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プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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41.  サイレン FORBIDDEN SIREN 《ネタバレ》 背景設定としては15世紀の出来事を発端にして、1976年の事件と29年後(2005年)の今回の事件がつながっていたことになっており、いわば八つ墓明神の祟りのようなものが一貫していたらしい。「赤い服の少女」の赤い服は、むかし疫病(天然痘)の患者が着せられたものかと思ったが関係ないか。また赤と疫病からは「赤死病の仮面」を連想するがだから何だということはない。ちなみに海底ケーブルの切断というのは確かに不気味だ(2003年、伊豆半島沖の初島)。 内容としては、最初から薄っぺらいので真面目に見ようとする気が失せる。南の島(設定は伊豆諸島付近だが撮影は八丈島)で、陽光がさしていながら陰のある雰囲気を出そうとしたようでもあるが、変な外国人居住区とか変な住民、変な像、変な儀式など上っ面だけ適当に作った感じなのは気が抜ける。煙草の銘柄がKYONだとかいうのは全く面白くない。 観客を飽きさせないよう見せ場をつないでいるようではあるが、何かあるのかと見せておいて結局何もなく肩透かしだとか、光過敏性発作を起こしそうな場面(DVDの最初に警告が出る)が延々と続いてだれるなど、それほど感心されられるところはない。最後に意外な展開もあるが、「まさに奇跡」と言い訳したり、こじつけじみた説明でごまかしたりするのでうまく騙されたという気もしない。 ただ光の明滅とか大音響など刺激的な作りなのは特徴的かも知れない。鉄塔の場面では、台詞がかすむほどのサイレンに代わって大仰な背景音楽が鳴り続ける中、空が赤くなっているのが見えたという趣向は悪くなかった。 そういうことで別に恨みはないが、好意的ではないので低い点にしておく。 なおキャストとしては、主演の市川由衣という人は19歳くらいで可愛く見えるが、今回また変な役をやっている高橋真唯(当時)も、この人らしい個性的な可愛さを見せている。ほかは可愛くない。[DVD(邦画)] 3点(2020-07-25 08:25:41)《改行有》

42.  サマー・ヴェンデッタ 《ネタバレ》 森でキャンプをしていた若い男女が殺されていくタイプの映画である。一応は1960年にフィンランドで起こった「ボドム湖殺人事件」(未解決)を題材にしている。 実際の現場はそれほど人里離れた場所ではなく、首都ヘルシンキ近郊の行楽地のような場所らしいが、この映画では深い森の中ということになっている。映像的には湖水に面した岩塊のロケーションが印象的で、これこそフィンランドらしい景観と思ったが、実際の撮影地はエストニアだったという話もある。 時代に関しては、序盤で出た家庭の古臭さが昭和30年代の表現かと思っていると、実際はかなり年数が経った時点で事件を再現する形になっているのが後に判明する。ただし現代というよりは少し前の、携帯もカーナビもパワーウィンドウも?なかった時代と思うのが妥当ではないか。今でいえばリベンジポルノ(リベンジではないが)のような話題も出ていたが、ネット上の画像ではなく実物の写真のことだったと思われる。 登場人物4人が現場に行った動機としては「事件を再現して検証」するためだと説明されているが、そういう変な小理屈をいうよりも、日本でいえば若い連中が心霊スポットに行きたがるようなものと思えば簡単である。ただ実はそれほど単純でもなく、女子2人・男2人の共通目的とそれぞれ個別の思惑もあって結構複雑な状態になっている。 ストーリーの面では、実際の事件の真相に関する複数説を融合させたように見える。途中で意外な展開が2回あるが、1回目でどうなるかは何と予告編でネタバレしているので2回目が本番と思うしかない。しかし残念ながら1回目も2回目も真相がありきたりで驚きがなく現実味も感じられない。 どうも話の中身が軽く、またそもそもの事件も地元で有名なだけで、例えば津山三十人殺しほどのインパクトがあるわけでもない。映像面ではそれなりの映画に見えているので悪くはいえない気はするが、面白いともいえないので人には全く勧められない。 なお主人公の女子は地味な風貌に見えたが、実は意外に豊満な体型だったのがかなり目についた。ただしそれが目的で見るほどの映画ではなく、見れば途中で非常に気になるという程度のことである。これも無意味にエロいのではなく、厳格な父親との関係で意味があったのかも知れないがよくわからなかった。[DVD(字幕)] 3点(2020-05-23 09:27:29)《改行有》

43.  散歩する侵略者 《ネタバレ》 SFでもなくホラーでもなく舞台演劇の印象が強い。基本設定はSF風でも隙間だらけで骨組みさえまともにできていないようだが、これはそもそも話を作るためのご都合設定に過ぎないわけで、SFでは許されないが演劇なら突っ込まないのがお約束と思われる。ちなみに全体的にコメディではあるかも知れないがどう見てもホラーではない。 やっていること自体もそれほど面白くはないので2時間強を見続けるのがつらい。中盤あたりで最後のオチがもう見えた気がして、どうせそうなら長々と引っ張らないで早く終わらせろと思っていたら、本当にそうなって終わってしまったのがまた拍子抜けだった。 さらに「概念」をネタにして観客にものを考えさせようとする態度が煩わしい。共産主義者は戦争をしない、という主張はどこまで本気だったか不明だが、愛は地球を救うの方は大真面目だったようで、こういうのはもうコメントする気も失せる。 ほか特に好きな女優が出ていないこともあり、自分にとっては単純に取り柄のない映画で終わった(「予兆」の方を見る予定だったので本編も見なければならない気がしただけ)。 ちなみに、そもそも好きになれない映画の解釈を考えるのも何だが思いついたので書いておくと、聖書の記述はともかくとして教会の少年少女や主人公の発言にもあったように、一言で「愛」といっても幅が広すぎて単一の概念としてイメージするのは困難なわけだが、その中で、例えば主人公が宇宙人に提供したのはいわば「与える愛」だけであって、「与えられる愛」は事前も事後も欠乏したまま同じだったということではないか。そこを宇宙人だった夫が一生かけて満たしていこうとするラストだったのかと思った。[インターネット(邦画)] 3点(2018-12-07 18:52:20)《改行有》

44.  サイキックビジョン 邪願霊 ~狙われた美人キャスター~<OV> 《ネタバレ》 題名が長いが、本編を見ると「邪願霊」だけが本来の題名のようなのでその他は無視でいい。 内容としては極めて安手で貧乏くさく見えるビデオである。劇中アイドル歌手はいかにも昭和っぽく、題名のキャスターの服装も昔風で見ていられない(こういうのが流行っていたのは確かだが嫌いだ)。少なくとも序盤は真面目に見るのが苦痛だったが、しかし本筋に入ると少し緊迫感も出るのでそこまで耐える必要がある。突然爆発が起きたところはさすがに驚いた。 またいろいろと後世の映画で見覚えのある要素が多く、現代邦画ホラーの元祖のような扱いをされているのも納得できる。劇中の出来事を見る限りは「女優霊」(1995)の直系の祖先のようで、劇中アイドルの扱いがよく似ているように思われる。また歌が原因になっていたのは、誰も知らないだろうが「録音霊」(2001)に受け継がれた形である。映像面でも、何かがたまたま映り込むのは今となってはよくあることだが、このビデオでは初回に少し目立つようにしてわかりやすくしていたのが親切だった。ほか特に、この時期にフェイクドキュメンタリーホラーはかなり新しい試みだったのではないか。 そういう意味で、邦画ホラーのファンなら教養として見ておくのもいいかも知れない。自分はファンでも何でもないので本来見る必要はなかったが、見てしまったので一応紹介だけはしておく。 ちなみにわざわざ書くべきことかとは思うが注意事項として、この話では芸能界の闇のようなものが背景になっているようだが、このビデオが製作されたのは実在のアイドルが自殺して社会的にも大きな影響があったとされる1986年の事件のすぐ後であり、当時はまだ日本国民のかなりの部分がそのことを鮮明に記憶していたはずである。当時を知る者としてはこれと無関係に製作されたとは思えないが、しかし劇中の出来事をこの事件に過度に重ねてしまうと故人への冒涜になってしまうのでやめるべきだと書いておく。 なおエンディングの後で、特別出演の水野晴郎氏が余興的にハリウッド怪談を語っていたのはいいとして、竹中直人が無意味に出たのは不快でしかない。これが最後に悪印象を残したので、点数をさらに落とすことにする。[DVD(邦画)] 3点(2017-12-21 23:59:33)《改行有》

45.  THE3名様 スピンオフ 人生のピンチを救うパフェおやじの7つの名言<OV> 《ネタバレ》 一応説明しておくと、本来「THE3名様」とは2000年代から発表されてきているマンガ作品で、これを福田雄一監督が実写とアニメで映像化しているが、その実写版のスピンオフとして、脇役レギュラーの「パフェおやじ」に焦点を当てたのがこれである。 今回の趣向は「パフェおやじ」がたまたま近くにいた他の客の会話を聞いた上で名言を放つというもので、エピソード7つのオムニバスのようになっている。しかしその名言自体は単なる感想レベルの表層的なものでしかなく、そこに解説を付けて名言のように見せているが、それもこじつけにしか思えないものが多い。ネタバレ的に一つだけ書くと、脚本があって役者が演じているからには当方としても見た目そのままとは思っておらず、このやりとりの裏に何があるのかと思っていたところで「他に何かある」では、まるきりそのままではないかと呆れる。人生を変えるほどの発言があるとは思っていなかったが、せめてもう少し気の利いたものがあればよかったがと思う。 制作側としては主に「パフェおやじ」の動きで笑わせようとしていたらしいが、個人的にはこの監督の作る笑いに素直に乗れないことが多く、今回もそれは同様だった。ただ各エピソードに出る役者(の顔など)を見ているのは面白い。ちなみに第2話「夫婦喧嘩」に出た姉弟のうち姉役(伊藤沙莉)が、年若いのになぜか声がハスキーで迫力があると思ったら、「幕が上がる」(2015)でオヤジ声を出す部員(たかだ/高田梨奈)役と同じ人なのだった。子役時代からTVドラマなどに出ていてキャリアの長い人で、昔からこれが特徴だったということらしい。[DVD(邦画)] 3点(2017-04-10 00:03:27)《改行有》

46.  311 《ネタバレ》 震災関連の映像記録に若干の素材を加えた意味はあると思われる。中で印象に残ったのは、大川小学校の児童の母親が“仕事があったので迎えに来なかったが、来たとしても学校側の指示に従ってしまって、結局は一緒に流されていただろう。一緒ならそれでもよかったが。”という意味のことを述べた場面だった。また途中で浪江町の赤宇木集会所が出てきたのは少し驚いた。 ところで本編中では遺体の撮影に遺族が怒って棒を投げる場面があったが、DVD特典で映画プロデューサーが語っていた後日談を聞くと、この人物も後になっていわば“反省”し、逆に制作側を励ましていたとのことで、最終的には遺族の心情は度外視でも可ということにされていたようである。 また同じ特典映像では別の出演者が、“戦争取材では死体などいくらも映すのに、今回の震災では遺体なり死体を撮ってならないことになっているのはなぜなのか”という意味の発言をしていた。しかし平和な日本と戦時下の外国では社会情勢も常識も異なっており、外国でやっているから日本国内でもやっていいということにはならないだろう。遺族が遺体映像の公開を望まないこと自体はどこの国でも同じだろうが、そうした人間としての自然な感情とは別に、彼らとしては映像を撮ること自体に独特の正義を感じているのだろうと思われる。それはいわば業界内の共通認識であり、彼らの自己表現の手段を確保するためのものだろうから、部外者が何をいっても彼らは動じないはずだ。 前記の映画プロデューサーの発言によれば、最終的にこの映画は作り手・伝え手としての自分らの姿を描いているのだ、というまとめ方になったらしい。ドキュメンタリストのドキュメンタリーということなら、業界内で広く見てもらえばいいだろうと思われる。 なお特典映像では森監督が自らの震災直後の行動について自虐的に語っていたが、彼らが何かすべきことはないかという思いに動かされ、結果として本来業務での行動を取ろうとしたならわからなくはない。同じく被災地の気仙沼市にある「リアス・アーク美術館」では2013年4月から震災関連の常設展示を行っているが、これも美術館本来の役割に沿った形での貢献を志したものと思われる。地元民としてはもう見たくないという声も聞いたが、実際見れば学芸員の真摯な思いが伝わって来て、半端なドキュメンタリー映画との差が際立つ気がした。[DVD(邦画)] 3点(2014-03-14 19:55:08)《改行有》

47.  THE MASKED GIRL 女子高生は改造人間 《ネタバレ》 45分という中途半端な長さだが、同じく女優のアクション映画「ハード・リベンジ、ミリー」(水野美紀主演、44分)と同時公開だったとのことで、2本合わせてそれなりのサイズということらしい。 中身に関しては、まずいたいけな少女を人体改造するという発想自体が気に入らない。君に×××の力を与えた、今日から君は○○○だ、と口で言えば済むものを、あえて物理的改造(手術台のようなもので白衣を着た者がする)にこだわる必要などあったのか。そういうものが好まれた時期だったのかも知れないが、史上最初の仮面ライダーの時点で、改造された人間の悲哀がにじんでいたことを知っている世代としては全く容認できない。 また変身ヒーロー物として見た場合、ラストで悪が滅ぶわけでもなく、当面の謎を残したまま次の戦いを待つ形で終わるので、要はTVシリーズの第1回に相当する内容しかないことになる。もしかするとシリーズ化を目論んでいたのかも知れないが、本物のTVシリーズなら30分番組の枠に収めるはずのものを45分もかけてやった形であるから密度は低く、これで次回に期待しようという気も起こらない。 一方アクションという点では、主要人物の女子高生役2人がけっこうハードに頑張っていたようで少し感心した。この2人は当時「美少女クラブ31」なるものに所属していてアクション志向などでは全くないだろうから、少し指導を受けただけで一応のアクションをこなすというのは基礎的な運動能力が高いのだろうと思われる。ダンスをやっているとこういう動きも無理なくできるのかと思ったりもした。 またこの女子高生役2人が期待どおりの美少女なのは大変よいことである。基本的には中村静香という人が出ているので見たわけだが、今回は主演の清水由紀という人も好印象で、劇中の事態に対する女子高生としてのリアクションが(リアルかどうかは別として)非常に可愛らしい。メイキングでは監督が、「変身ヒーロー物の作品」として作ったが、できてみると「これはアイドル映画なんだ」と思ったとのことで、それはまことに同感である。 なお変身ヒロインの名前はTHE MASKED GIRLなので仮面ガールだろうが、主人公がせっかく二輪車を愛用しているわけなので“ライダー”という言葉を使えなかったという気はする。具体的にどうすればいいかは思いつかないが。[DVD(邦画)] 2点(2016-11-24 22:22:24)《改行有》

48.  さとうきび畑の唄〈TVM〉 《ネタバレ》 森山良子氏の著名な持ち歌を取り入れたドラマで、最初と最後の現代パートは歌詞のシチュエーションを映像化したものである。ここでは歌の主人公のほかに態度の悪い女子高生もついて来ていたが、これは新しい世代にも伝えていきたいとの趣旨だろう。この歌は情景イメージを含めて時代の記憶を伝える力を持った優れた音楽作品であり、後世に残ってもらいたいというのは自分としての願いでもある。これを見たあと自宅にあったCDを引っ張り出して聴いてその思いがさらに深まった。 ドラマ本編に関しては、歌の主人公(新生児)も出て来てはいるが、全体的に騒がしい感じのため歌に喚起されるイメージとの間でかなりのずれがある。しかし歌自体のドラマ化が目的ではなくネタとして使っただけだろうから、合うとか合わないとかを問題にしても仕方ない。また悪玉にわざわざ過激なことを言わせておいて、そこに善玉が「同じ人間じゃないですか!」などと当たり前のことを突っ込んでみせるような安手のドラマだが、それもまあテレビだから仕方ない。 劇中の主張の中では、学徒動員の青年の考えは普通に理解できる。また親は戦争で死ぬために子を産んだのではないというのもその通りだが、しかし「戦争のない国を作って下さい」というのは具体的に何をどうすればいいと思うのか。戦争がない方がいいというのは平和な市民社会の誰もが願う当然のことだが、相手があることなので自分の国だけでは決められない。むしろ戦争を起こさないために、現実的な対処として何が必要なのかをシビアに考えることが大事であり、そこに沖縄戦の記憶を伝える意味もあるだろうと思われる。 ちなみにこのドラマでは主人公夫妻が関西出身という設定もあり、結果的に“沖縄の利害は国内他地域と相反する”といった分離主義的な印象が強くなかったのは幸いだった。もっとも制作当時は東アジアの国際情勢が現在と異なっており、この時点でそんなことはほとんど誰も考えていなかっただろうが。[DVD(邦画)] 2点(2015-05-05 00:09:24)《改行有》

49.  埼玉喰種<OV> 《ネタバレ》 「東京喰種 トーキョーグール」(2017)と同年の製作だが、本家に堂々と対抗する気概を感じるわけでもなく、単に東京を埼玉に取り換えて人目を引こうとしただけらしい。なおグールghoulでなくグールーghoulouとした理由についてまともな説明はなかった。 題名に出したからには埼玉でなければならないので「埼玉にこんな山があるなんて」というような台詞を2回くらい言わせていたが、その山へ行く途中の駅がJR青梅線の軍畑駅(東京都青梅市)で、「高水山/青梅丘陵ハイキングコース/東京都」という表示が映ったりするのは真面目にやっているようには見えない。とりあえず埼玉映画としての性質は全く感じられなかった。 内容としては予告編から受ける印象以上のものはない。人を食うよう運命づけられた巨乳生物の切ない物語(後日談付き)を一応作ろうとしたようだが形だけなので真面目に見る必要はない。脚本のほか演出・撮影・録音・音楽など全般的に低調で、そもそも映画を作ろうとする気がないのではと思ったが、監督は「ホラー・ドキュメンタリー」に携わって来た人物らしく、そういうものの延長で映画のようなものを作るとこういうものができるのかとは思った(ちなみに制作会社はAV会社の系列とのこと)。なおエンディングの前に5分半程度のメイキング映像を入れていたのは作り手の姿勢に問題を感じる。 スタッフはともかくキャストはみな一応の役者だろうが、主演扱いの(ほとんど演技しない)雨宮留菜という人だけは人気グラビアアイドルとのことで、要はアイドルホラーとして作られたものらしい。身長143cmでHカップという極めて特徴的な体型だそうだが、劇中でそれが生かされているわけでもなく、単にその場に突っ立っているだけの人物に見えた。ファンなら姿が見えさえすればいいのかも知れないが。 最初からこういうレベルで作ったにしても独創性もなく平板で、もう少し頭を使って作るということができなかったのかとは思った。それからスタッフにもう少し国語の得意な人がいた方がよかった。 なお女優では、女子社員→母親役(実質主演)の竹内奈菜という人はかなり個性的な風貌だが、特に序盤はほどよく色気が出ていて目を引いた。また犠牲者役の大町沙矢佳という人は、美形ともいえないがなかなかキュートな感じではある。そういうところでも見ないとほかに見どころが全くない製作物だった。[DVD(邦画)] 1点(2019-10-05 09:58:21)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

50.  THE HYBRID 鵺の仔 《ネタバレ》 製作側の説明によると、もとは「鵺 啼くカルデラ」という題名で、母子の断絶と再生を描いたミステリー映画(ホラーでなく)として2011年に作られたが、「納得のいく出来では無かった」ため、2014年に追加撮影と再編集を行ってモンスター映画にしたとのことである。詳細は不明だが、若手監督が手掛けた真面目な映画がお蔵入り状態になっていたのを、製作会社の社長が自らテコ入れして(企画・原案・プロデューサー・共同監督)娯楽性を加えて公開にこぎつけたと思えばいいか。それにしてもクラウドファンディングで3人から7,500円集めた(目標金額1,000,000円)というのはどういう意図だったのかわからない。 そのような経過を反映して、映画自体もとんでもないハイブリッドになっている。 当初制作部分に関しては、温泉地に伝わる「鵺」の伝説にからんだ謎を、美的な映像と人の情欲を織り交ぜながら解きほぐしていき、最後に主人公の心が解放される話だったように見える。しかし後で追加した部分が違和感ありまくりで当初のストーリーとほとんど関係がなく、背景設定も荒唐無稽な上に断片ばかりで全体像が見えない。製作側としてはこれでSFのつもりだったらしいが、オカルト研究家の賛辞を受けるようなものがSFであるはずもなく、ラストの大気圏外の場面と主人公の顔を映したところで心底呆れて終わりになる映画だった。当初の予定通り真面目に作ってあれば多少寂しい出来でも3点くらいはつけただろうが、ふざけたオカルトにしてしまったので低い点にしておく。失敗映画の例として見るなら面白いかも知れない。 なお真面目パートの主演は「穂のか」(石橋穂乃香)という女優で、言わずと知れた著名お笑いタレントの娘である。2011年の撮影だったとすれば22歳前後だったことになるが、この映画ではあまりに顔がふっくらし過ぎで、さすがにこれはちょっとどうかと思っていたら最後は慣れた(かわいく見えてきた)。 ほか余談として、群馬県の某温泉の協力で制作された映画とのことだが、温泉地の産物である黒いゆで卵を、拾ってきた化物の卵のように言っておいて適切なフォローもないのでは地元として不本意ではないかと思った。またついでにいえば、カルデラという言葉を榛名山に使うならともかく、ここの「湯釜」は火口湖という方が妥当ではないかと思うが、観光PRなどでカルデラという言葉を使いたい事情でもあるということか。[インターネット(邦画)] 1点(2018-12-25 22:36:23)《改行有》

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