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21. イングロリアス・バスターズ
テーブル上の一点を浮き上がらせる不自然なスポットライト(第一章の屋内場面や第四章の地下酒場の場面)、背後からのライトで俳優の輪郭線をまばゆく浮き上がらせるアクセントの利いた画面(第五章のメラニー・ロランの化粧場面など)は、撮影ロバート・リチャードソンの真骨頂。真上からの俯瞰を組み合わせたドラマティックな移動撮影や、しかるべき見せ場において抜群の効果を発揮するクロースアップの仰角ショットなど、変化に富んだアングルと構図も映画のエモーションを増幅する。映画館の踊り場、梯子、床下、地下酒場、映画内映画の鐘楼など、垂直構造を活かした舞台設計の巧さゆえである。各ショット自体の素晴らしさもさることながら、主に4箇所で用いられるスローモーションの効果、地下酒場における銃撃戦の細かいカット割りといった編集の緩急も見事だ。
役者でいうなら、やはりクリストフ・ヴァルツが圧巻である。限定空間かつ椅子に座っての演技が主ながら、表情と手の所作のみで優れて活劇的な画面を作り出している。演劇における転調のタイミング・音楽的なエロキューションがとても素晴らしい。[映画館(字幕)] 9点(2009-12-17 07:49:25)《改行有》
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7 | 215 | 22.97% |
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8 | 218 | 23.29% |
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