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1.  今のままでいて ナタキンの美をフルコースで堪能する「だけ」の作品です。ナタキン好きの私は楽しめましたが、そうでない人にはイマイチじゃないかな。しかし、イタリアの女のコたちって、これが標準なんでしょうかねえ。多分違うと思うけど、本作を見ていると、標準なんじゃないかと思えてしまった。マストロヤンニは、はっきりいって、もうどーでもいいです。目には映ってたけど、認識はしていませんでした、私の脳みそは。[DVD(字幕)] 5点(2013-12-07 00:09:29)

2.  いつか晴れた日に へぇ~、脚色を、エマ・トンプソンが。少々長いけれど、観ている者を飽きさせないし、人物描写も細やかでいて説明臭さがまるでない。スゴイ才能です。・・・ま、私のお目当ては、イモジェンだったのだけれど。この後の『十二夜』の方がキレイですね、彼女。こんなヤな女をシレっと演じてしまうあたりが、やっぱり好きだなぁ~。それはともかく、マリアンヌが重篤に陥った際の「何かできることはないか、気が狂いそうだ」というブランドン大佐の一言にシビレました。そう、これぞ、THEイイ男。俗に、「女は愛されて結婚するのが幸せだ」とか言われますが、それはちょっと違うんですね。愛にもイロイロあって、こっちが何とも思っちゃいない上にそのことを伝えているのに自分の愛情を一方的に押し付けてくる男の場合、周囲はお節介にも「あんなに思ってくれているのだから」と前述のセリフを吐いたりするのですが、女にしてみりゃ、ただのイイ迷惑なわけです。これが、社会的地位や金のある男ならなお厄介。鬱陶しくて殺してやりたくなります。殺せないのがまたムカツクんですけれども。・・・が、このブランドン大佐はそうじゃない。マリアンヌの気持ちを第一に、どんなに愛していても引き際を知っている。これが肝心なのです。こういう男になら、最初はともかく、結果的に愛されるのが幸せにつながるのです。でも、これは男に限らず女だって同じですよねぇ。自分の思いより相手の気持ちを慮ることができる。エリノアがそうですね。結局、二人とも長く幸せをつかみ損ねてきましたが、ようやく愛の実りを手にします。ま、現実では、実りなんか手にできずに朽ち果てていく“良い人”の方が圧倒的多数でしょうが。ただ一つ言えることは、押し付け愛のような図々しい愛し方をする輩は、手にしたと思った愛の実りを、ほぼ例外なく自ら手放さざるを得なくなるのです。当ったり前だろ、と言ってやりたくなりますが、もちろん小心者の私は言いません。、、、何だかよく分からないレビューになりましたが、なかなか楽しめる作品でした。[DVD(字幕)] 7点(2013-10-20 01:57:41)(良:1票)

3.  生きてこそ 《ネタバレ》 そもそも、極限状態のサバイバルにおけるカニバリなんてのは、色々なもので見聞きしているわけで、その部分の衝撃度は、私にとってはほとんどゼロ。むしろ、神に祈って行為を自分に納得させるところが、なるほど信仰を持つ人とはこういうものなのだ、と教えてもらった。そして、何より、この話でもっと描くべきは、ナンドらがアンデスの山越えをするところでしょ。あの勇気ある行動がなければ、助からなかったんだから。カニバリは手段であって、山越えこそが命を救ったのでしょ。あそこで、あの連なる険しい山脈を見てそれでも越えようと意を決したのは、仲間の肉を腹に入れたからこそだと思うが、だからと言って、皆がそうできるもんじゃないはず。そこをもっと力を入れて描いて欲しかった。で、もっと言っちゃえば、DVD特典映像の生存者達の話を見れば、本編を見る必要性が低いってこと。これってどーなんでしょ。あんまり詳しい「実話の実話」は、入れないほうが良いんじゃない? 売り方が間違っている気がする。[DVD(字幕)] 5点(2010-07-20 23:25:36)(笑:1票)

4.  いのちの食べかた 衝撃度でいえば、ナイルパーチを題材にした『ダーウィンの悪夢』の方が強かったなあ。こちらは、ほぼ知っている範疇を超える映像が出てこなかったので。もともと堵殺にまつわる諸々には興味があり、その手の書物など結構読んでいたし・・・。ピヨのベルトコンベアーは、不謹慎ながら笑ってしまった。農業も、やっぱり広い平地に恵まれた欧州ならではの規模に圧倒される。あと、機械化のスゴさも。本作を見ながら、ぼんやり「捕鯨問題」について考えていた。捕鯨に強烈に反対している人々の多くは牛肉を日常的に食しているわけだが、本作での解体シーンを見て、何て言うのかなあ、とか。食べるために育てている牛は堵殺してもよくて、天然の鯨を殺すのは非人道的、ってなんかその論理に整合性がとれてないんじゃないのかしらん、とか。そういう人々はもれなくベジタリアンなのかしらん、とか。私は、鯨肉は好きじゃないし、捕鯨について一家言ある人間でもないので、どうでもいいんだけど。「食べ物」って奥が深い。[DVD(字幕)] 7点(2009-12-24 11:19:34)

5.  イースト/ウエスト 遥かなる祖国 《ネタバレ》 ラスト近く、駅でアレクセイが「きっと時間までに戻ってくる・・・」と遠い目をして呟くけれど、あれはある意味彼の本心じゃないかと思いました。10年もかけて愛する妻子を逃がしたとはいえ、妻はやっぱり自由より夫婦の愛(自分)を選び戻ってきてくれるのではないか、という一縷の望み。半面、どうか逃げ遂せて欲しい気持ちにも偽りはなく・・・。ラストショットが切な過ぎます。カトリーヌ・ドヌーヴの圧倒的な存在感もさすが。最初から最後まで緊張感の途切れない素晴らしい作品です。もっと多くの人に見られて評価されて良い映画の一つだと思います。[映画館(字幕)] 9点(2009-09-30 16:03:57)

6.  イン・ザ・スープ 《ネタバレ》 んー、どうも評価のしにくい映画です。何かこう、見終わった後に、モヤモヤした感じが残ります。主人公はアルドルフォなんだけど、ジョーの方が魅力的なキャラで、アルドルフォは完全に喰われているのも、その原因の一つかな。いや、多分、このモヤモヤは、世間でも結構評判の良いこの映画の良さを、自分が理解できないことにあるのでしょう。抑揚のない展開で退屈だった、と言えばそれもそうだけれど、抑揚のない映画にも面白い作品は多くあるわけだし。途中、何度も睡魔に襲われかけたことも、私の中では「つまらない」印象を大きくしているのかも。やっぱり面白い映画は、睡魔に隙を与えないものだから。かといって、全部面白くなかったか、というと、随所に良いシーンはあるわけです。でもそれがブツ切りで、心地悪い。しかも、終わった後、ジョーが死んでしまったこと以外、出て来る人々に何の変化も起きていないことに気付いて、何ともいえない虚無感に襲われるし。コキ下ろす気にもならないけど、好きとも言えない。こういうのを「合わない映画」って言うんでしょうか? もっと「合わない」作品なんて他にも一杯あると思うんだけど。自分の感性に対する信頼が少し揺らいだ感覚です。[DVD(字幕)] 5点(2008-07-28 14:25:53)(良:2票)

7.  生きるべきか死ぬべきか オープニング・・・おっ、これは面白そう? と思いましたが、終わってみれば、ただのドタバタ劇。人が入れ替わってどーしたこーした、と、大勢の人々が右往左往している様を見せられても、面白くもなんともありません。コメディというジャンルに入れるのは違うんじゃない? だって、笑えませんもん、まったく! 風刺が効いているわけでも、独裁・侵略に対するカタルシスもありゃしません。エスプリ? 知的笑い? よく知らないけど、コメディってのは、下品でもナンセンスでもいいので笑えなきゃ意味がないんじゃない? どんなに凝ったストーリーよりも、やっぱり、本当に面白いのは、人間ですよ人間。人を笑わせるのは、泣かせるより100倍難しいと思いますね、本当に。あ~、つまんなかった。[DVD(字幕)] 4点(2008-07-09 15:01:26)

8.  硫黄島からの手紙 台詞が聞き取りにくい箇所多々でストレスたまりまくり。やっぱり、監督イーストウッドはあまり好きじゃない。彼の一番描きたかったことは、この映画でもやっぱり伝わってこなかった。硫黄島のドキュメンタリーを見て、そのあまりの悲惨さに身も心も硬直したことを思えば、いささか薄っぺらさを感じざるを得ない。アカデミー賞なんて取ってくれなくて正解です。[DVD(字幕)] 6点(2007-07-28 17:52:16)

9.  生きる 渡辺さんのしたことは、なんだかんだ言っても、結局“自分のため”。それでも、これまでの自分に疑問を持たぬまま死ぬよりマシ、なのかも知れないけど、結局、どこまでも自己都合な人。世情から察するに、多いんでしょうね、お役人には今も昔もこういう人。[DVD(邦画)] 4点(2007-07-17 17:20:48)

10.  いぬのえいが 初めに、私は超超犬好きです。・・・が! 最初のアニメでなんか引いてしまい、ポチの話で気を持ち直し(特に天海祐希のが良かった)、再びアニメで盛り下がり、最後のマリモでウンザリしました。お願いだから、犬(や他の動物)を使って“泣かせてやろう”という映画を撮るのは止めて欲しい。なんだか最初からジワジワやっていた制作側のあざとさが最後の最後にドーンと来て、一気に萎えた。マリモがなければ5点だったんだけどな・・・。[DVD(邦画)] 3点(2007-01-05 23:51:12)

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