはこの主人公と同じくらいなので、よく分かるような感じがします。ニューヨークのあの狭い島に、所狭しと建物があり、居住区ではその建物の中に色んな人たちが住んでいて、孤独な夜があけ、朝日があんなにきれいにさしこむ。素敵な映画ですね。[ビデオ(字幕)] 10点(2008-02-26 22:39:52) 2. こうのとり、たちずさんで 《ネタバレ》 素晴らしい。政治映画は(ドキュメンタリーを除いて)アメリカとかでもよく創られるが、ここまで魂にひびく映画はそんなにないと思う。正義感より詩情に訴えた映画のほうが観終わった後、心に来るものが大きいと思う。しかし、あまりに感動し、アンゲロプロスの本を読んだら、彼の撮影中の役者の接し方があまりにも厳しいので(嫌なジジィだなぁと思うくらい)、やはりこれだけの映画を創る現場は、凄いものだと思いました。彼がいなくなった今、これから彼のような作家が出てくるだろうかと心配になった。何度も観たい映画。DVDが欲しい・・。[DVD(字幕)] 9点(2015-02-05 11:03:50) 3. 心の指紋 《ネタバレ》 「ナチュラルボーンキラーズ」の極悪人役のウディハレルソンが、ここでは一転して良識派の人質役の医者を演じる。ちょっとクスッと笑ってしまった。それにしてもマイケルチミノは、明らかに自分の好きなタイプの作家だ。「ディアハンター」で気づくべきだったが、学生の頃に観てから、最近「天国の門」を観るまで、ノーマークだった。佳作なので、自分もうっかりしてた。一言でいうなら、切れ味だけの作家ではなく、大きな器も扱える正統派で健闘しているシャープな作家である。この本作でも、彼らしさが最後までうかがえる。シャープな作家なら、避けて通るであろう伝承や奇跡にも触れてみせるのがチミノだ。あ~、もっと作品があればいいのにと思う。本作では、グランドキャニオン、モニュメントヴァレーでの大掛かりな撮影を敢行して、インディアンへの仕打ちという、またもアメリカの黒歴史を扱っている。本当に骨太な作家だった。亡くなられたことに哀悼の意を表します。[ビデオ(字幕)] 8点(2016-09-04 20:25:35) 4. 恋する惑星 《ネタバレ》 平成になってかなり経つと、このような楽しい恋の話も素直に創られるようになり、今となってはめずらしくないが、この頃はかなり胸ときめいた若者が多かったろう。前半は、殺し屋稼業とはいえ、紳士的にふるまった男性には、誕生日にメッセージを残すのが女性というもんだよ、と未だに追随者を寄せ付けぬ演出の手ぶれ映像で見せる話。後半は、今でこそ「ラストコーション」などでオスの臭いをプンプンさせてしまったトニーレオンが、白のブリーフ姿も見せる、プレイボーイとは程遠いもっさりした男を好演。相手は見るからに、恋にときめく健康な女の子。変な駆け引きもなく、悪い男も出てこないで、観ていて応援してあげたい位、微笑ましい話。2話とも音楽センスが抜群。ウォンカ―ウァイが好きだという人は、この映画で素直に共感した人が多いのではないか?実に正しい映画鑑賞の入り方だと思う。バッドエンドのニューシネマから入った小生には、ちと羨ましい気がします。[DVD(字幕)] 8点(2013-12-31 09:50:59)(良:1票) 5. コントラクト・キラー 《ネタバレ》 カウリスマキって絶望してる人が淡々としてるんだよね。他の国の映画だったら、大声で騒いだり、誰かを傷つけたりするのに、この国の風土でしょうか、静かに運命を受け入れるんだよね。じゃぁそんな国だったら、みんな優しいのかって言ったら、「人生は美しい」とか言う殺し屋が殺人現場で彼に罪をなすりつけたり、結局、損する人は損をするんだろうね。彼の映画はホント、そう。損する人は損するんだけど、ある限界点が来たら、犯罪でも自殺でも淡々と実行する、そんな人たちを見つめてる。結局、どこの映画にもあるパターンなんだけど、彼はそれをのんびりしたテンポで描くもんだから、こちらとしては、そんなに気が荒まないんだよね。不思議な感性だね。彼自身も絶望通り過ぎちゃって、不思議な心の安らぎの中にいるよう・・。彼は、表現を通して、不安を押しつけない監督なんだね。だから、彼の作品はもう一回観ようって気になるんだ。[DVD(字幕)] 7点(2014-05-31 21:33:44)
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